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その他

DARPA、2033年までの実用的量子コンピュータ実現へ11社選定

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は11月6日、2033年までに産業利用可能な量子コンピュータの実現を目指す「量子ベンチマーキング・イニシアチブ(Quantum Benchmarking Initiative: QBI)」において、11社をステージBに進めると発表した。選ばれたのは、中性原子、シリコンスピン量子ビット、超伝導、イオントラップ、光量子などの技術に特化したアトム・コンピューティング社(Atom Computing)、ディラク社(Diraq)、アイビーエム社(IBM)、イオンキュー社(IonQ)、ノード・クオンティーク社(Nord Quantique)、フォトニック社(Photonic)、クオンティニュナム社(Quantinuum)、クオンタム・モーション社(Quantum Motion)、キュエラ・コンピューティング社(QuEra Computing)、シリコン・クオンタナム・コンピューティング社(Silicon Quantum Computing)、ザナドゥ社(Xanadu)で、今後1年に亘り、研究開発計画の詳細化、リスクの特定と軽減策、必要なプロトタイプの仕様策定を行う。 DARPA “QBI: Quantum Benchmarking Initiative” (11/06/25) https://www.darpa.mil/research/programs/quantum-benchmarking-initiative 参照記事:NEXTGOV/FCW “11 companies move to second stage of DARPA’s Quantum Benchmarking Initiative” (11/07/25) https://www.nextgov.com/emerging-tech/2025/11/11-companies-move-second-stage-darpas-quantum-benchmarking-initiative/409405/?oref=ng-homepage-river

FIA、核融合開発への100億ドル投入提言

核融合産業協会(Fusion Industry Association: FIA)は11月6日、エネルギー安全保障と人工知能(AI)分野での優位性確保に向けた核融合産業への100億ドルの公的資金投入が必要であるとする政策文書を発表した。米国科学アカデミー(National Academies of Sciences)の提言とエネルギー省(Department of Energy)核融合エネルギー科学諮問委員会(Fusion Energy Sciences Advisory Committee : FESAC)の計画に基づき、核融合科学技術(Fusion science & technology: FS&T)のインフラ整備と研究開発エコシステムに46億ドル、商業化の加速と規模拡大に54億ドルを配分する内容で、FIAは新たな資金投入と商業実証への転換がなければ、中国などの競合国に核融合開発競争で後れを取ると指摘している。核融合エネルギーは米国のAI分野のリーダーシップ維持に必要な安全で信頼性の高いベースロード電源として期待されており、FIAは、核融合企業の93%が今後10~15年以内に商業送電網への電力供給を実現すると見込んでいる。 FIA “FIA Publishes Paper on $10 Billion for Fusion to Secure America’s Energy and AI Future” (11/06/25) FIA Publishes Paper on $10 Billion for Fusion to Secure America’s Energy and AI Future

EPA、小規模製油所へのRFS基準義務免除を決定

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は11月7日、16件の小規模製油所の再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)の遵守義務を免除すると発表した。2021~2024年のRFS遵守義務期間について、8つの製油所が免除を求めていたことに対応するもので、エネルギー省(Department of Energy)との協議を経て、大気浄化法(Clean Air Act)と判例に基づき審査した結果、2件を完全免除、12件に部分的な免除を認定し、2件を却下する決断を下した。今回の決定はトランプ大統領のエネルギー政策の一環として、RFSプログラムの軌道修正を図るもので、8 月22日に38製油所の175件を処理したのに続く措置である。今後EPAは、エネルギー省と連携して新規申請を90日の法定審査内で迅速に処理する方針で、さらに最終規則に基づき、免除対象となるガソリンとディーゼルの具体的な量に関しても公表する予定であるという。 EPA “EPA Issues Additional Decisions on Small Refinery Exemptions” (11/07/25) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-issues-additional-decisions-small-refinery-exemptions

