天然ガスからの切り替えが推進される中、一般市民の見解は分断

モーニング・コンサルト社(Morning Consult)が行った調査結果によれば、回答した米国成人の47%が、自宅での暖房に天然ガスを利用していると回答し、42%が調理に天然ガスを利用していると回答した。現在、複数の自治体が、新規の建設に天然ガスの使用を禁止するという提案を行っている中、自身のコミュニティにその禁止令が実施されることについて、一般市民の意見は割れており、44%が賛成、37%が反対を表明している。気候や公衆衛生の活動家は、こうした禁止措置を奨励しているが、当然、天然ガス業界は抵抗している。また、「今後、電熱器を購入する可能性は低い」と回答した人の半分は、その理由として、「過去に使ったことがあり、天然ガス式に比べて効率的でないとわかった」と述べている。 Morning Consult “Amid Push to Replace Natural Gas, Public Is Split on Whether to Electrify Their Homes” (2/12/21)

バイデン政権、気候タスク・フォースを始動し、信頼性の回復を狙う

ハリス副大統領と大統領府は2月11日、閣僚及び21の省庁のトップ代理を招集し、連邦政府全体で気候変動対策に取り組むというバイデン大統領の約束を実行し始めた。大統領府の気候政策局を率いるジーナ・マッカーシー氏(Gina McCarthy)は、「11日の会合は、雇用の創出と、世界的な排出における米国の割合を削減するための新規で積極的な目標を設定する上で、省庁機関のリーダーが自分達の役割を理解していることを確実にすることに重点が置かれた」と発言した。バイデン政権は、4月22日にそれらの目標を発表することを予定している。マッカーシー氏はまた、「過去4年間、我々は気候について多くの信頼を得てこなかった。それを転じる時が来た」と発言した。 New York Times “Biden’s Climate Task Force Opens for Business, Aiming to Restore ‘Credibility’” (2/11/21)

米エネルギー規制委員会の委員長、「環境正義の役割を新設へ」

連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)のリチャード・グリック委員長(Richard Glick)は2月10日、FERCは、パイプラインや液化天然ガス施設などの新たなエネルギー・プロジェクトが少数派のコミュニティに不当な損害をもたらさないようにするため、環境正義に関する上級のポジションを設立する計画であると発表した。最近、バイデン大統領によってFERCの委員長に任命された同委員長(民主党)は、「FERCは、我々の判断が歴史的に取り残されたコミュニティに不当な影響をもたらさないようにするという責務をより積極的に実行する必要がある」と述べた。 Reuters “U.S. energy regulator to create environmental justice position: chairman” (2/11/21)

バークレー研究所、90周年を祝う

90年前の1931年8月、物理学教授のアーネスト・ローレンス(Ernest Lawrence)が、自身の粒子加速器、サイクロトロンを収容するため、カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)のキャンパスにある建物内に放射線研究所(Radiation Laboratory)を作った。サイクロトロンの発明は、後の1939年のノーベル物理学賞(Nobel Prize in physics)の受賞につながった。学際的なチームの結集、世界クラスの研究施設、大胆な発見科学というローレンスのユニークな手法は、エネルギー省(Department of Energy)傘下のローレンス・バークレー国立研究所(Laurence Berkeley National Laboratory)(バークレー研究所)における90年間のパイオニア研究を促進した。その間、同研究所のミッションは拡大される中、この手法は無数のソリューションの実現につながっている。バークレー研究所は2021年に、創立90周年を祝い、過去を祝うと共に、未来を想像する。 Berkeley Lab “Berkeley Lab Celebrates 90th Anniversary, Imagines the Next 90 Years” (2/5/21)

エネルギー省、トランスフォーマティブなクリーン・エネルギー・ソリューションに1億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月11日、バイデン政権のクリーン・イノベーション議題を支援する形で、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)による「オープン2021(OPEN 2021)」資金提供公募を通じて、トランスフォーマティブなクリーン・エネルギー技術の研究開発(R&D)に最高1億ドルを提供すると発表した。今年発表される数十億ドル規模のエネルギー省R&D機会の第一弾となる今回の資金提供は、気候危機に対処する最先端でディスラプティブなクリーン・エネルギー技術を特定する一助となる。同省はまた、同日にホワイトハウスが発表した国家気候タスク・フォース(National Climate Task Force)の気候イノベーション作業部会(Climate Innovation Working Group)にも参加する。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $100 Million for Transformative Clean Energy Solutions Supporting President Biden’s Climate Innovation Agenda” (2/11/21)

