大統領府、超党派インフラ法の実践において、有効性、説明責任、透明性を優先

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は4月29日、連邦機関向けに、バイデン大統領の超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)において、友好的で効率的かつ公平な実践のための強固な土台を作るための初期ガイダンスを発表した。初期ガイダンスは、超党派インフラ法の実践において、説明責任と有効性と透明性を備えた結果をもたらすこと、監査官(Inspectors general)及び監督コミュニティと協力すること、地域社会に技術的及び経済的援助を提供することによって、不正、無駄、悪用を最小限にし、プロジェクトがタイムリーかつ予算内で実施されることを確実にするものである。これらのガイダンスは、インフラ実践作業部会(Infrastructure Implementation Task Force)及び関係者からの情報に基づき、監督コミュニティとの協議や公的資金の頑強な監督と効果的な管理に対するバイデン大統領の長期的なコミットメントを反映した内容となっている。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Prioritizes Effectiveness, Accountability, and Transparency in Bipartisan Infrastructure Law Implementation” (4/29/22)

OSTP、2019-20年度連邦プライズ及び市民科学権限に関する報告書を発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は5月4日、「2019-20年度 連邦プライズと市民科学権限の実践(Implementation of Federal Prize and Citizen Science Authority for Fiscal Years 2019-20)」と題する報告書を発表した。報告書は、イノベーションとパートナーシップを促進し、米国市民による科学への参加を拡大することを目的とした連邦政府の取り組みを詳述したもので、科学と技術のエコシステムにおける公平性の進展というバイデン=ハリス政権のコミットメントと整合する。報告書には、プライズやチャレンジ、クラウドソーシング、市民科学プロジェクトに関する優れた数多くの事例が紹介されている。報告書は、2010年米国競争法再承認法(America COMPETES Reauthorization Act of 2010)及び2017年クラウドソーシング及び市民科学法(Crowdsourcing and Citizen Science Act of 2017)に基づき、隔年での作成が義務付けられたもの。 White House “White House Office of Science & Technology Policy Releases Fiscal Year 2019-20 Federal Prize and Citizen Science Authority Report” (5/4/22)

NISTとNSF、災害対応力研究支援に760万ドル以上を提供

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)と、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、建造物やインフラ、地域社会の能力を強化し、自然災害への対応を強化することを目的とした研究に760万ドル以上を提供する。両機関は、「災害対応力研究グラント(Disaster Resilience Research Grant: DRRG)」プログラムを通じて、24機関で実施される20件のプロジェクトに資金を提供する。NISTが8件のプロジェクトに、NSFが12件のプロジェクトに資金を提供する。 Department of Commerce “NIST, NSF Award More Than $7.6 Million to Support Disaster Resilience Research” (5/4/22)

エネルギー省、より効率的な電気自動車用電池の開発を目的として4,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月3日、電気自動車向けの先端電池の国内開発を支援するため、最高4,500万ドルを提供する計画を発表した。エネルギー省傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)を通じて、「米国の低炭素生活のための電気自動車(Electric Vehicles for American Low-Carbon Living: EVs4ALL)」プログラムを開始する。同プログラムは、より手頃な費用で便利で効率的かつ対応力のある電池の開発を目指す。輸送部門の公平な電気化は、バイデン大統領の優先事項である。EVs4ALLによる資金提供公募は、急速な充電、効率性の向上、対応力の強化、といった市場の主要な懸念に対処し、国内の電気自動車普及を劇的に加速させることを狙いとしている。 Department of Energy “DOE Announces $45 Million to Develop More Efficient Electric Vehicle Batteries” (5/3/22)

日系米国人として初めて閣僚を務めたノーマン・ミネタ氏が逝去

幼少だった第二次世界大戦中、家族、及び数千人の日系米国人と共に強制収容所に収容された経験を持ち、後にカリフォルニア州選出下院議員(民主党)として10期を務め、ビル・クリントン元大統領とジョージ・ブッシュ元大統領の下で閣僚を務めたノーマン・ミネタ氏(Norman Y. Mineta)が5月3日、メリーランド州の自宅で逝去した。90歳であった。ミネタ氏が幼少時代に強制収容所に収容されてから40年後、同氏が議員として共同草案した1988年市民自由法(Civil Liberties Act of 1988)がレーガン大統領によって署名して法制化され、強制収容された日系米国人の生存者及び子孫に2万ドルの支払いと正式な謝罪が行われた。1994年に共和党が下院の主導権を奪回した後、ミネタ氏は議員を辞め、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)の幹部となった。2000年には商務長官(Secretary of Commerce)として政府に戻り、日系米国人として初の閣僚となった。クリントン政権の最後の半年を務めた後、ブッシュ政権下で運輸長官(Secretary of Transportation)を務め(2001~2006年)、共和党政権で唯一の民主党閣僚となった。 New York Times “Norman Y. Mineta, First Japanese American Cabinet Member, Dies at 90″ (5/3/22)

