核融合産業協会(Fusion Industry Association:FIA)は4月23日、火星への有人飛行を90日以内で実現可能とする核融合宇宙船推進ロードマップ(Fusion Spacecraft Propulsion Roadmap)を発表した。従来の化学推進で片道9か月を要する火星探査ミッションが核融合推進により、低地球軌道と月の間の燃料効率の高い輸送を可能にするデルタV(delta-v)の提供を実現し、宇宙探査や輸送の新時代を切り開くという。プラズマスラスター(Plasma thrusters)から先進的核融合推進システムへの技術進化を段階的に示したロードマップは、2030年代の実用化を目指すもので、火星や小惑星帯、太陽系外縁部への高速探査や持続的な月面輸送、資源採掘など多様なミッションについて示している。特に高燃料効率で再利用型の大型貨物宇宙船「シスルナー・サイクラー(cislunar cycler)」の実現により地球と月の間で経済的な大量輸送が可能となると期待されており、宇宙委員会(Space Committee)は同技術の実用化が宇宙開発競争の主導権を握る鍵と強調している。
FIA “FIA Launches Fusion Spacecraft Propulsion Roadmap” (04/23/25)