宇宙軍、ミサイル警戒・追跡プログラムの設計審査を完了

ディフェンスニュース(DefenseNews)は3月11日、宇宙軍(United States Space Force: USSF)が強靭なミサイル探知・追尾(Resilient Missile Warning and Tracking: RMWT)プログラムにおけるエポック2(Epoch 2)の予備設計審査を完了したと報じた。エポック2は中軌道における10基の衛星から構成される衛星群で、ミレニアム・スペース・システムズ社(Millennium Space Systems)が構築を進める12基の衛星からなるエポック1(Epoch 1)に続く計画である。現在、システム・デルタ84(System Delta 84)がBAEシステムズ社(BAE Systems Space and Mission Systems)と連携しエポック2を開発中で、昨年5月に宇宙システム司令部(Space Systems Command: SSC)が12億ドルを投入した。今回、先進的なデジタルツールを活用して設計の妥当性を確認したとし、今夏の設計審査を経て、2029年度の納入を予定している。同軍の中核を担う取り組みとして、高度化するミサイル脅威の継続的な追跡に向け、同盟国保護に必要な全地球規模の監視網を構築するという。 DefenseNews “US Space Force clears design milestone, advances missile-warning constellation” (03/11/26) https://www.defensenews.com/space/2026/03/10/us-space-force-clears-design-milestone-advances-missile-warning-constellation/

独RWE社が196億ドル投資  9GWの新規発電設備建設へ

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は3月12日、独電力大手RWE社(RWE AG)が米国に約196億ドルを投じ、需要ピーク時に稼働するガス火力発電所(ピーカー発電所)を含む計9ギガワット(GW)の電源開発を進めると報じた。2025年決算説明で、2031年までの世界投資計画が総額350億ユーロ(約400億ドル)に上るとし、うち約半分を米国に割り当てると発表した。エネルギー政策や関税などにおいて先行き不透明感があったため、これまで米国への投資判断を保留していたと説明したが、昨年夏以降は「明確さが戻った」ことに加え、減税・歳出法(One Big Beautiful Bill Act: OBBBA)が投資再開を後押ししたとの認識を示した。これにより米国での設備容量は現在の13GW(風力、太陽光、蓄電池を含む)から2031年に22GWへ拡大するとし、短時間で需給調整できるピーカー発電所を中核に据え、データセンターなどの需要に対応する。また新設する新型ガス火力発電所は、既存の系統接続を活用できる地点で計画しており、2030年代末までの稼働を見込んでいるという。 Utility Dive “Germany’s RWE plans nearly $20B US investment, including gas peakers” (03/12/26) https://www.utilitydive.com/news/germanys-rwe-plans-20b-us-investment-including-gas-peakers/814533/

シーメンス社、ジェネシス・ミッションに参加 

NEXTGOV/FCWは3月11日、シーメンス社(Siemens)がエネルギー省(Department of Energy)との覚書に署名し、ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)への参加を発表したと報じた。高性能コンピューティング(High-Performance Computing: HPC)インフラを活用した人工知能(AI)イノベーションを推進するとし、物理法則に基づいたシミュレーションやデジタルツイン、自動化システム、安全なインフラを統合した産業技術スタックを構築する。特に相互運用性や安全性、産業グレードのAI活用研究エコシステム整備を構築するとし、オープンAI(OpenAI)やエックスAI社(xAI)などとは異なる深層ドメインAIワークフローを支援する。AI、量子情報科学、バイオテクノロジーなど20の重要分野にまたがる同ミッションにはアクセンチュア社(Accenture)、AMD社、アマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services: AWS)、グーグル社(Google)、マイクロソフト社(Microsoft)、エヌビディア社(NVIDIA)、オラクル社(Oracle)なども参画する。 NEXTGOV/FCW “Siemens joins Genesis Mission” (03/11/26) https://www.nextgov.com/artificial-intelligence/2026/03/siemens-joins-genesis-mission/412066/?oref=ng-skybox-hp

