トランプ政権、技術系企業に対する訴訟・捜査を取りやめ パブリック・シチズン報告

パブリック・シチズン(Public Citizen)が8月13日に発表した報告書によれば、第2次トランプ政権は、政治的影響力の行使に巨額資金を投入する技術大手への訴訟・捜査を相次いで取りやめているという。トランプ政権は過去半年間に、あらゆる種類の企業165社に対する取り締まり措置を撤回または停止しており、これらの恩恵を受ける企業の4社に1社が技術系企業である。技術部門は2024年の大統領選挙以来、12億ドルを政治的影響力の行使に費やしている。第2次トランプ政権発足直後は、少なくとも104社の技術系企業が少なくとも142件の連邦捜査及び執行措置の対象となっていたが、これまでに45社を対象に47件の執行措置が撤回または停止されているという。パブリック・シチズンによれば、バイデン前政権下で連邦訴訟・捜査に直面していたものの、トランプ政権との関係を利用しようとする技術系企業の一例には、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)、メタ(Meta)、及びイーロン・マスク氏(Elon Musk)が所有する複数の企業がある。 Public Citizen “Deleting Tech Enforcement” (08/13/25) Deleting Tech Enforcement

大統領府、企業の忠誠心を格付け

大統領府高官がアクシオス(Axios)に語った所によれば、大統領府は、553の企業及び業界団体を対象にトランプ大統領のワン・ビッグ・ビューティフル法(One Big Beautiful Bill: OB3)への支持と推進にどのように取り組んでいるかを格付けしたスコアカードを作成しているという。トランプ大統領は取引のように企業・組織に対処しており、企業は忠誠心を示すことに躍起になっている。大統領府の上級補佐官は、企業からの要請を検討する際、このデータを参照することができる。スコアカードという異例の策は、企業を細部に亘って管理し、忠誠心を試そうとする政権の考えに沿ったものである。格付けの要素には、ソーシャルメディアの投稿、報道発表、映像証言広告、大統領府のイベントへの出席、OB3法に関連する関与等が含まれるという。 Axios “Scoop: White House loyalty rating for companies” (08/15/25) https://www.axios.com/2025/08/15/white-house-rating-big-beautiful-bill

米国防総省とシンガポールの国防省が第3次共同開発協定

米国防総省(Department of Defense)とシンガポールの国防省(Ministry of Defence)は、第3次となるテロ対策研究開発(Combating Terrorism Research and Development: CTRD)協定に署名した。CTRD協定は、テロの脅威(同等の敵対国による脅威を含む)を抑止・無力化する新興技術の開発・試験を狙いとしたもので、今回の署名により、2036年3月21日まで延長される。両国は、コストの50%を負担し、米国防次官補(特別作戦・低強度紛争担当)(Assistant Secretary of Defense for Special Operations and Low-Intensity Conflict)の下の特別作戦事務局(Secretariat for Special Operations)の監督を受ける。 Department of Defense “OASD(SO/LIC) and Singapore’s Ministry of Defense Reaffirm Their Commitment to Cooperative Development” (08/14/25) https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/4275582/oasdsolic-and-singapores-ministry-of-defense-reaffirm-their-commitment-to-coope/

財務省、風力及びソーラー発電の税額控除の適用を厳格化

財務省(Department of Treasury)は8月15日、風力及びソーラー発電プロジェクトによる連邦税額控除の適用をより厳格化する新たな指針を発表した。従来、風力及びソーラー発電プロジェクトは、建設開始時の定義に関する慣行(プロジェクト総コストの5%を支出する、または実際の建設作業を開始する)によって税額控除の適用を受けていたが、新たな指針はこれを厳格にし、全ての風力プロジェクトと、ほぼ全てのソーラープロジェクト(小規模なプロジェクトは除く)は、プロジェクトの建設開始を実証するため、物理的な作業を実施していることを示さなくてはならない(5%の支出による「建設開始」は認められない)。更に、建設が継続的に実施されていることも示す必要がある(一部の例外を除く)。新たな指針は、一部のクリーンエネルギー開発事業者が懸念していたほど厳格ではないと考えられている。共和党による大型税制法(ワンビッグビューティフル法)の成立後、トランプ大統領は、風力及びソーラー発電の税額控除の終了を厳重に施行するよう財務省に指示しており、その一つに開始時期の定義に関する指針の発表が含まれていた。 Politico “Trump administration deepens crackdown on solar and wind tax credits” (08/15/25) https://www.politico.com/news/2025/08/15/trump-solar-wind-tax-00512034

一般調達局がUSAiを立ち上げ 大統領府のAI行動計画を推進

一般調達局(General Services Administration: GSA)は8月14日、USAiの立ち上げを発表した。これは、セキュアな生成AI評価のセットで、連邦機関が、より早く、安全、安価かつ大規模に生成AIを実験・導入することが可能になる。このプラットフォームはUSAi.govで利用可能となっており、政府職員は、チャットベースのAI、コード生成、文書要約などのツールを利用できる。USAiの立ち上げは、AIにおける米国のリーダーシップ強化を目的とした国家戦略「米国AI行動計画(America’s AI Action Plan)」で概説された優先事項を支える。USAiのAI評価セットは、新興技術に関する透明性と信頼を育成するだけでなく、連邦政府内での責任あるイノベーションの加速に寄与すると期待されている。 General Services Administration “GSA Launches USAi to Advance White House “America’s AI Action Plan”” (08/14/25) https://www.gsa.gov/about-us/newsroom/news-releases/gsa-launches-usai-to-advance-white-house-americas-ai-action-plan-08142025

