国防総省、Advana(150億ドル)の再公募草案を中止

国防総省(Department of Defense)は7月23日、首席デジタル・人工知能担当官室(Chief Digital and Artificial Intelligence Office:CDAO)が運営するエンタープライズ・データ及び分析システムのAdvanaプラットフォームについて、発表されていた公募草案を突如中止にした。国防総省は2021年に、ブーズ・アレン・ハミルトン社(Booz Allen Hamilton)にAdvanaの最初の契約(5年間で6億7,400万ドル)を発注しており、Advanaは省全体のデータ共有強化を目的に同年に立ち上げられた。CDAOは昨年9月に本契約を他社にも開放する計画を発表し、「人工知能複数アワード契約推進プログラム(Advancing Artificial Intelligence Multiple Award Contract (AAMAC) program)は、市場最大のデータ及びAI政府調達である」としていた。昨年11月にはAAMAC(10年間で150億ドル相当)の公募草案が発表されたが、現在、その公募には、「AAMACプログラムが現在保留となっているため、公募草案は中止された」との注意書きが付則されている。本競争の今後の行方は不明である。 Nextgov FCW “Pentagon halts $15B Advana recompete draft solicitation” (07/24/25) https://www.nextgov.com/acquisition/2025/07/pentagon-halts-15b-advana-recompete-draft-solicitation/406973/?oref=ng-homepage-river

内務省、鉱山廃棄物から重要鉱物を回収

ダグ・バーガム内務長官(Doug Burgum)の指示の下、内務省(Department of the Interior)は、鉱山廃棄物や石炭くず、尾鉱、放棄されたウラン鉱山から、米国の経済力、国家安全保障、エネルギー未来に欠かせない重要鉱物を回収することに取り組む。これは、米国の鉱物生産を拡大するための即時措置に関する大統領令に沿ったもので、国内サプライチェーンの確保と海外資源への依存削減を目指す。重要鉱物生産を支援するため、バーガム長官は、鉱山廃棄物からの重要鉱物回収に関する連邦規制を合理化しつつ、鉱山廃棄物回収プロジェクトを連邦資金の受益に適格とするためのガイダンスを更新するよう指示した。また、放棄された鉱山からウランやその他の鉱物を回収する計画の審査を優先付け、米国地質調査所(U.S. Geological Survey: USGS)に連邦の鉱山廃棄物拠点のマップ化等を指示した。 Department of the Interior “Department of the Interior Launches Effort to Unlock Critical Minerals from Mine Waste” (07/24/25) https://www.doi.gov/pressreleases/department-interior-launches-effort-unlock-critical-minerals-mine-waste

ローレンス・リバモア国立研究所、AIを利用して抗体設計

ローレンス・リバモア国立研究所(Larence Livermore National Laboratory: LLNL)は、AIを活用して抗体及び抗体様分子の設計に革命をもたらすことを狙いとしたパイオニア・プロジェクトに取り組んでいる。プロジェクトは、医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)とエネルギー省(Department of Energy)による省庁間契約の一部である。3年間のDeNOVOプロジェクトの下、LLNL等の機関は、高性能計算及びAIを用いて抗体設計の限界を広げることに取り組む。この取り組みは、LLNLの優れた計算能力を活用し、世界クラスの研究パートナーとの学際的協力を育成する。パートナーには、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California, San Francisco)、ワシントン大学タンパク質設計研究所(Institute for Protein Design at the University of Washington)、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)等がある。 Lawrence Livermore National Laboratory “Lawrence Livermore National Laboratory leads groundbreaking DeNOVO initiative in AI antibody design” (07/23/25) https://www.llnl.gov/article/53141/lawrence-livermore-national-laboratory-leads-groundbreaking-denovo-initiative-ai-antibody-design

