25年第3四半期の半導体装置売上高11%増 SEMI報告

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)は12月2日、2025年第3四半期の世界の半導体製造装置売上高が前年同期比11%増の336億6,000万ドルとなったと発表した。売上高は前期比でも2%増となり、1~9月累計は約1,000億ドルと過去最高を記録し、AI向け投資を軸に市場拡大が続いているという。特に先端ロジックやDRAMといった先端プロセス及びAIコンピューティング向けパッケージング技術への設備投資で、地域別では中国が145億6,000万ドルと市場最大で、前年同期比13%増、前期比28%増と高い伸びとなった。次いで台湾が82億1,000万ドルで前年同期比75%増と最も高い成長率となり、韓国も50億7,000万ドルで12%増と堅調であった。一方、米国は21億1,000万ドルで前年同期比52%減、欧州も5億2,000万ドルで50%減となった。SEMIは、強いAI需要が投資を押し上げているとして、次世代デジタル社会を支える基盤として、半導体需要の拡大が、今後も継続すると指摘している。 SEMI “SEMI Reports Global Semiconductor Equipment Billings Increased 11% Year-Over-Year in Q3 2025” (12/02/25) https://www.semi.org/en/semi-press-releases/semi-reports-global-semiconductor-equipment-billings-increased-11-percent-year-over-year-in-q3-2025

DIU、ブルー UAS 承認リストをDCMAへ移管

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は12月3日、承認済み無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)リスト「ブルー小型無人機承認リスト(Blue UAS Cleared List)」を国防契約管理庁(Defense Contract Management Agency: DCMA)へ正式に移管したと発表した。ピート・ヘグセス国防長官(Pete Hegseth)の2027年末までの小型 UAS 分野優位性確保指令に沿う形で、当初期限の2026年1月1日から前倒しした。軍事利用での安全な調達拡大に向け2020年に作成された同リストは、国防権限法(National Defense Authorization Act: NDAA)に準拠したセキュリティ及び性能評価を経て、DIU が承認した信頼性の高い39の商用ドローンシステムと165の部品カタログで、これまでDIU のカリフォルニア州マウンテンビュー本部で管理されていた。今後は DCMA の新設部隊である無人システム実験コマンド(Unmanned Systems–Experimental Command: US-X)のカリフォルニア州パームデール拠点に移り、迅速な評価を続ける方針である。 DIU “DIU’s Blue UAS List To Transition to DCMA” (12/03/25) https://www.diu.mil/latest/dius-blue-uas-list-to-transition-to-dcma

国防総省、30万機超のドローン生産を業界に要請

国防総省(Department of Defense)は12月2日、業界に対し30万機以上のドローンを迅速かつ低コストで生産する能力と意欲を調査する情報提供依頼(RFI)を発表した。2026年から2年間で10億ドルの予算を投じ、「ガウントレット(Gauntlets)」と呼ぶ4段階のフェーズを通じて小型攻撃ドローンの生産を拡大する計画で、政府が主導する「ドローン優位性(Drone Dominance)」確保に向けた取り組みである。トランプ大統領は6月に大統領令「米国のドローン優位性解放(Unleashing American Drone Dominance)」に署名し、軍事・商用分野でのドローン能力向上を指示しており、初期段階では12社が3万機を1機5,000ドルで生産し、最終的には5社が15万機を1機2,300ドルで供給する目標を掲げている。これを受け、ピート・ヘグセス長官(Pete Hegseth)は戦闘員に最先端ツールを提供する決意を表明し、34万機の最先端小型無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)配備に加え、戦闘原則の変革や「今夜戦う(Fight Tonight)」哲学を強調している。 Department of War “War Department Asks Industry to Make More Than 300K Drones, Quickly, Cheaply” (12/02/25) https://www.war.gov/News/News-Stories/Article/Article/4346822/war-department-asks-industry-to-make-more-than-300k-drones-quickly-cheaply/

