Category:その他
NSF、政治科学分野のグラントに関するガイドランを発表
議会は去る3月に、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が政治科学研究に資金提供することを禁じる法案を可決したが、最終版で「米国の国家安全保障及び経済利益を推進するものは除く」との例外が認められた。この新法を受けてNSFは6月7日、政治科学研究のグラントに関する新ガイドラインを発表した。ガイドラインでは、新法と例外措置を認めた上で、「NSFの政治科学部門は新法制定以前に定められた基準に基づいてグラントの申請受付及び審査を行い、提案が二つの例外のいずれかに該当するかどうかを検討する」としている。このガイドラインを受け、一部の政治科学者は、「NSFは、政治科学分野のグラント申請をあきらめさせるのではなく、グラント申請者がいずれかの例外措置に該当するよう努力することを奨励しているのではないか」と憶測している。 Inside Higher ED “Wiggle Room for Political Science?” (6/10/13)
全米生態観測施設ネットワーク(NEON)、山火事の影響について前代未聞の大規模研究
コロラド州立大学(Colorado State University: CSU)のワーナー天然資源カレッジ(Warner College of Natural Resources)は、州内の最新研究施設、全米生態観測施設ネットワーク(National Ecological Observatory Network: NEON)と共同で、コロラド州史上最悪規模の山火事となった「ハイパーク山火事(High Park Fire)」の影響について大規模な研究を行う。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の緊急対策研究用グラント(Grants for Rapid Response Research: RAPIDグラント)を受けて行われるこの共同研究は、NEONの航空観測プラットフォーム(Airborne Observation Platform: AOP)によって収集される航空リモート・センシング・データと、CSU研究者の現地調査によって得られる地上ベースのデータを組み合わせて行われる。 National Science Foundation “National Ecological Observatory Network Studies Wildfire in Unprecedented Detail” (6/10/13)
オバマ大統領、次期CEA委員長にジェイソン・ファーマン氏を指名
オバマ大統領は6月10日、大統領府経済諮問委員会(Council of Economic Advisors: CEA)の次の委員長候補として、長年の側近であるジェイソン・ファーマン氏(42)を指名すると発表した。3人で構成されるCEAの委員長は、しばしば経済問題に関する政権の広報官として機能し、政策の説明や毎月の雇用統計やその他の経済問題への対応を行う。ファーマン氏は、秋からプリンストン大学(Princeton University)に戻るアラン・クルーガー(Alan Krueger)現CEA委員長の後任となる。CEA委員長の就任には上院の承認が必要である。ファーマン氏は2009年以来、大統領府国家経済会議(National Economic Council: NEC)の首席副局長を務めており、それより以前は2008年のオバマ大統領再選運動で経済政策部長を務めていた。 Los Angeles Times “Obama to nominate Jason Furman as key economic advisor” (6/10/13)
北米とアジア太平洋地域が地熱発電市場を主導
ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)が発表した報告書「地熱発電プロジェクト(Geothermal Power Projects)」によれば、開発最終段階にある地熱発電プロジェクトの多くは北米とアジア太平洋地域に存在しており、両地域で合計56件のプロジェクトが掘削あるいは建設段階にあるという。そしてこれらのプロジェクトのほとんどは、米国、フィリピン、インドネシアに集中しているという。進行中のプロジェクト件数では北米が一番多いが、報告されている開発下の発電能力ではアジア太平洋地域の方が高い。ナビガント・リサーチ社の首席研究アナリストは、「2013~2018年の間に世界で4ギガワット以上の地熱発電能力が稼動すると予想される」と述べている。 Navigant Research “North America and Asia Pacific Lead the Market for Geothermal Power, With a Combined 56 Projects in Final Stages of Development” (6/7/13)
NNI、地域や州、地方におけるナノテクイニシアチブに関する報告書を発表
国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)による「地域・州・地方(Regional, State, and Local: RSL)におけるナノテクノロジー・イニシアチブのワークショップ(Workshop on RSL Initiatives in Nanotechnology)」が2012年5月1~2日にオレゴン州で開催されたが、今般、その内容をまとめた報告書が発表された。報告書は、ワークショップでの総意をまとめたものではなく、総意と参加者がワークショップで表明した様々な見解の双方が盛り込まれたものである。報告書によれば、2008年以降の経済低迷もあり、前回のNNI RSLワークショップ(2009年)以来、多数のRSLイニシアチブが廃止されていることから、参加者の間では連邦政府からの協力と金銭的支援を求める声が高まったという。 Nano Werk “U.S. National Nanotechnology Initiative releases report on regional, state, and local nanotechnology initiatives” (6/6/13)
