Category:その他
北米の大学・研究組織、2012年の発明収入は26億ドル
大学技術管理者協会(Association of University Technology Managers: AUTM)は、大学やその他の研究組織の特許及びライセンシング活動に関する年間報告の最新版(2012年度)を発表し、そのハイライトをウェブサイト上に掲載した。それによれば、米国およびカナダの大学や研究組織(合計194機関)が2012年度にロイヤルティやその他のツールから得た収入は26億ドルを超えたという。また、これら194機関は2012年度に1万4,224件の新規米国特許を申請し、705件のベンチャー企業を設立している。 The Chronicle “Universities and Other Groups Earned $2.6-Billion From Inventions in 2012” (8/6/13)
エネルギー省、米国風力エネルギー生産及び製造に関する報告書を発表
エネルギー省(Department of Energy)は8月6日、米国風力エネルギー市場の記録的な成長をまとめた二つの報告書を発表した。一つは、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)と共に発表した「2012年風力技術市場報告(2012 Wind Technologies Market Report)」で、米国風力発電市場の最新トレンドを詳述したものである。もう一つは、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)と共にまとめた「2012年分散型機能における風力技術の市場報告(2012 Market Report on Wind Technologies in Distributed Applications)」で、こちらは米国の分散型風力エネルギー市場の力強い成長を示した内容となっている。これらの報告書によれば、風力発電は2012年における新規発電能力の1位(同年における全新規発電の43%と250億ドルの投資を占めた)となった。 Department of Energy “Energy Dept. Reports: U.S. Wind Energy Production and Manufacturing Reaches Record Highs” (8/6/13)
ムーア財団、物理研究に9,000万ドル拠出を計画
インテル社(Intel)の共同設立者が設立したゴードン・アンド・ベティー・ムーア財団(Gordon and Betty Moore Foundation)は7月30日、凝縮系物理学の基礎研究を支援するため、今後5年間で9,000万ドルを拠出する計画であると発表した。同財団はこの動きの要因として、横ばいとなっている基礎研究への連邦助成を補填する必要性と、ナノテクノロジーによってもたらされた新たな機会を挙げている。マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の凝縮系物理学者でムーア財団の科学アドバイザーを務めるマーク・カストナー氏(Marc Kastner)は、「数年ごとに複雑な電子マテリアルから魅力的な現象が発生しており、その一部は価値のある技術となっている。しかしそれらは非常に長い基礎研究から生まれたものであり、業界や政府機関がそれを適切に支援することは難しくなりつつある。こうした中、財団がその支援を行えることは素晴らしいことである」と述べている。 Science Insider “Foundation Pledges $90 Million for Physics Research” (7/31/13)
エネルギー長官、国立エネルギー技術研究所での新スパコン除幕式に参加
エネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Earnest Moniz)は7月29日、国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)で、新型スパコンの除幕式に参列した。このスパコンはエネルギー及び環境向けの高性能コンピュータで、世界におけるトップ100のスパコンの一つであるだけでなく、エネルギー効率が最も高いスパコンの一つである。このスパコンは503テラフロップス(TFlops)の性能を持ち、研究者は先端のエネルギー及び環境技術開発向けに複雑なモデル・シミュレーションなどを行うことが可能となる。 Department of Energy “Secretary Moniz Dedicates New Supercomputer at the National Energy Technology Laboratory” (7/29/13)
オバマ大統領、NSFの次期長官として天体物理学者を指名
オバマ大統領は7月31日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の次期長官として、天体物理学者のフランス・アン・コルドバ氏(France Anne Córdova)を指名した。NSFはスブラ・スレシュ前長官(Subra Suresh)が2月に辞任を発表し、3月以降は長官代理が指揮している。コルドバ氏は、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology)で博士号を取得し、2007年から2012年まではパーデュー大学(Purdue University)の学長を務めた。キャリア初期には、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)の地球・宇宙科学部門(Earth and Space Sciences Division)に勤務し、ペンシルバニア州立大学(Pennsylvania State University)で天文学・天文物理学部門のトップを務めた経験もある。NSF長官指名の議会承認は通常は難しくないが、上院共和党は現在、オバマ政権による人事指名承認審議を遅らせる戦略を取っている。 Nature News Blog “Obama nominates astrophysicist to lead NSF” (7/31/12)
グラクソ社、適格科学者を対象に更なる研究データを開示へ
グラクソ・スミスクライン社(GlaxoSmithKline Plc)は、医薬品研究の結果報告に関する透明性を高めるために、臨床試験における患者のデータ開示を拡大する計画である。同社の幹部が7月30日付の「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)」誌に語った所によれば、5月から適格の研究者は患者(プライバシーは保護されている)に関するファインディングへのアクセスを要請することができる。同社ではこの情報開示の対象となる研究(承認された医薬品及び開発が中止された治療法)の数を年末までに400件とする計画である。ある専門家は「業界は、医療の向上につながり得る数千件の臨床試験結果が出版されていないという現実に対応する取り組みを進めており、今回のイニシアチブはその一つである」と述べている。一方、欧州医療局(European Medicines Agency)は先月、臨床試験データの出版に関する方針草案を公表している。 Bloomberg “Glaxo to Disclose More Study Data to Qualified Scientists” (7/31/12)
