バイデン政権、港湾の電気化を目的としたインフラ資金を発表

バイデン政権は今週、バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」の一環として、米国の港湾をより安全でクリーンで効率的で信頼性の高いものにするための投資を発表した。インフレ低減法(Inflation Reduction Act)により、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、ゼロ排出の港湾設備及び技術への資金として、また、港湾が大気汚染を軽減し、大気質と近隣コミュニティの一般の健康を向上させ、環境正義を進展させるための気候措置を開発できることを目的として、30億ドルを投資する。EPAは更に、大型商業車両(港湾を出入りする車両を含め)からの排出を削減するため、10億ドルを投資する。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces Key Infrastructure Funding to Electrify Ports” (5/5/23)

2023年セレクトUSA投資サミットが終了

2023年のセレクトUSA投資サミット(SelectUSA Investment Summit)が5月4日、終了した。セレクトUSA史上最大の投資サミットとなり、合計4,900名、83の国際市場の代表者が出席した。商務省(Department of Commerce)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は、「過去最高となった今年のセレクトUSA投資サミットは、米国が十年以上にわたり、世界の投資先として存在し続けている理由と、バイデン大統領のリーダーシップの下、CHIPS法やインフレ低減法(Inflation Reduction Act)などを通じて我々が行っている素晴らしい投資が、米国を次の十年、更にその後もトップにい続ける助けとなる理由を示している」と述べた。その他の数値として、「米国の55の州と地域の代表」「2,300名以上の外国人投資家」「16の州及び領土の知事」「商務省や国務省(Department of State)など6名の閣僚」の参加などが挙げられた。 Department of Commerce “2023 SelectUSA Investment Summit Concludes” (5/5/23)

バイデン政権、連邦職員及び契約業者に対する新型コロナワクチンの接種義務付けを終了

バイデン政権は2021年、個人の健康と安全、職場の効率性、経済の重要部門と脆弱な人々の保護を推進することを目的として新型コロナのワクチン接種義務付けを発表した。2021年1月以来、新型コロナによる死者数は95%減少し、入院患者もほぼ91%減少した。世界的にも新型コロナによる死者数はパンデミック開始以来、最低水準にある。こうした中、政権は5月1日、連邦職員や連邦契約事業者、海外からの渡航者に対する新型コロナのワクチン接種義務付けを5月11日で終了すると発表した。これは、新型コロナの緊急事態の解除と同日である。加えて、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)と国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)が、ヘッド・スタート(Head Start)プログラム(就学支援)の教育者やCMS認定医療施設などにおけるワクチン義務付けを終了するプロセスを開始すると発表した。 White House “The Biden-⁠Harris Administration Will End COVID-⁠19 Vaccination Requirements for Federal Employees, Contractors, International Travelers, Head Start Educators, and CMS-Certified Facilities” (5/1/23)

バイデン政権、重要新興技術向けの国家標準戦略を発表

バイデン政権は5月4日、「重要新興技術向け国家標準戦略(National Standards Strategy for Critical and Emerging Technology)」を発表した。米国消費者の技術を保護する土台と国際標準開発における米国のリーダーシップ及び競争の双方を強化するものである。本戦略は、規則をベースとする米国の標準開発手法を更新すると共に、新興重要技術(critical and emerging technologies: CET)に関する国際標準への連邦政府の支持を強調するものである。戦略は、CETの標準開発を優先付ける4つの点として、①投資、②参加、③労働力、④完全性と包含性、を挙げている。米政府は既に、本戦略で概説されている国際協力の先導と調整で大きなコミットメントを示しており、具体的には、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が標準開発活動への参加会を促すことを目的として、プロポーザル及びアワード、手順の更新を行った他、国務省(Department of State)や米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)などの連邦機関が、国際通信組合(International Telecommunication Union)やクワッド(Quad)などの多国間フォーラムに関与するなどしている。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces National Standards Strategy for Critical and Emerging Technology” (5/4/23)