パデュー大学とオークリッジ研究所、国家安全保障研究でMOU締結

オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は12月3日、パデュー大学(Purdue University)と国家安全保障に関する研究協力を強化する覚書(MOU)を10月に締結したと発表した。サイバー・フィジカル・セキュリティ(Cyber-physical security、サイバー空間と現実空間を融合したセキュリティ対策)、人工知能(AI)、量子コンピューティングなどの分野で両機関が共同研究を推進し、重要インフラやシステムの保護、製造業の強化を通じた国内生産能力の向上を図る。また、インディアナ州を安全保障イノベーションの最前線に位置づけることで、学生と研究者へ新たな機会を創出し、国防における人材育成につなげるという。ORNLも「両者の強みを活かし、重要な国家課題に対応する研究を加速させる」と言明し、密接に連携して国家の利益に積極的に寄与していく姿勢を示している。 Oak Ridge National Laboratory “Purdue, ORNL sign MOU to collaborate on key national security research” (12/03/25) https://www.ornl.gov/news/purdue-ornl-sign-mou-collaborate-key-national-security-research

エネルギー省、ゼロエミッション建築をめぐる国の定義を撤回

エネルギー省(Department of Energy)は12月3日、傘下の重要鉱物・エネルギー・イノベーション局(Office of Critical Minerals and Energy Innovation)がゼロエミッション建築における国の定義(National Definition of a Zero Emissions Building)を撤回したと発表した。開発事業者や投資家、建物所有者に対し法的効力のない連邦ガイダンスへの遵守圧力を取り除くことで、コスト低減と選択の自由の拡大を図る。2024年6月に公表されたガイダンスは、エネルギー効率や現地での排出量、そしてクリーン電源からの消費に関する任意基準を示し、実務上の参照点として扱われてきた経緯がある。そこで同局は「1億3,000万棟が関わるエネルギーシステムの相互作用を、国のガイダンスで複雑にすべきではない」とし、今後定義を使用しないと明言した。これに伴い、同省は州・地方政府機関や標準設定機関にも同様の対応を推奨し、定義については同省のウェブサイトや情報資料から削除し、当該定義に関する技術支援の提供も終了する。 Department of Energy “Energy Department Rescinds National Definition of “Zero Emissions” Buildings” (12/03/25) https://www.energy.gov/eere/articles/energy-department-rescinds-national-definition-zero-emissions-buildings

エネルギー省、先進軽水炉型SMR導入を支援

エネルギー省(Department of Energy)は12月2日、テネシー川流域開発公社社(Tennessee Valley Authority: TVA)とホルテック・ガバメント・サービス社(Holtec Government Services)に対し、最大8億ドルの連邦資金を投入して先進的な軽水炉型小型モジュール炉(SMR)を導入すると発表した。国内供給網強化に向け、2030年代初頭までの新規原子力発電導入、両社にそれぞれ4億ドルを充当する。これを受け、TVA社は日立GEベルノバ社(GE Vernova Hitachi)の小型軽水炉「BWRX-300」をテネシー州クリンチリバーの原子力施設へ導入するほか、インディアナ・ミシガン・パワー社(Indiana Michigan Power)やエレメンテル社(Elementl)による追加ユニットも導入する。ホルテック社はミシガン州パリセーズ原子力発電所(Palisades Nuclear Generating Station)に「SMR-300」を2基設置し、現代建設(Hyundai Engineering & Construction)などと協業する。政府は3月の9億ドル公募に続き、残り1億ドルを年末に追加配分し、設計・許認可・供給網の障壁を解消する。 Department of Energy “Energy Department Selects TVA and Holtec to Advance Deployment of U.S. Small Modular Reactors” (12/02/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-selects-tva-and-holtec-advance-deployment-us-small-modular-reactors

トランプ大統領、燃費規制の新基準を発表

大統領府は12月3日、トランプ大統領がバイデン前政権に設定された企業平均燃費基準(Corporate Average Fuel Economy: CAFE)を撤回し、新たな法的基準を設けると発表した。ガソリン・ディーゼル車の排ガス基準を見直すもので、この決定により今後5年間で総額1,090億ドルの節約が可能となると説明している。前政権の厳しい基準が事実上の電気自動車(EV)規制であったとし、特にガソリン車技術においては達成が不可能で、EVシフト加速、ひいては新車価格を約1,000ドル押し上げる結果となったという。政府は6月にカリフォルニア州のEV義務化を終了し、7月にはCAFE違反罰金をゼロとする労働者家族税制削減法(Working Families Tax Cuts Act)を成立させている。また環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による2009年の危険認定(Endangerment Findings)撤回提案など、自動車産業を守る一連の取り組みを強化している。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Announces the Reset of Corporate Average Fuel Economy (CAFE) Standards” (12/03/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/12/fact-sheet-president-donald-j-trump-announces-the-reset-of-corporate-average-fuel-economy-cafe-standards/

