エネルギー省、農村地域でのクリーンエネルギー・ソリューションの強化と費用削減に5,000万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は5月11日、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から農村及び遠隔地域でのコミュニティ・ベースのエネルギー・プロジェクトに5,000万ドルの新たなグラント資金を提供することを発表した。農村コミュニティが直面する明確なエネルギー課題を認識し、対処することを意図したもので、人口が1万人未満の地域を50万~500万ドルのプロジェクトを通じて支援することでこうした地域における手頃な費用のエネルギーを強化し、気候対応力を推進することを狙いとする。エネルギー省は、農村及び遠隔地域のコミュニティが新たな資金の恩恵を受け、コミュニティ主導型のエネルギー・ソリューションを開発できるよう、50万~500万ドルの連邦資金を求めるプロジェクトについて、費用分担の要件を排除し、申請プロセスを合理化した。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $50 Million To Boost Clean Energy Solutions and Cut Costs for Rural America” (5/11/23)

DARPA、過酷なミッション向けに新センサーを開発へ

スマートウォッチから携帯電話、自動車、住宅など、今や至るところでセンサーが健康状態のモニターや快適さのための様々な設定、危険の可能性がある場合の警告などに寄与している。また、石油・点根ガス部門や自動車業界、代替エネルギー資源などを含む商業・防衛システムでもセンサーは無数に設置されている。しかし、センサーの能力は、温度の限界によって阻害される場合がある。センサーの主要なコンポーネントは過度な熱さの厳しい環境には耐えられない。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「高運用温度センサー(High Operational Temperature Sensors: HOTS)」プログラムは、極端な温度でも高帯域幅及びハイ・ダイナミック・レンジの性能を持つ超小型センサー技術の開発に向けて取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “New Sensors With the HOTS for Extreme Missions” (5/12/23)

国土安全保障省、携帯型医薬品検知システムの能力向上に取り組む

国土安全保障省(Department of Homeland Security)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は、携帯型医薬品検知器のベンダー及び製造業者と協力し、フェンタニルなど異なる麻薬を検知、特定する能力の向上に取り組むことを発表した。具体的に、S&Tが、エネルギー省(Department of Energy)のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)との共同作業を通じて、相手先のブランドで製品を製造するOEM企業12社に、17件の市販の麻薬検知品の参照データを収集できるアクセスを提供することになる。その見返りとして、OEM企業は、これらのシステムを使用する第一応答者に自社のライブラリの最新バージョンを提供する。ディミトリ・クスネゾフ国土安全保障省次官(科学技術担当)(Dimitri Kusnezov, Under Secretary for Science and Technology)は、「省庁間の共同作業及びこのような業界との関与は、我々が麻薬の売買における最新のトレンドに対応できるよう検知能力を確実に強化する上で重要である」と語る。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Partners with Pacific Northwest National Laboratory to Improve Capabilities of Portable Drug Detection Systems” (5/9/23)

米国と韓国、米国内でのEV電池生産へつながる道を開く覚書に署名

クラウドで次世代製造及びサプライチェーンのソリューションを提供するQAD社(QAD Inc.)は4月27日、韓国技術先端研究所(Korean Institute for Advancement of Technology: KIAT)の社長、韓国電池産業協会(Korean Battery Industry Association: KBIA)の副会長、韓国エレクトロニクス技術研究所(Korean Electronics Technology Institute: KETI)の社長、非営利業界団体であるNAATBatt(NAATBatt)のエグゼクティブ・ディレクターが、韓国の電池製造事業者による米国へのオンショアリングを促進することを目的とした覚書(Memorandum of Understanding: MoU)に署名したと発表した。署名は、バイデン大統領と韓国のユン・ソンニョル大統領の政府間会合にあわせて、ワシントンDC内のホテルで実施された。QAD社は、NAATBattの加盟企業で、QADの電気自動車及びモビリティのトップは、NAATBattオンショアリング委員会(Onshoring Committee)共同委員長及び理事を務めている。

米国の世界競争力維持に向けて高等教育評議会立ち上げ

高等教育機関や政府、企業、非英紙組織部門出身のリーダーによる同盟は4月26日、「戦略的資産としての高等教育評議会(Council on Higher Education as a Strategic Asset: HESA)の形成を発表した。HESAは今後1年を通して、高等教育機関が、米国の最も重要な国家的優先事項に対処する上で必要な労働力及び教育を受けた市民を育成できるよう、勧告の策定と提案に取り組む。全国知事協会(National Governors Association)の発表によれば、米国には1,000万人以上の求人があるが、積極的に求職活動を行っている失業労働者は570万人しかいない。これらの求人の多くには、医療ケアやサイバーセキュリティなどの重要分野が含まれ、具体的なスキルや専門教育を必要としており、これらは高等教育機関が提供できるものである。HESAは第1回会合を2023年6月6日に開催し、2024年6月までに、大統領や政権内のメンバー、一部の連邦議員、州知事及び議員、高等教育機関の理事会や最高経営責任者向けに勧告を提示する計画である。 Association of Governing Boards of Universities and Colleges “New Organization to Develop an Urgent National Higher Education Strategy to Secure the United States’ Global Competitive Position” (4/26/23)

