EPA、再生可能燃料使用基準の修正案を発表

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は5月29日、予定より大幅に遅れる形で、従来型の自動車燃料に混合すべきバイオ燃料の量を定めた再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)の修正案を発表した。それによれば(最終決定は11月末)、昨年の義務付け水準は実際の生産量に設定されたが、義務付け量は2016年末までに15億ガロン(約9%)増加された。2016年の総義務付け量は174億ガロンとなり、議会が2016年用に設定した義務付け量(225億5,000万ガロン)を下回る。RFSについては現在、当初に比べてガソリンの価格と需要が低いこと、セルロース由来のバイオ燃料の実際の生産量が義務付け使用量より少ないことが指摘されている他、ブレンド・ウォール問題への対応も懸念材料となっている。 New York Times “E.P.A. Proposes Changes to Fuel Standards” (5/29/15)

大統領府、気候変動が国家安全保障にもたらす影響と政権の取り組みについて報告

大統領府は、「気候変動が国家安全保障にもたらす影響(The National Security Implications of a Changing Climate)」と題する報告書を発表した。オバマ大統領は、気候変動ほど未来の世代に大きな脅威となっているものはないとの考えを明確にしており、気候変動が既に過酷な気象や山火事、干ばつなどの要因となっていることは周知の通りである。国防総省(Department of Defense)は現在、7,000ヵ所以上の米軍基地及びその他の施設について気候変動への脆弱性を評価し、災害時における州兵(National Guard)の需要増の影響について調査を行っている。国防総省と国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は2年前に、北極における人的活動の増加が安全保障にもたらす潜在的影響についてまとめた報告書を発表している。その一方で政権は、気候変動の原因となっている有害な炭素汚染の削減にも取り組んでいる。 White House “White House Report: The National Security Implications of a Changing Climate” (5/20/15)

米国は2025年の気候目標を達成、更には超越することが可能との報告

世界資源研究所(World Resources Institute: WRI)が発表した分析報告書によれば、米国は既存の連邦法と州政府による行動を通じて、2025年までに温室効果ガス排出を(2005年水準の)26~28%削減するという目標を達成することができるという。更にはそれ以上の成果を上げることも可能であるという。報告書「米国の気候コミットメントの実現:低炭素未来に向けた10ポイント計画(Delivering on the U.S. Climate Commitment: A 10 Point-Plan Toward a Low-Carbon Future)」は、複数の部門を対象として連邦及び州政府が実行可能な具体的なステップを示している。報告書によれば、クリーンパワー計画(Clean Power Plan)を遂行し、現行及び提案されている政策を強化及び拡大し、その他の排出源に対処することで、米国は削減目標を達成することができる上、電力及びその他の部門で更なる政策を実行すれば2025年までに30%代の削減をすることも可能であるという。 World Resourcesj Institute “RELEASE: New Research Finds U.S. Can Meet or Exceed Its 2025 Climate Targets Through Multiple Pathways” (5/27/15)

初のホワイトハウス・マッパソンで、市民地図製作者が協力

大統領府の科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)とデジタル戦略局(Office of Digital Strategy)は先週、「ホワイトハウス・マッパソン(White House Mapathon)」を初めて開催し、市民地図製作者がこれに参加した。80人以上の地図製作者が、オープン・ストリート・マップ(OpenStreetMap)上でわずか3時間の間に400以上の道路と1,000件以上のビルを編集し、152社以上の電力会社の停電情報を収集した。マッパソンでは、①人道的なマッピング努力、②米国の公園のマッピング、③停電地域のマッピングという3つの主要プロジェクトに重点が置かれ、エネルギー省(Department of Energy)が赤十字(Red Cross)と協力して全国的な停電情報のオープン・マッピング努力を続けることにコミットするなど、既に効果が出始めている。マッパソンの参加者は皆、オープン・マッピング・イニシアチブの支持者である。オープン・マッピング(或いはクラウドソース・マッピング)では、数百万人がウィキペディア式の手法を使って世界地図の作成と共通の地球データ層を作り出す。 White House “Citizen Cartographers Unite: Report from the First White House Mapathon” (5/28/15)

ナノテクノロジーの商業化加速を目的としたイニシアチブ

連邦政府は過去15年にわたり、米国ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)の一環としてナノテクノロジーの研究開発に200億ドル以上を投資してきた。大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology: PCAST)は最近発表した報告書の中で、「ナノテクノロジー分野は現在、NNI2.0とも呼べる第二段階へ突入しつつある。今後は急速な商業化へ向けて様々な進化を目にすることであろう」と述べた。こうした中、企業や政府機関、大学、非営利団体が、ナノテクノロジーの商業化及びナノテクノロジー労働力拡大を加速させる政権の取り組みを補完する形で様々なイニシアチブを発表している。 White House “New Initiatives to Accelerate the Commercialization of Nanotechnology” (5/20/15)