VC投資は減少傾向も、ネブラスカ州は急成長 SSTI報告

州科学技術研究所(State Science & Technology Institute: SSTI)は3月11日、国内ベンチャーキャピタル(VC)による1億ドル未満の投資案件が、2020年から2025年にかけて22%減少した一方、総投資額は6%増の約50億ドルとなったと報告した。特に案件規模は2020年の中央値に比べ2倍以上で400万ドルを超え、VCは厳選した企業に多額の資金を投入するという戦略に移行した。全国的に投資額は減少傾向を見せたが、6州では増加し、特にネブラスカ州は100%の成長となった。主にベンチャー開発機構(Venture Development Organization: VDO)のインベスト・ネブラスカ(Invest Nebraska)や地元投資家への継続的な関与、公的支援、地域資本の活性化が主要な推進力となった。デラウェア州も増加したが本社所在地が特定されていない企業があるため、データの信憑性が低い可能性があるという。カリフォルニア州とニューヨーク州は全投資案件の半分以上を占めており、SSTIは、州に対して、スタートアップ支援策強化や地域VCエコシステム活性化に取り組むよう訴えている。 SSTI “National VC trends and what states are bucking them” (03/11/26) https://ssti.org/blog/national-vc-trends-and-what-states-are-bucking-them

運輸省は先端交通技術の課題分析を  GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月12日、運輸省(Department of Transportation)の助成プログラムから課題を特定し、技術を普及拡大させるための計画を同省が策定・実施すべきである発表した。先端交通技術を実証するためのモビリティ強化・交通革命(Strengthening Mobility and Revolutionizing Transportation: SMART)助成プログラムは、スマート信号機、ドローン、自動運転車における先進技術プロジェクトを支援し、これまで135件のプロジェクトに約2億8,900万ドルを交付しており、受給団体は調達遅延といった課題を報告しつつも、同プログラムによる革新技術テストの加速を高く評価している。一方で、同省が同取り組みから収集した情報の分析を怠り、教訓の特定と普及に関する手順に沿っていないことが調査により明らかになったため、GAOは適切な計画なしでは交通システムの安全性と信頼性の改善、及び先進技術の導入促進の機会を逸すると指摘し、対応策を策定・実施するよう勧告した。同省はこれに同意している。 GAO “Defense Contractor Cybersecurity: DOD Should Address External Factors That Could Impede Program Implementation” (03/12/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107955

国防総省、サイバーセキュリティ認証計画に課題 GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月12日、国防総省(Department of Defense)が進める防衛産業基盤(Defense Industrial Base: DIB)企業向けのサイバーセキュリティ成熟度モデル認証(Cybersecurity Maturity Model Certification: CMMC)プログラムについて、その実施を阻害し得る外部要因を十分に特定し、対応策を講じていないと発表した。同省は武器システムから維持管理まで約20万社の民間企業に依存しており、これら企業が機密情報を扱うため、サイバー攻撃への対応が喫緊の課題となっている。2020年に設立された同プログラムは、2024年に企業がサイバーセキュリティ要件を満たすことを義務付けるなど改訂されたが、重大問題発生時はこの基準を免除とするなど、同局の対応策は不透明で、民間部門における認定評価者の不足といった外部要因を体系的に評価・文書化していないと指摘した。その上で同省に対し、課題となる主要な外部要因を評価・文書化して対応策を策定するよう勧告し、同省もこれに同意した。 GAO “Defense Contractor Cybersecurity: DOD Should Address External Factors That Could Impede Program Implementation” (03/12/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107955

カリフォルニア州EV義務化に対し連邦政府が提訴

運輸省(Department of Transportation)は3月12日、カリフォルニア州が独自に進める電気自動車(EV)義務化は連邦法に反するとして、その差止めを求める訴訟を起こしたと発表した。訴えは司法省(Department of Justice)が自動車燃費基準を所管する米国道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration: NHTSA)に代わり提出した。州独自の基準制定は全国一律の企業平均燃費基準(Corporate Average Fuel Economy: CAFE)に違反するとし、ショーン・ダフィー運輸長官(Sean Duffy)は、同州の規制は自動車価格を押し上げ、消費者に不利益となるだけでなく、州際通商の阻害にもつながると指摘した。パメラ・ボンディ司法長官(Pamela Bondi)もEV義務化は違法かつ州住民に負担を強いると批判し、NHTSAはカリフォルニア州の独自政策が全米の自動車市場を混乱させていると指摘した。司法省環境・天然資源局(Environment and Natural Resources Division)は今回の提訴について、州の権限逸脱を正す取り組みの一環と説明している。 Department of Transportation “President Trump’s Transportation Department & Justice Department Sue to Stop California’s Illegal EV Mandate” (03/12/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/president-trumps-transportation-department-justice-department-sue-stop-californias

