フォード自動車、ミシガン大学とロボティクス研究ラボで提携

フォード自動車(Ford Motor Co.)とミシガン大学(University of Michigan)は先週、4階建てで総費用7,500万ドルの複合施設の開設式を行った。同施設には、ロボティクスとモビリティのラボが収容される。自動車メーカーが大学キャンパス内に持つラボとしては初めてのものである。ビルの最上階は、フォード社の研究者とエンジニアが大学の教員とロボット及びロボティクスの開発で協力するためのスペースとなっている。新しいビル及びそのロボティクス研究所(Robotics Institute)によって、それまで23のビルと10のプログラムに散在していた研究者が一つの場所に結集された。フォード社は、ロボティクス・ビルの費用として約3,700万ドルを寄付した。ビルにはまた、ドローンやその他の無人航空車両の試験を目的とした3階分の室内飛行ゾーンと、火星への着陸を模すことを意図した庭も含まれている。 Tech Transfer Central “Ford partners with University of Michigan on robotics research lab” (3/23/21)

DARPA、光源の育成を通じて次世代マイクロ波システムを可能に

現在の最良のマイクロ波発信器は、極度の低位相雑音を実現できるが、パフォーマンス面において多くの犠牲を伴い、先端国防システムでの利用は限定的となっている。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「低雑音のためのフォトニック発信器によるRF生成(Generating RF with Photonic Oscillators for Low Noise: GRYPHON)」プログラムは、現在のマイクロ波発信器の欠点を排除するため、コンパクトで、広範な同調性があり、大量生産が可能な超低雑音版のマイクロ波発信器の開発を目指す。この目的を達成するため、GRYPHONは、光周波数分割、総合フォトニクス、非線形光学における新興のイノベーションを活用する。 Defense Advanced Research Project Agency “Harnessing Light to Enable Next-Generation Microwave Systems” (3/23/21)

バンガード、ブラックロック等の大手投資機関、ネットゼロ達成を誓約

世界大手の資産管理者が、自社のポートフォリオの温室効果ガス排出を正味ゼロとすることをコミットする投資家グループに仲間入りした。3月28日に発表された声明によれば、ブラックロック社(BlackRock Inc.)とバンガード・グループ社(Vanguard Group Inc.)を含む43の投資企業(合計22兆8,000億ドル以上の資産を管理)が、ネットゼロ資産マネジャー(Net Zero Asset Managers)イニシアチブに参加する。参加する資産管理企業は、自分達が所有する企業全体で2050年までのネットゼロ排出を目標とすることで、地球温暖化を摂氏1.5度以内に抑制する努力を支援することにコミットする。投資家は、活動家や顧客、規制当局者から、発言を行動へ移すことや影響力と資源を使って企業に説明責任を求めるよう要求されつつあり、排出を排除することは、投資家にとってより大きな焦点となりつつある。 Bloomberg “Vanguard, BlackRock Join Investors Pledging Net-Zero Emissions” (3/29/21)

FAA、「米国商業宇宙輸送の新たな時代が始まる」

今般、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)による商業宇宙船の発射及び大気圏再突入事業のためのライセンス・プロセスを合理化する最終規則が施行され、米国は商業宇宙輸送の新たな時代を先導する。「商業宇宙輸送部門におけるイノベーションは劇的に増加しており、政策がそれに追いつく必要がある。今回施行された新たな規則は、米国航空宇宙業界の継続的な経済成長及びイノベーションを促進し、最高水準の公共の安全を確実にすることで、商業宇宙輸送における米国の将来のリーダーシップを準備する助けとなる」と、運輸省(Department of Transportation)のピート・ブティジェッジ長官(Pete Buttigieg)はコメントしている。 Federal Philadelphia Inquirer “Press Release – New Era of U.S. Commercial Space Transportation Begins” (3/22/21)

DARPA、広帯域RFシステムの干渉軽減を目的とした技術を開発

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が進める「広帯域順応型RF保護(Wideband Adaptive RF Protection: WARP)」プログラムは、外部からの干渉を管理するための可変フィルターならびに、自己干渉に対処するための可変信号キャンセラーの開発を模索している。その目標は、広帯域で低損失及び高線形性を備えた可変技術を開発し、国防及び商業用の広帯域システムを保護することである。DARPAは3月24日、WARPの研究開発(R&D)目的に取り組む研究者チームを選出したと発表した。ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)、BAEシステムズ社(BAE Systems)を含む6機関の研究チームが新たなフィルター・アーキテクチャに、また、BAEシステムズ社、L3ハリス・テクノロジーズ社(L3Harris Technologies)を含む4機関の研究チームが可変信号キャンセラーに焦点を当てた研究に取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Announces Researchers Developing Tech to Mitigate Interference for Wideband RF Systems” (3/24/21)