エネルギー省、2025年秋のエネルギー・イノベーション部隊(I-Corps)を発表

エネルギー省(Department of Energy)技術商業局(Office of Technology Commercialization)は7月23日、2025年秋のエネルギー・イノベーション部隊(I-Corps)プログラムに参加する21件のプロジェクトの選出を発表した。今回で21回目となるエネルギーI-Corpsは、国立研究所・プラント・サイトの研究者に商業化の訓練と資金を提供し、ラボで生まれた有望な技術の進展を支援する。今秋のI-Corps実施においては、エネルギー省の6つの局が支援し、合計で200万ドル以上が投資される。I-Corpsプログラムは、商業化の段階に合わせて、トピック1(起業エコシステム開発)、トピック2(直接的な商業化訓練)、トピック3(追加の商業化支援)の3つのトピックで実施される。 Department of Energy “DOE Selects New Projects and Teams for Fall 2025 Energy I-Corps Program” (07/23/25) https://www.energy.gov/technologycommercialization/articles/doe-selects-new-projects-and-teams-fall-2025-energy-i-corps

エネルギー省、連邦用地のAIデータセンターとエネルギー・インフラ開発拠点を発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月24日、エネルギー省用地における立地を通じて人工知能(AI)インフラ開発を加速させる計画の新たなステップとして、4つの拠点の選出を発表した。それらは、アイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory)、オークリッジ保護区(Oak Ridge Reservation)、パデューカ・ガス拡散工場(Paducah Gaseous Diffusion Plant)、サバンナ・リバー・サイト(Savannah River Site)の4か所。これらの4拠点は今後、最先端のAIデンターセンター及びエネルギー生産プロジェクトの開発を目的として民間部門のパートナーを募集する計画で、詳細は拠点ごとに発表される。今回の発表は、連邦用地を活用してエネルギー費用を低減し、世界的なAI競争を後押しするというトランプ政権の目標及び大統領令を支援する。 Department of Energy “DOE Announces Site Selection for AI Data Center and Energy Infrastructure Development on Federal Lands” (07/24/25) https://www.energy.gov/articles/doe-announces-site-selection-ai-data-center-and-energy-infrastructure-development-federal

エネルギー省、「グレイン・ベルト・エクスプレス」への補助保証を打ち切り

エネルギー省は7月23日、カンザス州とミズーリ州の間にある風力・太陽発電機能を接続する高圧直流送電線設置を目的としたグレイン・ベルト・エクスプレス・フェーズ1(Grain Belt Express Phase 1)プロジェクトに対する同省融資プログラム局(Loan Programs Office:LPO)による条件付き公金提供保証の打ち切りを発表した。LPOは、2024年11月に、同プロジェクトに対して税金最高49億ドルの提供を誓約していた。エネルギー省は、同プロジェクトへのローンを精査した結果、公金提供保証における必要な条件を充足していない可能性が高く、本プロジェクトを支援する役割を連邦政府が担う危急性はないと判断したため、同保証を打ち切った。また、税金が米国民の最大の関心事を前進させるために使用されていることを確認するために、同プロジェクトに関連するローンの申込・利用の全ての見直しを行っている。 Department of Energy “Department of Energy Terminates Taxpayer-Funded Financial Assistance for Grain Belt Express” (07/23/25) https://www.energy.gov/articles/department-energy-terminates-taxpayer-funded-financial-assistance-grain-belt-express

トランプ大統領、連邦政府調達AIに真実性・思想的中立性を要求

トランプ大統領は7月23日、連邦政府が調達するAIモデルに関し、真実性及び思想的中立性を優先するものとすることを要求する大統領令を発令した。本大統領令は、①連邦政府における「ウォーク(Woke、社会正義問題への意識の高い)」なAI使用の回避、②連邦政府におけるAI使用に対する信頼性の保護、③思想的問題ではなく米国民の利益のために尽力、の3つを柱としている。大統領は、多様性・公平性・包摂性(DEI)などといった思想的偏りのあるAIアウトプットを回避するため、連邦省庁長官に対して「偏見のないAI原則(Unbiased AI Principles)」に準拠した大規模言語モデル(LLM)のみを調達するよう指示している。また、大統領府行政管理予算局(Office of Management and Budget:OMB)に対し、省庁長官との相談の上で、各省庁がAI調達原則を実行するための指標を発表するよう指示した他、連邦政府がLLM関連契約を締結する際には「偏見のないAI原則」への準拠に関する条項を含めることを義務付けている。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Prevents Woke AI in the Federal Government” (07/23/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/07/fact-sheet-president-donald-j-trump-prevents-woke-ai-in-the-federal-government/

