宇宙開発庁のデレク・ターナー長官が退任

宇宙開発庁(Space Development Agency: SDA)のデレク・ターナー長官(Derek Tournear)が退任することが明らかになった。退任後は、オーバーン大学(Auburn University)の宇宙イノベーション担当部長(director of space innovation)に就任する。SDAのガーパルタップ ・サンドー副長官(Gurpartap Sandhoo)が長官代理を務める。ターナー長官は、2019年にSDA初代長官に任命され、初期には、数百基のミサイル警戒・追跡及びデータ輸送衛星のコンステレーションを定義する取り組みの大部分を監督した。これは現在、「分散型戦闘員宇宙アーキテクチャ(Proliferated Warfighter Space Architecture)」として知られる。長官代理を務めるサンド―氏は、7月にSDAに参画し、その前にはクワンタム・スペース社(Quantum Space)の副社長兼首席アーキテクト、ノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)の新興技術担当部長を務めていた。また、情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)の副長官等を務めた経験もある。 Defense News “Space Development Agency director leaves post for academia” (09/08/25) https://www.defensenews.com/home/2025/09/08/space-development-agency-director-leaves-post-for-academia/

ソーラー発電と貯蔵が今年上半期の新規追加電力の大半を占める SEIA報告

太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)とウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)が発表した2025年第3四半期米国ソーラー市場洞察(U.S. Solar Market Insight Q3 2025)によれば、米国のソーラー業界は今年上半期に約18ギガワット(GW)の新規発電容量を導入した。トランプ政権が一連の反クリーンエネルギー政策を始動する中、ソーラーと貯蔵は、上半期に電力網に追加された新規発電容量全体の82%を占めた。一方、ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(One Big Beautiful Bill Act)(HR1)及びソーラーを標的とした最近のトランプ政権の措置により、今後の導入予測は大幅に低下した。2025年第3四半期洞察報告は、政権の政策により米国は2030年までに44GWのソーラー導入を失う(18%減少)リスクがあると警告している。更に、HR1以前の予測と比較すると、米国は2030年までに55GWのソーラー導入を失う(21%減)リスクがあるという。 SEIA “REPORT: Solar and Storage Dominate New Power Additions in First Six Months of Trump Administration as Federal Policies Drive Up Energy Costs” (09/08/25) REPORT: Solar and Storage Dominate New Power Additions in First Six Months of Trump Administration as …
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DARPA、センサー誘導型ロボットで戦場での負傷者救命ケアを強化へ

戦場での負傷者の治療において最も困難な点の一つは、胴体内での重大な出血を見つけ、止血することである。戦地での医療施設には限界があり、多くの兵士が、より迅速な外科治療を受けることで生存の可能性がある負傷によって死亡している。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が立ち上げた「自律的止血医療(Medics Autonomously Stopping Hemorrhage: MASH)」プログラムは、人工知能(AI)を搭載し、先進のセンサーで誘導されるロボットを使い、ごく限定的な人間の作業のみで、体内の重大な出血場所を見つけ、止血することを目指す。MASHは3年間のプログラムで、①センサーとロボットシステムを統合し、出血場所を特定、②止血のためのソフトウェアと自律操作の開発、の2段階で行われる。 DARPA “Sensor-guided robots could boost lifesaving combat casualty care” (09/08/25) https://www.darpa.mil/news/2025/sensor-guided-robots-could-boost-lifesaving-combat-casualty-care

トランプ大統領、戦争省の名称を復活

トランプ大統領は9月5日、国防総省(Department of Defense)の第2の名称として「戦争省(Department of War)」の名称の使用を復活させる大統領令に署名した。大統領令は、国防長官(Secretary of Defense)、国防総省、国防省内の下級官吏が、通信、広報、儀礼的な場面、行政府内の非法律文書において、「戦争長官(Secretary of War)」「戦争省」「戦争副長官(Deputy Secretary of War)」といった二次的な名称を使用することを認めると共に、全ての連邦省庁機関に内外の通信でこれらの二次的な名称を認識・対応することを指示した。更に、戦争長官に対して、国防総省を戦争省に恒久的に改称するために必要な立法・行政上の措置等を勧告するよう指示した。戦争省は1789年に設立され、1812年戦争(米英戦争)、第一次世界大戦、第二次世界大戦で米国を勝利に導いたと大統領府は説明する。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Restores the United States Department of War” (09/08/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/09/fact-sheet-president-donald-j-trump-restores-the-united-states-department-of-war/

