国防総省、スペクトルの代替契約権限(OTA)で3,260万ドルを提供

国防総省(Department of Defense)は、電磁スペクトル管理のツール・ソリューションに取り組むプロジェクトへ3,260万ドルのアワードを提供した。受益したのは、米国スペクトラム・コンソーシアム(National Spectrum Consortium)のメンバーである3社で、ペラトン・ラボ社(Peraton Labs)が1,800万ドルを、レイドス社(Leidos)が840万ドルを、シェアド・スペクトラム社(Shared Spectrum Company)が620万ドルを受益する。アワードは、米国スペクトラム・コンソーシアムの代替契約権限(other transaction agreement: OTA)を通じて実施された。国防総省は、プロトタイプ開発へ資金を提供し早急に購入すること、及び新技術を現場で利用することを目的として、OTAの利用を高めつつある。国防総省のロイド・オースティン長官(Lloyd Austin)は7月に、2020年に公表された同省の電磁スペクトル(electromagnetic spectrum: EMS)戦略の実践計画(機密扱い)に署名している。 FCW “DOD awards $32.6 million in spectrum OTAs” (11/8/21)

GAO、太陽電池向け代替マテリアルに関する報告書を発表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「科学技術スポットライト:太陽電池向け代替マテリアル(Science and Tech Spotlight: Alternative Materials for Solar Cells)」と題する報告書を発表した。発電用の太陽電池の多くは、結晶シリコンを用いて生産され、そのプロセスは、複雑かつ高費用でエネルギー集約型である。代替マテリアルの方が良い性能を持ち、生産が容易かつ安価と考えられている。中には、薄膜を使い太陽光を10~100倍効率的に吸収する上、これらの電池はより早くより容易に製造でき、費用低減をもたらすものもある。一部の代替マテリアルはまだ研究開発の初期段階であるものの、既に使用されているものもある。例えば、テルル化カドミウムの太陽電池は商業生産され、結晶シリコンの太陽電池と同程度の費用となっている。報告書はこうした代替マテリアルによる太陽電池の機会と課題、政策的な疑問について記述している。 Government Accountability Office “Science and Tech Spotlight: Alternative Materials for Solar Cells” (11/4/21)

スタンフォード大学のAIチーム、家事用ロボットのベンチマークを提示

朝の着替えから食器洗い、片付けに至るまでのあらゆる家事を補助するロボットは、「人工知能(AI)という用語が登場し始めた頃からの人々の夢であった。しかし、現実はそうした高度なレベルからほど遠く、何をもって「成功」と呼ぶのかという根本的な課題が浮上している。このような中、スタンフォード大学(Stanford University)の学際的研究者チームは今般、「仮想的で双方向的かつ生態学的環境における日常の家事のベンチマーク(Benchmark for Everyday Household Activities in Virtual, Interactive, and Ecological Environments: BEHAVIOR)」を発表した。これは、日常的に行われる100の作業について、様々にシミュレーションされた家庭で実行される身体的及び知性的詳細を分類したものである。また、BEHAVIORベンチマークを作成した研究者チームは、将来のAIソリューションの成功度を測定するためのビジュアル参照点(visual reference point)となる「ノース・スター(North Star)」も策定した。ノース・スターは、仮想環境で家事補助ロボットを開発及び訓練し、その後、実際の状況で操作するよう統合していく枠組みとしても利用されていくことが期待されている。 Stanford University Human-Centered Artificial Intelligence “AI Experts Establish the “North Star” for Domestic Robotics Field” (11/4/21)

米中両国、気候変動鈍化を目指して合同誓約を発表

米国と中国は11月10日、この十年間に地球温暖化の進行を減速させ、英国グラスゴーで開催されている第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が有意義な進展につながるよう共同で取り組み続けることを誓い、関係機関に驚きをもたらした。世界最大の温室効果ガス排出国である両国は、2015年のパリ気候協定の中心的目標に到達するため、加速的な気候行動を実施していくとした。しかし、こうした宣言も、具体的なコミットメントの確固たる期限は含まれておらず、その一部は4月の声明で両国が概説した政策を再度表明した程度となっている。この発表に対し、賞賛から懐疑まで様々な反応が寄せられている。なお、かつてオバマ大統領と中国の習近平国家主席はパリ気候協定の1年前に同様のパートナーシップを形成したが、こうした連携もその後のトランプ政権、バイデン政権において紆余曲折し、緊張状態が続いている。 Washington Post “U.S. and China issue joint pledge to slow climate change” (11/10/21)

GE社が3社分割へ

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.)は、風力発電に大きく投資し、ガス・タービン事業を再構成する計画である。11月9日に明らかにされた計画によれば、同社は、エネルギー、医療ケア、航空という主要ビジネス部門を中心に3社に分割される。最初に医療ケア部門がスピンオフされた後、2024年にエネルギー技術部門がボストンを拠点とする親会社から分割される。GEは、オフショア風力事業が急速に展開する中、世界の風力タービン・メーカーとの厳しい競争に直面している。3年前に、低迷するGE社の立て直しを目的として迎えられた同社のラリー・カルプ会長兼最高責任者(CEO)は、「エネルギー、航空、医療ケア技術の3部門における機会の規模と競争の激しさは、それぞれに全面的な焦点を当てた管理下での事業分割を必要とする」と述べる。ある金融アナリストは、「GE社は既に、ガス・タービンを部分的(最終的には完全に)にゼロ炭素水素で稼働させる技術を推進している。同社は、化石燃料からグリーンな水素と再生可能へのシフトのさなかにいる」と分析している。 E & E News “GE’s three-way split to shake up renewables, hydrogen” (11/10/21)

