Category:その他
エネルギー省、官民連携コンソーシアム発足 AI活用で技術イノベーションを推進
エネルギー省(Department of Energy)は2月9日、人工知能(AI)を活用して革新的技術発見を加速させる官民パートナーシップ「ジェネシス・ミッション・コンソーシアム(Genesis Mission Consortium)」を立ち上げたと発表した。エネルギー・先端技術分野における国の優位性確保に向けた取り組みで「ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)」などの大統領令に基づき、同省や国立研究所、民間企業、学術機関の技術力と専門知識を結集し、科学研究を推進する。運営は非営利の独立研究機関、RTIインターナショナル(RTI International)傘下のテックワークス社(TechWerx)が担当し、AIモデルの開発・検証、データ統合・標準化、高性能コンピューティング、ロボティクス・自動化などの分野でワーキンググループを設置し、産学との共創を推進する。また、年次総会やワークショップ、技術展示会も定期的に開催し、会員間の連携強化を図っていく方針である。 Department of Energy “Energy Department Launches Genesis Mission Consortium to Accelerate AI-Driven Scientific Discovery and American innovation” (02/09/26) https://www.energy.gov/articles/energy-department-launches-genesis-mission-consortium-accelerate-ai-driven-scientific
トランプ大統領、武器輸出戦略を発表 国内産業基盤を強化
大統領府は2月6日、武器輸出を国内産業基盤の再興と結びつける「米国第一主義・武器移転戦略(America First Arms Transfer Strategy)」を確立する大統領令に、トランプ大統領が署名したと発表した。年間3,000億ドルを超える防衛装備品の輸出を活用し、国家安全保障戦略の遂行に最も必要な兵器の生産能力拡大、国内再工業化、重要なサプライチェーンの強化を目指すもので、大統領は関連機関に対し、戦略目標に沿った優先装備品カタログの作成や関連業界との連携強化を指示した。また新たに、戦略の実施を監督する「軍事販売促進タスクフォース(Promoting American Military Sales Task Force)」を設置し、最終用途監視基準や議会通知プロセスの効率化、四半期ごとの実績公表による透明性向上についても推進する。従来の武器輸出は相手国の優先事項に左右され、生産の遅延やコスト超過を招いてきたが、新戦略により同盟国への迅速な装備品供給と米国製造業の拡大を両立させる方針である。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Establishes the America First Arms Transfer Strategy” (02/06/26) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/02/fact-sheet-president-donald-j-trump-establishes-the-america-first-arms-transfer-strategy/
インド、5年間で5,000億ドルの米国製品購入へ 暫定貿易協定の枠組みで合意
大統領府は2月6日、インドと暫定貿易協定の枠組みで合意したと発表した。トランプ大統領とナレンドラ・モディ首相(Narendra Modi)が昨年2月に開始した米印二国間貿易協定(Bilateral Trade Agreement: BTA)交渉を補完するもので、暫定協定の下、インドは米国の工業製品や食品・農産物への関税を撤廃または削減する一方、米国はインド製品に18%の相互関税を適用しつつも、ジェネリック医薬品や宝石・ダイヤモンド、航空機部品などについては関税を撤廃する。また、インドは今後5年間で米国のエネルギー製品、航空機及び航空部品、貴金属、コークスなど計5,000億ドルを購入する意向を示した。さらに、両国は画像処理装置(Graphics Processing Units: GPU)をはじめとする技術製品の貿易拡大やサプライチェーンの強靭化に加え、医療機器や情報通信技術製品におけるデジタル貿易障壁の撤廃でも協力を深めていくとし、BTAの締結に向けた交渉を継続していく方針である。 The White House “UNITED STATES-INDIA JOINT STATEMENT” (02/06/26) https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/2026/02/united-states-india-joint-statement/
トランプ政権の最高技術担当官(CTO)、米国AIの海外展開を推進
