EIA、太陽光発電が需要増を主導と予測

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は2月11日、電力需要増に太陽光発電が対応するというエネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の見通しを伝えた。同局の短期エネルギー見通しによると、需要増はテキサス州と中大西洋地域の経済活動及びデータセンター開発を中心に全国的に広がり、この需要を埋める電源として太陽光発電が最も急成長しているという。具体的には2026年に17%増、2027年にさらに23%増を見込み、風力発電はそれぞれ6%、7%増にとどまるとした。これを裏付けるように連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)によると昨年1~11月の新規太陽光容量は25.4GWに達しており、太陽光発電量は2026年に3,410億キロワット時(kWh)、2027年に4,180億kWhとなり、2025年の2,910億kWhから大幅に拡大する見通しである。 Utility Dive “Growing demand will be met mainly by solar: EIA” (02/11/26) https://www.utilitydive.com/news/demand-growth-solar-2027-energy-information-administration/811941/

エネルギー省、クリーンエネ実証の監視体制策定が急務 GAO勧告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月11日、エネルギー省(Department of Energy)に対し、クリーンエネルギー実証プロジェクト監督における法定要件を満たすための計画を策定するよう勧告した。インフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act: IIJA)に基づき設立された同省傘下のクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は約270億ドルの連邦資金を管理・監督し、水素や先進原子力など多様な技術分野の大規模実証事業を管理してきたが、昨今の人員削減や計画打ち切りなどにより同局人員は1月の285人から6月にはわずか約40人へと85%も激減しており、特に独立評価を担う全職員が退職したことに加え、業務委託による作業停止命令も出された。一部の監督機能をプロジェクト管理局(Office of Project Management)に移管し対応する案も出たが、同局自体も昨年約60%の人員を失っている。こうした中、GAOは同省に対し管理体制の改善が必要と提言し、同省は勧告に同意を示した。 GAO “Department of Energy: Plan Needed to Meet Statutory Requirements for Clean Energy Demonstration Projects” (02/11/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107997

米国企業のイノベーション率が低下 中小企業は大幅減

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)傘下の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)は2月11日、2023年年次事業調査(Annual Business Survey: ABS)で国内企業のイノベーション率が低下したと報告した。前年度データに基づく調査で、従業員1人以上を雇用する企業約490万社のうち、2020年から2022年の期間に何らかのイノベーションを導入した企業は23%で、2016年から2018年の30%から減少した。特に製品イノベーションについて取り組んだ企業は19%から10%へと大幅に減少し、その主因は従業員250人未満の中小企業における同活動の低迷と、サービス分野での同率が15%から8%へほぼ半減したことによる。またその他にもコストの高さ(41%)、熟練従業員の不足(36%)、社内資金不足(35%)が要因として挙げられた。一方、ビジネスプロセスイノベーションは19%から20%へわずかに増加し、業界別ではソフトウェア出版業界が54%と最も高く、航海・測定・電子医療・制御機器産業が46%と続いた。 NSF “Innovation Data from the 2023 Annual Business Survey: Data Year 2022” (02/11/26) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf26306

エネルギー省、アルミ製錬所新設支援 半世紀ぶり国内最大規模

エネルギー省(Department of Energy)は2月10日、アルミニウム製錬所の建設に向け、センチュリー・アルミニウム社(Century Aluminum)を支援すると発表した。現在、国内で稼働する製錬所は4カ所のみで、年間生産量は約68万トンと最盛期に比べて大きく減少していることから、約半世紀ぶりにアルミ製錬所を建設する。トランプ政権が推進する貿易政策や戦略的パートナーシップに基づいた輸入依存軽減と国内製造業の再活性化を目指す国家的な事業で、これに伴いセンチュリー社とアラブ首長国連邦(UAE)のアルミ製造大手、エミレーツ・グローバル・アルミニウム社(Emirates Global Aluminum: EGA)が協働する。オクラホマ州イノーラで建設を進める予定で、同省からの助成金5億ドルに加え、EGA社からの支援も確保した。新工場は完成すれば国内最大規模となる予定で、年間50万トン以上のアルミニウム生産を見込み、また、国防にも必要な高純度アルミニウムの供給も担う予定で、国内生産基盤の強化に寄与すると期待されている。 Department of Energy “Energy Department Awardee to Build First American Aluminum Smelter Since 1980” (02/10/26) https://www.energy.gov/articles/energy-department-awardee-build-first-american-aluminum-smelter-1980