オバマ大統領、米国学生のインターネット活用率を高めるコネクトEDイニシアチブを発表
オバマ大統領は6月6日、米国学生の99%が5年以内に高速ブロードバンドや高速ワイヤレスを使ってインターネットに接続できるようにすることを目的としたイニシアチブ「コネクトED(ConnectED)」を発表した。そしてこれに関連し、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)に対して既存のEレート・プログラム(E-Rate program)を活用して目標達成に取り組むよう要請した。大統領はまた、インターネット接続や教育技術を教室などに導入するために、連邦政府が既存の資金をより賢明に使うよう指示した。オバマ大統領は更に、企業や州政府、行政地区、学校、コミュニティに対して、こうしたビジョンを支持するよう要請している。 White House “President Obama Unveils ConnectED Initiative to Bring America’s Students into Digital Age” (6/6/13)
大統領府、特許トロールに関する報告書発表
特許制度はイノベーションや発明の奨励を目的としたものであるが、近年は特許訴訟を悪用し、疑わしい主張を基に和解金を獲得しようとする、いわゆる「特許トロール(Patent Troll)」が横行していることをうけ、大統領府は6月4日、「特許係争と米国イノベーション(Patent Assertion and U.S. Innovation)」と題する報告書を発表した。報告書によれば、特許係争事業体(Patent Assertion Entities: PAE、特許トロールのより公式な呼称)による訴訟件数は過去2年間でほぼ3倍となっており、全ての特許訴訟の62%を占めているという。また、PAEの被害者が支払った金額は2011年に290億ドルに達し、これは2005年から400%増加したことが指摘されている。これを受けて大統領府は報告書発表と共に、本問題に対する政権の行政行動と、米国イノベーターを保護することを目的とした法的対策を発表し、議会にこれを可決するよう要請した。 The White House Blog “Taking on Patent Trolls to Protect American Innovation” (6/4/13)
EPA、エタノール使用目標を今夏発表
環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の高官が6月5日に議会公聴会で証言した所によれば、EPAは2013年及び2014年における米国のエタノール使用目標を今夏に発表する計画である。一方、こうしたプログラムの批判者は、本件は燃料危機を引き起こすと警告している。米国は現在、一般的に普及しているガソリンに10%のエタノールを混合する以上のエタノール使用を法律によって義務付ける段階に近づいており、EPAには、このエタノール使用目標を低減或いは全面的に免除する権限がある。EPAの高官は、議会証言で「いわゆる『混合の壁』に対処する最善の方法を決定し、今夏末までに目標を発表する」と述べた。連邦議員のバイオ燃料義務付け問題に対する見解は、石油やバイオ燃料の生産地域によって支持が分かれている。 Scientific American “EPA to Issue Ethanol Use Targets This Summer” (6/4/13)
世界各国の団体がゲノム及び臨床データの安全確実な共有を可能にする国際同盟を形成
世界40ヶ国以上から70以上の医療ケア、研究、疾病擁護団体が、ゲノム及び臨床データの安全確実な共有を目的とした国際同盟組織形成に向け、第一歩を踏み出した。ゲノム解析費用は大幅に下落したものの、これらのデータ解析にはバイオ医療向けの大規模な証拠基盤(evidence base)が必要とされる。これは1つの団体で構築できるものではなく、また倫理やプライバシーに関して最高度の水準が求められる。こうしたことから、上記の参加団体は、効率的かつ責任ある形でこの膨大な情報を共有かつ解釈することが可能な標準を共同で開発することは公益に適うと考え、国際同盟組織の形成に乗り出した。参加団体は、共通の枠組みを開発するために、営利を目的とせず、包含的で官民による国際非政府組織を創設することを誓った拘束力のない同意書(Letter of Intent)に署名した。 Broad Institute “International partners describe global alliance to enable secure sharing of genomic and clinical data” (6/4/13)
連邦政府と業界パートナーが製造事業者を対象としたチャレンジを発表
連邦政府と200以上の大手商業ビル部門のパートナーは、製造事業者向けのチャレンジを発表した。それは、「無線式のサブメーターを1件につき100ドル未満で製造でき、そのサブメーターを用いて我々が省エネの手段を見つけることができれば、その製品を購入する意思がある」という内容である。サブメーターそのもので省エネができるわけではないが、例えば、ビル管理者は無線式のサブメーターをビル内にある様々な電気パネルに設置することで、電力の使用状況についてより詳しい情報を取得することができ、節約可能な対象を見つけ出すことが可能となる。無線式のサブメーターは既に存在しているが、その費用は導入1件あたり約1,000ドルと高く、今回のチャレンジはその費用の大幅削減を狙いとしている。既に少なくとも18の製造事業者がチャレンジに取り組む意思を表明している。 Department of Energy “Federal and Industry Partners Issue Challenge to Manufacturers” (6/6/13)