バイデン政権、責任あるAIイノベーションを推進する新たな措置を発表

バイデン政権は5月4日、人工知能(AI)の責任ある米国イノベーションを更に推進し、人々の権利と安全性を保護するための新たな措置を発表した。政権はこれまでにも、「AI権利章典の設計図(Blueprint for an AI Bill of Rights)」や「AIリスク管理枠組み(AI Risk Management Framework)」などを発表している。今回新たに発表されたのは、①責任ある米国のAI研究開発に力を与える新たな投資(米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が1億4,000万ドルの資金で新たに国家AI研究所を設立)、②既存の生成AIシステムに関する一般の評価(大手AI開発事業者による独立したコミットメントとして、大手企業がAIシステムの一般評価に参加することを発表)、③米政府がAIリスクの軽減とAI機会の育成について、手本を示しながら先導することを確実にするための政策(行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が米政府によるAIシステムの使用について政策ガイダンスの草案を発表し、パブコメを求める計画)の3件。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Actions to Promote Responsible AI Innovation that Protects Americans’ Rights and Safety” (5/4/23)

NSF、スウェーデン政府と研究・イノベーションの進展で協力

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とスウェーデンは、両国の優先事項に整合する形で研究とイノベーションを進展させ、急務の社会的/国家的/戦略地政学的な課題に対するソリューションの進展につながる研究で協力することを記した覚書(memorandum of understanding)に署名した。NSFは、研究とイノベーションの進展に取り組むスウェーデンの2つの当局、スウェーデン研究評議会(Swedish Research Council)及びビノーバ(Vinnova)(スウェーデンのイノベーション局)、と協力する。最初の共同研究活動は、NSFの技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)のプログラム「コンバージェンス・アクセラレータ(Convergence Accelerator)」を通じて行われる。スウェーデンの研究者及びイノベーターは、「コンバージェンス・アクセラレータ トラックL:現実世界の科学検知応用(Convergence Accelerator’s Track L: Real-World Chemical Sensing Applications)」の学際的チームを主導、またはその一部となるためのプロポーザルを提出する機会を得る(プログラムの2023年の募集は今後数週間以内に発表予定)。 National Science Foundation “NSF partners with Sweden to advance research and innovation” (5/5/23)

サザン・カリフォルニア大学、10億ドルの先端コンピューティング・イニシアチブを開始

サザン・カリフォルニア大学(University of Southern California: USC)は、「フロンティア・オブ・コンピューティング(Frontiers of Computing)」の始動を発表した。10億ドルのイニシアチブで、大学全体で先端コンピューティングの教育及び研究を拡大する。フロンティア・オブ・コンピューティングは計画に3年を費やし、2019年にカリフォルニア・ロード財団(Lord Foundation of California)から寄贈された2億6,000万ドルの一部から支援を受ける。USCは、フロンティア・オブ・コンピューティングの下、①新たに「先端コンピューティング・スクール(School of Advanced Computing)」を形成し、先端コンピューティング技術(人工知能(AI)、機械学習、データ科学、ブロックチェーン、量子情報など)における研究及び学術プログラムを実施する、②新たな教員を追加する(2025年までに新たに30名の教員が、2030年までに更に60名の教員が追加される予定)、③コンピュータ科学部の名称を「トーマス・ロード・コンピュータ科学部(Thomas Lord Department of Computing Science)」に改称する、などを実施する。 Forbs “University Of Southern California Launches $1 Billion Advanced Computing Initiative” (5/6/23)