トランプ政権が人工知能(AI)戦略の中核となる施策の展開へ向けて準備する中、最高技術担当官(Chief Technology Officer: CTO)であるイーサン・クライン氏(Ethan Klein)は、米国のAI技術の積極的な輸出を推進している。同氏は、「AIのあらゆる段階で米国技術を世界中のパートナーや同盟国に拡大することが重要である」との考えを示している。大統領府は、AI輸出を、米国の世界的な技術リーダーシップの損失を回避する手段として位置付けており、今年の早いうちに、野心的な新たなAI輸出プログラムについて業界からのプロポーザルを募集する見込みである。また、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のマイケル・クラツィオス長官(Michael Kratsios)は、インドで行われるAIインパクトサミット(AAI Impact Summit)で同プログラムについて最新情報を発表する予定であるという。 Axios “Trump’s CTO pushes plan to take U.S. AI abroad” (02/06/26) https://www.axios.com/2026/02/06/trump-us-ai-abroad-exports
サンディア国立研究所、先端製造イノベーションセンターを開設
2月12日、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)内に先端製造イノベーションセンター(Center for Advanced Manufacturing and Innovation: CAMINO)が開設することが発表された。CAMINOは、核安全保障事業のミッションに重要な部品の迅速な設計やプロトタイプ作成、製造を支援する対外的なハブとなるもので、複数の先端製造能力を結集させ、先端製造に関する業界や大学パートナーとの共同作業構築を促進する。CAMINOは、サンディア科学技術パーク(Sandia Science & Technology Park)内に位置し、目の前にはカートランド空軍基地(Kirtland Air Force Base)があるという戦略的な場所にある。 Sandia National Laboratories “Sandia elevates advanced manufacturing capabilities” (06/26/26) https://newsreleases.sandia.gov/sandia-elevates-advanced-manufacturing-capabilities/
トランプ大統領の鉱物確保努力が低炭素への移行を助ける可能性
トランプ大統領は様々な方面から重要鉱物の確保強化に取り組んでいるが、これは米国の低炭素産業に長期的な恩恵をもたらす可能性がある。蓄電池や再生可能関連の製造業、先端電力網等は、重要鉱物への確実なアクセスを必要とするためである。米国がこの分野を支配する中国への対抗を模索する中、2月4日に国務省(Department of State)主催で行われた多国間鉱物会議で、JDバンス副大統領は、同盟国及びパートナーによる重要鉱物貿易圏の構築を呼びかけた。これは、政府による官民連携の重要鉱物備蓄計画や許認可の迅速化、鉱物企業の株式取得といった動きに続くものである。鉱物プログラムを実施する非営利組織の代表者は、「下流部門を供給問題の影響から守り、同盟国を結集させる取り組みは、今後の需要増が期待される蓄電池や新エネルギー技術を含め、重要鉱物への依存度が高い全ての産業に影響をもたらすだろう」と期待を示した。 Axios “Why Trump’s minerals push could help low-carbon transition” (02/05/26) https://www.axios.com/2026/02/05/trump-minerals-push-low-carbon-transition
「フィジカルAI」到来間近、供給網整備が課題 CSET報告
安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は2月、人工知能(AI)とロボティクスが融合する新領域「フィジカルAI(Physical AI)」に関する調査報告書を発表した。同技術がチャットGPT(ChatGPT)に続く歴史的な転換点になるとし、自律走行車や人型ロボットの普及により関連市場が2050年までに5兆ドル規模へ成長する可能性があるという。エヌビディア社(NVIDIA)社やテスラ社(Tesla)、アマゾン社(Amazon)、またロボティクス部門を再編したオープンAI社(OpenAI)社などが開発を加速させる一方で、報告書は、現在のAIモデルが3次元空間を理解できず、ロボットの自律運行に必要な供給網や製造基盤が成熟していないという。またバッテリーやセンサーなどのハードウェアはソフトウェアに比べて発展が遅く、利益率の低さから革新的な新興企業が参入しにくい産業構造であることに加え、各ロボット企業の独自方式採用により、部品の標準化も進まず、製造の大規模化と量産化が阻害されていると課題を示した。 CSET “Physical AI A Primer for Policymakers on AI-Robotics Convergence” (02/XX/26) Physical AI
