NSF、1億ドルの国家量子・ナノテクノロジー研究インフラプログラム立ち上げ

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、最大1億ドルを投じて、量子及びナノスケール技術、イノベーション、労働力育成を目的としたオープンアクセス研究施設の全国ネットワークの確立に取り組む。具体的に、「国家量子・ナノテクノロジー・インフラ(NSF National Quantum and Nanotechnology Infrastructure: NSF NQNI)」プログラムを通じて、5年間で最大16拠点を支援し、学生や研究者、業界に、最新の製造及び評価ツール、機器、専門性を提供する。これらの拠点は全国的な共通資源となり、コミュニティカレッジや中小企業を含む地域のイノベーションエコシステムに貢献すると期待されている。 National Science Foundation “NSF launches $100M National Quantum and Nanotechnology Research Infrastructure program” (02/13/26) https://www.nsf.gov/news/nsf-launches-100m-national-quantum-nanotechnology-research

アプライド・マテリアル社、半導体製造機器を違法輸出 2億5,200万ドルの罰金

商務省(Department of Commerce)の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)は2月11日、アプライド・マテリアル社(Applied Materials Inc.: AMAT、カリフォルニア州)及び韓国アプライド・マテリアル社(Applied Materials Korea, Ltd. : AMK)が米国の半導体製造機器を違法に中国へ輸出していた件で和解に達し、両社は約2億5,200万ドルの罰金を支払うことで合意したと発表した。BISによる罰金としては過去2番目に大きな金額である。AMATが2020年に特定の半導体製造機器(「イオン注入装置」として知られる)を輸出していた相手企業は、エンティティ・リスト(Entity List)に記載されていた企業であった。AMATは2021年及び2022年に、エンティティ・リスト記載企業に輸出する前にライセンス取得を義務付けるBISの要件に違反し、イオン注入装置をまず韓国のAMKへ出荷して組み立て、その後中国へ輸出していた。違法な輸出による商取引額は約1億2,600万ドルで、罰金はその2倍となる。 Bureau of Industry and Security “Applied Materials to Pay $252 Million Penalty to BIS for Illegally Exporting Semiconductor Manufacturing Equipment” (02/11/26) https://www.bis.gov/press-release/applied-materials-pay-252-million-penalty-bis-illegally-exporting-semiconductor-manufacturing-equipment

国防総省、小型ドローン検知センサーを緊急調達

ディフェンス・ニュース(DefenseNews)は2月14日、国防総省(Department of Defense)傘下の国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)が国内の軍事施設を脅かす小型ドローンを検知するセンサーを緊急調達すると報じた。2026年春にアリゾナ州ユマ試験場での実証試験を予定しており、採択された企業は通知から実施まで準備期間30日間以下で遂行する必要があるという。同プロジェクトは本土防衛と機動防御の二つの軸で構成され、前者は国内施設防衛用で、重量20ポンド未満のグループ1ドローンを最低2キロメートルの範囲で検知できる能力を求めている。後者は移動中の小規模部隊向けで、ウクライナ戦争で電子戦装置が敵の標的となった問題を踏まえ、敵に検知されにくい低シグネチャの受動的センサーを優先する。システムは歩兵分隊車両や統合軽戦術車両など各種軍用車両への搭載が可能で、前線の兵士が技術者の支援なしに運用できる直感的な操作性も要求されている。 DefenseNews “Pentagon wants counter-drone sensors to protect US infrastructure — and fast” (02/14/26) https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2026/02/13/pentagon-wants-counter-drone-sensors-to-protect-us-infrastructure-and-fast/

電力価格高騰でデータセンター、自社保有電源急増

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は2月13日、電力費用の高騰を受けデータセンターがオンサイト(自社保有)電源の導入を加速させていると報じた。バンク・オブ・アメリカ証券(Bank of America Securities: BofA)の分析によると、2026年中間選挙を控え、2020年から約37%上昇した住宅用電気料金が今後の政治的な焦点となり、規制対象の電力会社にとって料金負担が主要リスクになると分析している。一方、データセンター開発業者は送電網への依存を減らすため、コスト増を伴ってもオンサイト電源の確保に動いており、BofAはデータセンターの電源確保の流れとして「ガスタービンなどの高速起動電源から、蓄電池で需給を調整して安定化し、最後に太陽光発電といった低コスト電源を追加していく」形になると分析する。また同社は、2026年を「蓄電池が不可欠になる年」と位置づけ、フォード社(Ford)やゼネラル・モーターズ社(General Motors)も電気自動車用から電力系統用蓄電への生産転換を進めており、供給リスクも緩和しつつあるという。 Utility Dive “Data centers pursue on-site power as affordability tops utility concerns: BofA” (02/13/26) https://www.utilitydive.com/news/affordability-is-utilities-top-concern-in-2026-data-centers-BOA/812176/

