エネルギー省、災害救援車両の開発に取り組む業界プロジェクトに助成

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)は、国防総省(Department of Defense)、国土安全保障省(Department of Homeland Security)科学技術総局(Science and Technology Directorate)と協力し、水素燃料電池トラックのH2レスキュー(H2Rescue)の開発に取り組むクミンズ社(Cummins, Inc.)に、連邦資金として約100万ドルを提供した。H2レスキューは、災害救援地点まで走行し、現場で電力や熱、水を提供する。クミンズ社主導のプロジェクトは、2月に行われた業界向けの公募の下、競争的に選出された。 Department of Energy “Energy Department Announces Multi-Agency Award for Industry Project to Develop Disaster Relief Vehicle” (9/15/20)

IBM社、2023年までに1000量子ビットの量子コンピューターを達成することを確約

IBM社は9月15日、同社の量子コンピューター開発におけるロードマップを公表した。このロードマップには、2023年までに1000量子ビットのコンピュータを構築するという野心的な目標も含まれる。IBM社の現在の最大の量子コンピュータは65量子ビットである。本格的な量子コンピュータ構築のロードマップを発表しているのはIBM社だけではない。グーグル社(Google)も10年以内に100万量子の量子ピューターを構築する独自の計画を有している(ただし具体的なスケジュールは明らかにしていない)。IBM社がスケジュールを発表した点は、「マイルストーンを逃した場合、周囲に知られる」という明らかなリスクを伴うが、計画を明らかにすることで、同社の顧客や協力者が「今後への予測」を持つことができることから、同社は公表を決定した。 Science “IBM promises 1000-qubit quantum computer—a milestone—by 2023” (9/15/20)

GAO、連邦機関によるモノのインターネット利用を調査

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「モノのインターネット:連邦機関による使用に関する情報(Internet of Things: Information on Use by Federal Agencies)」と題する報告書を発表した。これは、①連邦機関が使用しているモノのインターネット(IoT)技術、②IoT技術の使用に関する利点と課題、③IoT技術の使用と入手について一部の機関が従っている政策及びガイダンス、について調査したもので、GAOが115名の最高情報担当官(CIO)及び上級IT高官などにアンケート調査を行ってまとめた。それによれば、多くの連邦機関が、機器の制御やビル・システムの監視などにIoT技術を使用している。また、IoT技術には利点が認められる一方、サイバーセキュリティ上の問題やその他の懸念から、一部の機関はIoT技術を使用していないことが判明した。 Government Accountability Office ” INTERNET OF THINGS: Information on Use by Federal Agencies” (9/14/20)

2020年グローバル・イノベーション指数発表

世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)、コーネル大学(Cornell University)、国際ビジネススクールのINSEAD、および2020年グローバル・イノベーション指数のナレッジ・パートナー(GII Knowledge Partners)は9月2日、2020年版の「グローバル・イノベーション指数(Global Innovation Index: GII)」を発表した。それによれば、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、世界中においてイノベーションに深刻な影響を及ぼしており、医療部門を中心に、一部の革新的な活動が阻害されているという。2020年GIIのランキングは、1位から順に、スイス(2019年1位)、スウェーデン(同2位)、米国(同3位)、英国(同5位)、オランダ(同4位)と昨年とほぼ同じ。日本は16位(同15位)であった。報告によれば、過去1年間に大きく進展した国は、インド、中国、フィリピン、ベトナムで、全て上位50位内に入った。その他の新たなファイディングとして、①COVID-19危機は、成長傾向にあったイノベーションを直撃している、②パンデミックが科学とイノベーション・システムに及ぼす影響が明らかになるには時間がかかるが、科学的な国際協力には前向きな兆候が見られる、③大型の研究プロジェクトが混乱に陥ったり、国際的なイノベーション追求が頓挫する懸念がある、などが挙げられている。 Global Innovation Index “GII 2020: COVID-19 Pandemic’s Expected Impact on Global Innovation; Annual Ranking Topped by Switzerland, Sweden, U.S., U.K. and Netherlands” (9/2/20)

シェル、トヨタ、ホンダがカリフォルニア州内の水素補給ネットワーク拡大を計画

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)は9月4日、州内の水素補給インフラ拡大のため、エクイロン・エンタープライズ社(Equilon Enterprises LLC(実質、シェル石油プロダクツ社(Shell Oil Products US)。以下、「シェル・ハイドロゲン社(Shell Hydrogen)」と表記)に4,080万ドルを助成する計画を発表した。最終的な承認は今後のCEC業務会合で行われる。順調に進めば、シェル・ハイドロゲン社は、48件ある既存のシェル小売スタンドに水素補給基を設置し、2件の同スタンドを改良するなどする。更に、トヨタとホンダが、シェル・ハイドロゲン社の補給スタンドを支援する一環として、州内での燃料電池電気自動車(Fuel Cell Electric Vehicle: FCEV)の販売拡大に合意した。 Green Car Congress “Shell, Toyota and Honda plan expansion of hydrogen refueling network in California” (9/11/20)

