「半導体製造機器に関する中国の進展」報告発表

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「半導体製造機器に関する中国の進展:促進要素と政策的意味合い(China’s Progress in Semiconductor Manufacturing Equipment: Accelerants and Policy Implications)」と題する報告書を発表した。米国およびその同盟国に半導体を依存する中国は、その依存度を低減すべく、米国、日本、オランダの半導体製造機器(semiconductor manufacturing equipment: SME)を輸入し、国内半導体製造施設の建設に取り組んでいる。こうした中国の努力に対する米国および同盟国の政策対応は、この困難なタスクの成功の見通しに大きく影響するとみられている。しかし、中国の資源及び政治的意思があれば、中国が米国及び同盟国のSMEに追いつくことは不可能ではないとされている。このため、報告書は、中国が溝を埋めることができるかどうかは、5つの技術促進要素(①機器コンポーネント、②政府助成、③明確な知識移転、④潜在的なノウハウ移転、⑤中国のSME企業とチップ製造施設の間の協力)次第であるとしている。 Center for Security and Emerging Technology “China’s Progress in Semiconductor Manufacturing Equipment” (3/21/21)

サザン・カリフォルニア・ガス社、2045年までにネットゼロの温室効果ガス排出を目指す

米国がパリ気候協定(Paris Agreement)に復帰したことは、世界的なクリーン・エネルギーの未来への米国のコミットメントを示すものであるが、カリフォルニア州は、2045年までに経済の全ての部門で炭素ニュートラリティを達成するという、更に野心的な目標を設定している。サザン・カリフォルニア・ガス社(Southern California Gas Co.)はこうした目標を支援するため、2045年までに自社のエネルギー事業及び配電において、ネットゼロの温室効果ガス排出を目指すというコミットメントを示し、野心的なネットゼロ目標へのコミットメントを示した北米最大のガス供給会社となった。サザン・カリフォルニア・ガス社は、直接的な排出のみならず、顧客による排出も削減することを表明している。 Cal Matters “SoCalGas aspires to net-zero greenhouse gas emissions by 2045” (3/23/21)

「電力ユーティリティ機関は脱炭素ゴールの達成に向けて進んでいない」との報告

温室効果ガスを排出している世界最大手の企業が気候変動に対して必要な措置を講じていることを確実にするために投資家主導のイニシアチブとして行われている「気候行動100+(Climate Action 100+)」は今般、「ネットゼロ企業ベンチマーク(Net-Zero Company Benchmark)」評価を発表した。電力ユーティリティ、石油及び天然ガス、自動車など複数の部門で159の大手企業を対象に気候計画及びそのパフォーマンスを評価したものである。評価の対象には、米国の大手電力機関も複数含まれている。全体的に、評価の対象となったユーティリティ機関は、投資家が9分類で設定した基準に合格しておらず、一部の分類ではすべての米国電力ユーティリティ機関が落第している。また、9つの基準のうち、2つ以上の基準に合格した米国電力ユーティリティ機関はゼロであった。シエラ・クラブ(Sierra Club)とカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校(UC Santa Barbara)のレア・ストークス博士(Dr. Leah Stokes)が最近発表した報告でも、同じような結果が示されている。 Energy and Policy Institute “Major investors find electric utilities are not on track to meet decarbonization goals” (3/23/21)

ルリア下院議員、議会オフショア風力コーカスを立ち上げ

連邦議会下院のイレーン・ルリア議員(Elaine Luria)(バージニア州選出民主党)は、議会オフショア風力コーカス(Congressional Offshore Wind Caucus)を立ち上げた。3月22日の記者発表によれば、本コーカスは議員超党派のグループで、オフショア風力技術の向上、オフショア風力労働力への投資、米国をクリーンエネルギーのリーダーとすることに焦点を当てる。参加するのは、副委員長を務めるジェフ・ヴァン・ドリュー議員(Jeff Van Drew)(ニュージャージー州選出共和党)、ジミー・パネッタ議員(Jimmy Panetta)(カリフォルニア州選出民主党)、サルード・カーバジャル議員(Salud Carbajal)(カリフォルニア州選出民主党)。ルリア議員は、「クリーンで再生可能なエネルギー源に頑強な投資を行うことは、かつてないほど重要となっている」と述べている。 Wavy “Congresswoman Luria launches Congressional Offshore Wind Caucus” (3/22/21)

特許のプールと技術ライセンシングの合理化を狙いとした「大学技術ライセンシング・プログラム(UTLP)」立ち上げ

大学発の知的財産の有用性を高め、大学技術移転プロセスを合理化することを目的とし、15の研究大学が協力して一つのライセンシング・プールを形成する。新たに形成される「大学技術ライセンシング・プログラム(University Technology Licensing Program: UTLP)」には、ブラウン大学(Brown University)、カリフォルニア工科大学(Caltech)、コロンビア大学(Columbia University)など15の研究大学が参加する。コロンビア大学のコロンビア技術ベンチャーズ(Columbia Technology Ventures)の所長は、「技術企業は、UTLPを通じて合理化された形で複数の大学による発見のライセンスを取得することができ、恩恵を得るだろう」とコメントしている。 Tech Transfer eNews Blog “Newly formed UTLP aims to streamline tech licensing by pooling patents” (3/17/21)

