連邦議会、チャットGPTプラスのライセンス40件を取得し、生成AIの使用経験を開始

連邦議会下院の最高管理運営担当官局(Office of the Chief Administrative Officer’s)の下院デジタル・サービス(House Digital Services)チームは4月21日、オープンAI社(OpenAI)による生成AIツール、「チャットGPT(ChatGPT)」の使用を開始し、内部で同技術の実験を行っていることを明らかにした。下院は最近、スタッフが議会の職場環境で新たなAIツールを試験、共有することを目的として、新たにAI作業部会を発足し、下院デジタル・サービス・チームは、チャットGPTプラス(ChatGPT Plus)のライセンスを40件取得し、4月上旬に配布した。40件のライセンスは先着順に割り当てられ、下院デジタル・サービス・チームは、オフィスの購読プラン1件につき1か月20ドルを当面支払う計画であるという。どの議会オフィスがチャットGPTプラスのライセンスを受け取ったかは現時点では明らかにされない。チャットGPTプラスは、オープンAI社が2月に開始した新たな購読プラン。 Fedscoop “Congress gets 40 ChatGPT Plus licenses to start experimenting with generative AI” (4/24/23)

CSET、コンピューティングの重要性に関してAI研究者アンケート調査を実施

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「主要な資源は人間:コンピューティングの重要性に関するAI研究者のアンケート調査結果(The Main Resource is the Human: A Survey of AI Researchers on the Importance of Compute)」と題する報告書を発表した。人工知能(AI)の進展にとり、コンピューティングのパワーはどれほど重要なのかについて分析するため、CSETは、400人以上のAI研究者を対象に、コンピューティングの使用状況、AIの進展におけるコンピューティングの役割に対する考え方、彼らがコンピューティングにどれほど制約されているのか(またはされていないのか)について、アンケート調査を実施した。調査の結果、①多くの回答者が、プロジェクトの成功において人材は重要な要素であると回答、②コンピューティングの使用と懸念について、学術機関のAI研究者と業界のAI研究者の間にほとんど差異なし、などが判明した。その上でCSETは、「報告書のファインディングは、ある意味で、AI研究の育成にとって人材はコンピューティングよりも重要であることを示唆しており、政策策定者は、AI研究の進展を効果的に推進するため、コンピューティングに焦点を当てた措置とAI人材を育成する政策をどのように組み合わせることができるかについて評価すべきである」と結論づけている。 Center for Security and Emerging Technology ““The Main Resource is the Human” A Survey of AI Researchers on the Importance of Compute” (April 2023)

国家半導体技術センターのビジョンを概説した文書発表

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は4月25日、国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)のビジョンと戦略を概説した文書を発表した。NSTCは、バイデン大統領のCHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act)(通称CHIPS法)の主要な要素で、議会は、半導体の研究、設計、工学、先端製造における米国のリーダーシップを支援、拡大し、米国の競争力を強化するため、国立センターの設立に資金を拠出した。文書は、NSTCがどのようにして、米国が未来の半導体及び技術を開発する能力を加速させ、米国の世界的なイノベーション・リーダーシップを維持するかを概説し、センターのミッションや中核プログラム、その他の特徴について説明している。また、3つの高レベル目標として、①半導体技術における米国のリーダーシップを拡大する、②設計のアイデアから商業化まで移行する時間と費用を短縮する、③半導体の労働力育成エコシステムを構築、維持する、を挙げている。 National Institute of Standards and Technology “CHIPS for America Outlines Vision for the National Semiconductor Technology Center” (4/25/23)

エネルギー省、重要クリーンエネルギー技術の製造加速を目的として3,000万ドルのMAKE ITプライズを発表へ

エネルギー省(Department of Energy)は4月24日、「先端主要エネルギー・インフラ技術製造(Manufacture of Advanced Key Energy Infrastructure Technologies: MAKE IT)プライズ」を開始する意向を表明した。重要クリーン・エネルギー技術部品の国内製造を促進し、製造施設を計画段階から着工へと進め、コミュニティで活気ある製造活動戦略を実現することを目的として、本プライズに約3,000万ドルが用意される。プライズはエネルギー省の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)がクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations)及びエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)と協力して開発し、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金を受けて実施される。MAKE ITプライズは、施設トラック(Facilities Track)と戦略トラック(Strategies Track)の2つのトラックで実施される。プライズの開始及び応募受付は2023年夏の予定である。 Department of Energy “DOE to Announce $30 Million MAKE IT Prize to Accelerate Manufacturing of Critical Clean Energy Technologies ” (4/24/23)

エネルギー省、コミュニティによる地熱冷暖房ソリューションの支援に1,300万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月25日、国内10州で11のコミュニティについて、コミュニティのための地熱冷暖房システムの設計に向けて採択したことを発表した。クリーンな地熱エネルギーを冷暖房に利用することで、国内の都市や町のそれぞれのエネルギーニーズに対応し、費用を低減し、雇用を創出し、温室効果ガスの排出を削減する一助とすることができる。コミュニティ規模の地熱システムは米国以外では比較的一般的である。今回の選出は、コミュニティによる地熱冷暖房システムの設計、及び最終的な導入を支援する1,300万ドルのイニシアチブの2つのフェーズの第一回目。今回、都市部/都市近郊コミュニティから6件、農村コミュニティから4件、遠隔/孤立化コミュニティから1件のコミュニティが採択された。 Department of Energy “DOE Announces $13 Million to Support Community Geothermal Heating and Cooling Solutions” (4/25/23)