下院、ロボティクス競争力強化に向けた委員会設立法案を提出

FedScoopは2月5日、ロボット技術における米国の優位性維持を目的とする国家委員会設置法案が超党派下院議員により提出されたと報じた。ジェイ・オバーノルテ下院議員(Jay Obernolte、カリフォルニア州選出共和党)、ジェニファー・マクレラン下院議員(Jennifer McClellan、バージニア州選出民主党)、ボブ・ラッタ下院議員(Bob Latta、オハイオ州選出共和党)が提出した商務省(Department of Commerce)主導の「ロボティクスに関する国家委員会法(National Commission on Robotics Act)」では、18名で構成される「米国ロボティクス・リーダーシップ委員会(Commission on American Leadership in Robotics)」の創設が謳われている。政策提言を行うことを目的とする組織で、最終報告書提出から18カ月後に解散する。また官民共同で「ロボティクス競争力パートナーシップ」も立ち上げる。これに先立ち、上院では昨年11月、中国、ロシア、イラン、北朝鮮が開発したロボットの連邦政府機関による調達を禁止する法案も提出され、同分野における立法取り組みが活発化している。 FedScoop “House lawmakers lay groundwork to create robotics commission” (02/05/26) House lawmakers lay groundwork to create robotics commission

AIによる社会課題解決を目指す賞金コンペ法案、議会で再提出

FedScoopは2月10日、人工知能(AI)を活用して社会課題を解決する賞金コンペを米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が実施するとする法案が超党派議員によって再提出されたと報じた。2024年に初提出された「AI助成チャレンジズ法案(AI Grand Challenges Act)」をコリー・ブッカー上院議員(Cory Booker、ニュージャージー州選出民主党)マイク・ラウンズ上院議員(Mike Rounds、サウスダコタ州選出共和党)ら超党派議員5名が発議した。健康やエネルギー、国家安全保障などの分野における複雑な課題をAI活用で問題解決する研究者や起業家を対象とするもので、資金を官民拠出で賄うとし、100万ドルからの支援に加え、がん検出・治療分野には1,000万ドル以上を授与する内容となっている。法案は有害コンテンツ作成や自動化により仕事が奪われる現状の打開に向け、民間とは異なる価値観でAIの可能性を社会に還元することを目的としたもので、バイアス軽減などのAI固有課題も対象としている。 FedScoop “Lawmakers take another shot at NSF-run prizes for using AI to solve problems” (02/10/26) Lawmakers take another shot at NSF-run prizes for using AI to solve problems

G20加盟国、生物学的安全性評価にばらつき GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月10日、G20加盟国の生物学的安全性に関するガイドライン文書が、米国と比較して大きなばらつきがあるとする報告書を発表した。GAOが特定した米国の10の主要構成要素と比較したところ、ほぼ全ての国が米国と類似した評価システムであったが、エボラウイルスなどの高リスク病原体に対する予防措置については、オーストラリア、カナダ、中国のみが米国と同等レベルであったという。細菌やウイルスなど病原体を研究・保管する研究施設での事故回避に向け、GAOは各国によるガイダンス整備の重要性を訴えており、特に州や準州政府が動物疾病の発生対応など生物学的安全性管理を積極的に行っているオーストラリアの例を挙げ、国家レベルによるバイオ安全性管理の重要性について指摘した。なお、同調査は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックへの連邦政府の対応を監視するCARES法(CARES Act)規定に基づき行われた。 GAO “Biosafety and Biosecurity: Comparing the U.S. and Selected G20 Members” (02/10/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107338

