アマゾン社、クリーン・エネルギーに投資する20億ドルのベンチャー・キャピタル・ファンドを立ち上げ

アマゾン社(Amazon)は、気候変動の影響を削減する技術への投資に向けて20億ドルのベンチャー・キャピタル・ファンドを立ち上げる。同社は環境への影響についてこれまで批判を受けてきた。本ファンドの名称は「気候誓約ファンド(Climate Pledge Fund)」で、輸送や発電、バッテリー貯蔵、製造業、食品と農業など、様々な業界の企業に投資する。狙いは、アマゾン社及びその他の企業が2040年までに炭素排出で「ネット・ゼロ」の目標を達成できるよう支援することである。 Wall Street Journal “Amazon to Launch $2 Billion Venture Capital Fund to Invest in Clean Energy” (6/23/20)

トランプ大統領、一部の就労ビザ発給を年内停止

トランプ大統領は6月22日、2020年末まで一部の一時就労ビザの発給を停止する大統領令に署名した。大統領は4月により限定的な措置に署名しており、今回の大統領令は移民の取り締まりを強化するものとなる。今回の大統領令が適用されるのは、H-1B、H-2B、H-4B、L-1の各ビザと一部のJ-1ビザである。これは、対移民強硬派と、「新型コロナウィルス感染症のパンデミックによる景気低迷の中、米国人労働者が優先されるべきである」と主張する層を満足させるためのトランプ政権の努力の一つ。政権のある上級高官は、ビザ制限により、50万件以上の雇用が米国労働者にもたらされると述べるが、多くの企業はパンデミックを理由に解雇しており、経済専門家は、これらの雇用の一部は復活しないかもしれないと発言している。今回の措置の期限は年内となっているが、延長される可能性がある。 The Hill “Trump signs executive order suspending certain work visas through 2020” (6/22/20)

エネルギー省、水素及び燃料電池のR&Dを進展させる新たな研究所コンソーシアムを発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月22日、水素及び燃料電池技術の研究開発(R&D)を進展させることを目標として、傘下の国立研究所が主導する2つの新たなコンソーシアムに、向こう5年間で最高1億ドルを投資する意図を明らかにした(資金は予算状況次第)。一つのコンソーシアムは、大規模で手頃な費用の電解槽の実現を目指すR&Dを実施する。もう一つのコンソーシアムは、燃料電池の大型自動車(長距離トラックを含む)アプリケーションの導入を加速させるためのR&Dに取り組む。両コンソーシアムは、エネルギー省傘下の国立研究所における世界クラスの専門性と最新設備を活用し、同省のH2@スケール(H2@Scale)ビジョンを支援する。 Department of Energy “DOE Announces New Lab Consortia to Advance Hydrogen and Fuel Cell R&D” (6/22/20)

NSF次期長官就任

セスラマン・パンチャナサン氏(Sethuraman Panchanathan)が6月23日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の第15代長官に就任し、6年間の任期に向けてのビジョンを共有し、科学・工学における包含性の継続的な推進に取り組むことを約束した。パンチャナサン新長官は、NSFの3本柱として、①研究を未来へと進展させる、②包含性を確実にする、③科学・工学の世界的リーダーシップを継続する、を掲げた。パンチャナサン氏は過去9年間にわたり、アリゾナ州立大学(Arizona State University)で、「知識エンタープライズ(Knowledge Enterprise)」(研究、イノベーション、戦略的パートナーシップ、アントレプレナーシップ、世界的・経済的開発の進展に取り組むプログラム)を主導してきた。 National Science Foundation “New director takes helm at National Science Foundation” (6/23/20)

NIH、ヒドロキシクロロキンの臨床試験を中止

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)はヒドロキシクロロキンの臨床試験を中止した。同薬は、その効果を示す証拠が乏しいにもかかわらず、トランプ大統領がコロナウィルス感染症の治療薬として称賛していた。臨床試験データを評価していた専門家委員会は6月19日、「同医薬品が新型コロナウィルス感染症の入院患者に恩恵をもたらす可能性は極めて低い」と判断し、NIHに試験を止めるよう勧告した。治療薬を見つけるべく、米国内外の科学者が抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンの研究を開始し、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は3月後半に、ヒドロキシクロロキンの緊急使用承認を行ったが、6月16日に、「抗ウィルス効果をもたらす可能性は低い」として緊急使用承認を取り下げた。世界保健機関(World Health Organization: WHO)も6月17日に本薬の試験を中止した。 Politico “NIH halts hydroxychloroquine study” (6/20/20)