フォード、業界全体の電気自動車開発の加速を目的として特許ポートフォリオを開放

フォード自動車(Ford Motor Company)は、自社の電気自動車技術の特許へのアクセスを競合会社へ開放する。これは、業界全体での電気自動車の研究開発を加速させることを狙いとした動きである。フォード社は2014年に400件以上の電気自動車技術の特許出願を行っており、これは同社全体の特許出願の20%以上を占める。更に同社は、2015年に200人の電気自動車エンジニアを新たに採用する計画である。 Ford Motor Company “Ford Opens Portfolio of Patented Technologies to Competitors to Accelerate Industry-Wide Electrified Vehicle Development” (5/28/15)

米エネルギー長官、メキシコでエネルギーと気候に関するイニシアチブを発表

メキシコで行われていた米州エネルギー・気候パートナーシップ(Energy and Climate Partnership of the Americas: ECPA)及び第6回クリーンエネルギー閣僚会議(6th Clean Energy Ministerial: CEM6)に出席していたエネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Ernest Moniz)長官は、他国のリーダーらと共に複数のイニシアチブを発表した。ECPAでは、「北米エネルギー相による気候変動及びエネルギーに関する作業部会(North American Energy Ministers’ Working Group on Climate Change and Energy)」と「西半球クリーンエネルギー・イニシアチブ(Western Hemisphere Clean Energy Initiative)」の二つのイニシアチブを開始した。CEM6では、「CEM2.0」としてCEMの狙いと生産性を強化するために1年間にわたって活動する運営委員会を設立した他、世界における主要な技術と政策問題に対処することを目的として3つの課題を発表した。 Department of Energy “Energy Secretary Moniz Launches Initiatives to Advance Clean Energy Technologies, Combat Climate Change at Energy Ministerials in Mexico” (5/28/15)

IMD、2015年世界競争力順位を発表

IMDは5月27日、「2015年 IMD世界競争力順位(IMD World Competitiveness Ranking)」を発表した。それによれば、1位は昨年同様米国で、ビジネスの効率性と金融部門の強さ、イノベーション力、効果的なインフラがその要因となっている。次いで香港、シンガポールとなっており、昨年2位だったスイスは4位に下落した。アジアの結果は混合しており、マレーシア(昨年12位→今年14位)、日本(21位→27位)、タイ(29位→30位)、インドネシア(37位→42位)が順位を落とした一方、韓国(26位→25位)、フィリピン(42位→41位)がわずかに順位を上げた。下落したアジア諸国の多くは、国内経済の弱体化と、脆弱あるいは老朽化したインフラの影響が指摘されている。 IMD “IMD releases its 2015 World Competitiveness Ranking” (5/27/15)

西半球クリーンエネルギー・イニシアチブの立ち上げ

5月25、26日にメキシコで開催されていた第2回米州エネルギー・気候パートナーシップ(Energy and Climate Partnership of the Americas: ECPA)閣僚会議で、メキシコ、チリ、コロンビア、コスタリカ、ペルー、パナマ、米国のエネルギー相は、新たに「西半球クリーンエネルギー・イニシアチブ(Western Hemisphere Clean Energy Initiative)」を発足したと発表した。参加国は、2030年までに再生可能資源(太陽、風力、小規模水力など)を全体で2倍にするという目標に向けて取り組む意向である。イニシアチブではまた、①各国における再生可能エネルギー目標(広範なエネルギーインフラにおいて)を達成できるよう各国のロードマップを奨励する、②質の高い再生可能リソース・データの有用性を強化する、③モデリング及びシミュレーション・ツールキットを共有する、といった分野での協力を強化することを目指す。 Department of Education “Energy and Climate Partnership of the Americas Western Hemisphere Clean Energy Initiative” (5/26/15)

北米エネルギー相が気候変動及びエネルギーに関する作業部会を発足

カナダのグレッグ・リックフォード天然資源大臣(Greg Rickford:Minister of Natural Resources)とメキシコのホワキン・コールドウェル・エネルギー長官(Joaquin Coldwell:Secretary of Energy)と、米国のアーネスト・モニツ・エネルギー長官(Ernest J. Moniz:Secretary of Energy)は5月25日、「北米エネルギー相による気候変動及びエネルギーに関する作業部会(North American Energy Ministers’ Working Group on Climate Change and Energy)」を発足したと発表した。同部会は、2014年に発足した「北米エネルギー相対話(North American Energy Ministers Dialogue)」を拡大するもので、各国におけるクリーンエネルギー及び気候変動に関する目標へ向けた実践を支援するものである。3か国による協力分野には、①信頼性と柔軟性があり低炭素の電力グリッド、②クリーンエネルギー技術(再生可能を含む)のモデリング及び導入、などが含まれる。 Department of Energy “North American Energy Ministers Establish a Working Group on Climate Change and Energy” (5/25/15)