ハーバード大学、世界的影響のあるソリューションの進展を目的として、気候と持続可能性のトランスレーショナル基金を開始

ハーバード大学(Harvard University)の技術開発局(Office of Technology Development: OTD)と同大学の「サラタ気候と持続可能性の研究所(Salata Institute for Climate and Sustainability)は、「気候と持続可能性のトランスレーショナル基金(Climate and Sustainability Translational Fund)」及びその支援プログラムの開始を発表した。気候と持続可能性の分野でハーバード大学の研究の世界的な影響を高めることを狙いとしている。基金は、よりクリーンで健康な未来を確実にするための次世代ソリューションの創出を目指し、スタートアップ形成へ向けて技術のリスクを回避する大学ベースのプロジェクトに支援を提供する。このイニシアチブの開始にあたり、ハーバード大学のOTDとサラタ研究所は今秋、自分達のアイデアを市場化することに関心を持つハーバード大学の教員やポスドク、大学院生を対象に、「トランスレーション・ワークショップ(Translation Workshop)」を開催する。ワークショップでは、スタートアップの形成を通じてトランスレーショナルな影響を実現するためのステップについて説明する。基金は、トランスレーショナルな研究に資金を提供する他、研究の商業化へ向けて進展するチームを対象にメンタリング・プログラムも実施する。 Harvard University “Climate and Sustainability Translational Fund to advance solutions for global impact is launched” (5/8/23)

大統領府、クリプトマイナーに課税を検討

バイデン大統領が4月に発表した2024年度予算案の中で新たに提案された一つに、「デジタル資産マイニング・エネルギー(Digital Asset Mining Energy: DAME)消費税(excise tax)」がある。DAME税は、長期的な国家的課題及び新興のリスク(今回の場合で言えば、クリプト資産のマイニング(「クリプトマイニング」)という慣行がもたらす経済的及び環境面のコスト)に対処するという大統領のコミットメントを示す一例である。段階的な導入後、企業は、クリプトマイニングに使用する電力代の30%に相当する税金に直面する。現在、クリプトマイニング企業は、環境汚染やエネルギー費用の上昇、気候にもたらす温室効果ガス排出増加の影響といった形の費用について支払う義務はない。DAME税は、企業が社会にもたらしている危害についてより良い配慮を奨励するものである。クリプトマイニングが海外へ移転する可能性は懸念材料であるが、他国もクリプト資産のマイニングを制限する動きを強めており、中国は2021年にこうした活動を禁止した。その他、8カ国が同様に禁止している他、カナダ国内の3州がクリプトマイニングのモラトリアムを発表・実施し、米国の一部の州及び地方自治体はより高いエネルギー代を課したり活動を制限するなどしている。 White House “The DAME Tax: Making Cryptominers Pay for Costs They Impose on Others” (5/2/23)

複数の連邦省庁、「自動化システムにおける差別と偏見に対する取り締まり努力に関する合同声明」を発表

連邦雇用機会均等委員会(Equal Employment Opportunity Commission: EEOC)、消費者金融保護局(Consumer Financial Protection Bureau: CFPB)、司法省(Department of Justice)の市民権部(Civil Rights Division)、連邦取引委員会(Federal Trade Commission: FTC)は4月25日、「自動化システムにおける差別と偏見に対する取り締まり努力に関する合同声明(Joint Statement on Enforcement Efforts Against Discrimination and Bias in Automated System)」を発表した。EEOCの報道発表によれば、連邦当局はこの合同声明を通じて、一部の市場で「人工知能(AI)」と呼ばれるものを含め、新興の自動化システムが人々の日常生活において一般的になりつつあり、市民の権利や公平な競争、消費者保護、均等機会に影響を及ぼしつつある中、公平性と平等と正義という中核的原則への米国のコミットメントを支持することを誓約した。連邦の4機関は、これまでも自動化システムの潜在的に有害な使用に懸念を表明してきた。合同声明は将来の規制的措置を示唆するものではないが、これらの当局は、集合的な既存の法定権限を精力的に施行すること、自動化システムの発展と使用を監視していくことを決意している。 National Law Review “Federal Agencies Issue “Joint Statement on Enforcement Efforts Against Discrimination and Bias in Automated Systems”” (4/26/23)