オーク・リッジ国立研究所、COVID-19対策の迅速化に向け、特別ライセンシング・プログラムを開始

エネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策の一助となる可能性があるイノベーションの導入を加速させることを意図した新しいプログラムを開始した。「COVID-19ラピッド・アクセス・ライセンシング・プログラム(COVID-19 Rapid Access Licensing Program)」という名称で、企業は1年間に限り、無償でこれらの技術の非排他的ライセンスを取得できる。本プログラムを通じて、ORNLの技術移転局(Technology Transfer Office)は、知的財産への合理化されたプロセスと容易なアクセスを提供し、企業と共に公衆衛生危機に速やかに対処できるようにすることに取り組む。 Oak Ridge National Laboratory “ORNL launches rapid access licensing program to speed up COVID-19 solutions” (6/19/20)

MIT-武田プログラムが始動

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)と武田製薬は去る2月、「MIT-武田プログラム(MIT-Takeda Program)」の正式な立ち上げを祝した。同プログラムは、人工知能(AI)の能力の開発と応用を加速させ、人間の健康と医薬品開発に恩恵をもたらすことを狙いとし、双方の研究者が知識を結集させ、相互に関心がある課題に取り組むものである。今般、競争的なプロポーザル・プロセスが行われた後、9件の第1回研究プロジェクトが選出された。研究プロジェクトには、疾病の診断、治療への反応予測、新規バイオマーカーの開発、プロセス管理及び改良、などが含まれる。 Massachusetts Institute of Technology “MIT-Takeda program launches” (6/18/20)

MITとトヨタが自動運転研究の加速を目的として革新的データセットを公開

自動運転車が周囲の世界をより深く認識できるようにするために、どのような訓練を行うことができるか? コンピューターは過去の経験から将来のパターンを認識し、新しく予測不可能な状況の中で安全に走行することができるか?-マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の輸送・ロジスティクス・センター(MIT Center for Transportation and Logistics)の研究者が抱えるこれらの疑問に答える形で、トヨタ・コラボレーティブ安全研究センター(Toyota Collaborative Safety Research Center: CSRC)は革新的で新しいオープン・データセット「ドライブセグ(DriveSeg)」を公開する。ドライブセグの公開を通じて、MITとトヨタは、自動運転システムの研究進展に取り組む。従来、研究コミュニティが利用できる自動運転データは主に、静的かつ一枚の画像の収集で構成されており、これらは、自転車や歩行者、信号など路上周辺に共通する目的物を特定及び追跡するために使用されてきた。これに対してドライブセグは、同じように路上に共通する目的物の多くを、より正確かつピクセル・レベルで示したもので構成されており、運転中の継続的なビデオレンズを通して収集されたものである。 Massachusetts Institute of Technology “MIT and Toyota release innovative dataset to accelerate autonomous driving research” (6/18/20)

DARPA、第3回エレクトロニクス復興イニシアチブ(ERI)サミットとマイクロシステム技術局シンポジウムの開催を発表

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、今年8月18日から20日まで、第3回エレクトロニクス復興イニシアチブ(Electronics Resurgence Initiative: ERI)及びマイクロシステムズ技術局(Microsystems Technology Office: MTO)シンポジウムを主催する。この年間イベントには、エレクトロニクス・エコシステムで活躍する政府、国防、学術機関、業界のリーダーが参加し、DARPAが5年間で15億ドルを投じる米国半導体業界支援について、協力を育成し、技術的進展を共有する。予想される1,000名以上の参加者の健康と安全を守るため、2020年のサミットはバーチャル・プラットフォームで行われ、プレゼンテーション、オンライン・インタラクション、展示、ネットワーキングなどがオンラインで実施される。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Announces Third-Annual Electronics Resurgence Initiative Summit & MTO Symposium” (6/17/20)

NIH、イスラエルのスタートアップ企業と共同で合成COVID-19データを生成へ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)がイスラエルのスタートアップ企業MDクローン社(MDClone)のプラットフォームを活用して、米国内で収集された臨床医療データを基に、コンピューター抽出された合成データを生成する取り組みを行う。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策の研究を支え、進展させることが目的である。この取り組みは、NIHによる「全国COVIDコホート・コラボレーティブ(National COVID Cohort Collaborative: N3C)」の取り組みの一部。N3Cは、承認されたユーザーにCOVID-19患者の臨床データの異なるレベルへアクセスする機会を提供するもので、国立トランスレーショナル科学進展センター(National Center for Advancing Translational Sciences: NCATS)が進めている。 Nextgov “NIH Partners with Israeli Startup to Generate Synthetic COVID-19 Data” (6/18/20)