米英、対ドローン技術の共通規格で協力強化

陸軍(U.S. ARMY)は3月12日、英国と対無人航空機システム(Counter-unmanned aerial system: C-UAS)技術のデータ標準を共通化する共同宣言に合意したと発表した。共通規格を確立することで多様化するC-UASを統合し、部隊間でのデータ連携を推進する取り組みで、迅速なデータ共有により、両国の技術的互換性を飛躍的に高めていくという。具体的にはC-UASの相互運用性を高め、センサー融合の向上や新技術の迅速な配備を実現させるとし、本合意は合同省庁タスクフォース401(Joint Interagency Task Force 401: JIATF 401)が主導した。JIATF‑401は新規格への準拠を市場参入要件に組み込むことで、産業界の採用促進も狙う。また、産業基盤の強化や対外軍事販売の効率化にも寄与していく考えを示しており、陸軍はこの取り組みを今後5カ国へ拡大し、さらに最大25カ国に対しJIATF‑401マーケットプレイスでの購入を可能にしていくという。 U.S. ARMY “JIATF-401 Leads Groundbreaking U.S.-U.K. Agreement on Counter-Drone Technology Standards” (03/12/26) https://www.army.mil/article/290973

エイムズ国立研究所、先端磁石施設を開設

エイムズ国立研究所(Ames National Laboratory: ANL)は3月11日、新たな先端磁石施設(Advanced Magnet Facility: AMF)を開設したと発表した。磁石科学と重要材料研究のリーダーシップ強化に向け、輸送や産業向け国内サプライチェーンの強化と次世代磁性材料技術の創出を後押しするもので、エネルギー技術、国家安全保障関連への応用を拡大していく。具体的には、人工知能(AI)を活用した研究や自動化化学(Automated Chemistry)などに取り組み、重要鉱物・エネルギー・イノベーション局(Office of Critical Minerals and Energy Innovation: CMEI)の支援を受ける臨界材料イノベーション(Critical Materials Innovation: CMI)ハブを通じて、産業界と連携しつつ、商業化可能な技術創出に向け、人材育成も進めるという。また、CMEIの交通技術局(Transportation Technologies Office)も、輸送用の先進モーター設計向け新規磁性材料の開発や、モーター材料のリサイクル・再利用に関する研究開発を支援するという。 AMES “Ames National Laboratory opens Advanced Magnet Facility” (03/11/26) https://www.ameslab.gov/news/ames-national-laboratory-opens-advanced-magnet-facility

データセンター急増で化石燃料発電が拡大 テキサスでは価格急騰も

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は3月12日、データセンターの電力需要が予想を上回るペースで増加した場合、化石燃料による発電量が増加し、特にテキサス州では卸電力価格が79%上昇するとの分析結果を発表した。テキサス電力信頼性協議会(ERCOT)管轄地域とPJM管轄地域におけるデータセンター需要増により、2005年から2019年の年間0.1%増に比べ、2020年から2025年の電力需要は年間約1.7%増となり、大幅増となった。追加需要を満たす主要な発電源は天然ガスを想定し、2025年から2027年にかけ7.3%(1,230億kWh)増加すると予測する。また一部地域では石炭火力発電所の余力も活用し、同発電の減少幅は9.3%から5.0%に縮小するという。送電網が孤立するERCOTは近隣地域からの電力融通が困難なことから、2027年は1MWh当たり37ドル(79%)上昇する一方、PJMなど他の地域と相互接続がある地域の価格上昇は2~5%程度にとどまるとし、EIAは系統構造が価格に大きく影響すると指摘している。 EIA “Fossil generation could rise with faster-than-expected growth in data center power demand” (03/12/26) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=67344