産業界、AIリスク管理枠組みの維持を要請

アクシオス(Axios)は2月13日、主要業界団体がハワード・ルトニック商務長官(Howard Lutnick)に対し、現行の人工知能(AI)リスク管理枠組みを維持するよう求めたと報じた。トランプ政権は、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)が策定した指針から多様性や気候変動といった要素を「過度にリベラルである(woke)」として排除する改訂版を近く発表するとの予測が背景にあり、全米民生技術協会(Consumer Technology Association: CTA)を含む10の業界団体は、現行の枠組みこそが技術革新を促進し、不必要な規制障壁を取り除くための理想的な手段であると書簡の中で訴えたという。ロビイストらも連邦レベルでの指針変更が各州による独自の規制導入を招き、さらなるコンプライアンスの混乱につながると懸念を示しており、同枠組みはAI法制化が遅延する中、企業が安全にAIを運用するための策定された重要な指針で、既存の共通言語や基準が失われれば、AIの広範な普及は困難になると団体側は主張している。 Axios “Exclusive: Industry urges Lutnick to keep AI risk framework” (02/13/26) https://www.axios.com/2026/02/13/industry-lutnick-ai-risk-framework

太陽光発電の立地規制緩和で電気料金の抑制を SEIA提言

太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は2月13日、各州政府が太陽光発電及び蓄電池の立地に関する標準化した基準を策定し、開発を促進することで電力価格を抑制できると発表した。急増する電力需要と電気料金の高騰が背景にあり、同協会は太陽光を、最も安価かつ迅速に導入可能な電源と推奨している。しかし、不透明かつ断片的な地方自治体の規制が新たな供給のボトルネックになっており、透明性の高い許可プロセス確立が必要であると指摘した。太陽光発電は家計の負担を軽減するだけでなく、農家に安定した借地料収入をもたらし、将来的な農地復帰も視野にした土地保全も可能であり、実際にテキサス州では再生可能エネルギー事業により将来的に500億ドル近い税収等が見込まれている。またバージニア州上院では超党派の支持を得た同発電プロジェクトの地方承認を促進する法案が通過するなど、同協会は、太陽光発電の建設には州が主導権を握る必要があると強調している。 SEIA “States Can Lower Electricity Prices by Letting Solar Build” (02/13/26) States Can Lower Electricity Prices by Letting Solar Build

海軍、あらゆる艦艇から発進可能な攻撃型無人機を調達へ

ディフェンスニュース(DefenseNews)は2月12日、駆逐艦など空母以外の艦艇からも発進が可能な長距離攻撃型無人機調達に向け、海軍が民間からの提案を募集すると報じた。長期戦において、艦隊が単発使用のミサイルシステムに依存していることから、弾薬庫容量や洋上での補給能力に制約があり、海軍はアーレイ・バーク(Arleigh Burke)級駆逐艦や沿海域戦闘艦などの大型飛行甲板を持たない艦艇からの運用が可能な「滑走路非依存型海上・遠征攻撃(Runway Independent Maritime and Expeditionary Strike: RIMES)」と呼ばれる新型無人機システムの開発を進めている。既存のF/A-18やF-35C戦闘機が搭載する1,000ポンド爆弾を装備できる仕様で、無人機の航続距離は片道1,400海里以上、作戦半径約600海里を実現し、妨害電波やGPS拒否環境下でも自律的に任務を遂行できる試作機を募集する。国防イノベーション部隊(Defense Innovation Unit: DIU)を通じて調達を行うとし、契約後12カ月以内に試作機の製造が可能な企業を募り、提案締切は2月27日まで。 DefenseNews “US Navy on the hunt for strike drones that can launch from any warship ” (02/12/26) https://www.defensenews.com/unmanned/2026/02/11/us-navy-on-the-hunt-for-strike-drones-that-can-launch-from-any-warship/