2013年第2四半期にベンチャー投資額は12%増加
プライスウォーターハウス・クーパー社(PricewaterhouseCoopers LLP)と全米ベンチャーキャピタル協会(National Venture Capital Association: NVCA)がトムソン・ロイター社(Thomson Reuters)のデータに基づいて作成した「マネーツリー報告(MoneyTree Report)」の最新版によれば、ベンチャー・キャピタリストは2013年第2四半期に67億ドル(913件)を投資したことが明らかになった。これは前期比で投資額としては12%、件数としては2%の増加となる(2013年第1四半期は896案件に60億ドルが投資された)。インターネット部門とバイオテクノロジー部門への投資が、2013年第2四半期に金額、件数ともに増加した。また、ベンチャー投資を初めて受けた企業と初期段階の投資を受けた企業への投資額も2013年第2四半期に増加した。NVCAの社長は、「状況は、情報技術がベンチャー投資を牽引し、他部門を圧倒した1990年代に似ているが、問題はここからどこへ進むかである」と述べている。 PricewaterhouseCoopers “DOLLARS INVESTED BY VENTURE CAPITALISTS RISE 12 PERCENT IN Q2 2013, ACCORDING TO THE MONEYTREE REPORT” (7/19/13)
新規ビジネス創出は2011年に回復するものの、住宅価格の急落が急速な回復の支障に
カウフマン財団(Kauffman Foundation)が国勢調査局(U.S. Census Bureau)による最新の「ビジネス・ダイナミクス統計(Business Dynamics Statistics: BDS)」報告を基に作成した報告書「ビジネス創出の復活(The Return of Business Creation)」によれば、新規ビジネスの創出は2011年に5年ぶりに上昇し、ここ約10年間で最大の上昇率を記録したという。報告書は、2011年に設立された、従業員が1~4名の新規ビジネスと同5~9名の新規ビジネス(アントレプレナーシップに最も近い状況)について調査したものである。ただし、新規ビジネスの復活は朗報であるものの、その回復率は近年の不況後の回復ペースよりも遅れているという。一方、カウフマン財団がBDSの2011年のデータを使って作成した報告書「大不況後の停滞した雇用創出と成長:住宅価格がその要因か?(Anemic Job Creation and Growth in the Aftermath of the Great Recession: Are Home Prices to Blame?)」は、住宅価格の下落と新規企業の雇用創出の関係について分析を試みており、不況時に住宅市場崩壊の影響を最も強く受けた州において、ベンチャー企業創出の不振度が高いことが示されている。 Kauffman Foundation “New Business Creation Rebounded in 2011 for First Time In Five Years, but Housing Price Shocks May Have Hindered a Rapid Recovery” (7/31/13)
内務省、連邦水域における再生可能エネルギー・プロジェクト向け競争的リース・セールを初めて実施
内務省(Department of Interior)のサリー・ジュエル長官(Sally Jewell)と海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)のトミー・ビュードロー局長(Tommy P. Beaudreau)は7月31日、連邦水域における再生可能エネルギー向けのリース・セールについて初の競売を実施した。ロードアイランド州及びマサチューセッツ州の海岸沖16万4,750エーカーを風力エネルギー・エリア(Wind Energy Area)としてリース・セールする2件の競売が行われ、ディープウォーター・ウィンド・ニューイングランド社(Deepwater Wind New England, OOC)がその暫定落札企業となった。同エリアの風力発電施設が完成した場合、合計で100万世帯以上分の発電能力を有する可能性がある。内務省とBOEMは風力エネルギー開発向けの第2回リース・セール競売(バージニア州の海岸沖約11万2,800エーカー)を9月4日に予定している他、今年後半及び2014年に新たな競売計画を発表する予定である。 Department of Interior “Interior Holds First-Ever Competitive Lease Sale for Renewable Energy in Federal Waters” (7/31/13)
経済諮問委員会とエネルギー省、自然災害時における電力グリッドの対応力に関する報告書を発表
大統領府の経済諮問委員会(Council of Economic Advisers: CEA)とエネルギー省(Department of Energy)は8月12日、国内の電力グリッドを自然災害時に発生した停電から守る最善の方法について評価した報告書「天候による停電に対する電力グリッドの対応力を強化することの経済的恩恵(Economic Benefits of Increasing Electric Grid Resilience to Weather Outages)」を発表した。報告書は2003~2012年に発生した厳しい天候がもたらした停電の影響の分析を行っており、そのファインディングによれば、①天候関連の停電は米国経済に年間平均180~330億ドルのコストをもたらしたと試算される、②天候による停電で少なくとも5万人に影響を及ぼした事例は約679件発生しており、グリッドの老朽化によって米国民は天候による停電被害を受けやすい状態になっている、などが挙げられている。報告書はまた、電力グリッドに関して部門横断型の投資を強化することや、停電防止につながるグリッド高度化戦略を特定することなどを要請している。 Department of Energy “White House Council of Economic Advisers and Energy Department Release New Report on Resiliency of Electric Grid During Natural Disasters” (8/12/13)