NNSA、原子力科学、工学、安全保障の研究開発に取り組む大学コンソーシアムへのグラントを更新

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)が率いる11の大学による原子力科学・工学・安全保障の研究開発(R&D)コンソーシアムに2,500万ドルのグラントを発表した。グラントは、コンソーシアムに5年間にわたり年間500万ドルを提供する長期投資で、UCバークレー校主導のコンソーシアムへの投資は今回で3度目となる。原子力科学・安全保障コンソーシアム(Nuclear Science and Security Consortium)のミッションは、次世代の原子力科学者及び工学者をR&Dに従事させながら訓練することである。コンソーシアムはまた、5つの国立研究所とパートナーを組んでいる。 Department of Energy “NNSA renews university consortium grant for research and development into nuclear science, engineering, and security” (2/11/21)

バイデン政権、雇用創出と気候危機対策を目的とした米国イノベーションの取り組みを開始

バイデン大統領とハリス副大統領による政権は2月11日、気候変動に対策を講じつつ、米国の雇用を創出する野心的なイノベーションの取り組みを開始する。これには、新たな研究作業部会の立ち上げ、政権によるイノベーション議題の概説、エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)による1億ドルの資金提供公募が含まれる。バイデン大統領は、気候高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Climate: ARPA-C)の立ち上げに対する自身のコミットメントを進展させるため、国家気候タスク・フォース(National Climate Task Force)の一環として気候イノベーション作業部会(Climate Innovation Working Group)を設立し、R&D投資の加速という約束を実行する。この作業部会は、「2050年までに経済全体でネットゼロ排出とする」という大統領の目標を達成できるよう、また、干ばつや洪水、大規模な山火事、大型のハリケーンから米国民を守れるよう、手頃な費用で画期的な技術を育成する連邦政府全体の取り組みを調整及び強化する一端を担う。 White House “Biden-Harris Administration Launches American Innovation Effort to Create Jobs and Tackle the Climate Crisis” (2/11/21)

GAO、オペレーション・ワープ・スピードについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「オペレーション・ワープ・スピード:COVID-19の加速的なワクチン開発の状況と製造面の課題への対処努力(Operation Warp Speed: Accelerated COVID-19 Vaccine Development Status and Efforts to Address Manufacturing Challenges)」と題する報告書を発表した。オペレーション・ワープ・スピード(OWS)は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のワクチン候補の開発を加速するための連邦の取り組みである。GAOがOWSの下でのワクチン候補について分析した結果によれば、その開発は従来型の慣行に従っており、ワクチン開発を加速させ、リスクを緩和するための戦略を複数採用している。これまでに2つのワクチンが緊急使用を承認された(GAOは全てのワクチン候補の状況を示すトラッカーを作成している)。また、連邦機関はワクチン製造問題の緩和にも取り組んでいる。 Government Accountability Office “OPERATION WARP SPEED: Accelerated COVID-19 Vaccine Development Status and Efforts to Address Manufacturing Challenges” (2/11/21)

DARPA、感染症にほぼ即時のワクチンや治療を提供する技術開発プログラム立ち上げ

米軍は、日常的に世界中に配備され、兵士は地域的な流行疾病や化学・生物・放射性物質・核(chemical, biological, radiological and nuclear: CBRN)の脅威にさらされる可能性がある。これらの脅威に対して、医療的対抗措置(medical countermeasure: MCM)への早急なアクセスを得ることは国防総省(Department of Defense)の人員及び地域の人々を守る上で重要であるが、製造、貯蔵、物流の問題が引き続き存在する。こうした課題に対処するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、数か月もしくは数年ではなく、数日以内に、数百の核酸医薬剤を生産、定式化、梱包するためのモバイル式MCM製造プラットフォームを開発することを目的として、「核酸オンデマンド・ワールドワイド(Nucleic acids On-demand Worldwide: NOW)」プログラムを確立した。NOWプログラムは3つのフェーズで行われ、フェーズ1は36か月に及ぶ。モデルナ社(Moderna, Inc.)とGEリサーチ社(GE Research)が受注した。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Program to Offer Near Immediate Doses of Vaccine, Therapeutics for Infectious Diseases” (2/4/21)

DARPA、無人海中車両プロジェクトの進展に取り組む企業を選出

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2020年に開始されたマンタ・レイ(Manta Ray)プロジェクトを継続するための契約オプションを実行した。本プロジェクトは、積載能力を備えた無人海中車両(unmanned underwater vehicle: UUV)が海洋環境で長時間かつ広範囲のミッションを行うための革新的技術の実証を模索する取り組みである。主要な受注企業は、ノースロップ・グラマン・システムズ社(Northrop Grumman Systems Corporation)、マーティン・ディフェンス・グループ(Martin Defense Group, LLC)(旧ナバテック社(Navatek, LLC))、メトロン社(Metron, Inc.)。マンタ・レイ・プログラムは最初の主要なマイルストーンとして予備的設計のレビューが2021年初頭に完了した。今年後半には、選出された企業が設計の進展に取り組み、設計のレビューを経て、その成熟度が確認された後、フェーズ2の車両製造及び試験へと進む。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Selects Performers to Advance Unmanned Underwater Vehicle Project” (2/5/21)