トランプ大統領、データセンター・関連インフラの構築を促進

トランプ大統領は7月23日、データセンター及び関連インフラの迅速且つ効率的構築を促進する大統領令を発令した。本大統領令は、①データセンター・関連インフラ開発の迅速化、②米国によるAI・製造リーダーシップの強化、③米国による技術優位性全盛期への先導、の3つを目的とする。同大統領令は、商務大臣に対し、一定条件を満たす適格プロジェクト(Qualified Project)に対する財務支援提供のためのイニシアティブ立ち上げを指示しており、これらのプロジェクトには、1)100メガワット超の新規電力消費を必要とするデータセンター、2)データセンターにおけるエネルギーニーズに関連するインフラプロジェクト、3)国防長官・内務長官・商務長官・エネルギー長官が選出したデータセンター関連インフラプロジェクト、などが含まれる。この他、(1)連邦政府所有地におけるAIデータセンター開発においてDEI及び気候要件を課した前政権下での大統領令撤回、(2)データセンター・関連インフラ構築に向けた環境評価・許可プロセスの合理化を各連邦省庁に指示、(3)適格プロジェクトを「FAST-41」枠組み(重要インフラプロジェクトにおける連邦環境評価・認証プロセスの合理化・迅速化を目的とするシステム)の下での迅速許可指定とすることによる透明性・効率性の強化、(4)内務省・エネルギー省・国防総省に対し、適切な連邦政府所有地におけるデータセンター建設を許可するよう指示、などの内容が含まれる。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Accelerates Federal Permitting of Data Center Infrastructure” (07/23/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/07/fact-sheet-president-donald-j-trump-accelerates-federal-permitting-of-data-center-infrastructure/

トランプ大統領、米国AI技術輸出を促進

トランプ大統領は7月23日、米国AI技術の同盟国・パートナー国への輸出促進を通した米国AI産業支援を目的とする大統領令を発令した。本大統領令は、①米国AIの輸出促進、②米国AI産業の支援、③AIにおける米国の国際リーダー化、の3つを主目的とする。同大統領令では、商務長官に対し、米国の多様なAI輸出計画の策定・連会を支援するために、米国AI輸出プログラム(American AI Exports Program)の作成・実行を指示している他、経済外交活動グループ(Economic Diplomacy Action Group)からローン・保障・技術支援などの輸出支援を受けるために提出されている提案書の審査・選出を行うよう指示した。大統領は、経済成長・国家安全保障・国際競争力の確保のためにAI分野における米国のリーダーシップ推進を目指しており、これを国家優先事項として位置付けている。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Promotes the Export of American AI Technologies” (07/23/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/07/fact-sheet-president-donald-j-trump-promotes-the-export-of-american-ai-technologies/

トランプ大統領、日米戦力貿易・投資協定の締結を発表

トランプ大統領は7月22日、日米戦略貿易・投資協定(U.S.–Japan Strategic Trade and Investment Agreement)の締結を発表した。本協定は、①米国産業力の回復、②予測可能な関税枠組みを通したバランスの取れた貿易の確保、③米国生産業者による市場アクセス拡大の確保、④日米経済関係における世代交代、⑤長期経済パートナーシップの確保、の5つを柱とする。具体的内容には、1)主要米国産業の回復・拡大を目的とする、米国の指示に基づいた日本からの5,500億ドルの投資、2)日本からの輸入品に対する基本関税率15%の課税、3)日本による米国からの米輸入75%増、また、トウモロコシ・大豆・肥料・バイオエタノール・持続可能航空燃料を含む米国製品80億ドル分の購入、4)米国から日本へのエネルギー輸出の大幅拡大、5)ボーイング社(Boeing)製航空機100機を含む米国製商業航空機の購入、6)日本における米国製自動車・トラック輸入制限の解除、7)米国産業・イノベーション・労働力を中心とした協定締結に伴う日米経済関係の戦略的調整、8)両国の共通利益を促進する強力な日米関係を反映、などが含まれる。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Secures Unprecedented U.S.–Japan Strategic Trade and Investment Agreement” (07/23/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/07/fact-sheet-president-donald-j-trump-secures-unprecedented-u-s-japan-strategic-trade-and-investment-agreement/