エネルギー省、石炭製品イノベーションセンター設立に1億2,200万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は6月26日、競争的なプロセスを通じて、石炭製品イノベーション・センター(coal products innovation center)を設立するため、約1億2,200万ドルを提供する意向を表明した。イノベーション・センターは、石炭ベースの付加価値製品を製造すること、石炭からレアアース・エレメント及び重要鉱物を抽出及び加工する新しい手法を確立することに焦点を当てる。エネルギー省は、複数の米国石炭生産地域におけるイノベーション・センターに資金提供することを計画している。設立後は、官民イノベーション・センターとして、革新的な採鉱、選鉱、加工、環境的に持続可能な浄化技術の研究及び育成に取り組む。 Department of Energy “DOE Announces Intent to Provide $122M to Establish Coal Products Innovation Centers” (6/26/20)

世界のR&Dと同盟の新時代

セキュリティと新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は、「世界の研究開発(R&D)と同盟の新時代(Global R&D and a New Era of Alliances)」と題する報告書を発表した。報告書によれば、主要国間の競争に関しては、「二極の競争で中国が優位に立っている」と一般的に考えられているが、これは半分しか正確でないという。R&Dのファンディング及び技術的リーダーシップは、米国優位を維持する上で重要であるが、米国と中国の二国のファンディングと成長だけに注目していると、重要な現実を見過ごすと警告している。つまり、世界のその他の諸国もR&Dを強化しており、世界R&Dの大半は米国とその同盟国によるものであると報告書は指摘している。 Center for Security and Emerging Technology “Global R&D and a New Era of Alliances” (June 2020)

半導体工業会(SIA)の報告書、業界の強さと浮上しつつある試練について強調

半導体工業会(Semiconductor Industry Association: SIA)は今般、「2020年米国半導体業界の現状(2020 State of the U.S. Semiconductor Industry)」と題する報告書を発表した。本報告書は、市場シェアや製造業、技術競争力など、様々な指標を通じて、米国半導体業界の世界的な位置づけを示している。また、米国は現在の所、半導体部門で世界をリードしているものの、変わり続ける政策環境の中で様々な試練に直面していると分析している。こうした試練には、①新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミック、②半導体の製造及び設計に関するイノベーションの費用増、③半導体の設計と研究開発(R&D)では米国がグローバル・リーダーであるが、チップ製造の最大シェアはアジアとなっている点、④世界的に地政学的に不安定な状況、が含まれる。 Semiconductor Industry Association “New SIA Report Highlights Industry’s Strength and Looming Challenges” (6/18/20)

バイオ医薬品製造米国イノベーション研究所(NIIMBL)、パンデミック対策に取り組む9件のプロジェクトに890万ドルを提供

バイオ医薬品製造米国イノベーション研究所(National Institute for Innovation in Manufacturing Biopharmaceuticals: NIIMBL)は6月24日、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミック対策への支援として、商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)から今年5月に受益した約890万ドルを配分する9件のプロジェクトを決定したと発表した。この資金は、コロナウィルス支援・救済・経済安全保障(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security: CARES)を通じて、NISTからNIIMBLへ提供されたもの。プロジェクトの選出は、COVID-19パンデミックへの準備、予防、応答を目的(医療措置及びバイオメディカル機器・サプライ品の開発及び先端製造を支援するものも含む)として、4月に行われた「プロポーザルへの返答(Response for Proposals)」の一部。 National Institute for Innovation in Manufacturing Biopharmaceuticals “NIIMBL Announces Nine Project Recipients of $8.9M in Pandemic Response Efforts” (6/24/20)

国防総省の2名の技術戦略担当高官が7月に退任へ

国防総省(Department of Defense)のマイケル・グリフィン研究工学担当次官(Michael Griffin, Undersecretary for research and engineering)と、その副次官であるリサ・ポーター氏(Lisa Porter)が共に7月10日付けで退任することを願い出た。それ以外の詳細は、後任人事も含めて、不明である。グリフィン氏は、5G通信を中心に、多くの技術側面で国防総省戦略を主導し、省内の人工知能(AI)進展に尽力した。現職に2月に承認され、それより以前は、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の長官を務めていた。ポーター氏は、国防総省でナンバー2の技術担当官で、以前には情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)のディレクターやNASA上級高官を務めた経験がある。 fedscoop “DOD’s top two tech-strategy officials to step down in July” (6/23/20)

