「新たな国家戦略がなければ、米国は技術及びイノベーションで中国との競争に負けるだろう」との警告​

外交問題評議会(Council on Foreign Relations)の支援を受けて設立された独立作業部会(Independent Task Force)は、「イノベーションと国家安全保障:我々の優位性を維持する(Innovation and National Security: Keeping Our Edge)」と題する報告書を発表した。報告書は、「米国は第二次世界大戦以降、イノベーション、研究、技術開発で、世界をリードしてきたが、そのリーダーシップが現在危機にある。中国やその他の台頭する科学勢力による試練に対処するには、科学技術における野心的な国家投資計画が求められる」と主張している。この作業部会は、元海軍大将のウィリアム・マクレイブン氏(William H. McRaven)とマッキンゼー・グローバル・インスティチュート(McKinsey Global Institute)のジェームズ・マニーカ会長(James Manyika)が共同議長を務めている。​ ​ Council on Foreign Relations “Absent a New National Strategy, the U.S. Risks Losing Its Edge to China in Technology and Innovation, Warns Task Force” (9/18/19) ​

ウィング社、フェデックス社やウォルグリーンズ社との試験プログラムを発表​

ウィング社(Wing)は今秋、フェデックス・エクスプレス社(FedEx Express)、ドラッグストアのウォルグリーン社(Walgreens)、そして地元の小売業者、シューガ-・マグノリア社(Sugar Magnolia)との間で、バージニア州ニュー・リバー・バレーのクリスチャンバーグの居住者に物品をドローンで配達する試験プログラムを開始する。試験プログラムは、医療ケア製品へのアクセス向上、地元企業の成長につながる新たな経路の創出、届け先への配達サービスの効率性強化を通じて、ドローン配達の恩恵を実証するものとなると期待されている。ウィング社は4月に、ドローン運用業者として初めて、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)から航空運送業者として認定された。バージニア州における同社の試験プログラムは、運輸省(Department of Transportation)の無人航空システム統合パイロット・プログラム(Unmanned Aircraft System Integration Pilot Program)の一環として実施される。​ ​ Medium “Wing Unveils Plans for First-of-its-Kind Trial with FedEx and Walgreens” (9/13/19) ​

エネルギー省、バッテリー・リサイクル・プライズのフェーズ1勝者を発表​

エネルギー省(Department of Energy)は9月25日、バッテリー・リサイクル・プライズ(Battery Recycling Prize)のフェーズ1の勝者15名を発表した。同プライズは、リチウム・ベースのバッテリー技術から、コバルトやリチウムなどの重要マテリアルを回収、リサイクルすることを狙いとしたもので、賞金総額は100万ドル。使用済みのリチウム・イオン電池から可能な限り経済的価値を回収するためのコスト効果の高いリサイクル処理に重点を充てたプロジェクトが対象。フェーズ1の勝者はそれぞれ6万7,000ドルを受益した。リチウム・イオン・バッテリー・リサイクル・プライズは2019年1月に発表され、3つのフェーズで賞金総額は550万ドルとなっている。​ ​ Department of Energy “Energy Department Announces Phase 1 Winners of Battery Recycling Prize” (9/25/19) ​

米国内の企業によるR&D支出、2017年は4,000億ドル

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のインフォブリーフ(InfoBrief)によれば、米国内の企業は2017年に4,000億ドルを研究開発(R&D)の実施に費やした。これは前年から6.8%の増加であった。企業自身による資金拠出は3,390億ドルで、前年より6.7%増加した。その他の資金源による資金拠出は610億ドルであった。また、2017年に企業がR&Dの実施に費やした4,000億ドルのうち、250億ドル(6%)は基礎研究に、620億ドル(16%)は応用研究に、3,130億ドル(78%)は開発に支出された。産業別でみると、製造業の企業が2,570億ドル(64%)を占めた。インフォブリーフにはこの他、企業の規模別、州別、売上などのデータが示されている。​ ​ National Science Foundation “Business R&D Performance in the United States Reached $400 Billion in 2017, a 6.8% Increase from 2016” (9/26/19) ​

税クレジットは気候対策に効果

ロジウム・グループ(Rhodium Group)は、「税クレジットは気候対策に効果があるか?(Can Tax Credits Tackle Climate?)」と題する報告書を発表した。報告書は、複数のエネルギー関連の税クレジット(ゼロ排気電力、電気自動車、バイオ燃料、炭素捕獲貯留を対象とするもの)を対象に、それぞれの税クレジットが米国エネルギー・システムの脱炭素化や二酸化炭素排出削減に向け、どれぐらい進展に貢献するかを評価したものである。ファインディングとして、①税クレジットを延長することで排出削減を進展させることができる、②主要な技術の導入は税クレジットの延長によって加速される、③税クレジットの延長は新しい産業に確実性をもたらし、公平な機会を提供できる、が挙げられている。​ ​ Rhodium Group “Can Tax Credits Tackle Climate?” (9/26/19) ​

