サイエンス誌(Science)は5月10日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下のワクチン研究センター(Vaccine Research Center: VRC)における大規模な契約職員削減により、同センターの機能が著しく低下していると報じた。同センターは、エボラウイルスや新型コロナウイルスのメッセンジャーRNA(mRNA)などのワクチン開発で実績を上げてきた研究機関で、約400人の職員のうち半数が契約職員であるが、1月以降、トランプ政権による契約打ち切りにより、全体の約32%にあたる63人が職を失った。特にワクチン免疫プログラムとワクチン製造プログラムへの影響が大きく、一部の研究室では職員の40%が失われ、臨床試験に必要な抗体検査の中止を余儀なくされているという。政府効率化省(DOGE)によるNIH全体の契約支出26億ドル(35%)削減など、予算削減は今後も続く見通しで、生体試料保管や長期健康研究など影響は広範囲に及ぶと懸念されている。
Science “NIH’s key vaccine center slammed by contract cuts” (05/10/25)
https://www.science.org/content/article/nih-key-vaccine-center-slammed-contract-cuts