バイデン政権、トランプ政権時における科学敵対姿勢を調査へ

バイデン政権は、トランプ政権時における政府全体での科学への政治的干渉について調査を行う。これは、大統領府高官が呼ぶところの「士気を喪失した連邦労働力の再建及び将来の悪用を防ぐための抜本的努力」としての最初の一歩である。具体的に、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は3月28日に連邦機関のトップへ送った書簡の中で、科学的判断における過去の改ざんを特定することを狙いとした作業部会の形成を発表した。作業部会による見直しによって、科学への政治的改ざんが行われた事例が多く明らかにされる可能性はあるが、大統領府では、過去の行為についてトランプ政権時の高官に説明責任を取らせる策はほとんどないとみている。OSTPのアロンドラ・ネルソン副長官(Alondra Nelson)は、「本件の目標は、過去を振り返ることではなく、そうしたことが再び起きることがないよう防止する慣行と政策を導入することである」と述べる。 New York Times “The Biden administration will investigate Trump-era attacks on science” (3/29/21)

バイデン大統領、2,500億ドルの研究投資を提案

バイデン大統領は3月31日、米国のインフラを再建し、雇用を創出し、イノベーションで他国から抜きんでるための計画の一部として、今後数年間で米国の研究活動に2,500億ドルを支出する計画を発表した。大統領の演説の前に発表されたファクト・シートなどを基に、サイエンスインサイダー(Scienceinsider)が把握している大統領の計画の概要は次の通り。①米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は500億ドルを受領し、その一部は新たな技術総局へ充当される。NSFの現行予算は85億ドルで、ファクト・シートは新規投資の具体的な期間について明記していない。一方、下院科学委員会の超党派グループが先週提案した法案では、NSFに5年間で720億ドルが提示され、そのうち130億ドルが新総局向けとなっている。上院の超党派法案は来月提出される予定。②約400億ドルが国内の研究施設の改善に支出され、これは連邦研究所と大学の双方の研究施設と想定される。③少数派を対象とした機関も更に100億ドルの研究資金を受領する他、最高200件のセンター・オブ・エクセレンスに別途150億ドルが提供される。④約350億ドルが、気候危機への対処及び、米国をクリーン・エネルギー技術及びエネルギー雇用における世界のリーダーと位置付けるための技術の開発に支出される。⑤約300億ドルが、「農村地域を含め、イノベーションと雇用創出を促進するR&Dのための追加資金」とされる。⑥年間10億ドルの米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、ミッションの進展を目的として140億ドルを受領する(期間は不明)。 Science “Biden proposes $250 billion investment in research” (3/31/21)

ロサンゼルス市が100%再生可能エネルギーとなるロードマップ

ロサンゼルス市は、現在も石炭火力発電を行っている州内でも残された地域の一つであるが、同市の委託を受けて、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が行った調査によれば、同市は化石燃料発電をほぼ排除する国内で最初の主要都市となる可能性がある。NRELの報告(3月24日に発表)によれば、今後10年間で98%、そして、2035年までに100%のクリーン・エネルギーを達成でき、バイデン大統領の最も野心的な気候目標の一つを達成できる。更に、それは、停電や経済の混乱をもたらさずに可能であるという。そのための今後10年間の方策は、ソーラー・ファームや風力発電、バッテリーをできるだけ早期に導入し、自動車や家庭内の設備の電気化を進め、エネルギー効率と「需要応答」プログラムへの投資を行うことである。 Philadelphia Inquirer “Los Angeles now has a road map for 100% renewable energy” (3/24/21)

カーニー社の2021年海外直接投資信頼指数、高度なリスク回避水準を示す

カーニー社(Kearney)の世界ビジネス政策研究所(Global Business Policy Council)は3月24日、「2021年海外直接投資信頼指数(2021 Foreign Direct Investment (FDI) Confidence Index)」を発表した。ランキングは、昨年のパンデミック前及び初期のパンデミックの頃と比べ、楽観姿勢が全体的に大幅に下落していることを示す。魅力的な投資先として、米国は9年連続1位となった。安全性へのシフトが続き、先進国市場が指数の上位を独占し、投資家が政府及び技術要因を重視していることが反映された。日本は5位で前年の4位から順位を落とした。上位25か国に含まれる新興国は、中国、アラブ首長国連邦、ブラジルの3か国のみであった。 PR Newswire ” Kearney’s 2021 FDI Confidence Index® reveals high level of risk aversion as investors measure COVID-19 impact and anticipate slow recovery for investment flows” (3/24/21)

バイデン政権、大型オフショア風力計画を発表

バイデン政権は3月28日、東海岸沿いのオフショア風力発電を広範に拡大する計画を発表した。これまでの所、米国内での受け入れが遅れている新規かつ巨大な潜在的再生可能資源を活用することを狙いとしている。計画は、2030年までに米国の海岸沖に3万メガワットのオフショア風力タービンを導入することを目標としている。この目標実現を支援するため、政権は、大西洋岸沖のプロジェクトの許認可を加速させ、ニューヨーク州及びニュージャージー州の水域を開発向けに開放する準備をしていると発表した。また、オフショア風力プロジェクトなどを対象として30億ドルの連邦融資保証を提供する計画であるという。 New York Times “Biden Administration Announces a Major Offshore Wind Plan” (3/29/21)