ロボット課税論への反論

ITイノベーション財団(Information Technology Innovation Foundation: ITIF)は、「ロボット課税論への反論(The Case Against Taxing Robots)」と題する論文を発表した。それによれば、現在、経済の生産性はかつてない不振な状況で、主要な技術的打開策が必要とされており、ロボットはその役を担うことができる。論文は、「一部のエコノミストや専門家は、『ロボットは労働者に損害をもたらしており、ロボットを含むすべての資本財に課税をすべきである』との政策論を主張しているが、ロボットに課税するという主張は総じて欠陥的であり、政府は企業による新たな機械や機器への投資意欲をそぐような政策を講じるべきではない」と述べている。​ ​ Information Technology Innovation Foundation “The Case Against Taxing Robots” (4/8/19) ​

国防総省、鍵となる独立系研究プログラムを撤廃へ​

1959年以来、「ジェイソン(JASON)」と呼ばれるあまり知られていないプログラムにより、国防総省(Department of Defense)やその他の連邦機関は、様々な科学的及び技術的調査研究を独立系学術機関に委託してきた。ジェイソン・プログラムの下で行われる活動は、目立たないながらも重要な影響を及ぼすことがある。しかし国防総省は先月、同プログラムを運営管理する非営利組織「MITRE」に、ジェイソン・プログラムの募集をキャンセルするとの通達を行った。ジェイソン・プログラムを通じて研究委託・資金提供を行っていたのは国防総省の他、国土安全保障省(Department of Homeland Security)などで、年間約15件の研究が行われていた。​ ​ Nextgov “The Pentagon Is Killing a Key Independent-Research Program” (4/12/19) ​

エネルギー省、ガス化研究に助成する意向を発表​

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、次世代の石炭ガス化技術に関するコスト分担型研究開発(R&D)プロジェクトに資金を提供する資金提供公募(FOA)を発表する意向を通知(Notice of Intent)した。「モジュラー式石炭ガス化進展のための次世代ガス化概念及びコンポーネント(Next Generation Gasifier Concepts and Components to Advance Modular Coal Gasification)」と題するFOAの目的は、小型モジュラー・システムに石炭ガス化プロセスを組み込む先端技術の開発につながるR&Dプロジェクトを競争的に選出することである。​ ​ Department of Energy “Energy Department Announces Intent to Fund Gasification Research” (4/16/19) ​

ブロックチェーンの職は人材不足が続き、有技能労働者の引き抜き競争が激化

経営管理コンサルティング企業のジャンコ・アソシエイツ社(Janco Associates)が発表した雇用市場報告によれば、IT業界全般で求人が増加していることを反映する形で、ブラックチェーンの専門職は、スタッフ及び中間管理職を中心に、引き続き需要が高い。また、ブロックチェーンの専門職人材を見つけた企業でも、コンサルティング企業やサービス企業が、より高い給与や福利厚生を提示しながら積極的にIT専門家のリクルート活動を行っていることから、ブロックチェーン専門職人材の退職率が高くなっていることも判明している。​ ​ Computer World “Blockchain jobs remain unfilled, while skilled workers are being poached” (4/8/19) ​

EU、AIの倫理的なアプリケーションに関するガイドラインを発表​

欧州連合(European Union: EU)は4月8日、企業や政府が人工知能(AI)の倫理的なアプリケーションを開発する際のガイドラインを公表した。ガイドラインは、AIが医療ケアや教育、消費者技術に統合されていく中で、社会に影響を及ぼす曖昧かつ拡散性のある問題に対処するものである。EUは、AIが管理及び政府レベルで暴走することを阻止するための取り組みにおいて、52名の専門家によるグループを招集し、「将来のAIシステムが合致すべき」と考えられる7つの要件を提示した。それらは、①人間による当局と監督、②技術的頑強性と安全性、③プライバシー及びデータの統治、④透明性、⑤多様性、非差別的、公平性、⑥環境的及び社会的福利、⑦説明責任能力、の7つ。これらのガイドラインに法的拘束力はないが、EUが将来策定する法案の形成につながるとも期待されている。​ ​ The Verge “AI systems should be accountable, explainable, and unbiased, says EU” (4/8/19) ​

エネルギー省、中小企業によるR&Dプロジェクトに9,500万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は4月15日、全国で74件の中小企業(全部で21州に所在)に86件のグラント、合計9,500万ドルを提供すると発表した。DOEの中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)プログラムを通じて資金提供されるこれらのプロジェクトは、フェーズIIの研究開発(R&D)プロジェクトである。フェーズIIのグラントの中央値は100万ドル(2年間)である。先端科学コンピューティング局(Office of Advanced Scientific Computing)、基礎エネルギー科学局(Office of Basic Energy Sciences)、生物学的・環境的研究局(Office of Biological and Environmental Research)、原子物理学局(Office of Nuclear Physics)などのR&Dプログラムの下で資金提供が行われる。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $95 Million for Small Business Research and Development Grants” (4/15/19) ​