トランプ大統領、相互関税の範囲修正と貿易協定実践のための手順を確立

トランプ大統領は9月5日、2025年4月2日に発表した相互関税の範囲を修正し、貿易相手国との協定を実践するための枠組みを確立する大統領令に署名した。今回の大統領令により、以前の大統領令14257号の付属文書II(Annex II)(相互関税の除外品目)に記載された品目に追加または除外が実施された。また、「同盟国向けの潜在的な関税調整(Potential Tariff Adjustments for Aligned Partners: PTAAP)」付属文書が設けられ、今後の貿易・安全保障協定の成果に基づいて大統領が最恵国待遇の関税を適用する意思がある製品リスト(一部の航空機及び部品、一部の後発医薬品及び原材料など)が盛り込まれた。貿易相手国がPTAAP付属文書に記載されている製品の相互関税の軽減を取得するには、米国の貿易赤字に関連する国家緊急事態を軽減する協定を締結する必要がある。更に、大統領は、相互関税の範囲を修正し、貿易協定の実施方法を合理化した。その一環として、中国への20%の関税(合成オピオイドの供給網対策として)、メキシコへの25%関税(違法薬物の流入への対策)、ブラジルへの40%の関税(同国政府による米国の国家安全保障や外交政策等を脅かす措置への対応)等が適用される。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Modifies the Scope of Reciprocal Tariffs and Establishes Procedures for Implementing Trade Deals” (09/05/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/09/fact-sheet-president-donald-j-trump-modifies-the-scope-of-reciprocal-tariffs-and-establishes-procedures-for-implementing-trade-deals/

電力機関に147GWの新規大規模電力需要追加の可能性、ピーク需要は20%増か

ウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)が9月4日に発表した分析報告によれば、大規模な電力需要が米国の電力網に発生しつつあり、電力会社のピーク需要は今後10年間に20%押し上げられる見通しである。米国内における電力需要は、数年に亘って横ばいとなった後、急速に増加している。その要因は、データセンターや産業拡大、電気化であるが、実際にどの程度の電力需要が見られるかは依然として不明である。電力研究所(Electric Power Research Institute)によれば、2030年までにデータセンターは米国の発電量の9%を消費する可能性があるが、現在提案されている全てのデータセンターが建設されるとは限らないとの見方で専門家は一致している。マッケンジー社の報告によれば、投資家所有型電力機関は現在、17GW超の大規模電力需要に対応する施設を建設中で、更に99GWの大規模電力需要への対応を予定している。これは現在の米国のピーク需要の15.5%に相当し、これに加えて32GWの発電容量について協議が進展または短期的予測内にあることから、合計147GWの大規模電力需要となる可能性が高く、ピーク需要の20%に相当すると、マッケンジー社は説明する。 Utility Dive “Utilities could add 147 GW of new large loads, boosting peak demand 20%: WoodMac” (09/05/25) https://www.utilitydive.com/news/utilities-could-add-147-gw-of-new-large-loads-boosting-peak-demand-20-wo/759359/