「ARPA-Eタイプの資金拠出はグリーン技術にイノベーション優位をもたらす」との報告

ケンブリッジ大学(University of Cambridge)がマサチューセッツ大学アマースト校(University of Massachusetts Amherst)、ミュンヘン大学(University of Munich)などと共に調査し、9月14日付けのネイチャー・エネルギー誌(Nature Energy)に発表した論文によれば、米国のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の資金提供を受けたスタートアップは、同様のクリーン技術企業に比べ、2倍の割合で特許出願を行っている。こうしたことを受け、共著者の一人は、「英国政府は、何らかの新型コロナウィルス感染症(COVID-19)回復一括措置の一部として、ARPAモデルを参考に、気候問題に焦点を当てて取り組む機関を創出すべきである」とコメントしている。 Science Daily “ARPA-type funding gives green technology an ‘innovation advantage’, study finds” (9/14/20)

水素と炭素捕獲が、米国のネットゼロ電力の鍵

カリフォルニア州を拠点とするシンクタンク、エネルギー・イノベーション(Energy Innovation)が発表した報告書「顧客の負担を増大せずに、2035年までに100%のゼロ炭素電力を実現する具体的な経路(Illustrative Pathways to 100 percent Zero Carbon Power By 2035 Without Increasing Customer Costs)」によれば、米国は、水素もしくは炭素捕獲技術を導入することで、2035年までに二酸化炭素を生成せずに手頃な費用の電力を生産することが可能である。報告書の執筆者は、「これらはまだ大規模には導入されていないが、現実の技術であり、夢ではない。我々は15年でそこまで到達できる」とコメントしている。 Reuters “Hydrogen, carbon capture key to net-zero U.S. electricity: study” (9/9/20)

エネルギー省及びその他の連邦機関が「先端電池のための連邦コンソーシアム」を立ち上げ

エネルギー省(Department of Energy)、商務省(Department of Commerce)、国防総省(Department of Defense)、国務省(Department of State)は9月10日、先端電池の頑強でセキュアな国内産業基盤の開発を加速させることを目的として、「先端電池のための連邦コンソーシアム(Federal Consortium for Advanced Batteries: FCAB)」を立ち上げた。コンソーシアムは、企業に枠組みを提供し、先端電池技術の開発とリチウム電池の国内供給の確立に関心のある連邦機関の間の調整を図る。FCABは、エネルギー省の「エネルギー貯蔵グランド・チャレンジ(Energy Storage Grand Challenge)」のロードマップ草案(Draft Roadmap)で概説されている戦略の一部である。 Department of Energy “Energy Department and Other Federal Agencies Launch the Federal Consortium for Advanced Batteries” (9/10/20)

国防総省、2024年までにAIパイロットによる戦闘機の試験を開始予定

国防総省(Department of Defense)のマーク・エスパー長官(Mark Esper)は9月9日、国防総省は2024年までに、人工知能(AI)が制御する戦闘機を人間のパイロットと競争させる試験を行う計画であると発表した。長官はまた、米国のAIは、ライバルであるロシアや中国には欠けている倫理によって統治され、米国は、約10の民主的同盟国とAI戦略を調整する予定であるとコメントしている。エスパー長官の発言は、今週、バーチャルで行われた国防総省初のAI会議で行われたもの。 UPI “DoD to start live fighter trials with AI pilots by 2024, Esper says” (9/10/20)

オレゴン州ポートランド市、市として初めて顔認識技術の使用を禁止

オレゴン州ポートランド市の市議会は先週、市当局による顔認識技術の使用及び公共の場で民間企業が顔認識技術を使用することを禁止する措置を全会一致で承認した。人権擁護団体によれば、企業による同技術の使用を規制したのは、ポートランド市が初めてである。承認にあたり、市議会のメンバーは、住民のプライバシーを挙げ、顔認識技術ソフトウェアの問題(女性や肌の黒い人を誤って認識するなど)を指摘した。一方、市当局による顔認識技術の使用は禁止されるが、州政府や近隣の郡、連邦の法規取り締まり活動には適用されない。 Route Fifty “City Ban on Business Use of Facial Recognition Tech Said to Be a First” (9/10/20)