科学工学指標:科学・技術に関する一般市民の認識と意識と情報源

2022年の科学工学指標(Science & Engineering Indicators)は、「科学技術:一般市民の認識と意識と情報源(Science and Technology: Public Perceptions, Awareness, and Information Sources)」として、次のような主要な考察点を挙げている。①科学及び科学者に対する一般市民の信頼は引き続き高く、米国人成人の過半数が科学と科学者を前向きに評価している、②米国人成人による医療系科学者(医師などの科学実践者)と一般的な科学者への信頼感(2020年)は、2016年より増加しており、医療系科学者に「大きな信頼感を持っている」と回答した者の割合は、2016年の43%から、2020年は43%に増加し、一般的な科学者への信頼感も、21%から39%へ増加した、③米国人成人の過半数が、科学研究の原則に関する基本的理解を持っている、④米国人成人は、研究開発(R&D)支出が米国と同様に高水準にあるその他の国の一般市民よりも、科学に関する情報を模索している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Science and Technology: Public Perceptions, Awareness, and Information Sources” (5/4/22)

カナダ、イノベーション機関の立ち上げとホライゾン・ヨーロッパへの加盟へ前進

カナダ政府は4月、研究開発(R&D)イニシアチブを次々に発表している。同国は、企業によるイノベーションやスピンアウトの成功に欠けており、企業によるR&D支出はG7諸国の中で最も低い。こうした状況の打開策の一環として、カナダ政府は新たに「カナダ・イノベーション・投資局(Canadian Innovation and Investment Agency)」を設立した。同局は、イスラエルのイノベーション局(Innovation Agency)やフィンランドのイノベーション機関をモデルとし、連邦政府から独立した形で運営され、研究ファインディングの市場実行可能性を評価し、その加速を支援する。一方、欧州連合(European Union: EU)は、地理的に離れた諸国にも門戸を開放する新たな枠組みプログラム、「ホライゾン・ヨーロッパ(Horizon Europe)」を進めており、カナダ政府は本組織への加盟に関心を示している。そして今般、予備的協議の段階を終え、次の公式な交渉が開始されると発表した。 Science Business “Canada launches innovation agency and edges towards Horizon association” (4/29/22)

エネルギー省、製造業向け高性能コンピューティングに最高300万ドルの資金提供計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月3日、高性能コンピューティングを通じて製造業が事業活動の効率性を向上させ、炭素排出を削減することを支援するプロジェクトに最高300万ドルを提供する計画を発表した。「製造業向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Manufacturing: HPC4Mfg)」イニシアチブによる公募で選出されたチームは、世界最速のスパコン及び国立研究所の専門家と共に、今日の製造業が抱える最も困難な課題の解決に取り組む。エネルギー省は、製造プロセスの向上や、エネルギー転換及び貯蔵技術における効率性の向上と炭素排出削減、二酸化炭素もしくは二酸化炭素同等の排出削減といった分野でスパコン資源を使って取り組むことに関心のある業界パートナーを募集している。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces up to $3 Million for High-Performance Computing for the Manufacturing Sector” (5/3/22)

国防総省、国内のマイクロエレクトロニクス産業基盤の強化を目的として、グローバルファウンドリーズ社と1億1,700万ドルの契約を発表

国家及び経済安全保障に必要な国内のマイクロエレクトロニクス製造能力を維持する努力の一環として、また、大統領令第14017号(Executive Order 14017)「米国のサプライチェーン(America’s Supply Chains)」を支持する形で、国防総省(Department of Defense)は、国防生産法第III章(Defense Production Act Title III)に基づき、グローバルファウンドリーズ社(GlobalFoundries: GF)に1億1,700万ドルを提供する契約を交わした。GF社は、ニューヨーク州イーストフィッシュキルにある第10施設(Fab 10 facility)の半導体製造プロセスを、同州マルタにある第8施設(Fab 8 facility)へ移行する。この取り組みは、昨年実施された800億ドルのアワード(GF社が今回の移行に関する初期工学基礎活動を実施)に続くもの。これによって、国防総省の戦略システムにとって重要なシリコン・オン・インシュラー(silicon-on-insulator: SOI)技術による45ナノメートル半導体へのアクセスが確実になる。今回の契約は、国防総省とGF社の間の長期的なパートナーシップの最新の動きとなる。 Department of Defense “DoD Announces $117 Million Defense Production Act Title III Agreement With GlobalFoundries to Strengthen the Domestic Microelectronics Industrial Base” (5/2/22)

国防イノベーション・ユニットの長官、9月で退任へ

国防総省(Department of Defense)の広報官が認めたところによれば、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)のマイケル・ブラウン長官(Michael Brown)が9月で退任する。ブラウン長官は4月27日に、現行の任期が満了となる9月2日で退任する意向を国防総省へ伝えた。同長官は2018年以来、DIU長官を務めており、国防総省の予算作成プロセスの変更を推進し、商業技術の更なる導入を提唱してきた。第一報を伝えたポリティコ(Politico)は、ブラウン長官の退任の理由について、「国防総省の現代化における明白な弱さ」とし、同長官が先週、同僚へ送ったEメールを引用した。一方、国防総省の監査官(Inspector General)は、ブラウン長官が契約権限及び連邦人事採用規則を悪用しているとの疑いを持たれている点について同長官を調査している。この調査は昨夏、ブラウン氏が国防総省の調達担当責任者となる指名を辞退する原因となった。 Defense News “Defense Innovation Unit chief to resign in September” (5/6/22)