DARPA、新たなポスドク・プログラムでコンピュータ科学研究者の機会を拡大

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2006年以来、将来を見据えた取り組みの一つとして、「若手教員アワード(Young Faculty Award)」プログラムを通じて、若手ポジションにいる有望な研究者が国防総省(Department of Defense: DOD)内の国家安全保障関連の業務になじめるようにするための資金提供機会を提示している。この取り組みを基礎として、DARPAは11月11日、優秀な若手科学者・工学者・数学者へのコミットメントを拡大し、新たなフェローシップ・プログラムを開始すると発表した。新たなフェローシップ・プログラムは、コンピューター科学分野のポスドク研究者を対象とし、フェローを最高2年にわたり支援するグラントを提供する。こうした取り組みは、米国コンピュータ科学の研究労働力の健全性を強化することを意図したものである。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Expands Opportunities for Computer Science Researchers with New Post-doc Program” (11/11/20)

ローレンス・リバモア国立研究所、核の安全保障ミッションとCOVID-19研究のための「ルビー」を導入

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)は、パートナーのインテル社(Intel)、スーパーマイクロ社(Supermicro)、コーネリス・ネットワークス社(Cornelis Networks)と共に、高性能コンピューティング・クラスターの「ルビー(Ruby)」を導入した。ルビーは、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)のミッション機能、及びLLNLの新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の研究支援に利用される。NNSAの先端シミュレーション・コンピューティング(Advanced Simulation and Computing: ASC)プログラムやLLNLの複数プログラム・制度的コンピューティング(Multi-programmatic and Institutional Computing: M&IC)プログラムなどの資金拠出を受けて導入されたルビーは、インテル・ジーオン(Xeon)プラチナ・ベースのプロセッサで構成され、6ペタフロップス(ピーク)の性能を有する。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL welcomes ‘Ruby’ supercomputer for national nuclear security mission and COVID-19 research” (11/12/20)

バイデン氏、ロン・クライン氏を首席補佐官に指名

ジョー・バイデン次期大統領は11月11日、ロン・クライン氏(Ron Klain)を自身の首席補佐官(chief of staff)に指名した。クライン氏は、バイデン氏の長年の腹心であり、副大統領時代には首席補佐官を務めており、本職の有力者と考えられていた。クライン氏は、トランプ大統領との討論会に向けた準備において、バイデン氏の主要アドバイザーの一人であった。バイデン氏はクライン氏について、「自分にとって、長年にわたってかけがえのない存在である。2009年には、米国史上最悪の一つと考えられている景気低迷からの米経済救済、2014年には深刻な公衆衛生危機の克服などを含め、共に取り組んできた」と述べている。クライン氏は、2014年と2015年に、当時のオバマ政権のエボラ担当者(Ebola czar)を務めた経験がある。 The Hill “Biden names Ron Klain as chief of staff” (11/11/20)

気候目標に到達するには、3倍の再生可能投資が必要との報告

国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency: IRENA)と気候政策イニシアチブ(Climate Policy Initiative: CPI)が発表した報告書「2020年版 再生可能エネルギー財務の世界的概況(Global Landscape of Renewable Energy Finance)」によれば、世界的な再生可能エネルギー投資は2013年から2018年の間に増加し、2017年に3,510億ドルのピークに達した。ただし、報告書は、同期間に累計で1兆8,000億ドルの投資が行われたものの、世界的な気候コミットメントを達成するにはまだ不十分であるとしている。2050年までに地球の気温の上昇を1.5℃以内に抑えるという目標を達成するには、多様な再生可能技術への年間投資額を2050年までにほぼ3倍の8,000億ドルにする必要があるという。 International Renewable Energy Agency “Tripling Renewables Investment to Reach Climate Goal” (11/10/20)

NREL、米製造業者に分散型風力技術の進展支援を呼びかけ

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、中小規模の風力タービンを製造する企業を対象に、「競争力向上プロジェクト(Competitiveness Improvement Project: CIP)」の下、意向通知(notice of intent: NOI)を発表した。NRELは、2021年初期に予定されている「プロポーザルの要請(RFP)」に先立ち、企業がプロジェクトのアイデアやチームの準備を行えるよう、今回NOIを発表した。同時に、関心のある企業は、12月8日に行われるエネルギー省(Department of Energy)のCIPバーチャル・ワークショップに参加するよう呼び掛けた。CIPは、エネルギー省の風力エネルギー技術局(Wind Energy Technologies Office)のためにNRELが運営管理しており、中小規模の風力タービンの部品サプライヤー及び製造事業者向けのコスト分担型下請け契約及び技術支援を提供している。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Invites U.S. Manufacturers To Help Advance Distributed Wind Technologies” (11/9/20)

