OSTP、自動化ツールによる労働者の調査、監視、管理について見解を要請

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は5月3日、「情報の要請:自動化ツールによる労働者の調査と管理(Request for Information (RFI): Automated Worker Surveillance and Management)」を発表した。雇用主が、労働者の調査/監視/評価/管理を目的として使用している自動化ツールの設計/導入/普及/影響について理解を深めるため、詳しい情報を収集することが目的。雇用主は、こうした技術への投資を増大させ、それらの情報に基づいて職場に関する判断を行いつつある。ニューヨークタイムズ紙(New York Times)が昨年行った調査報道によれば、大手企業の8割で雇用主が個々の労働者の生産性を評価するために技術を使った追跡を行っている。こうした技術は、労働者と雇用主の双方に恩恵となる場合もあるが、それと同時に労働者に深刻なリスクをもたらす可能性もある。OSTPは今回のRFIを通じて、「調査技術に関する労働者の直接的な経験」「雇用主/技術開発業者/ベンダーによるそれらの技術の開発/販売/使用方法」「労働者のリスクを軽減するベストプラクティス」「関連するデータ及び研究」「関連するリスクと機会に対する連邦政府としての対応方法に関するアイデア」について情報を収集したいと考えている。 White House “Hearing from the American People: How Are Automated Tools Being Used to Surveil, Monitor, and Manage Workers?” (5/1/23)

米エネルギー長官と韓国の産業通商資源部長官がクリーンエネルギー協力の強化にコミット

エネルギー省(Department of Energy)のジェニファー・グランホルム長官(Jennifer M. Granholm)と、韓国の産業通商資源部(Ministry of Trade, Industry, and Energy)のイ・チャンヤン(李昌洋)長官は先般、閣僚級米韓エネルギー政策対話(Ministerial U.S.-Republic of Korea Energy Policy Dialogue)の下の協力について協議し、クリーンエネルギー、気候、エネルギー安全保障について二国間の協力を強化することにコミットを示した。会合は、米韓両国で経済全般の脱炭素化を支援すべく、米韓エネルギー政策対話の3本柱である①政策と計画、②技術と研究、③商業化と導入に関する二国間協力を推進するものとなった。 Department of Energy “Secretary Granholm and Minister Lee Commit to Strengthening Clean Energy Cooperation” (5/1/23)

NSF、人工知能研究インフラ強化に1,610万ドルを投入

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は4月25日、米国内の人工知能(AI)の研究者及び学生に、協調的チームとしての人間と機械の相互やり取りや、自律運転、ニュース勧告に関する質の高いデータなど、変革的な資源へのアクセスを提供する共通研究インフラを支援するため、1,610万ドルの投資を発表した。受益するのは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California at Los Angeles)が主導する「自律運転に関するAI研究のためのオープン・ソースのシミュレーション・プラットフォーム(An Open Source Simulation Platform for AI Research on Autonomous Driving)」や、中央フロリダ大学(University of Central Florida)が主導する「バーチャル経験研究アクセラレータ(Virtual Experience Research Accelerator: VERA)」など5件のプロジェクト。受益チームは、研究者及び学生に、実践的な訓練や教育機会を集合的に提供しながら、米国のAIの最先端労働力を充実及び拡大する知識共有と協調的ツールが可能になるコミュニティの創出を目指す。 National Science Foundation “Advancing artificial intelligence research infrastructure through new NSF investments” (4/25/23)

カリフォルニア州、目標より2年早く「150万台のゼロ排出自動車」目標を達成

2012年に、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事(Jerry Brown)(当時)は、「2025年までに150万台のZEVを販売する」という目標を設定していたが、現職のギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)は4月21日、カリフォルニア州はこの目標達成を予定より2年早く上回ることができたと発表した(現時点で152万3,966台のZEVが州内で販売)。これまでに、約20億ドルのZEVインセンティブがZEV購入支援として州民に提供されたおり、特に、低所得者層の購入支援につながっている。今年、カリフォルニア州で販売された新車のうち21%がZEVであった。その他、カリフォルニア州におけるZEVの記録として、①米国で販売されたZEVの40%はカリフォルニア州内で販売、②州内の低所得者層は、最大で2万4,500ドルのグラント及び還付金が利用可能、③カリフォルニア州は、2035年までに州内で販売される新車の100%をZEVとすることを義務付けるという規則を世界で最初に承認、などが挙げられている。 California Air Resources Board “California Surpasses 1.5 Million ZEVs Goal Two Years Ahead of Schedule” (4/21/23)

特別競争研究プロジェクト、バイオにおける米国リーダーシップのための国家行動計画を提案

特別競争研究プロジェクト(Special Competitive Studies Project: SCSP)は4月12日、「バイオテクノロジーにおける米国リーダーシップのための国家行動計画(National Action Plan for U.S. Leadership in Biotechnology)」を発表した。SCSPは、複数の主要技術分野で米国のリーダーシップを確立するための国家行動計画を提案しており、本報告書はバイオテクノロジーを対象としたものである。国家行動計画の目的は、米国内の産官学の協調的な取り組みによって、この重要な技術分野で2030年までを通じて米国のリーダーシップを確立するための政策ロードマップを提供することで、これには国家安全保障の観点から見た同盟国やパートナーとの協力も含まれる。 Special Competitive Studies Project “SCSP’s Platform Panel Releases National Action Plan for U.S. Leadership in Biotechnology” (4/12/23)

