Category:

その他

連邦控訴裁、トランプ政権のDEI関連命令に反発する動きを阻止

トランプ大統領は2期目に就任した直後に、2件の大統領令を発出し、省庁機関に対して「多様性、公平性、包括性(DEI)」に関連する助成金・プログラム・政策を全て廃止すること、全ての連邦契約業者に対して、連邦反差別法に順守していることを証明することを求めた。これに対して、米国大学教授協会(American Association of University Professors: AAUP)等が提訴し、連邦地方裁判所(ボルチモア)は一時的差止を命じた。しかし数か月後、その一時差止命令は第4巡回控訴裁判所(Court of Appeals for the Fourth Circuit)によって一時停止され、同裁判所は今月初めに差止命令を無効とした。これに関してAAUPは、「本件やその他において、教員及び高等教育機関がDEIとアクセス性を進展できるよう、戦い続ける。裁判所は、政権による広範な攻撃を承認したわけではない」と発表している。 AIP “Court rejects challenge to Trump DEI orders” (02/16/26) https://www.aip.org/fyi/the-week-of-feb-16-2026

博士号取得者の予想給与中央値、産業部門で最高

国立科学工学技術統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は2月17日、2024年に、就職先(企業、学術機関)またはポスドク先が確定している米国大学の博士号取得者の予想年間平均給与にはばらつきがあると報じた。これによると、広範な各分野において、産業部門で非ポスドクの雇用が確定している博士号取得者の予想給与中央値は、ポスドクまたは学術部門の非ポスドク職への就職が確定している者よりも高いという。また、学術部門の非ポスドク職への就職が確定している博士号取得者の平均給与は、ポスドク先が確定している博士号取得者の平均給与よりも高い(数学と統計分野を除く)。ポスドク先が確定している博士号取得者の分野別の予想年間平均給与は、最も低い心理学(5万8,000ドル)と最も高いコンピュータ・情報科学、数学・統計(7万ドル)との間に大きな開きはない一方、業界では、最も高いコンピュータ・情報科学(18万ドル)と、最も低い心理学(9万7,000ドル)の間でほぼ2倍の開きがある。 NCSES “Expected Median Salaries for Doctorate Recipients Are Highest in the Industry Sector” (02/17/26) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf26312

ARPA-H、重症医療に革新をもたらし、生命を脅かす事態を予防

医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は2月17日、「重症疾患における免疫再プログラミングと制御ポイント学習エンジン(Critical Illness Immunological Reprogramming and Control Point Learning Engine: CIRCLE)」の開始を発表した。米国では年間460万人の患者が致命的となる可能性がある重要疾患を患い、集中治療室での治療を受けている。CIRCLEプログラムは、重症疾患患者の免疫反応の追跡を向上させることで、医師が患者の状態にあわせて治療をパーソナライズし、生命を救うことを支援する。CIRCLEプログラムには、厳格な性能指標が定められ、3~5年以内に初期のプロトタイプを作成することを目指す。 ARPA-H” ARPA-H launches program to revolutionize critical care and help prevent life-threatening events” (02/17/26) https://arpa-h.gov/news-and-events/arpa-h-launches-program-revolutionize-critical-care-and-help-prevent-life

ロッキー国立研究所、交通モデリングに実際の人口動態を加味する新ツールを発表

自動車の購入など個人の交通関連の判断は、子供の誕生や転職等の出来事に影響されることから、時間の経過に伴う人生の変化を反映したモデリング・ツールを使うことで、研究者や事業計画者は、新たな交通技術がどのように受け入れられていくかをより効果的に評価できるとされている。こうしたニーズに対応すべく、ロッキー国立研究所(National Laboratory of the Rockies: NLR)の研究者は、「DEMOS」と呼ばれる人口動態マイクロシミュレーターを開発した。これは、人口動態や移動パターンを形成する主要な人生の変化を考慮するもので、交通モデリングにおける重要な溝を埋めることができる。DEMOSは、現実的で動的な人口統計データを生成し、自動車売買モデリングや移動需要分析、インフラ投資評価、システム運用の最適化、移動行動分析、新興交通技術の評価といった広範な交通モデリング用途に利用できるものである。 National Laboratory of the Rockies “From Life Events to Travel Trends, DEMOS Tool Brings Demographic Realism to Transportation Modeling” (02/17/26) https://www.nlr.gov/news/detail/program/2026/from-life-events-to-travel-trends-demos-tool-brings-demographic-realism-to-transportation-modeling

