トランプ政権、NIHの科学的インテグリティ方針を撤回

サイエンス誌(Science)は4月3日、トランプ政権が、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の科学的インテグリティ方針(scientific integrity policy)を撤回し、政治的圧力から研究者を守るための多様性、公平性、包括性、アクセシビリティ(diversity, equity, inclusion, and accessibility:DEIA)を強調した内容を無効化したと報じた。この方針は2023年、トランプ第1次政権の方針を撤回するバイデン氏の意向で制定されたもので、トランプ現政権は政策の優先事項に合わせるために今回撤回を決めたという。一部の研究者は、撤回されたNIHの方針は、政治的任命者からの報復を恐れずに、機関の職員が異議を唱えるためのメカニズムを提供することを目的にしていたとし、科学的インテグリティに関する潜在的な問題を認識することが困難になると指摘している。既に、麻疹に関する報告の隠蔽やワクチンと自閉症の関連研究が指示された事例をあげ、公衆衛生や科学的プロセスに対する保護を弱体化すると批判している。

Science “Trump administration quashes NIH scientific integrity policy” (04/03/25)
https://www.science.org/content/article/trump-administration-quashes-nih-scientific-integrity-policy