議会は、国防総省の調達及び予算に柔軟性を付与すべきとの提言

4月12日、アトランティック評議会(Atlantic Council)の国防イノベーション採用に関する委員会(Commission on Defense Innovation Adoption)は4月12日、暫定報告を発表した。それによれば、国防総省(Department of Defense)の問題を是正するには連邦議会から始める必要があるという。同委員会の共同委員長は、元国防長官(Secretary of Defense)のマーク・エスパー氏(Mark Esper)と、元空軍長官(Secretary of the Air Force)のデボラ・リー・ジェームズ氏(Deborah Lee James)で、暫定報告では、国防総省が、中国と競争するの必要なスピードと規模で新技術を採用できるようになる前に、連邦議会がまず、様々な分野で法定上の制限を緩和する必要があると主張している。その一例として、年度半ばにおけるプロジェクト間の資金の再編やスタートアップ企業との契約が挙げられている。また、議会に対し、国防総省の年間予算要請に関して、さほど詳細でない予算データを受け入れるよう要請した。更に、国防総省内で可能な内部改革の必要性も主張した。これには、新たな兵器プログラムを開始するために多くの要件が設けられ、極めて官僚的なJCIDSプロセスの迂回及び合理化などが含まれる。 Breaking Defense ” Congress should give Pentagon more flexibility in buying, budgeting, report urges” (4/12/23)

SLAC国立加速器研究所とスタンフォード大学、持続可能なエネルギー移行における障害をターゲットに

エネルギー省(Department of Energy)傘下のSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)とスタンフォード大学(Stanford University)は4月13日、SLACで新たな電池センターを合同で開始することを発表した。国立研究所、大学、シリコン・バレーにおける資源と専門性を結集し、エネルギー移行の一部となる電池やその他のエネルギー貯留ソリューションの導入を加速させることに取り組む。この移行の主要な点は、世界の輸送システム及び電力グリッドを脱炭素化することで、そのためには社会は、持続可能な形で生産された数百テラワット時のエネルギーを貯留する能力を開発する必要があるが、現在はそのわずか1%しかない。このため、この膨大な溝を埋めることは、エネルギー研究開発における最大の課題の一つであり、そのためには、化学やマテリアル科学、工学、その他の一連の学問が結集して、電池をより安全で効率的、費用がさほどかからず、世界的な規模で、より持続可能な形で電池を生産できるようになる必要があるとされている。今回発表されたSLAC-スタンフォード電池センター(SLAC-Sandford Battery Center)」は、革新的なエネルギー貯留ソリューションの発見、製造、導入の間の溝を塞ぐことを狙いとしている。 SLAC National Accelerator Laboratory “New SLAC-Stanford Battery Center targets roadblocks to a sustainable energy transition” (4/13/23)

DARPA、業務システムにおける欠点を模索

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、国防総省(Department of Defense)で使用している業務システム及びプロセスの探索をより良い形で行い、脆弱性の可能性がある点を発見する方法を模索している。それは必ずしもサイバーセキュリティの脆弱性ではなく、プロセスが不具合を起こす地点を指す。発表された広範な官庁公示(broad agency announcement: BAA)によれば、DARPAは、製造やインフラ、ロジスティックなどを含む国防ワークフローを管理する業務システムの論理的欠点や脆弱性を特定できるツールの開発方法を模索している。国防総省と企業の双方がこうしたシステムを作っており、いわゆる「ビジネス・ロジック」と呼ばれるソフトウェア・システムは、SAPやオラクル(Oracle)、ワークデイ(Workday)、IBMなどの企業によって作成されている。DARPAは、「これらのシステムは、世界中の港湾の管理運営から兵器システムの組み立てまで、世界の事業活動のほとんどを管理している」と述べる。これらのシステムの欠点を系統的に見つけることで、製造と通信の対応力は改良され、サプライチェーンの非効率性が軽減されるとDARPAは考えている。 FCW “DARPA looking for flaws in business systems” (5/1/23)

