DARPA、無人軍艦「シー・トレイン」開発の支援を求める

米軍は、無人水上車両(unmanned surface vessel: USV)の実行可能性を模索している。より小型の多目的船舶は、偵察やロジスティック、電子的及び遠征による戦争や攻撃的行動を伴うタスクに有益となる可能性があるものの、その規模や形状、部品といった制限的条件のために、船舶が変動の激しい波を克服できる能力は限定的であることが実証されている。2019年後半に発表された広範官庁公示(Broad Agency Announcement: BAA)によれば、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、4つ以上の接続された船舶(もしくは接続されていないものの、調整された編成で航行する船舶)による「シー・トレイン(Sea Train)」を創出することで、海軍及び海兵隊のUSVの長距離運用能力を強化することを狙いとしている。最終的な目標は、スマートで無人の軍艦システムを開発することで、この軍艦は、造波抵抗の低減を利用し、海上で数千マイルを航行しながら役割を務めることになる。​ ​ Nextgov “DARPA Wants Help Developing a ‘Sea Train’ of Unmanned Warships” (1/9/20) ​

ロスアラモス国立研究所、IBMのQネットワークに参加、量子コンピューティングのアルゴリズムと教育アウトリーチの研究へ​

ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)は1月9日、CES2020にて、量子コンピューティングに関するLANLの研究イニシアチブの一環として、クラウド・ベースのIBM Qネットワーク(IBM Q Network)に参加すると発表した。その活動には、量子コンピューティングのアルゴリズムの開発、量子シミュレーションの研究実施、教育ツールの開発が含まれる。LANLの所長補佐(シミュレーション及びコンピュテーション担当)(associate laboratory director for Simulation and Computation)は、「IBM Qネットワークに参加することは、複数の方向性における我々の研究努力にとり、大きな支援となるだろう」と述べた。IBMは、15のユニバーサル量子コンピューティング・システムを利用可能にしており、これには商業的に利用可能なシステムとして業界最大となる53量子ビット・システムが含まれる。​ ​ Los Alamos National Laboratory “Laboratory joins IBM Q Network to explore quantum computing algorithms and education outreach” (1/9/2020) ​

ニューヨーク大学、IBMと提携して量子コンピューティング研究へ

ニューヨーク大学(New York University: NYU)は、空軍研究所(Air Force Research Lab: AFRL)におけるIBM Qハブ(IBM Q Hub)に参加し、量子システムのシミュレーションと量子教育の進展に関する量子コンピューティングの基礎研究及び活用の進展に取り組む。IBMは、NYUに対し、クラウドを通じて、商業ユースケースの探索と基礎研究を目的として、世界最大の量子コンピューティング・システム群へのアクセスを提供する。NYUは、AFRLハブに参加することで、フォーチュン500企業、スタートアップ、学術機関、研究ラボで構成されるコミュニティの一員となり、量子コンピューティングの進展と実用的な応用の研究に取り組むことになる。​ ​ New York University “New York University Partners with IBM to Explore Quantum Computing for Simulation of Quantum Systems and Advancing Quantum Education” (1/8/20) ​

過去十年間の石炭火力発電所の閉鎖により、2万6,000人以上の人命が救われたとの調査報告

専門誌「ネイチャー・サステナビリティ(Nature Sustainability)」に発表された、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego)の環境科学者、ジェニファー・バーニー氏(Jennifer Burney)氏が率いる研究チームの論文によれば、2005年から2016年の間に米国内で330か所以上の石炭火力発電所が操業を停止し、その結果、2万6,000人以上(試算)の人命が救われたという。更に、3億トン以上の二酸化炭素が大気へ排出されることが防止された他、過去十年間における排出管理技術の進歩も重なり、石炭発電所から排出される二酸化窒素は60%減少、二酸化硫黄は80%減少するなどした。​ ​ Science Blog “Shuttering of U.S. Coal Plants Saved More than 26,000 Lives Over the Past Decade, Study Finds” (1/8/20) ​

エネルギー省、エネルギー貯留グランド・チャレンジを立ち上げ​

エネルギー省(Department of Energy)のダン・ブルイエット長官は1月8日、エネルギー貯留グランド・チャレンジ(Energy Storage Grand Challenge)の立ち上げを発表した。同チャレンジは、次世代のエネルギー貯留技術の開発、商業化、活用を加速させ、エネルギー貯留における米国の世界的なリーダーシップを維持するための包括的なプログラムで、トランプ大統領の2020年予算教書で発表された先端エネルギー貯留イニシアチブ(Advanced Energy Storage Initiative)(1億5,800万ドル)に基づく。エネルギー貯留グランドチャレンジは、研究開発資金提供公募や賞金、パートナーシップ、その他のプログラムを使い、①技術開発、②技術移転、③政策及び評価、④製造及びサプライ・チェーン、⑤労働力、の分野について、米国が2030年までに達成するゴールを設定している。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Launches Energy Storage Grand Challenge” (1/8/20) ​