厚生省、MENTALヘルス・イノベーション・チャレンジを発表

コミュニティ生活局(Administration for Community Living: ACL)と厚生省(Department of Health and Human Services)の健康担当次官室(Office of the Assistant Secretary for Health)は6月23日、高齢者、身体障害者、退役軍人がしばしば経験する社会的孤立と孤独に対処することを目的とした「MENTALヘルス・イノベーション・チャレンジ(MENTAL Health Innovation Challenge)」の立ち上げを発表した。MENTALは、「Mobilizing and Empowering the Nation and Technology to Address Loneliness & social isolation(国と技術を活用、エンパワーして、孤独と社会的孤立に対処する)」の略。同チャレンジは、個々のニーズ、関心、能力に応じて、他者とつながり、コミュニティ内で関与することを支援できるプログラム、活動、資源を提案するオンライン・システム(簡単に利用できるもの)の開発に、合計75万ドルの賞金が贈られる。選出されたシステムの発表と実証は2021年1月に行われる。連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)と退役軍人省(Department of Veterans Affairs)がMENTALヘルス・チャレンジを支援する。 Department of Health and Human Services “HHS Announces MENTAL Health Innovation Challenge” (6/23/20)

学術機関の科学者が商業活動に携わる目的は金銭だけではないとの報告

科学者にとり、特許や新規事業の立ち上げなどの商業活動は、純粋な学術活動よりもはるかに金銭的に儲かる可能性が高い。しかし、ESMTベルリン(ESMT Berlin)(ドイツのビジネス・スクール)のヘンリー・サワーマン氏(Henry Sauermann)が発表した調査報告によれば、学術機関の科学者がこれらの商業活動に携わる目的において、金銭は大きな理由ではなく、社会的影響や知的な挑戦といった動機の方がより重要なようである。調査は米国の学術機関に雇用されている2,000名以上のデータを使って行われた。調査報告によれば、生命科学や物理学など、学術分野によって動機が異なる違いも見られた。報告は、「政策策定者や技術移転局は、学術分野によって科学者の動機は異なることを認識して支援メカニズムや政策を構築すること、特許による収入額よりも、商業活動によってもたらされる社会的影響などその他の動機を強調すべきである」としている。 EurekaAlert! “It’s not about money — why academic scientists engage in commercial activities” (6/18/20)

米国の地方自治体、2015年以来335件の再生可能エネルギー取引に署名

最近発表された「地方自治体再生可能行動トラッカー(Local Government Renewables Action Tracker)」によれば、米国の地方自治体は過去5年間に335件の再生可能エネルギー取引に署名した。合計で8.28ギガワットの再生可能エネルギー生成となり、これはアラスカ、ハワイ、ロードアイランド、バーモントの各州の発電能力を合計した数値よりも大きい。このトラッカーは、「米国都市気候チャレンジ再生可能アクセラレーター(American Cities Climate Challenge Renewables Accelerator)」が6月24日に開始したもので、①取引マップ(transaction map)(2015年1月1日から2020年3月31日までに地方自治体が実施した全ての再生可能エネルギー取引を示したもの)と、②関与マップ(engagement map)(それらの地方自治体が政策に影響を及ぼし、再生可能エネルギー目標を進展させるために行った取り組みの詳細)の2つの主要コンポーネントで構成されている。 Smart Cities Dive “US localities signed 335 renewable energy deals since 2015: report” (6/24/20)

日本のスパコンが世界最速に

中国と米国が世界最強のコンピュータの開発を競っているが、6月22日に発表されたスパコンの計算速度を順位付けする「トップ500(Top500)」リストによれば、日本で開発された「富岳」が1位に輝いた。富岳は、理化学研究所が政府の支援を受けながら開発したもので、神戸市に設置されている。富岳の1秒間の計算速度は、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)に設置されているIBMのシステムより2.8倍速い。富岳が1位になったことにより、前回のリストで1、2位だった米国のスパコン、前回3、4位だった中国のスパコンがそれぞれ1つずつ順位を落とした。スパコン分野で日本は比較的小規模なプレイヤーだが、日本にはコンピューティングの最先端を推進してきた長い歴史がある。 New York Times “Japanese Supercomputer Is Crowned World’s Speediest” (6/22/20)

エネルギー省、高性能コンピューティング研究プロジェクト11件に330万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は6月22日、「エネルギー・イノベーションのための高性能コンピューティング(High Performance Computing for Energy Innovation: HPC4EI)」イニシアチブを通じて、コスト分担型の研究開発(R&D)を行う11件のプロジェクトに合計330万ドルを提供すると発表した。HPC4EIの受益プロジェクトは、高性能コンピューティングを使って、米国の製造業及びマテリアル開発における主要な技術的課題に対処することに取り組む。今回、選出されたチームは、エネルギー省傘下の国立研究所と協力し、製造業の生産性を向上させ、過酷な状況に耐えられるマテリアルの模索を行うプロジェクトに、先端モデリングやシミュレーション、データ分析を適用させることになる。 Department of Energy “Energy Department Selects 11 Projects to Receive $3.3M for High Performance Computing Research” (6/22/20)