エネルギー省、水の安全保障グランド・チャレンジ資源回収プライズに関する情報を要請​

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)は、自治体の廃水処理プラントからの資源回収を強化することを目的とした賞金コンペの設計について、一般及び民間セクターの関係機関から意見を模索している。廃水施設プラントは、水やエネルギー、栄養素などの資源を回収し、市場製品へ転換することができる。そして、この資源回収によって、純エネルギー効率を高め、処理の純コストを低減して水質処理インフラの改良の一助とするといったことが可能になる。今回検討されている賞金コンペについて、エネルギー省は、①賞金コンペの概念と目的、②コンペの設計、③コンペのクライテリアと測定基準、の3つについて意見を要請している。​ ​ Department of Energy “Advanced Manufacturing Office Issues Request for Information on Water Security Grand Challenge Resource Recovery Prize” (9/23/19) ​

NIST、放射線測定の強化を目的としたラボ施設を新設

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は9月23日、医療ケアや食品加工、国家安全保障、その他の産業にとって重要な放射線測定の能力を大幅に強化した新たなラボ施設の除幕式を行った。現行のNIST放射線物理ビル(Radiation Physics Building)に、38のラボ・モジュールと約7900平方メートルのHウィング(H Wing)が増築された。この新施設により、X線やガンマ線、その他の放射線検出器に必要とされるより正確なキャリブレーション(較正)、核及び放射性物質のより良い検知による国家安全保障の強化などが可能になる。8,240万ドルを投じて建設されたHウィングは、複数の段階にわたって行われる施設改良の取り組みの一部で、その総費用は3億2,700万ドルと試算されている。​ ​ National Institute of Standards and Technology “NIST Unveils New Laboratory Building for Improved National Radiation Measurements” (9/24/19) ​

フォード自動車、テキサス州オースティン市で自動運転車を試験走行​

​フォード自動車(Ford Motor Company)は、マイアミ・デイド郡、ワシントンDCに続き、テキサス州オースティン市が3番目の自動運転車立ち上げ市場となることを発表した。フォード自動車は、自動運転車サービスの商業的な立ち上げに向けて取り組んでおり、オースティン市での試験事業は、アルゴAI社(Argo AI)との協力で行われる。また、市及び州政府の担当官、地域社会のパートナーとの密接な協力を通じて、より広範な輸送システムに同社の計画を適切に統合するための一助とする。オースティン市の道路をマッピングし、自動運転システムを試験すると同時に、大規模な大学キャンパスや活気のあるダウンタウン、人口密集地を抱え、発展し続けるオースティン市では、自動運転車に関するビジネス面でのパイロットも行われる。​ ​ Medium “Austin, Here We Come” (9/25/19) ​

「中国政府は民間セクターを活用して軍を強化」-懸念を呼ぶ

政府高官や最近発表された報告書によれば、中国政府は、軍の強化を目的として、増大的に中国民間企業を活用して外国の技術を入手するという戦略を取っており、米国のリーダーらは米国国家安全保障政策の見直しを要請している。中国の習近平国家主席は、従来、一部の非効率的な国営契約業者及び研究機関によって長年支配されていた軍事産業を改良するため、「軍と民生の融合(military-civil fusion)」の一環として、民間企業に国防契約に入札するよう圧力をかけている。こうしたイニシアチブは、非営利組織のC4ADSが発表した報告書「軍の開放:中国の国防産業基盤への世界的な露出の評価(Open Arms: Evaluating Global Exposure to China’s Defense-Industrial Base)」で強調されており、同報告書はこうした事態に警鐘を鳴らしている。​ ​ Wall Street Journal “China Taps Its Private Sector to Boost Its Military, Raising Alarms” (9/25/19) ​

エネルギー長官、長官諮問委員会のメンバーと会合日程を発表​

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は9月23日、エネルギー長官諮問委員会(Secretary of Energy Advisory Board: SEAB)の第二次メンバー及び、2019年10月2日にシカゴで行われる第2回会合の詳細を発表した。SEABの役割は、進行中のエネルギー省優先事項(人工知能の先端研究、国内外のエネルギー安全保障強化、規制撤廃によるイノベーション促進など)について、エネルギー長官に意見と勧告を提供することである。第二次メンバーは、スコット・キャンベル氏(Scott Cambell)(ベイカー・ドネルソン法律事務所(Baker Donelson)上級戦略アドバイザー)、マーヴィン・ファーテル氏(Marvin Fertel)(原子力エネルギー研究所(Nuclear Energy Institute)の元社長兼最高経営責任者)など計8名。​ ​ Department of Energy “Secretary Perry Announces Members of the Secretary of Energy Advisory Board and Meeting” (9/23/19) ​