エネルギー省、石炭FIRSTに1億ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は4月12日、石炭FIRST(Coal FIRST)(FIRSTは、Flexible, Innovative, Resilient, Small and Transformative(柔軟で革新的で対応力があり小型でトランスフォーマティブ)の頭文字)イニシアチブへの投資を発表した。石炭FIRSTイニシアチブは、セキュアで安定して信頼性が高く、排気がほぼゼロの電力を提供する未来の石炭発電所の開発を狙いとしている。石炭FIRSTイニシアチブの下、①グリッドのニーズに合致する柔軟な運用能力がある、②効率性を強化し、二酸化炭素の捕獲によってほぼゼロ排気を実現できる革新的かつ最先端のコンポーネントを使用する、③米国民に対応力のある電力を提供し、現在の在来型ユーティリティ規模の石炭発電所に比べると小型である、といった発電所の開発支援につながる研究開発(R&D)プロジェクトに助成が行われる。今回発表予定の資金提供公募(FOA)では、石炭FIRSTシステムで必要とされる重要コンポーネントの開発に重点を当てたR&Dプロジェクトに最高約1億ドルが用意される。エネルギー省はまた別件で、「石炭ベースの未来の発電所(Coal-Based Power Plants of the Future)」のための提案要請(request for proposals)の下、13件の概念設計プロジェクトに約195万ドルの連邦資金を提供すると発表した。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $100M in Investments in Coal FIRST” (4/12/19) ​

「イノベーションにおいて中国は米国に追いつきつつあるのか?」​

ITイノベーション財団(Information Technology Innovation Foundation: ITIF)は、「イノベーションにおいて中国は米国に追いつきつつあるのか?(Is China Catching Up to the United States in Innovation?)」と題する報告書を発表した。報告書は、「もし中国が単なる模倣者であれば、先進経済圏への競争的脅威は限定的であるが、もし中国が模倣者からイノベーターへと急速に進化する『アジアン・タイガー』に近い存在であれば、その脅威は深刻なものとなる」としている。本報告書は、十年前と現在で、中国の26件の科学的及び技術的進歩の指標を米国のそれと比較しており、中国が最も進展している分野は何か、米国とのイノベーションの格差はどの程度狭まりつつあるのかといった点について洞察している。​ ​ Information Technology Innovation Foundation “Is China Catching Up to the United States in Innovation?” (4/8/19) ​

5G競争で米国と中国が同率1位​

グローバル通信調査機関のアナリシス・メイソン社(Analysis Mason)が発表した報告書によれば、5Gの準備体制に関する世界ランキングで、米国は中国が同率1位であった。米国は昨年の3位から1位に浮上し、その後は、韓国、日本、英国が続いている。また、別の調査結果によれば、今後5年間で米国のワイヤレス業界が利用できるスペクトラムを大量に投入することで、5Gにおける米国のリーダーシップを確実にし、米経済に3,910億ドルが追加され、180万人の新規雇用が創出されるという。こうしたファインディングは、トランプ政権が作成中の「国家スペクトラム戦略(National Spectrum Strategy)」に対するワイヤレス業界からの勧告を概説したCTIA論文に盛り込まれている。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $87 Million for Coal Research and Development Projects” (4/10/19) ​

トランプ大統領、石油・ガス・パイプラインの建設の迅速化に向けた大統領令に署名

トランプ大統領は4月10日、州間及び国境間の石油及び天然ガスの生産及び輸送を強化するため、パイプライン及びその他のプロジェクトの建設をスピードアップさせることを狙いとした2つの行政命令に署名した。本行為が大きな直接的影響をもたらす可能性は低く、プロジェクトの管理権限を維持したい州政府が法的争いに持ち込む可能性が高いが、エネルギー生産及び輸出のブームの立役者として認められたい大統領にとっては象徴的に重要なものである。行政命令の一つは、州政府が大気浄化法(Clean Air Act)の下でパイプラインプロジェクトを頓挫させることをより困難にするよう、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)に規則の見直しと強化を指示している。もう一つは、国際パイプラインの建設を許可する権限を国務長官から大統領へ移管し、時間のかかる国務省(Department of State)の審査プロセスを排除するものである。​ ​ New York Times “Trump Signs Orders to Speed Up Oil and Gas Pipeline Construction” (4/10/19) ​