GAO、「FAAはドローンの統合を進展させるため、試験場をより良く活用すべき」と報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)」は今般、「無人航空システム:連邦航空局はドローンの統合を進展させるため、試験場をより良く活用すべき(Unmanned Aircraft Systems: FAA Could Better Leverage Test Site Program to Advance Drone Integration)」と題する報告書を発表した。ドローンには、荷物の配達、農作物の監視、その他の重要な社会的・経済的恩恵を米国にもたらす可能性がある。連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)は、業界との協力の下、ドローンを有人航空機が飛ぶ上空に安全に統合するための取り組みを行っており、7つのドローン試験場を有している。これらの試験場では、2015年以来、約1万5,000件のドローン研究フライトが実施されている。こうした中、GAOは、FAAは、試験サイトで収集したデータのより良い活用が可能であるとした上で、FAAに、①データ分析計画を策定すること、②これらのプログラムがどのように統合への情報提供となるのかについて更なる情報共有をすること、を勧告している。​ ​ Government Accountability Office “Unmanned Aircraft Systems: FAA Could Better Leverage Test Site Program to Advance Drone Integration” (1/9/20) ​

米国の研究開発費、2017年に320億ドル増の5,480億ドルに。2018年は5,800億ドルとの試算​

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)傘下の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が発表した新たなデータによれば、2017年に米国内で実施された研究開発(R&D)の支出は合計5,479億ドルであった。また、2018年の合計は5,800億ドルと予測されている。比較として、2015年は4,937億ドル、2010年は4,066億ドルであった。2010年~2017年は、米国のR&D支出に前年比で大幅な増加が見られた(平均で前年比202億ドル増)。これは、実質変化がなかった2008年と2010年と対照的である。記事では、R&費とGDPの比率、R&D実施者、R&Dの資金源、R&Dの種別についても報告している。​ ​ National Science Foundation “U.S. R&D Increased by $32 Billion in 2017, to $548 billion; Estimate for 2018 Indicates a Further Rise to $580 billion” (1/8/20) ​

エネルギー省、主要原子物理学研究施設としてブルックヘイブン国立研究所を選出​

エネルギー省(Department of Energy)は1月9日、計画が進められている主要原子物理学研究施設として、ブルックヘイブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)を選出したと発表した。今後10年間をかけて「エレクトロン・イオン・コライダー(Electron Ion Collider: EIC)(電子イオン衝突加速器)」が設計及び建設され、その費用は16~26億ドルと試算されている。EICは、電子をプロトンやより重い原子核に衝突させ、原子核を結びつける「強い力(strong force)」の謎の理解に取り組む。EICの設計及び建設は、米国科学アカデミー(National Academies of Science)の米国研究評議会(National Research Council: NRC)が勧告したもので、連邦の原子力科学諮問委員会(Nuclear Science Advisory Committee)も支持を表明している。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Selects Brookhaven National Laboratory to Host Major New Nuclear Physics Facility” (1/9/20) ​

大統領府、連邦機関に拘束力のあるAI規制原則を提案​

大統領府は1月7日、民間セクターにおける人工知能(AI)開発を統治しようとする連邦機関に規制面で一貫性をもたせるため、拘束力を持つ一連(10件)の原則を初めて提案した。政権の上級高官は、「AIの開発方法について、世界のあらゆる国が採択できるような、一貫性のある世界標準の確立につながることを期待している」と述べた。AIにおける米国のリーダーシップの維持に関して2019年2月に発表された行政命令は、一般市民の関与、連邦機関の過剰規制の制限、信頼性のある技術の推進を確実にする規制原則を策定するよう要請しており、今回はそれに応答するもの。10件の原則は、①AIへの国民の信頼、②一般の参加、③科学的完全性と情報の質、④リスク評価と管理、⑤恩恵とコスト、⑥柔軟性、⑦公平と非差別、⑧開示と透明性、⑨安全と安全保障、⑩省庁間の調整。​ ​ Fedscoop “White House proposes binding AI regulatory principles for agencies” (1/7/20) ​

米宇宙軍、革新的技術を求めて最初のピッチ・デーを計画

最近新設された米宇宙軍(U.S. Space Force)は、すでに最初のピッチ・デー(中小企業が自社製品などを政府に売り込み、調達契約を獲得)を計画している。同軍は3月4日にフロリダ州にあるパトリック空軍基地(Patrick Air Force Base)で、軍事施設及び宇宙事業支援のための革新的なソリューションを模索するピッチ・デーを開催する。対象となる分野は、気象、スペースリフト・ミッションの成功を促進するビジネス・システム及び情報技術などである。宇宙空間における米国の利益を防護する宇宙軍の任務は、トランプ大統領が12月20日に「2020年国防承認法(2020 National Defense Authorization Act)」に署名して法制化し、公式なものとなった。空軍は、ここ1年、非従来的なイノベーターやスタートアップに接触するため、ピッチ・デーを活用しており、宇宙軍もこれに倣った形である。​ ​ Fedscoop “U.S. Space Force plans first pitch day for innovative tech” (1/7/20) ​