内務省、経済安全保障上重要な60鉱物を特定

内務省(Department of the Interior)は11月7日、経済と国家安全保障に不可欠な重要鉱物60品目を特定した「2025年重要鉱物リスト」の最終版を発表した。米国地質調査所(U.S. Geological Survey)が策定したリストによると、今回新たに、ホウ素、銅、鉛、製鉄用石炭(原料炭)、リン酸塩、カリ、レニウム、シリコン、銀、ウランの10品目が追加された。2024年の希土類元素(レアアース)使用量の80%を輸入に依存していたことが背景にあり、スマートフォンや防衛システムに不可欠な鉱物として重点的な対応が必要とされていた。トランプ政権は敵対国依存を減らすために、供給網途絶のリスクに直面する鉱物を特定し、国内生産への投資を進めるとともに、オーストラリア、日本、マレーシア、タイとの協力を通じて供給網の強化を図っており、特定鉱物の公表は2017年の第1期トランプ政権下で発令された大統領令以来3回目となる。なお、同リストは供給状況を反映するために、2020年エネルギー法(Energy Act)に基づき、2年ごとに更新される。 DOI “Interior Department releases final 2025 List of Critical Minerals” (11/07/25) https://www.doi.gov/pressreleases/interior-department-releases-final-2025-list-critical-minerals

陸軍 ドローン群撃墜する高出力レーザー兵器調達予定

ディフェンス・ニュース(DefenseNews)は11月7日、陸軍が小型無人機(ドローン)群を撃墜する最大20基の新型高出力レーザー兵器(Enduring-High Energy Laser: E-HEL)調達に向け、民間企業からの提案を募集すると報じた。偵察用から自爆型機3種(グループ1~3)のドローンを一度に無力化できるレーザー技術を開発することが目的で、移動部隊と半固定部隊の双方が運用できる統合軽戦術車両(Joint Light Tactical Vehicle: JLTV)に搭載する。陸軍はあらゆる空中状況下でも標的を追尾し、滞空中で飛行能力を瞬時に奪う精密照射性能確保に向け、過去5年に亘りレーザー試作機を開発してきたが、ドローン脅威の拡大を受け、2026年にも正式な競争入札を開始する。豪エレクトロ・オプティック・システム社(Electro Optic Systems)が9月にドローン群を即時無力化する150キロワット級「アポロ(Apollo)」を公開するなど国際競争が激化する中、陸軍はE-HEL実用化により、同盟国上空で相次ぐ無人機侵入への抑止力を高め、前線部隊の防空網を強化するという。 DefenseNews “Army seeks high-energy laser systems to kill drone swarms” (11/07/25) https://www.defensenews.com/unmanned/2025/11/06/army-seeks-high-energy-laser-systems-to-kill-drone-swarms/

再生可能エネルギー、新規発電容量の主軸に

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は11月6日、2025年1~8月に導入された新規発電容量約26ギガワット(GW)のうち、3分の2以上が太陽光発電であったと報じた。連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の調査によると、8月単月では4GW中2.7GW、累計でみても19GWが太陽光で、政府による化石燃料・原子力発電重視政策推進下でも、テキサス州やインディアナ州での太陽光・風力発電稼働開始などで再生可能エネルギーが主導したという。またFERCはウィリアムズ・カンパニーズ社(Williams Companies)にニュージャージー州からニューヨーク州へのトランスコ・ガスパイプラインの拡張工事許可証を再交付した。政府とエンパイア・ウィンド・プロジェクト(Empire Wind project)側がガスと風力の取引で合意に達したとするも、同州のキャシー・ホークル知事(Kathy Hochul)は否定した。FERCは今後も再エネ主導の流れが続くとし、2028年8月までに追加される136GWのうち約84%が再生可能エネルギーと予測している。 Utility Dive “US installed nearly 26 GW of new generating capacity from January to August” (11/06/25) https://www.utilitydive.com/news/us-installed-nearly-26-gw-of-new-generating-capacity-from-january-to-august/804848/

アイザックマンNASA長官候補、NASA再編を計画

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は11月6日、トランプ大統領から航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)長官候補に再指名されたジャレッド・アイザックマン氏(Jared Isaacman)のNASA改革構想文書に関する内容が明らかになったと伝えた。同局再編とコスト削減を中心とする同氏の「アテナ計画(Project Athena)」は、宇宙飛行士増員や費用対効果の最大化、科学分野への投資強化に加え、大学などの学術機関の資金を活用した発見型ミッションの推進を柱とし、10億ドル超の大型単独ミッションよりも1億ドルの小規模ミッション10件実施を重視する。地球観測ではプラネット社(Planet)やブラックスカイ社(BlackSky)などの民間既存データを購入する「サービスとしての科学(Science-as-a-service)」導入に加え、スペース・ローンチ・システム(Space Launch System)と月周回有人拠点(ゲートウェイ)計画の見直しと原子力開発への統合を唱え、リソースを有人火星探査など民間企業活用に振り向ける考えを示している。 AIP “Leaked NASA Manifesto Hints at Isaacman’s Vision for Science” (11/06/25) https://www.aip.org/fyi/leaked-nasa-manifesto-hints-at-isaacmans-vision-for-science