ダリオ・ギル・エネルギー次官、ジェネシス・ミッション部長に就任

HPCワイヤー(HPC Wire)は12月1日、エネルギー省(Department of Energy)の科学担当次官(Under Secretary for Science)で新たにジェネシス・ミッション部長(Director of the Genesis Mission)に任命されたダリオ・ギル氏(Dario Gil)が、同省及び国立研究所の関係者に宛てた書簡を発表した。同氏は書簡の中で、自身の経歴や、人工知能(AI)・量子・高性能コンピュータの進展における省の位置付け、今後十年間に科学的発見を加速させるために必要な国家的調整について述べた後、ジェネシス・ミッションの枠組みについて概説している。ギル氏は、「ジェネシス・ミッションは、エネルギー省傘下の17の国立研究所、産業、学術機関を総動員して、世界最高のスパコンやAIシステム、次世代量子コンピュータを国内で最も精巧な科学的設備と結び付ける統合的な科学・安全保障プラットフォームを構築する」とした上で、「我々は大幅な緊迫感を持って行動する。この緊迫感は、コンピュータ革命の速度とペース、そして最も強敵な競争相手で敵対者である中国の科学技術力と投資を真剣に受け止めなくてはならないという認識によって突き動かされている。これは、我々が勝たなくてはいけない競争であり、我々は勝利する」としている。 HPC Wire “DOE’s Darío Gil Details Priorities for the Genesis Mission and the Future of Scientific Computing” (12/1/25) DOE’s Darío Gil Details Priorities for the Genesis Mission and the Future of Scientific Computing

宇宙軍、宇宙配備型迎撃兵器(SBI)のプロトタイプ公募へ

宇宙システム司令部(Space Systems Command: SSC)が最近発表した公募前通知によれば、宇宙軍(Space Force)は12月初旬に、運動エネルギー方式で中間段階にあるミサイルを破壊する宇宙配備型迎撃兵器(space-based interceptors: SBIs)の公募を行う計画である。通知によれば、宇宙軍は、プロトタイプ作成に固定費用型の代替契約(Other Transaction Agreement)を複数締結する見通しで、2026年2月に契約を行う意向である。SBIは、米国本土への敵対的な攻撃から防御するミサイル防衛シールドを開発・構築するというトランプ大統領のゴールデンドーム(Golden Dome)イニシアチブの下で主要な能力の一つである。また、SSCは今後、賞金コンペを取り入れる可能性もあるという。 Defense Scoop “Space Force set to release solicitation for prototypes of space-based interceptors” (11/24/25) Space Force set to release solicitation for prototypes of space-based interceptors

上院議員、ISS後の米宇宙研究所の新設を要請

民主・共和両党の連邦上院議員が、中国との次なる宇宙競争で米国が主導権を握るための備えとして、国立宇宙研究所(National Institute for Space Research)の新設を主張している。この研究所は、新たに提出された「宇宙RACE法案(Space Research And Continuing Exploration (RACE) Act)」の中で提示されているもので、国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)が2030年に運用終了後、後継となる民間宇宙ステーションでの国家的研究を調整する役割を担うものとなる。元宇宙飛行士のマーク・ケリー上院議員(Mark Kelly, アリゾナ州選出民主党)は、「中国の天宮宇宙ステーション(Tiangong space station)がISS運用終了後の多国間研究を引き継ぐ可能性を削減するためにも、新たな研究所が必要である」と主張している。 Space.com “China’s rising influence in space prompts Senate to call for new US research institute in post-ISS era” (11/24/25) https://www.space.com/space-exploration/chinas-rising-influence-in-space-prompts-senate-to-call-for-new-us-research-institute-in-post-iss-era