2027年度国防予算で艦船要求額が2026年度の2倍になる可能性 海軍長官発言

ジョン・フェラン米海軍長官(John Phelan)は2月12日、WEST会議(WEST Conference)で基調講演を行い、「2027年度の国防予算(案)では、海軍が調達予定の艦船数が2026年度予算の2倍となる可能性がある」と発言した。2026年度予算では、海軍が17隻の艦船を建造するために272億ドルが充当されているが、フェラン長官は、「2027年度国防大統領予算案(1兆5,000億ドル)であれば、この数を少なくとも34隻まで増やせる可能性があり、これには多数の補助艦船や支援船舶も含まれる」とした。海軍長官は更に、こうした取り組みは、複雑なレーダーシステムや原子力推進システムを必要とする戦闘艦船よりも建造が容易な艦船に焦点を当てることで、海事産業基盤の再建に貢献するだろうと発言した。 Defense News “2027 defense budget could double 2026 ship requests, US Navy secretary says” (02/12/26) https://www.defensenews.com/news/your-navy/2026/02/12/2027-defense-budget-could-double-2026-ship-requests-us-navy-secretary-says/

国防総省、米インフラを防御するドローン検知センサーの早急な納入を求む

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit)の公募要項によれば、国防総省(Department of Defense)は、脅威の急務性と能力の準備態勢を評価する必要性から、2026年春にアリゾナ州のユマ試験場(Yuma Proving Ground)での実証に間に合う製品を求めている。公募によれば、招待の通知を受けた企業は、30日以内に実証を実施する必要がある。これは、「国土及びモバイル防衛のための対UAS検知(Counter UAS Sensing for Homeland and Mobile Defense)」と題するプロジェクトで、民間の防衛と戦闘での防護を狙いとしている。公募は、第1トラック「国土防衛検知(Homeland Defense Sensing)」として、グループ1(最少のカテゴリーで重量が20ポンド以下)の無人航空システム(unmanned aerial systems: UAS)を最低2キロメールの範囲内で検知できるセンサーを求めている。更に第2トラック「モバイル戦術的検知(Mobile (“On-the-Move”) Tactical Sensing)」として、移動中の小規模部隊向けにモバイル型の対ドローンセンサーを提供するソリューションを模索している。 Defense News “Pentagon wants counter-drone sensors to protect US infrastructure — and fast” (02/13/26) https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2026/02/13/pentagon-wants-counter-drone-sensors-to-protect-us-infrastructure-and-fast/

米陸軍、3月に一人称視点のバンブルビーV2ドローン迎撃機を初公開へ

陸軍(U.S. Army)のグローバル対応部隊(Global Response Force)は、3月に「バンブルビーV2(Bumblebee V2)」ドローン迎撃機の評価を開始する計画である。これは、1月30日に国防総省(Department of Defense)がペレニアル・オートノミー社(Perennial Autonomy)社と520万ドルの契約を締結したことを受けて実施されるもので、同社は来月からバンブルビーV2の納入を開始する。バンブルビーV2は4つの回転翼を備えた一人称視型ドローンで、単体のドローン迎撃システムとして機能する。高度な人工知能(AI)ソフトウェアによって、その他の無人航空機を識別して交戦し、他のドローンに追突して空中で撃墜することが可能である。 Defense News “US Army to debut FPV Bumblebee V2 drone interceptor next month” (02/13/26) https://www.defensenews.com/news/your-military/2026/02/13/us-army-to-debut-fpv-bumblebee-v2-drone-interceptor-next-month/