国土安全保障省、ソフトウェア・サプライチェーン可視化ツールの強化を目的としてスタートアップのコホートを形成

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術局(Science and Technology Directorate: S&T)は、事業者やシステム管理者、ソフトウェア開発のコミュニティ内の関係機関の能力に基づいて、「ソフトウェア部品表(software bill of materials” SBOM)」を作成する革新的な技術を要請した「ソフトウェア・サプライチェーン可視化ツール(Software Supply Chain Visibility Tools)」の下、7件の受益者を発表した。これは、高い確証性を備えたソフトウェア・サプライチェーンの土台の形成に透明性をもたらし、ソフトウェアのサプライチェーンの可視性と、DHS内の部門やプログラムのミッション・ニーズに対応するリスク評価能力を可能にするオープンソースベースの技術ソリューションを求めたもの。DHSの高官は、「増大しつつあるソフトウェア攻撃から防御するには、透明性の高いソフトウェア・サプライチェーンを創出する革新的ツールを活用することが重要である。DHSは、スタートアップ・コミュニティを活用し、サプライチェーン内のリスクに光を当て、組織の総合的なサイバーセキュリティを強化する技術の開発に取り組む」と述べている。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Forms New Startup Cohort to Strengthen Software Supply Chain Visibility Tools” (4/27/23)

カリフォルニア州、州民の健康保護を目的として、ゼロ排出の大型車両の導入を加速させる画期的規則を承認

カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board: CARB)は4月28日、中・大型車のゼロ排出化へ向けて段階的に移行することを義務付ける規則を採択した。「先端クリーン車両(Advanced Clean Fleets)」と呼称される新規則で、「2045年までに州内を走行するトラックをゼロ排出技術へ全面的に移行させる」というギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)の目標達成へ向けた一助となる。新規則により、喘息発作や救急処置室への来訪者、呼吸器系疾患が軽減し、266億ドルの医療費節約をもたらすと期待されている。新規則の下、内燃式トラックの販売は2036年に終了となり、宅配便などの民間サービス車両や米国郵政公社(U.S. Postal Service: USPS)などの連邦車両、州政府や地方自治体の車両の運用事業者は、2024年からゼロ排出車両への移行を開始する。規則には、使用可能年数を通じて既存の車両運用を継続できる条項も含まれている。 California Air Resources Board ” California approves groundbreaking regulation that accelerates the deployment of heavy-duty ZEVs to protect public health” (4/28/23)

「米国は新規先端原子炉の土台作りを開始すべき」との米アカデミー報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「新規先端原子炉の土台作りの開始(Laying the Foundation for New and Advanced Nuclear Reactors in the United States)」と題する報告書を発表した。報告書は、新規で先端の原子炉は、米国が長期的な気候目標に到達する助けとして重要な役割を担える可能性があるが、技術、規制、経済、社会の幅広い面での課題をまず克服する必要があると主張している。こうした原子炉の開発、試験、広範な導入には、数十年を要する可能性もある。報告書は、エネルギー省(Department of Energy)、原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission)、その他の連邦及び州機関、民間業界に向けて、先端原子炉が米国エネルギー・システムで実行可能な一部分となるために必要とされる土台を整えられるよう、複数の勧告を提示している。 National Academies “U.S. Should Begin Laying the Foundation for New and Advanced Nuclear Reactors, Says New Report” (4/27/23)

DIUと国防調達大学、2023年の実体験型商業製品調達訓練プログラムの応募受付を開始

最先端の商業技術へのアクセスを得ることは、国家安全保障上、重要である。国防総省(Department of Defense)は、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)の調達プロセスに関わる調達専門家部隊を訓練することで、機敏な調達手法の広範な活用を推進している。その一環として、国防調達大学(Defense Acquisition University: DAU)とDIUは、実体験型商業調達プログラム(Immersive Commercial Acquisition Program: ICAP)の開発及び実践で協力している。ICAPの参加者は、DAUの「国防調達資格認証プログラム(Defense Acquisition Credentials program)」を通じて、代替契約権限(Other Transaction Authority: OTA)に関するオンライン・クラスも受講する。国防総省から最大で6名の契約担当官が競争的に選出され、12か月間の実体験型プログラムに参加する。昨年初めて実施されたICAPコホートには、4名の優秀な人材が選出された。現在のICAPフェローは、2023年10月に集大成となるプロジェクトを完了する予定である。2023年の応募受付は7月7日まで行われる。 Defense Innovation Unit “DIU, DAU Launch 2023 Immersive Commercial Acquisition Training Program” (5/1/23)

米韓両国が量子協力の強化を目的とした合同声明に署名

米国と韓国の代表は4月25日、ワシントンDCにて、「量子情報科学技術における協力に関する合同声明(Joint Statement on Cooperation in Quantum Information Science and Technology (QUIST))」に署名した。この署名は、韓国のユン・ソンニョル大統領(尹 錫悦)による米国への国賓訪問の一環として実施された。昨年、バイデン大統領は韓国のユン大統領を訪問し、両大統領は、量子技術などを含む重要かつ新興の技術を保護・推進するため、官民での協力を強化する合同声明に合意した。更に、これらの分野での専門家による人的交流を積極的に支援することも確認した。量子協力を謳った声明への署名は、バイデン大統領とユン大統領が表明したビジョンを実現するための主要なステップである。他の主要なステップとして、4月14日の世界量子デー(World Quantum Day)に、韓国は、量子情報科学の国際的な機会交流ポータルである「エンタングルメント・エクスチェンジ(Entanglement Exchange)」に加わった。 Quantum.gov ” The United States and Republic of Korea Sign Joint Statement to Boost Quantum Cooperation” (4/26/23)