予算11%削減を迫られるNSF

トランプ大統領が5月23日に発表した2018年度予算教書で、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の予算は11%減の74億ドルが提示され、NSFの研究・教育プログラムのトップは、「最良の新しいアイデアに資金を提供するというNSFの能力を犠牲にすることなく、どのようにポートフォリオを大幅削減するか」という難問への対応を余儀なくされている。NSFの67年の歴史において、現行予算よりも低い予算を提示した大統領はいない。NSFのフランス・コルドバ長官(France Córdova)は、大統領府の指示に対応する形で、上級幹部に予算削減判断のガイドとなる原則を提示するよう要請した。2018年度大統領予算案におけるNSF予算額は2008年度と同程度であることから、コルドバ長官及び副長官らは当時のNSFがどのように資金を使っていたかを調べ、新予算構築のヒントを得ようとしている。予算で数値上の最大の敗者は、大学院生の研究フェローシップ(8,600万ドル減)とEPSCoRプログラム(6,000万ドル減)である。一方、科学推進派の中には、「NSFは、同様に基礎研究を支援し、大規模な患者擁護団体や製薬業界が大きな後ろ盾となっている国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)に比べ、政治的影響力を失いつつあるのではないか」と懸念する声もある。
Science “How NSF cut 11% from its budget” (5/25/17)