シェルと三菱商事、アブノス社のDAC商業実証プラント建設を支援

アクシオス(Axios)は11月6日、英シェル社(Shell)と三菱商事(Mitsubishi Corporation)が、炭素除去新興企業のアブノス社(Avnos)に計1,700万ドルを投じると報じた。大気中二酸化炭素(CO2)と水を同時に回収するアブノス社の直接空気回収(Direct Air Capture: DAC)施設「プロジェクト・シーダー(Project Cedar)」を2026年末に稼働させる計画で、従来の加熱を必要とするDAC手法と異なる、同社の水を利用したCO2分離技術、湿度スイング(Moisture swing)法により、エネルギー消費を大幅に削減しつつ、年間3,000トンの炭素除去及び6,000トンの水生産を目指す。また除去コストも現在の1トンあたり約250ドルから将来的には100ドル未満にし、CO2の地中隔離や建材への組み込みに加え、航空燃料の原料やデータセンターの冷却水需要などでの技術活用に広げるという。同社はこれまで海軍海事研究局(Office of Naval Research)やエネルギー省(Department of Energy)とのプロジェクトも進行させ、調達総額は1億ドルを超えているという。 Axios “Exclusive: Shell backs plan to scale direct air capture project” (11/06/25) https://www.axios.com/2025/11/06/avnos-direct-air-capture-shell-mitsubishi

連邦議会、敵対国との学術協力禁止法案を審議 科学界に懸念

サイエンス誌(Science)は11月6日、連邦議会が中国やロシア、イラン、北朝鮮など「敵対的外国」と関わる研究者への資金提供を禁ずる「敵対的研究から資金と知識を守る法案(Securing American Funding and Expertise from Adversarial Research Exploitation: SAFE Act)」を審議中で、科学界に強い反発が広がっていると報じた。同法案は過去5年以内の共同研究や学生指導なども対象にしていることに加え、助成終了後、対象国での3年間の就業制限や大学全体の資金停止など実現性に疑問が残る条項も含まれており、すでに800人近い研究者が反対署名を提出したという。米国大学協会(Association of American Universities: AAU)などの団体は、過剰な安全保障対策で科学全体の発展を阻害すると指摘しており、アジア系米国人学者フォーラム(Asian American Scholar Forum: AASF)も「曖昧な定義が恣意的かつ偏向的な決定につながる」と声を挙げ、かつてチャイナ・イニシアチブ(China Initiative)で中国系米国人研究者が不当な標的となった経緯を指摘している。 Science “U.S. Congress considers sweeping ban on Chinese collaborations” (11/06/25) https://www.science.org/content/article/u-s-congress-considers-sweeping-ban-chinese-collaborations

エックス・エナジー社、先進核燃料の照射試験を開始

エネルギー省(Department of Energy)は11月6日、エックス・エナジー社(X-energy)がアイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory)で先進核燃料ペレット、トリソ-X(TRISO-X)の照射試験(Irradiation testing)を開始したと発表した。試験は13カ月間に亘り同研究所の先進試験炉で実施する予定で、さまざまな出力・温度・燃焼度条件下での燃料性能を評価する。この取り組みは国内研究機関における同燃料照射試験の初事例となる。原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission)の小型モジュール炉(SMR)など先進原子炉の商用展開に向けた重要なステップとし、試験完了後はオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)で照射後試験(Post-irradiation examination)を開始し、傘下のトリソ-X 社(TRISO-X)がテネシー州オークリッジで建設中の燃料製造施設「TX-1」の商用化認可取得につなげる。トリソ-Xはビリヤード玉サイズのペレット状に加工された核燃料で、同社のSMR「Xe-100」を含む高温ガス炉への動力供給に使用する。 Department of Energy “X-energy Begins First Irradiation Tests of Advanced Nuclear Fuel Pebbles at Idaho National Laboratory ” (11/06/25) https://www.energy.gov/ne/articles/x-energy-begins-first-irradiation-tests-advanced-nuclear-fuel-pebbles-idaho-national