米国アカデミー、ネット・メータリングに関する提言発表

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が発表した報告書「進化する電力システムにおけるネット・メータリングの役割(The Role of Net Metering in the Evolving Electricity System)」は、「ネット・メータリングの慣行は、分散型の発電(例として屋根上ソーラー・パネルで生産された電力)が、化石燃料の使用の削減や対応力の強化、公平性の改善を通じて、社会にもたらす価値を反映する形で改善すべき」と指摘している。ネット・メータリングは、顧客への電力代請求に関して、顧客が分散型発電を通じて電力グリッドへ提供する電力を相殺する請求メカニズムである。ある顧客の建物に設置されたソーラー・パネルが、その建物が消費する分以上の電力を生産した場合、その余剰分はグリッドへ配分される。ネット・メータリングに関する政策策定は、主に州と地方自治体レベルで実施されているが、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission)は限定的な状況でそれを規制することを認められている。報告書によれば、技術的変化と過去十年間における費用の低減に加え、ネット・メータリングを含む様々な支援政策は、分散型電力発電の急成長に繋がっているという。 National Academies “Net Metering Practices Should Be Revised to Better Reflect the Value of Integrating Distributed Electricity Generation Into the Nation’s Power Grid” (5/11/23)

大統領府、米国労働者の育成と雇用へのアクセスを目的とした戦略を発表

バイデン政権は5月16日、全ての米国民が、大統領の「米国への投資」議題で創出された良好な雇用にアクセスできるようにするための新たな取り組みを発表した。「米国への投資」議題には、米国救済計画(American Rescue Plan)、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)、CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act)、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)などが含まれる。「米国への投資」議題の労働力イニシアチブには、次のものが含まれる。①労働力ハブ(Workforce Hub)(超党派インフラ法などを通じて、米国内での官民投資が促進されており、大統領府は、州や地方自治体、雇用主、労働組合、コミュニティ・カレッジ、高校、その他の関係機関と協力し、多様かつ有技能の労働力がこれらの投資によってもたらされる労働需要を合致させることを目指す。まずはフェニックス、コロンバス、ボルチモアなど5都市で実施)、②先端製造労働力スプリント(Advanced Manufacturing Workforce Sprint)(「米国への投資」議題により、クリーンエネルギー技術の構築や半導体チップの生産などに必要となる労働者への需要が高まっていることを受けて、4年制大学の学位を必要としない先端製造での良好な雇用とキャリアへの経路の拡大及び多様化に取り組む)、③「良好な雇用と素晴らしい都市のアカデミー」(Good Jobs, Great Cities Academy)(労働力ハブの補完となるもので、様々な都市を対象に労働力イニシアチブを開始もしくは既存のイニシアチブを拡大できるよう技術援助と支援を提供。労働省(Department of Labor)は同アカデミーに加わる16都市を発表。) White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces Strategies to Train and Connect American Workers to Jobs Created by the President’s Investing in America Agenda” (5/16/23)

EPA、化石燃料の燃焼による火力発電所を対象とした新たな炭素汚染基準を提案

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は5月11日、石炭及び天然ガスの火力発電所を対象とした新たな炭素汚染基準の提案を行った。これにより、公衆衛生の保護、有害な汚染物質の削減、今後20年間で最大850億ドルの気候・公衆衛生への恩恵を実現することを目指す。提案された新基準により、2042年までに最大で6億1,700万メトリック・トンの二酸化炭素が回避される可能性がある。これは、1億3,700万台の乗用車の年間排出削減と同等である。今回EPAが提案している技術ベースの炭素汚染基準には、①新たに建設される化石燃料の燃焼による定置型燃焼タービン(一般的に天然ガスの火力発電)を対象に、現行の「新規汚染源性能基準(New Source Performance Standards: NSPS)」を強化する、②化石燃料の燃焼で蒸気を生成する発電装置からの炭素汚染削減を目的として、州政府が準じることができる排出ガイドラインを確立する、などが含まれる。 Environmental Protection Agency “EPA Proposes New Carbon Pollution Standards for Fossil Fuel-Fired Power Plants to Tackle the Climate Crisis and Protect Public Health” (5/11/23)

厚生省、新型コロナの一歩先を維持する50億ドルの「プロジェクト新世代」イニシアチブについて詳述

米国政府は、新型コロナの先を進み続けるには次世代ツールの開発を支援し続ける必要があると認識しており、このような中で、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)戦略的準備・対応局(Administration for Strategic Preparedness and Response)のバイオメディカル先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)と、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)が主導する「プロジェクト次世代(Project NextGen)」を通じ、新規の革新的なワクチン及び治療薬を、臨床試験及び食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)による潜在的な審査へと進展させるため、連邦政府と民間部門の取り組みの調整が行われている。これまでに既に、①BARDAの開発努力の進展、②NIAIDの臨床試験ネットワークの活用、③官民パートナーシップの形成、④革新的な製造とプラットフォームの手法に対するBARDAの支援、といった活動が開始されている。 Department of Health and Human Services “Fact Sheet: HHS Details $5 Billion ‘Project NextGen’ Initiative to Stay Ahead of COVID-19” (5/11/23)

GAO、グラントの管理について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「グラント管理:連邦機関による失効グラントの報告を改善するための措置が必要(Grants Management: Actions Needed to Improve Agency Reporting of Expired Grants)」と題する報告書を発表した。グラントを提供する連邦機関は、関連する全ての行政的措置と義務付けられた全ての業務が終了したことを確実にして、グラントを完了させなくてはならない。通常、この期間はグラントが終了してから1年間で、また、一般的に、グラントが完了するまでは配分されなかった資金を他の目的に使用することはできない。予定通りに完了しなかったグラントは、「失効グラント」とみなされる。連邦機関は、失効グラントについて未使用の資金と共に報告することを義務付けられているが、この報告に関する行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)のガイダンスの一部は明確でない。例えば、連邦機関はこうした資金の額についてどのようにして未使用の資金を特定したのかを報告する必要があるのか否かが明確でない。GAOは、OMBがガイダンスを明確にすることなど3点を勧告している。 Government Accountability Office “Grants Management: Actions Needed to Improve Agency Reporting of Expired Grants” (5/15/23)