国防総省とエネルギー省、原子力発電の未来、基地のエネルギー安全保障の進展で協力

国防総省(Department of Defense)とエネルギー省(Department of Energy)は、米国の原子力エネルギー環境の再編と現代化を目的としたトランプ大統領の大統領令に整合する形で、協力を進めている。具体的に、2月15日、マーチ空軍予備役基地(March Air Reserve Base、カリフォルニア州)において、バラー・アトミクス社(Valar Atomics)が開発した次世代原子炉「ワード250(Ward 250)」がC17グローブマスターIII航空機(C-17 Globemaster III)に搭載され、ヒル空軍基地(Hill Air Force Base、ユタ州)へ輸送された。この原子炉は最終的に、ユタ州のサン・ラファエル・エネルギー研究所(San Rafael Energy Lab)で試験と評価を受ける予定である。ワード250は5メガワットの原子炉で、理論上は約5,000世帯への電力供給が可能であり、軍事基地においてはエネルギー安全保障の提供が可能となる。 Department of Defense “War, Energy Departments Team up to Advance Future of Nuclear Power, Military Base Energy Security” (02/15/26) https://www.war.gov/News/News-Stories/Article/Article/4407099/war-energy-departments-team-up-to-advance-future-of-nuclear-power-military-base/ 参考:Department of Defense “Department of War Partners With Department of Energy in Historic Nuclear Energy Initiative” (02/13/26) …
Read more

教育省、米国大学における外国資金受給状況を発表

教育省(U.S. Department of Education)は2月11日、米国の大学が提出した2025年における外国資金受給状況に関する集計データを発表した。それによれば、外国からの贈与及び契約が8,300件以上(52億ドル以上)報告された。高等教育法(Higher Education Act)117条により、連邦の財政援助を受益する大学は、年間25万ドル以上の贈与及び契約を外国から受けた場合、教育省への報告が義務付けられている。2025年のデータによれば、報告対象となった贈与と契約の提供国上位は、カタール(11億ドル以上)、英国(6億3,300万ドル以上)、中国(5億2,800万ドル以上)、スイス(4億5,100万ドル以上)、日本(3億7,400万ドル以上)等となっており、これらの外国資金の付与額が高い大学は、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University、約10億ドル)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology、約10億ドル)、スタンフォード大学(Stanford University、7億7,500万ドル以上)、ハーバード大学(Harvard University、3億2,400万ドル)となっている。また、1986年から2025年12月16日の間に、ハーバード大学が懸念国に所在する機関から受益した金額は6億1,000万ドルで、その他の高等教育機関よりも多いことが明らかになった。 Department of Education “U.S. Department of Education Releases Latest Foreign Funding Disclosures from Federally-Funded American Universities” (02/11/26) https://www.ed.gov/about/news/press-release/us-department-of-education-releases-latest-foreign-funding-disclosures-federally-funded-american-universities

米国研究の影響力が低下、中国の影響力が上昇 被引用数調査

クラリベイト社(Clarivate)が発表した年間調査報告「2025年 被引用数が最多の研究者(Highly Cited Researchers 2025)」によれば、米国を拠点とする研究者の被引用数は依然として最多となっているものの、2位の中国が急伸している。同調査報告は、世界的な影響力を持つ優れた論文を発表した研究者を調査したもので、論文の分野及び発表年において引用数が上位1%に入る論文を執筆した研究者が特定されている。それによれば、米国を拠点とする研究者は、引き続き各分野で卓越した学術的影響力を有しているものの、全体に占める割合は2014年の53%から2025年の37%に低下した。一方で、中国の研究者の同割合は、4%から20%に急上昇しており、この傾向は、米国が科学分野での支配的なリーダーシップと影響力を失いつつあることを示す。 Association of American Universities “American Research Influence Slips as China’s Rises” (02/13/26) https://www.aau.edu/newsroom/leading-research-universities-report/american-research-influence-slips-chinas-rises