ストーニー・ブルック大学、ニューヨーク気候エクスチェンジのアンカー機関に

ニューヨーク市のエリック・アダムス市長(Eric Adams)とガバナーズ・アイランド信託(Trust for Governors Island)は4月24日、同市のガバナーズ・アイランドの気候ソリューション・センター「ニューヨーク気候エクスチェンジ(The New York Climate Exchange)」(エクスチェンジ)の開発に関して、ストーニー・ブルック大学(Stony Brook University)が中心的役割を担うアンカー機関となると発表した。エクスチェンジは、世界的な気候危機に対してダイナミックなソリューションを開発及び導入する、この種としては初の国際センターとなると同時に、急速に展開するグリーン経済の恩恵をニューヨーク市民が受けるためのハブとして機能する。あらゆる関係機関の声を結集させることで、気候危機に対するソリューションが学術的もしくは理論的なものとなるだけでなく、社会的かつ実用的なものとする。中核パートナーには、ワシントン大学(University of Washington)、BCG、プラット研究所(Pratt Institute)などが含まれ、米国内の大手慈善団体であるサイモンズ財団(Simons Foundation)とブルームバーグ・フィランソロピー(Bloomberg Philanthropies)がエクスチェンジに合計1億5,000万ドルの支援を誓約している。 Stony Brook University “Stony Brook University Selected as Anchor Institution by NYC for World-leading Climate Center on Governors Island” (4/24/23)

エネルギー省、消費者向けの新たな省エネハブを始動

エネルギー省(Department of Energy)は4月24日、新たに「省エネハブ(Energy Savings Hub)」を立ち上げた。米国の世帯及び消費者を対象としたオンラインのワンストップ・ショップで、利用者はエネルギー費用を劇的に削減できる節約ツールにアクセスすることができる。新たなウェブサイト、https://www.energy.gov/save はバイデン大統領によるクリーン・エネルギー税クレジットや近々行われる還付金などの情報があり、消費者が自らのエネルギー費用を管理し、よりクリーンで効果的な選択肢を得る助けとなる。消費者は、電気自動車の購入や家電製品の買い替え、住宅をより安全で快適にする際に活用できる。省エネハブでは、クリーン・エネルギーの様々な家電製品や技術について簡単に紹介する消費者のベスト・フレンド「スパーキー(Sparky)」も登場した。 Department of Energy “DOE Launches New Consumer Energy Savings Hub” (4/24/23)

オーク・リッジ国立研究所とNOAA、気候科学研究のための新たなスパコンを始動

オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)とのパートナーシップの下、気候科学研究専用の新たなスパコンを立ち上げる。新たなシステムは、ORNLで国立気候-コンピューティング研究センター(National Climate-Computing Research Center: NCRC)が設置し、稼働する5台目のスパコンとなる。NCRCは、NOAAとエネルギー省(Department of Energy)の間の戦略的パートナーシップの一環として2009年に設立され、気候のモデリングとシミュレーション専用のスパコンの調達、設置、試験、運用を行っている。本パートナーシップの目標は、重要な気候研究を進展させるため、NOAAの気候モデリング能力を強化することであり、NCRCは2010年以来、増大的にパワフルな一連のコンピューターを設置している。それらの正式名称は「ガイア(Gaea)」で、最新のシステムは、「C5」とも呼ばれている。C5はHPEクレイ(HPE Cray)のスパコンで10ペタフロップ以上(ピークの理論的性能)の性能を持つ。 Oak Ridge National Laboratory “ORNL, NOAA launch new supercomputer for climate science research” (4/12/23)

フェルミ国立加速研究所、工学研究を強化するセンター新設

エネルギー省(Department of Energy)傘下のフェルミ国立加速研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)に開設される総合工学研究センター(Integrated Engineering Research Center)は、粒子物理学実験の技術的課題に対処する場となる。同センターは、フェルミ国立加速研究所が主導しているDUNE(Deep Underground Neutrino Experiment)や、提案されている次世代宇宙マイクロ波背景放射(cosmic microwave background)プロジェクト(「CMB-S4」と呼称される)など、高エネルギー物理学プロジェクトに取り組む工学者や技術者にとって新たな拠点となる。真新しい8万平方フィートのビルは、様々な技術研究、設計、建設試験を行える。 Fermilab “New center will enhance engineering research at Fermilab” (4/10/23)

