国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、2011年に委託した調査報告で、「黒人研究者の研究提案は白人研究者の提案に比べてグラントを受益する割合が35%低い」という結果を受け、バイオメディカル研究コミュニティの多様性強化と、グラント決定システムにおけるバイアスの可能性を調査することに2億5,000万ドルを投じることを決定した。今年後半から、研究提案の審査を行う外部科学者は、匿名化(氏名や所属機関、研修を受けた場所、共同研究相手など個人を特定できる情報を全て排除する)された研究提案書を評価する。この新規の取り組みは極めて慎重を期することから、NIHは作業を外注している。また、全ての個人特定情報が排除された研究提案の質を維持するための技術的試練も指摘されており、グラント決定におけるバイアスの可能性をめぐる調査は考えていたよりもはるかに困難な作業となっている。
Science “NIH finds using anonymous proposals to test for bias is harder than it looks” (5/31/17)