ガスタービン製造企業は生産能力を拡大するも、受注残の解消は困難な見通し

ブルームバーグ社(Bloomberg)の報道によれば、主要ガスタービン製造企業は生産能力を拡大している。例えば、三菱重工業は、今後2年間にガスタービンの製造能力を2倍にする計画で、GEベルノバ社(GE Vernova)やシーメンス・エナジー社(Siemens Energy)も、ガスタービンの生産拡大計画を発表している。近年、需要増と受注残対応により、大型ガスタービンの納期までの平均期間は長期化しており、以前の2年半~3年から、現在は7年を要する場合もある。ガスタービンの需要増の一因は、老朽化したタービンの取り換えであるものの、データセンターの建設が大幅な需要増を招いているようである。電力研究所(Electric Power Research Institute)は、「個々のオリジナル機器メーカーが生産を倍増した場合、歴史的なデータに基づくと、全体的な生産量が15~40%増加する可能性がある。これはいずれ受注残の緩和につながるが、待機期間の劇的な減少には不十分だろう」と分析している。 Utility Dive “Gas turbine manufacturers expand capacity, but order backlog could prove stubborn” (09/05/25) https://www.utilitydive.com/news/mitsubishi-gas-turbine-manufacturing-capacity-expansion-supply-demand/759371/

世界半導体製造装置販売額、2025年第2四半期に前年比24%増

SEMIが9月4日に発表した「世界半導体製造装置市場統計(Worldwide Semiconductor Equipment Market Statistics: WWSEMS)」報告によれば、世界の半導体製造装置の販売額は、2025年第2四半期に、前年比24%増の330億7,000万ドルに達した。前期比では、最先端ロジック、先端の高帯域幅メモリ、アジア向け出荷の増加等に支えられ、3%増となった。SEMIは、「世界の半導体製造装置市場は、過去最高となった2024年の1,170億ドルに続き、2025年上半期も力強い成長を示し、650億ドル以上の売上を記録した。半導体メーカーは、生産能力への継続的な投資を通じてAIブームを後押しする先端ロジックやメモリイノベーションを支援し、地域の供給網対応力を強化する主要プロジェクトを継続している」と分析している。 SEMI “SEMI Reports Global Semiconductor Equipment Billings Increased 24% Year-Over-Year in Q2 2025” (09/04/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/semi-reports-global-semiconductor-equipment-billings-increased-24-percent-year-over-year-in-q2-2025

国家核安全保障局は核融合施設の再資本化管理に改善が必要 GAO報告

国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、核兵器備蓄の維持管理及び近代化を目的として、3つの慣性閉じ込め核融合(Inertial Confinement Fusion: ICF)プログラム施設において実験を行ってきているが、NNSAは2023年に、これらの施設の修復・改良に関する10カ年再資本化計画を議会へ提出した。計画には、関連活動や費用、スケジュールの他、短期的活動案に関する情報も含まれている。しかし、政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)の調査の結果、NNSAはこれらの活動の進捗状況の評価を行っておらず、議会とNNSAは、計画の目標が達成されているのか否かについて把握していないという。GAOは、現在検討下にあるICF施設の改良について選択肢を文書化すること、NNSAのプログラム管理指針に整合するパフォーマンス測定を開発・使用することの2点を勧告している。 Government Accountability Office “National Nuclear Security Administration: Improvements Needed for Managing Recapitalization of Fusion Facilities” (09/05/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-107204

Natcast、NSTC会員へ書簡を送付

国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)の運営組織として設立された国立半導体技術推進センター(National Center for the Advancement of Semiconductor Technology Center: Natcast)は9月4日、NSTCコンソーシアムの会員向け書簡を発表した。書簡は、「ここ1週間半は、NSTCコンソーシアムにとって不確実性の高い状況となっている。Natcastが商務省(Department of Commerce)と今後のステップについて協議する中、現状をお知らせする」との文言で始まり、NSTCとNatcastの設立経緯について説明している。NatcastはNSTCの中立的な運営者として機能するため、非営利事業体として設立されたこと、2024年4月30日に商務省との間で長期的な契約に署名したこと、NSTCの業務を遂行するため、Natcastは半導体と労働力開発に関する深い専門性を持つ優れた人材で構成されていること等が記されている。その上で、「最近の発表から分かるように、商務省は、CHIPS科学法(CHIPS and Science Act)の研究開発活動の実施方法について異なる見解を有している。商務省が今後の計画を進める中、我々は、これまでの集合的な取り組みによって確立されてきたNSTCの能力と資産について精査し、これらを最大限に活用するよう求めている」と結んでいる。 Natcast “Natcast Member Letter Regarding the NSTC” (09/04/25) Natcast Member Letter Regarding the NSTC