大統領府、トランプ大統領退任の前に駆け足で規制作業の完了を目指す

トランプ大統領が再選できなかったことから、現政権下の連邦機関が、エネルギーと環境に関する一連の行動を足早に完了させるとみられており、現在、大統領府と各省庁の政権任命者は残り約2か月間に規制の骨抜きを終えようとしている。これに対し、ニューヨーク大学ロースクール(New York University School of Law)の州エネルギー及び環境影響センター(State Energy & Environmental Impact Center)は、11月9日、気候変動、有害物質、公有地、その他の問題について、1月20日までの規制行動をモニターする「ミッドナイト・ウォッチ・プロジェクト(Midnight Watch Project)」トラッカーを開始した。環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、規制案作成方法を根本的に変更するような案件に取り組むことが予測されており、これには科学的研究の利用を制限する計画が含まれる。 Science “White House races to complete regulations before Trump exits” (11/10/20)

EV充電スタンド、2020年初期に急成長

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が発表した報告書「代替補給場所ロケーターから見る電気自動車充電インフラのトレンド:2020年第1四半期(Electric Vehicle Charging Infrastructure Trends from the Alternative Fueling Station Locator: First Quarter 2020)」によれば、2020年第1四半期に、公共の電気自動車供給機器(electric vehicle supply equipment: EVSE)(充電基を示す業界用語)は9.6%増加した。このうち、直流式の急速充電基が最大の割合(10.6%)を占める。全国的に大きな成長が見られたが、メイン、ニューハンプシャー、バーモント、ニューヨーク、マサチューセッツ、ロードアイランド、コネチカットの北東部州では、10%以上の増加が見られた。報告書は、エネルギー省(Department of Energy Alternative Fuels Data Center)で最も広く使用されているツール、「代替補給場所ロケーター(Alternative Fueling Station Locator)」のデータを基にしている。 National Renewable Energy Laboratory “EV Charging Stations Continued Strong Growth in Early 2020, NREL Report Shows” (11/10/20)

米国、パリ気候協定から正式に離脱

米国は、パリ気候協定から正式に離脱した。撤退は、トランプ大統領がちょうど1年前に書簡で提出したもので、大統領の長年の約束を果たし、米国は象徴的な気候協定から撤退する唯一の国となる。この動きは、多くの共和党関係者から称賛されたが、民主党と環境保護派は、米国の離脱が気候と米国経済に及ぼす影響を嘆いた。民主党の大統領候補者であるジョー・バイデン氏は、大統領に選出された場合、初日にパリ気候協定へ復帰すると誓っている。この場合、同協定からの離脱は3ヶ月強となる。 The Hill “US officially exits Paris climate accord” (11/4/20)

米国アカデミー、新たなCOVID-19戦略的科学イニシアチブを開始

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックが米国及び世界で猛威を振るう中、社会は、パンデミックが今後どのようになるのか、政府はどのように対応するのか、ワクチンはいつ広く普及するのか、多くのことが不透明な状況に備えなくてはならない。この継続的な危機を乗り越え、持続的で力強い回復に取り組む政策決定者を支援するため、米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、重要な社会的機能を保護し、最悪の結果を回避し、潜在的な機会を強化することを狙いとして、速やかでシナリオ・ベースの分析を提供するための新しい戦略的科学イニシアチブを開始した。米国アカデミープレジデントのマルシア・マックナット氏(Marcia McNutt)が「対策及び対応力のある回復の戦略的科学イニシアチブ(Response and Resilient Recovery Strategic Science Initiative)」の陣頭指揮を執る。同氏は、自身の経験に基づき、危機における科学実践の枠組みを提案した。また、数名の専門家が、イニシアチブのガイド役として任命されている。 National Academies “National Academies Launch New COVID-19 Strategic Science Initiative” (11/10/20)

ファーストエナジー社、2050年までの炭素ニュートラル達成を誓約

ファーストエナジー社(FirstEnergy Corp)は、2050年までに炭素ニュートラルを達成するとの誓約を発表した。同社はまた、2030年までに同社が直接運用管理する範囲内で温室効果ガスを30%削減するという中間目標を設定している。同社は、より気候に対応力のあるエネルギー・システムを構築し、炭素ニュートラル経済への移行を支援したいとの考えを表明している。今般ファーストエナジー社は、「気候に対する位置づけと戦略に関する声明(Climate Position and Strategy Statement)」を発表し、気候変動によるリスクを緩和し、温室効果ガス排出を削減し、顧客と地域社会が炭素ニュートラル経済で繁栄することを実現するために、同社の事業全般にわたる計画を概説した。 Environmental Leader “FirstEnergy Pledges to Be Carbon Neutral by 2050” (11/10/20)