運輸省、EV充電プログラムにバイ・アメリカ要件100%適用へ

運輸省(Department of Transportation)は2月10日、電気自動車(EV)充電器に関する国産品優遇措置、バイ・アメリカ(Buy America)要件を国内製造比率55%から100%に引き上げる新提案を発表した。ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は、国内製造業の強化、雇用創出、企業の競争力向上、国家安全保障上の懸念への対処が可能になるとし、トランプ政権は官僚的手続きを削減したことで、前政権に比べ既に約2倍の充電ポートを完成させたと強調した。新要件が最終決定されれば、連邦助成を受けるEV充電器プロジェクトに即座に適用される見通しで、連邦道路局(Federal Highway Administration: FHWA)も、米国の産業基盤強化への取り組みを表明している。同省は、現在の製造業者には米国内でEV充電器を生産する能力があると判断し、この取り組みによりサイバーセキュリティ上、脆弱性の懸念がある外国製部品から米国民を保護することも可能になるとし、国内生産移行に向け政府の強力な支援を改めて強調した。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Updates EV Charger Program to Include Buy America Requirements” (02/10/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-updates-ev-charger-program-include-buy

国防総省、オープンAI社と提携 全職員300万人に展開へ

国防総省(Department of Defense)は2月9日、既存の統合AI基盤「GenAI.mil」にオープンAI社(OpenAI)のチャットGPT(ChatGPT)を統合すると発表した。オープンAI社製の最先端大規模言語モデルが、安全な環境下での任務遂行と即応性の向上に活用されているとし、同省は全職員を対象とした包括的な研修プログラムを継続する。最先端AI機能を日常業務の標準とする体制を整備することが目的で、昨年12月の人工知能(AI)基盤導入以来、全軍で100%の稼働率維持が可能になったという。このように同省における標準的なAI基盤として定着しつつあることから、全職員300万人が利用できるよう運用を拡大する。この取り組みはトランプ大統領の「AI行動計画(AI Action Plan)」に基づくもので、1月に発表した同省の「AI加速戦略(AI Acceleration Strategy)」に沿い、AIエコシステムの構築を進めている。 Department of Defense “GenAI.mil’s Rapid Expansion Continues With OpenAI Partnership” (02/09/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4401775/genaimils-rapid-expansion-continues-with-openai-partnership/

国防総省、基地司令官のドローン迎撃権限を大幅拡大

国防総省(Department of Defense)は2月11日、国内における無人航空機システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)の脅威に対し、基地司令官が迅速かつ明確に防衛行動をとれるよう権限を大幅に拡大する新方針を発表した。国防長官が昨年12月8日に署名した政策覚書「国土における無人航空機システム対策に関する最新ガイダンス(Updated Guidance for Countering Unmanned Aircraft Systems in the Homeland)」は従来の約10件の古い覚書を統合し、複雑化するドローン脅威に対応する内容で、新方針は「防御境界の拡大」「基準・ガイダンスの更新」「情報共有の強化」の3本柱で構成されている。司令官が基地の境界線を超えて防衛行動を取ることを認めるもので、「脅威」の定義には無許可の監視活動も含めると明確化した。また、従来の複雑なゾーン区分の簡素化に加え、連邦政府機関間のデータ共有も促進する。同省は「事案発生を待つことはできない」として、各司令官に対し60日以内に施設固有の運用手順を策定するよう求めている。 Department of Defense “C-UAS POLICY IN THE U.S. HOMELAND” (02/10/26) https://media.defense.gov/2026/Feb/10/2003873921/-1/-1/1/FACT-SHEET-C-UAS-POLICY-IN-THE-US-HOMELAND.PDF