政権1年目 NIHの助成数が大幅削減、特に女性・癌・精神医療への支援が激減

ワシントン・ポスト紙(Washington Post)の分析によれば、トランプ政権発足から最初の会計年度の年度半期となる3月31日までの間に、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が提供した競争的助成金の数は、昨年同期に比べて半分以上減少したという。生物医療研究への資金においても、ほぼ全ての主要な疾病分野で米国の研究活動が縮小している中、特に、女性の医療、癌、精神医療に焦点を当てた研究助成金が減少している。同紙の分析によれば、2025年度にNIHが支援した科学的プロジェクトは2,700件強で、前年同期比で15%減少した。女性医療分野では31%減少した。米国研究の縮小は徐々に影響を及ぼしつつあり、多くの研究室が自然減によって縮小し、学生やポスドク研究者は離脱し、その空席は補充されない。有技能技術者は解雇され、多くの研究大学で博士課程の入学者が減少するなど、新たな科学者の育成パイプラインの入り口が小さくなっている。一方、NIHによる助成金政策の変更も影響を及ぼしつつある。例えば、多くの助成金は年毎に交付されていたが、NIHは現在、複数年の予算を一括交付する形を取っており、移行期間中の助成金提供数の減少につながっている。NIHは、ある程度のスコアで評価された助成金の申請は資金を提供される可能性が高いという、一定の目安として機能していたペイライン(payline)と呼ばれる仕組みも廃止している。

Washington Post “Where U.S. science has been hit hardest after Trump’s first year” (04/19/26)
https://www.washingtonpost.com/science/2026/04/19/science-research-funding-cuts-trump/