DARPA、AIを介して実世界の現象の実用的な理解を創出

多数の事象・できごとは、単発的に発生するのではなく、アクターから時系列に至るまでの膨大な下部要素で構成される複雑な現象であるが、構造化されていない膨大なマルチメディア情報は、これらの事象・できごと及びその下にある要素を発見、理解することを妨げている。このため、マルチメディア情報の中に見られる複雑な事象・できごとを発見し、システム・ユーザーの関心を引く一助として、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「知識主導型人工知能によるスキーマ推論(Knowledge-directed Artificial Intelligence Reasoning Over Schemas: KAIROS)」プログラムを立ち上げた。KAIROSは、スキーマ(「図式」や「概念」といった意味)・ベースの人工知能(AI)能力を作り、実世界での複雑な事象・できごとについて、文脈上及び一次的な推論ができるようになり、これらの事象・できごとについて実用的な理解を得、さらにそれらがどのように展開するかを予測できるようになることを目指す。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency ” Generating Actionable Understanding of Real-World Phenomena with AI” (1/4/19) ​

エネルギー省、SBIR/STTRに3,300万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)は1月7日、全国32州で149件の中小企業に合計3,300万ドルの助成金を提供すると発表した。助成金は、エネルギー省の中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer:STTR)プログラムを通じて提供される。今回発表されたのは、フェーズ1の研究開発が対象である。フェーズ1グラントは、中小企業が科学局(Office of Science)のミッション進展につながる新規イノベーションの技術的フィージビリティ研究を行うもので、期間は6~12か月間、助成金の中央値は15万ドルである。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $33 Million for Small Business Research and Development Grants” (1/7/19) ​

エネルギー省、大気及び地球のプロセスに関する新たな研究に1,600万ドルを提供へ​

エネルギー省(Department of Energy)は1月4日、気候及び地球システム・モデルの正確性を強化することを狙いとした新たな観測研究に1,600万ドルを提供する計画を発表した。資金は、①雲とエアロゾルの役割の理解向上に重点を置いた大気研究に1,100万ドル、②地球プロセスの研究に500万ドル、という二つのイニシアチブの下で充当される。最終的な目標は、新たな大気及び地球データを気候及び地球システムのコンピュータ・モデルに組み込み、自然のプロセスをより正確に理解することである。​ ​ Department of Energy “DOE to Provide $16 Million for New Research into Atmospheric and Terrestrial Processes” (1/4/19)​

下院、特別気候委員会を再開するも召喚権限なし

下院民主党は、2019年に「気候危機に関する特別委員会(Select Committee on the Climate Crisis)」を復活させるが、同委員会には召喚及び立法上の権限が付与されない。気候危機に関する特別委員会は、民主党が10年以上前に創出したものであるが、2010年の選挙で共和党が下院多数党を奪取した際、廃止された。今回再開される特別委員会は、9名の民主党議員と6名の共和党議員で構成され、キャシー・キャストー議員(Kathy Castor、フロリダ州選出民主党)が委員長となる。キャスト―議員は、「特別委員会の議席を巡り、多くの下院民主党議員の間で競争が起きるだろう」と期待しているが、召喚及び立法上の権限がない委員会に関心を示さない議員もいる。​ ​ Bloomberg Environment “House to Launch Climate Panel, But It Won’t Issue Subpoenas” (1/3/19) ​

エネルギー省、地表下の検知に関する研究を公募する意向を表明​

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、FEの炭素貯蔵プログラム(Carbon Storage Program)支援につながる資金提供公募(Funding Opportunity Announcement: FOA)の意向通知(Notice of Intent)を発表した。「地表下モニターのための革新的検知能力(Transformational Sensing Capabilities for Monitoring the Subsurface)」と題するFOAで、地表下での二酸化炭素貯蔵に伴う不透明性を軽減し、リアルタイムの意思決定を可能にするため、既存技術の改良につながる研究開発プロジェクトを競争的に選出する計画である。​ ​ Department of Energy “Energy Department Announces Intent to Fund Subsurface Sensing Research” (1/3/19) ​