自動車メーカー6社と30か国が、ガソリン自動車販売を段階的廃止へ

フォード(Ford)、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)、ゼネラル・モーターズ(General Motors)、ボルボ(Volvo)を含む少なくとも6つの自動車メーカーと、30か国の政府が11月10日、2035年までに大手市場で、2040年までに全世界で、ガソリン式及びディーゼル式の新車の販売を段階的に廃止することを誓約した。しかし、トヨタやフォルクスワーゲン(Volkswagen)、日産=ルノー・アライアンス(Nissan-Renault alliance)はこの誓約に参加しておらず、米国、中国、日本の3大自動車市場も参加しなかった。本件は、英国グラスゴーで開催中の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で発表され、気候提唱派は賞賛した。誓約に署名した自動車メーカーは、2019年の世界売上の約4分の1を占める。また、誓約に署名した30か国の中に、世界で4番目に大きい自動車市場のインドが加わったことは、特筆すべき点である。 New York Times “6 Automakers and 30 Countries Say They’ll Phase Out Gasoline Car Sales” (11/9/21)

米国内の再生可能エネルギー、過去十年間で4倍に

非営利組織の環境米国研究・政策センター(Environment America Research and Policy Center)と超党派の研究組織、フロンティア・グループ(Frontier Group)が11月9日に発表した報告書によれば、米国における太陽及び風力からの発電は2011~2020年の間にほぼ4倍に増加した。地熱発電は実質横ばいであるが、これら3つの技術をあわせると、同期間における年間の増加率は約15%となる。更に、この成長トレンドが続けば、風力、太陽、地熱の発電によって、2035年までに現行の電力需要に見合うことが可能になると予測されている。報告書によれば、太陽発電の増加が最も大きく、2011年以来、23倍増加した。一方、風力発電の増加はほぼ3倍であった。アイオワ、ノースダコタ、カンサスの3州は、消費電力の少なくとも半分を風力と太陽から発電している。 Washington Post “Renewable energy in the U.S. nearly quadrupled in the past decade, report finds” (11/9/21)

雇用均等機会委員会、人工知能とアルゴリズムの公平性に関するイニシアチブを開始

米政府の雇用均等機会委員会(Equal Employment Opportunity Commission: EEOC)のシャーロット・バローズ委員長(Charlotte A. Burrows)は10月28日、採用やその他の雇用に関する判断で使用されている人工知能(AI)やその他の新興ツールが、EEOCが管轄する連邦公民権法を順守していることを確実にするためのイニシアチブを開始すると発表した。同委員長は、「AIやアルゴリズムによる意思決定ツールは、雇用分野を含め、我々の生活を向上させる大きな可能性を秘めていると同時に、EEOCはこれらのツールが、雇用に関する新たな差別的問題を生みだしたり、偏見につながる可能性を鋭く認識している」と述べた。EEOCはイニシアチブの一環として、①内部作業部会の発足、②関係機関からの傾聴セッションを実施、③雇用関連技術の導入や設計、影響について情報を収集、などを計画している。 Equal Employment Opportunity Commission “EEOC Launches Initiative on Artificial Intelligence and Algorithmic Fairness” (10/28/21)

FDA、カナダ保健省、英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)が、機械学習慣行の育成で協力

食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)、カナダ保健省(Health Canada)、英国医薬品医療製品規制庁(UK Medicines and Healthcare products Regulatory Agency: MHRA)は10月27日、「医療機器開発のための良質な機械学習慣行:ガイド原則(Good Machine Learning Practice for Medical Device Development: Guiding Principles)」を合同で発表した。本件には10点のガイド原則が盛り込まれており、これらは、国際医療機器規制官フォーラム(International Medical Device Regulators Forum)などの協調的な国際標準機関を通じて、研究や資源とツールの構築、規制政策などに関連する取り組みの調整を行い、「良質な機械学習慣行(GMLP)」を進展させることができる分野を特定することを意図している。 Food and Drug Administration “FDA In Brief: FDA Collaborates with Health Canada and UK’s MHRA to Foster Good Machine Learning Practice” (10/27/21)

2021年の電気自動車の販売台数予測は560万台

ブルムバーグNEF(BloombergNEF: BNEF)が第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)のために作成した特別報告書「ゼロ排出自動車ファクトブック(Zero-Emission Vehicles Factbook)」によれば、乗用車の電気自動車の販売台数は、2021年に80%以上増加して560万台となる見通しである。2020年は310万台、2019年は210万台であった。2021年上半期の乗用車の電気自動車(電池式電気、プラグイン・ハイブリッド式、燃料電池を含む)の販売台数は2019年の同期間より140%多く、世界の乗用車販売台数の7%を占めた(2019年は2.6%)。強気な売上予測を下支えする要因は様々で、これには電池技術と費用の改善、充電インフラのより早い展開、消費者のための広範な自動車モデル、走行距離の長期化と充電時間の短縮化が含まれる。 Green Car Congress “BNEF report: EV sales headed for 5.6M in 2021 as automakers target 40M per year by 2030″ (11/10/21)