化石燃料発電所の維持に関する連邦命令 実施コストは年間31億ドル

アースジャスティス(Earthjustice)、環境貿易基金(Environmental Defense Fund)等は8月14日、「連邦による化石燃料発電所の維持命令に関する費用(The Cost of Federal Mandates to Retain Fossil-Burning Power Plants)」と題する報告書を発表した。エネルギー省(Department of Energy)は、化石燃料発電所の閉鎖を阻止しようとしており、これまでにミシガン州とペンシルバニア州にある発電所の所有者に対して、閉鎖が計画されていた発電所の運用を継続するよう緊急命令を発している。報告書によれば、こうした化石燃料発電所の維持は、2028年まで利用者に年間約31億ドルの負担をもたらす可能性があるという。報告書によれば、2028年末まで発電所を閉鎖せずに維持した場合の潜在的な年間費用が最も高いのはカリフォルニア州で3億8,900万ドル、次いでテキサス州(1億8,300万ドル)、コロラド州(1億7,800万ドル)となっている。 Earthjustice “The Cost of Federal Mandates to Retain Fossil-Burning Power Plants” (08/14/25) https://earthjustice.org/wp-content/uploads/2025/08/grid-strategies_cost-of-federal-mandates-to-retain-fossil-burning-power-plants.pdf 参考:https://www.utilitydive.com/news/doe-mandate-fossil-fueled-power-plants-emergency/757653/

NSF、7大学に地域対応力イノベーションインキュベーターの助成金

SSTIは8月14日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の地域対応力イノベーションインキュベーター(Regional Resilience Innovation Incubator: R2I2)プロジェクトが、地域の気候課題に対処し、そのソリューションの実証に取り組む6つの大学にフェーズ1の助成金を提供するほか、また助成事業の実施を支援するR2I2全国局(R2I2 National Office)として、ミネソタ大学ツインシティーズ校(University of Minnesota-Twin Cities)を採択したと報じた。実証に向けて助成を受けた大学は、メイン大学(University of Maine)、スティーブンス工科大学(Stevens Institute of Technology)、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)、オレゴン州立大学(Oregon State University)などである。 SSTI “Seven universities receive NSF Regional Resilience Innovation Incubator (R2I2) funding” (08/14/25) https://ssti.org/blog/seven-universities-receive-nsf-regional-resilience-innovation-incubator-r2i2-funding

2025年上半期のAIへのVC投資状況 SSTI

SSTIは、ピッチブック社(PitchBook)のデータを用いて、2025年上半期における取引額1億ドル未満のベンチャーキャピタル(VC)投資活動を分析した。それによれば、2025年上半期に、米国内で5,400件以上のVC取引が行われ、投資額合計は526億ドルであった。このうち、AI関連の取引件数は1,959件、投資額合計はほぼ210億ドルであった。VC投資取引全体にAIへの投資が占める割合は、件数の36%、投資額の約40%であった。AIへのVC投資を州別に見ると、カリフォルニア州が最も多く、VC取引は1,648件、投資額209億ドルで、このうちAIへの投資件数は822件、約100億ドルである。全国的にみると、取引件数の42%、投資額の47%がカリフォルニア州におけるものであるが、全国的にもAIへのVC投資は幅広く行われており、ワシントン州、ユタ州などでも投資が盛んとなっている。 SSTI “Examining the geographic concentration of VC investment in AI” (08/14/25) https://ssti.org/blog/examining-geographic-concentration-vc-investment-ai

商務省経済開発局、2024年度の「拡張の構築」プログラムを中止

SSTIは8月14日、商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は、2024年度の「拡張の構築(Build to Scale: B2S)」プログラムの申請者に対し、2024年度のプログラムは中止し、2026年初頭に新たなB2S公募を発表する計画であると伝えたと報じた。B2Sプログラムは、アントレプレナーが技術主導型ビジネスを構築・拡張することを支援するため、起業文化の育成に取り組む組織に資金を提供するというものである。SSTIによれば、ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)はEDAに、政権の目標により良く整合したB2Sプログラムを再開するよう指示したという。ただし、新たな公募の資金額は不明で、SSTIは、5,000万ドル~1億5,000万ドルの可能性を指摘する。 SSTI “EDA has cancelled the FY 24 Build to Scale Competition” (08/14/25) https://ssti.org/blog/eda-has-cancelled-fy-24-build-scale-competition

DIU、ブルーオブジェクト管理チャレンジを発表

防衛任務における効率的な意思決定には、多様なシステム及び情報源に基づく総合的データへの迅速かつ信頼性が高いアクセスが重要であるものの、現在、友軍の追跡と管理を行うブルーオブジェクト管理システム(Blue Object Management System)(ブルーオブジェクトとは友軍の兵士や設備、インフラ等を指す)は存在せず、手作業と分断的なシステムに頼っており、潜在的な遅延やシステムの相互運用性の低下等につながっている。こうした中、国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は8月14日、米国インド太平洋司令部(U.S. Indo-Pacific Command)と提携し、2025年ブルーオブジェクト管理チャレンジ(2025 Blue Object Management Challenge)を実施することを発表した。本チャレンジは、人工知能(AI)を活用した意思決定能力の進展を目指し、国防総省(Department of Defense)のプラットフォームと部隊における任務に重要なデータの統合・アクセス・使用方法の向上を目指すものである。チャレンジのコホートとして選出されたチームは、12週間のアクセラレータプログラムに参加する。 Defense Innovation Unit “DIU Presents: Blue Object Management Challenge” (08/14/25) https://www.diu.mil/latest/diu-presents-blue-object-management-challenge