GMクルーズとドアダッシュ社が食品の自動運転車配達サービスで提携​ ​

食品配達サービスを手掛けるドアダッシュ社(DoorDash)は1月3日、ゼネラル・モーターズ(General Motors)の自動運転車部門、クルーズ(Cruise)と提携し、食事や食料品の自動運転車配達を試験的に行うと発表した。試験プログラムは2019年初頭に開始され、当面はサンフランシスコ地域に重点を置いて実施される。自動車メーカーは自動運転車による新規ビジネスモデルの開発に取り組んでおり、例えばフォード社(Ford)は、ドミノ・ピザ(Domino’s Pizza)などと提携して自動運転車による配達サービス試験を開始している。​ ​ CNBC “GM Cruise and DoorDash are partnering on autonomous food deliveries” (1/3/19) ​

ケビン・マッキンタイヤ―元FERC委員長が逝去​

連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の元委員長であるケビン・マッキンタイヤ氏(Kevin McIntyre)が1月2日、亡くなった。同氏は2017年に脳腫瘍との診断を受け、腫瘍摘出手術を受けていた。トランプ大統領は2017年8月に、マッキンタイヤ氏をFERC委員長に指名し、同氏は11月に上院の承認を受け、12月7日に委員長に就任した。就任後には、原子力及び石炭火力発電所への助成金提供を可能にするよう、電力市場の変更を検討するよう求めたリック・ペリー・エネルギー長官(Rick Perry, Secretary of Energy)の要請への対応を主導した(結果的に同長官の要請は全会一致で却下された)。就任後、8回のFERC月例会合で議長を務め、9月、10月は体調不良のため欠席した。10月24日に委員長職は辞したが、委員として席は残していた。​ ​ E&E News “FERC Commissioner Kevin McIntyre dies” (1/3/19) ​

GM社、電気自動車の売上が低迷する中、同自動車の税額控除が段階的廃止へ

ゼネラル・モーターズ社(General Motors)は1月3日、米国内のプラグイン式自動車の販売台数が2018年第4四半期に20万台に達したことを明らかにした。これにより、7,500ドルの連邦税額控除が今後15か月間をかけて段階的に廃止される。オバマ前政権は2009年に、自動車メーカーの電気自動車導入を奨励するため、電気自動車に税額控除を創出した。恒久的な税額控除ではなく、販売台数に20万台の上限が設定され、その後は段階的に廃止される。また、GM社は2018年通年の販売台数を発表したが、その数値は、電気自動車の売上が前年に比べて減少しており、同売上が低迷していることが明らかになった。​ ​ The Verge “GM will be the second automaker to lose the EV tax credit, while Bolt sales stumble” (1/3/19)​

テキサス州には石炭発電を止めるのに十分な太陽光と風力が存在

ライス大学(Rice University)の新たな研究報告によれば、テキサス州における風力及び太陽光のパターンは常時発電を可能にし、同州は石炭による発電をゼロ化するのに完璧な環境にあるという。研究を行った科学者によれば、テキサス州西部及びメキシコ湾岸沿いの風力発電と州全体でのソーラー発電により、同州は包括的なバッテリー貯蔵を必要とせずに、電力需要の大部分をまかなうことが可能である。これらの資源により、一日の様々な時間帯で発電がおこなわれることから、それらを調整することで石炭火力発電所による電力生産に取って代わることが可能になるという。​ ​ Houston Chronicle “Texas has enough sun and wind to quit coal, Rice researchers say” (1/2/19) ​

シリコンバレー、AI輸出規制に懸念

米国のテクノロジー業界関係者の間では、「シリコンバレーがインターネットを支配したのは、世界中のネットワークの大半を米国企業が設計、構築したからである」との共通認識がある。こうした中、商務省(Department of Commerce)が昨年11月に発表した「新たな輸出規制対象として検討中の技術案件リスト」の中に、人工知能(AI)が含まれており、業界関係者の中には、「AIの輸出規制は業界の次なる大型案件AIにおける米国の先発的優位を脅かすのではないか」との懸念を示す関係者が増えつつある。商務省は、国家安全保障上の問題からこうした輸出規制を検討しているが、技術専門家は、「AIの輸出を阻止する、あるいはAIへの政府の関与を強化することは、中国をはじめとする他国でAI業界が発展し、米国企業の競合となることを助長するだろう」との見解を示している。​ ​ New York Times “Curbs on A.I. Exports? Silicon Valley Fears Losing Its Edge” (1/1/19)​