米国の科学競争力、党派により評価が二極化 ピュー・リサーチ調べ

ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)は1月15日、米国の科学的地位について、共和党と民主党支持者の認識が大きく乖離しているとの調査結果を発表した。両党支持者の91%が、米国による科学分野主導を重要視する中、民主党支持者の3分の2(65%)が「他国に後れを取っている」と回答し、2023年の調査から28ポイントと急増した。対照的に共和党支持者で同様の見解を持つのは3分の1(32%)にとどまり、2023年から12ポイント減少している。政府の科学研究投資については、両党の大多数(民主党93%、共和党76%)が「価値がある」と評価するものの、「不可欠」と考える割合は民主党79%に対し、共和党45%と大きな差が見られた。共和党支持者の54%は民間投資のみで十分な科学的進歩が可能と考えており、民主党支持者(21%)との認識の違いが鮮明となった。科学への貢献機関について、民主党支持者は大学・研究機関を最も高く評価(71%)する一方、共和党支持者は民間企業を重視(56%)する傾向が示された。 Pew Research Center “Do Americans Think the Country Is Losing or Gaining Ground in Science?” (01/15/26) Do Americans Think the Country Is Losing or Gaining Ground in Science? 参照記事: SSTI “Pew finds partisanship growing in American support for science” (02/11/26) https://ssti.org/blog/pew-finds-partisanship-growing-american-support-science

トランプ政権、温室効果ガス規制を全面撤廃 1.3兆ドルの国民負担軽減へ

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は2月12日、2009年にオバマ政権が定めた温室効果ガス(Greenhouse Gas: GHG)排出に関する危険性認定とそれに基づく全ての車両排出規制を撤廃すると発表した。自動車メーカーに対するアイドリングストップ機能の採用を促していたオフサイクルクレジット制度も廃止し、国民に対し1兆3,000億ドル以上の負担軽減をもたらし、車両1台あたり平均2,400ドルの費用削減を実現すると説明している。2012年以降に製造・発売された全車両・エンジンに対するGHG排出基準を廃止する内容で、これに伴い、EPAは米国が全車両からの温室効果ガス排出を完全に削減したとしても、2100年までの地球規模の気候指標に実質的な影響はないとの分析結果を示した。今回の措置について、同庁は52日間の意見公募期間を設け、約57万2,000件の一般意見を収集するなど、透明性の高い規則制定プロセスを実施したと強調しており、政府は今回の規制撤廃措置を「米国史上最大の規制緩和措置」と位置付けている。 EPA “President Trump and Administrator Zeldin Deliver Single Largest Deregulatory Action in U.S. History” (02/12/26) https://www.epa.gov/newsreleases/president-trump-and-administrator-zeldin-deliver-single-largest-deregulatory-action-us

国防総省、次世代兵器向けマイクロLEDディスプレイの国内生産強化へ

国防総省(Department of Defense)は2月12日、次世代兵器システムに不可欠な先進マイクロLEDディスプレイの国内供給網強化に向け、総額2,450万ドルを投資したと発表した。産業基盤分析・維持プログラム(Industrial Base Analysis and Sustainment: IBAS Program)を通じて、マサチューセッツ州のコーピン社(Kopin Corporation)とカリフォルニア州のテクタス社(Tectus Corporation)の2社に対し、昨年9月19日に実施したもので、資金提供により、費用対効果の高いマイクロLEDディスプレイ製造プロセスの開発と検証を推進する。マイクロLEDディスプレイは、パイロット用ヘッドアップディスプレイ、先進暗視ゴーグル、兵器光学系、無人システムなど、あらゆる領域で戦闘員への情報提供に重要な役割を果たし、この技術は直射日光下でも視認可能な超高輝度を実現しながら、夜間作戦では低輝度で高画質を維持し、さらに小型・軽量・省電力化により戦闘員の能力向上に貢献できるという。 Department of Defense “DOW Strengthens Domestic Production of Critical Display Technologies” (02/12/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4405418/dow-strengthens-domestic-production-of-critical-display-technologies/