MITによる新たな枠組みでバイオメディカル・イノベーションにおける学術機関の重要性の増大が示される

近年、学術機関発のバイオテクノロジー・スタートアップ数が急増しているにもかかわらず、学術的な技術移転の影響に関するデータはほとんど収集されていない。このため、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の研究者チームは、学術機関から発生した生命科学イノベーションを追跡する枠組みを開発し、その論文がネイチャー・バイオテクノロジー誌(Nature Biotechnology)に掲載された。研究者チームは、影響を測定する様々な数値(食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)のオレンジ・ブック(Orange Book)におけるMITの特許の引用数、資金調達額、合併買収によるアウトカムなど)を構築し、MITの被許諾者によるイノベーションへの貢献と製薬業界の歴史的平均を比較した。その結果、MITの被許諾者の方が業界平均よりも革新的であることが示唆された。 Massachusetts Institute of Technology “New framework for measuring the impact of life sciences patents highlights the growing importance of academia in accelerating biomedical innovation” (3/11/21)

国防総省、気候変動に焦点を当てた作業部会を設立

国防総省(Department of Defense)は、気候変動に焦点を当てた作業部会を設立する。この新たな作業部会は、今年初めに国防長官(Secretary of Defense)の特別補佐官として任命されたジョー・ブライアン氏(Joe Bryan)が率いる。この措置は、地球気候変動によってさらされる危険に対処することを目的としていると考えられる議題を推進するために、バイデン政権が講じているステップの一つ。ブライアン氏は今後、バイデン大統領による最近の大統領令及びその後の気候・エネルギー関連の指示への国防総省内の対応の調整役を担い、気候・エネルギー関連の行動の実施と進捗を追跡するという。同省は、数千億ドルに上る政府支出の財布のひもを握っており、電力や石油、天然ガス、産業マテリアルの巨大な消費者である。 Tech Crunch “The Department of Defense is establishing a working group to focus on climate change” (3/10/21)

DARPA、国防用のセキュアなカスタム・チップの国内製造の拡大に取り組む

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は3月18日、「自動的に実現するアプリケーションのためのストラクチャード・アレー・ハードウェア(Structured Array Hardware for Automatically Realized Applications: SAHARA)」プログラムを発表した。SAHARAは、国防システム向けのカスタム・チップのセキュアな開発を阻害する課題に対処するため、国内の製造能力へのアクセス拡大を狙いとしたもの。インテル社(Intel)及びフロリダ大学(University of Florid)、メリーランド大学(University of Maryland)、テキサスA&M大学(Texas A&M University)の研究者とパートナーシップを組み、米国を拠点とする最先端の製造能力を活用し、国防関連の「フィールド・プログラマブル・ゲートアレー(field-programmable gate array: FPGA)」(現場でプログラムが可能な集積回路)設計を、定量化が可能でセキュアなストラクチャードASICへと自動的かつスケーラブルに転換する技術の実現に取り組む。SAHARAプログラムはまた、ゼロトラスト環境におけるシリコン製造を支援するため、新規のチップ保護の開発にも取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “Expanding Domestic Manufacturing of Secure, Custom Chips for Defense Needs” (3/18/21)

エネルギー省、エネルギー部門の安全性と対応力強化を目的としたサイバーセキュリティ・プログラムを発表

エネルギー省(Department of Energy)のサイバーセキュリティ/エネルギーセキュリティ/緊急応答局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)は3月18日、米国エネルギーシステムを、増大するサイバー及び物理的危険から保護することを目的とした3つの新規研究プログラムを発表した。それらは、①世界的に調達される技術の脆弱性問題への対処(Secure against vulnerabilities in globally-sourced technologies)、②電磁及び地磁気の干渉に対するソリューション開発(Develop solutions to electromagnetic and geomagnetic interference)、③サイバーセキュリティ・ソリューションに関する研究とその導入に必要な人材の育成(Cultivate research on cybersecurity solutions and new talent needed to deploy)の3件。 Department of Energy “DOE Announces Cybersecurity Programs for Enhancing Safety and Resilience of U.S. Energy Sector” (3/18/21)

国防総省、早急な状況認識を目的とした設定可能な指令・制御・通信ネットワークのセンター・オブ・エクセレンスを立ち上げ

国防総省(Department of Defense: DOD)は、研究・工学担当次官室(Office of the Under Secretary of Defense for Research and Engineering)を通じて、カリフォルニア大学リバーサイド校(University of California, Riverside)で、「早急な状況認識を目的とした設定可能な指令・制御・通信ネットワークに関するセンター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence in Networked Configurable Command, Control and Communications for Rapid Situational Awareness: COE-NC4)を立ち上げた。総額750万ドル。同校はヒスパニック系を対象とする少数派向けの大学である。本COEは、次世代コンピューティング及び通信のための大規模ネットワーク・システムに焦点を当てることで、検知やデータ分析、通信、ネットワーキングのためのシステム及びサブ・システムがシームレスに統合され新規のミッションのニーズに適応できるようにする研究に取り組む。 Department of Defense “Defense Department Launches $7.5 Million Center of Excellence in Networked Configurable Command, Control and Communications for Rapid Situational Awareness” (3/12/21)