パーデュー大学、首都での存在感を高めるため、パーデュー@DCイニシアチブを開始

パーデュー大学(Purdue University)のマン・チャン学長(Mung Chiang)は4月28日、首都ワシントンDCにおける同大学の存在感を高めることを目的とした「パーデュー@DC(Purdue@DC)」イニシアチブを発表した。イニシアチブを通じて、国家安全保障や技術外交、半導体人材、その他の政策研究におけるパーデュー大学の強みをDCで示すことが狙い。パーデュー@DCの本部は、1301 K Streetにある共同作業スペースに設置され、同スペースはパーデュー大学の半導体及びマイクロエレクトロニクス・プログラムやパーデュー応用研究所(Purdue Applied Research Institute: PARI)などのDC拠点ともなる。加えて、パーデュー大学から首都への人材パイプラインを強化するため、DCを拠点とする卒業生や政府及び当局パートナーと学生及び教員を結びつけ、インターンシップや交流、関与の機会を提供する「パーデューからDCへ(Boilers Go to D.C.)」(Boilerは同大学の愛称)プログラムの拡大を図る。 Purdue University “Purdue@DC to amplify Boilermaker presence in nation’s capital” (4/28/23)

2022年に米国実用特許を取得した世界の上位100大学発表

米国発明者アカデミー(National Academy of Inventors: NAI)は4月26日の世界IPデー(World IP Day)を祝して、2022年に米国の実用特許を取得した世界の上位100大学の年間リストを発表した。NAIは2013年以来、米特許商標局(U.S. Patent & Trademark Office: USPTO)から提供されるデータに基づいてランキングを発表している。2022年の年間順位は1位から順に、カリフォルニア大学(University of California)(570件)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)(334件)、キング・ファハド石油・鉱物大学(King Fahd University of Petroleum and Minerals)(サウジアラビア)(233件)、テキサス大学(University of Texas)(225件)、パーデュー大学(Purdue University)(192件)となっている。 National Academy of Inventors “Top 100 Worldwide Universities Granted U.S. Utility Patents in 2022 Announced” (4/26/23)

大手ベンチャー投資家が正味ゼロ・ビジネスを構築するため、世界的な同盟を形成

世界の大手ベンチャー・キャピタル企業は4月25日、正味ゼロ排出へ向けた初期ステージ投資の経路を定義、促進、実現するため、「ベンチャー気候同盟(Venture Climate Alliance: VCA)」を形成した。ベンチャー業界内で気候変動対策に取り組む頑強な勢いを作り上げることを目標とする。VCAの加盟企業は欧米のベンチャー・キャピタル企業23社で、2050年もしくはそれより早くに、正味ゼロもしくは正味マイナスの炭素排出へ向けた早急な世界的移行を支援すること、この目標を達成するために、各企業内及びポートフォリオ企業への投資家及びアドバイザーとしての役割において、具体的かつ短期的なステップを講じることにコミットしている。 PR Newswire “Leading Venture Investors Form Global Alliance to Build Net Zero Businesses from Day Zero” (4/25/23)

特別競争研究プロジェクト(SCSP)、バイオテクノロジーで米国のリーダーシップを維持するための勧告を報告

超党派の非営利プロジェクト、「特別競争プロジェクト(Special Competitive Studies Project: SCSP)」は4月12日、「バイオロジーにおける米国リーダーシップのための国家行動計画(National Action Plan for U.S. Leadership in Biotechnology)」と題する報告書を発表した。米国が2030年まで及びその後もバイオテクノロジー分野で米国のリーダーシップを確実にするために講ずべき一連の政策勧告を概説したものである。報告書は、バイオロジーにおける世界的なリーダーシップは引き続き米国に傾いているが、中国は構造的に競争しているとし、構造、投資、出版物と特許、企業の概況、難点について米中両国を比較した上で、いくつかの政策勧告を提示している。それらには、①バイオテクノロジー・ムーンショットを開始し、基礎的科学技術を進展、②的を絞った政府のインセンティブ措置を通じて、バイオテクノロジーの商業化、拡散、拡大を整合、③イノベーション・エコシステム内に、大学や国立研究所、バイオ製造研究所をより良く結びつける新たな官民パートナーシップを開発、などが含まれる。 Special Competitive Studies Project “A Memo for the President on Preserving U.S. Leadership in Biotechnology” (4/12/23)

GAO、合成生物学について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は4月17日、「科学技術スポットライト:合成生物学(Science & Tech Spotlight: Synthetic Biology)」を発表した。合成生物学は、ウィルスやバクテリア、酵母、植物、動物の遺伝物質を変更し、有益で新しい特性をもたせることができる。例えば、カイコにクモのDNAを統合することで、カイコは極めて強力で超軽量の絹を生産する。こうした技術は、医薬や農業、製造、環境などの分野の課題に対処する一助となり得る。報告書は、合成生物学の現状、仕組み、成熟度について記述した上で、機会(広範に適用できる可能性、バイオテクノロジーへのより公平なアクセスなど)、課題(安全性と安全保障上の懸念、環境への懸念など)、政策的意味合い(政策策定者は、合成生物学の研究開発がもたらす社会的影響と公共政策の意味合いを評価する上で、専門性と資源への適切なアクセスを有しているか? 合成生物学の研究及び応用に伴うリスクの監視と評価において、国内及び世界的な関係機関との調整はどれほど有効か?など)を挙げている。 Government Accountability Office ” Science & Tech Spotlight: Synthetic Biology” (4/17/23)