ITIF、「バイデン政権は新たに発表された規制レビューでAIへの予防的な規則の追求を回避すべき」と意見

商務省(Department of Commerce)の米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)が先日発表した「人工知能(AI)の説明責任のある政策に関するコメントの要請(AI Accountability Policy Request for Comment)」への返答として、データ・イノベーション・センター(Center for Data Innovation)の上級政策アナリスト、ホダン・オマール氏(Hodan Omaar)は、次のような声明を発表した。「AIシステムに関する警告が繰り返し声高に叫ばれることで、バイデン政権は、米国がデジタル経済に対して従来から取ってきたイノベーション・フレンドリーな手法から離れる規則を受け入れる方向へと向かいつつある。この経路から逸脱することは、米国のイノベーションと競争力に深刻なリスクを呈する。AIの規制に関する提案の多くは、AIは根本的に危険であり、政府は消費者を保護する必要があるという誤った前提に基づく。(中略)米政権が、AIは本質的に問題であるという誤った指摘がAI規制を巡る議論に影を落とすことを容認すれば、米国は、「AIのリーダーになることを目指しつつ、実際にはAIのフォロワー」となっている欧州のようになるだろう。」 Information Technology & Innovation Foundation “Biden Administration Should Avoid Pursuing Precautionary Rules for AI in Newly Announced Regulatory Review, Says Center for Data Innovation” (4/11/23)

ITIF、NFTについて、消費者を保護し、継続的なイノベーションを奨励する4つの政策を提案

ITイノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation: ITIF)は今般、「非代替性トークン:2023年における米国の政策と優先事項(NFTs(non-fungible token): US Policies and Priorities in 2023)」と題する報告書を発表した。非代替性トークン(non-fungible token: NFT)技術が成熟するのに伴い、米政府はNFTに関する政策を強化する必要がある。報告書は、NFTがどのようにブロックチェーン技術を使用しているかや、人気の高いNFTの使用(デジタルアートや収集品、ゲームなど)について概説し、NFTを巡る主要な政策問題について記述している。ITIFは、NFTの消費者を保護し、責任ある形で技術の規制を行うために米政府にできることはまだあるとした上で、デジタル資産を巡る当局の権限を明確にすること、規制当局の取り締まり能力を強化すること、NFTの取引における複雑な税制を簡素化すること、政府のデジタル資産政策のためのオンライン・ハブを創出することを勧告している。 Information Technology & Innovation Foundation “New Report Proposes Four NFT Policy Steps to Protect Consumers and Encourage Continued Innovation” (4/24/23)

CAP、人工知能の課題に対処する行政措置案を提示

人工知能(AI)は一般市民に広範に利用され、高度化されて、最近ではビル・ゲイツ氏(Bill Gates)が呼ぶところの「AI時代(The Age of AI)」の到来へとつながっている。様々な形態のAIツールやアプリケーションが長年にわたって開発されているが、オープンAI社(OpenAI)のチャットGPTなどの最近の大規模言語モデル(large language model: LLM)(もしくは「先端AI」)の開発によって、AIに対する世界の関心と懸念が高まっている。こうした中、センター・フォー・アメリカン・プログレス(Center for American Progress: CAP)は、LLMをベースとしたAIアプリケーションを念頭に置きつつ、現在利用可能な自動化システムに適用できる政策問題及び勧告を提示した。CAPは、既存のAIに関する取り組みを強化すること、「AIに関する大統領府評議会(White House Council on Artificial Intelligence)」を創設すること、連邦機関がAIを使用する際には「「AI権利の章典のための計画(Blueprint for an AI Bill of Rights)」を実践することを義務付けること、などを提案している。CAPは、現在の「AIモーメント(AI moment)」に対応するには、大統領は行政措置をもって迅速に行動すべきである」としている。 Center for American Progress “The Needed Executive Actions to Address the Challenges of Artificial Intelligence” (4/25/23)