陸軍、自律型化学兵器除染ドローン開発を計画
ディフェンスニュース(DefenseNews)は2月4日、陸軍が化学・生物兵器の除染作業を自動化するドローン及び地上ロボットの導入を検討していると報じた。汚染車両や重要インフラの洗浄をロボットが担う「自律型除染システム(Autonomous Decontamination System: ADS)」の導入により、兵士の被曝リスクを最小限に抑えつつ、人員と資源の最適化を図る。これに伴い、陸軍は情報提供依頼書(Request for Information: RFI)を通じて、汚染箇所の特定から薬剤の精密散布、事後の除染評価を遂行する民間技術を2月20日まで募集する。機動力の高い自立型システム構築に向け、開発は化学・生物・放射性物質・核保護共同プロジェクトマネージャー(Joint Project Manager for Chemical, Biological, Radiological, and Nuclear Protection: JPM CBRN Protection)が主導していくという。また、ストライカー装甲車の偵察機能を強化する整備も並行して進めるが、関連訓練の実地などについては、指揮官の裁量に委ねる方針が示された。 DefenseNews “The US Army is seeking autonomous drones to clean up chemical weapons” (02/04/26) https://www.defensenews.com/news/your-military/2026/02/03/the-us-army-is-seeking-autonomous-drones-to-clean-up-chemical-weapons/
世界公務員のAI利用率7割超も、政府活用に課題 ITIF調査
情報技術イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)は2月5日、世界の公務員の7割以上が業務で人工知能(AI)を利用する一方で、政府がAIを効果的に活用できていると考える割合はわずか18%にとどまるとの調査結果を発表した。パブリック・ファースト社(Public First)がグーグル社(Google)の協力を得て、アジアや欧州、米国を含む10カ国の公務員3,335人を対象に実施した「2026年公務員AI採用指数(Public Sector AI Adoption Index 2026)」調査によると、回答者の80%がAIを「自身の能力を高めるもの」と肯定的に捉えるも、明確な指針やリーダーシップの欠如が活用の障壁となっていることがわかった。シンガポールやサウジアラビア、インドが日常的なAI活用を推進し積極的な普及を進める一方で、日本やドイツ、フランスは導入に慎重でリスク回避の傾向が強いという。専門家はAIをいかに日々の業務へ落とし込めるかが成果の鍵とし、導入障壁の除去により、市民へより良い公共サービスが提供できるとしている。 ITIF “Over 70% of Public Servants Worldwide Use AI, While Government Frameworks Are Still Evolving” (02/05/26) https://itif.org/publications/2026/02/05/over-70-of-public-servants-worldwide-use-ai-while-government-frameworks-are-still-evolving/
国防総省は技術投資、管理・監督体制の抜本的改善を GAO提言
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月5日、国防総省(Department of Defense)の先端技術への投資管理と監督体制に課題があり、迅速な改善措置が必要との調査報告書を発表した。技術開発を統括する研究・工学担当国防次官室(Office of the Under Secretary of Defense for Research and Engineering: OUSD R&E)の指針と各軍戦略に乖離が生じ、中国やロシアに対する技術的優位性の維持を阻害する恐れがある。また、2026年度歳出法案における技術管理・監督向け約1,800億ドルの要求も、同室には各軍予算の全体戦略への合致を認証する法的権限がない。このため極超音速技術向け26億ドルや人工知能(AI)・自律性分野への21億ドルの投資が政府優先事項と一致しないリスクがあるという。そこでGAOは議会に対し予算認証権限の同室への付与の検討を勧告し、国防総省には各軍が国防科学技術戦略に合致した戦略を策定し、これに基づく適切な投資額を調整するよう指導することを求め、同省はこれらの勧告に同意した。 GAO “Defense Research and Engineering: Action Needed to Improve Management and Oversight of Technology Investments” (02/05/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107664