Category:その他
ARPA-H、細胞治療調査を開始
医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は8月22日、「動的証拠の情報提供に基づく細胞の分散型工学-調査トピック(Decentralized Engineering of Cells Informed by Dynamic Evidence (DECIDE) Exploration Topic (ET))を開始した。DECIDE-ETは、質の高い確証技術を進展させ、希少疾病治療への償還経路を確立する上で必要な証拠の収集を加速させることを目指す。成功すれば、学術医療センター(Academic Medical Centers: AMCs)による人生を変える治療への患者のアクセスを高めることができると考えられている。AMCsは、希少疾病を持つ成人及び小児を対象とした治療の多くを開発しており、これには自家細胞治療(autologous cell therapy: ACT)も含まれる。しかし、ACTがより広範に導入されるためには、克服すべき臨床以外の障害がある。DECIDEは24カ月間に3段階で行われる調査トピックで、それらの段階は、①手法の開発、②試験とプロトタイプ作成、③導入と検証に分かれている。 Advanced Research Projects Agency for Health “ARPA-H launches Exploration Topic to improve access to life-changing cellular therapies” (8/22/24)
エネルギー省、業界がエネルギー需要増に対応できるツールと技術について概説
バイデン政権の国内製造ブームや電気化及びエネルギー効率ツールの拡大などの成功により、電力需要は今後十年間に大幅に増加すると予想されている。エネルギー省(Department of Energy)は8月22日、ユーティリティ機関やデータ・センターの所有者・運用者を含む官民の関係者が、需要増に対応しつつ、システムの信頼性/手頃な費用/セキュリティを維持できるよう支援するために利用可能な一連のツールを概説した「電力需要増加資源ハブ(Electricity Demand Growth Resource Hub)」を発表した。エネルギー長官諮問委員会(Secretary of Energy Advisory Board)は、重要性を増しつつあるAIインフラのためのクリーン・エネルギーのニーズを認識し、「AIとデータ・センター・インフラへの電力供給(Powering AI and Data Center Infrastructure)」と題する報告書を発表し、エネルギー省が電力の需要増や信頼性、手頃な費用の問題に対応する方法について16の勧告を提示した。エネルギー省はこれらの勧告に積極的に関与し、それらのトピックについて研究や分析を実施した上で、電力需要成長資源ハブに活用した。 Department of Energy “DOE Outlines Tools and Technologies to Help Industry Leaders and Partners Meet Growing Energy Demand” (8/22/24)
NETL、地質炭素貯留の許認可申請策定を支援するツールを発表
国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)は、二酸化炭素を地下に貯留するための許認可申請書を作成する際に、公に入手できるデータをできるだけ早く発見できるようにすることを目的とした無料のオンライン・ツールを発表した。「炭素貯留拠点マッピング調査ツール(Carbon Storage Site Mapping Inquiry Tool: MapIT)」と呼称されるもので、運用者やプロジェクト主導者、研究者が、クラスVI(Class VI)の許認可申請書の策定の際に使用する関連データを発見、検索、ダウンロードできるよう、ユーザーフレンドリーでウェブベースの援助を提供する。クラスVIの井は、二酸化炭素を地球の大気から隔離して恒久的に貯留することのみを目的として、地層深くに二酸化炭素を注入するために使用される。 National Energy Technology Laboratory “NETL Online Tool for Data Discovery Supports Development of Permits for Geologic Carbon Storage” (8/22/24)
サンディア科学技術パーク、ニューメキシコ州経済に数十億ドルを注入
サンディア科学技術パーク(Sandia Science & Technology Park)は、過去25年間、ニューメキシコ州の経済において重要な役割を担っており、高賃金雇用を創出し、最新技術を市場化していると評価されている。今回、政府中部地域評議会(Mid-Region Council of Governments)が発表した隔年報告書「指標と経済効果(Metrics and Economic Impact)」によれば、25年間(1998-2023年)を通じて、周辺の5つの郡において77億ドルの賃金が支払われており、6,500件以上の雇用を創出し、これらの雇用の結果、約44億ドルの課税対象となる消費者支出が生じている。サンディア科学技術パークは、1998年に非営利のサンディア科学技術パーク開発社(Sandia Science & Technology Park Development Corporation)とサンディア国立研究所(Sandia National Labs)のパートナーシップを通じて設立された。政府中部評議会の報告書は、創出された雇用数だけでなく、それらの雇用の質にも着目している。2024年6月現在、パーク内には42社あり、2,038名の被雇用者がいる。その平均賃金は9万2,336ドルとなっている。 Sandia National Laboratories “Sandia Science & Technology Park injecting billions into state economy” (8/21/24)
米国の風力エネルギーの未来の成長を示す各種年次報告
エネルギー省(Department of Energy)が8月21日に発表した複数の2024年版年次市場報告は、過去1年間における米国風力エネルギー部門の対応力と可能性を示している。報告書によれば、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)の成立が、短期的な風力導入予測の大幅な増加につながり、業界は継続的な課題に直面してはいるものの、国内の風力サプライチェーンへの数十億ドルの投資の意欲付けとなった。昨年のバイデン政権のリーダーシップの下、風力発電は米国の電力全体の10%以上を提供し、新規の発電能力の12%を占め、108億ドルの資本投資をもたらし、12万5,000件以上の米国雇用を支えた。更に、IRAの成立を受け、風力エネルギーの短期予測は30%以上増加し、2026年まで年間15ギガワット以上の、2030年までに年間約20ギガワットの成長が見込まれている。今回、発表された年次報告書は、「陸上ベースの風力市場報告(Land-Based Wind Market Report)」(ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)作成)、「オフショア風力報告(Offshore Wind market Report)」(国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy laboratory)作成)、「分散型風力市場報告(Distributed Wind Market Report)」(パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)作成)の3点。 Department of Energy “Annual Reports Present America’s Growing Wind Energy Future” (8/21/24)
エネルギー省、過去最大規模のフェローを送り出し
エネルギー省(Department of Energy)は8月21日、「クリーンエネルギー・イノベーター・フェローシップ(Clean Energy Innovator Fellowship: CEIF)」の2024年クラスを発表、38州、ワシントンDC、プエルトリコにおける68の重要エネルギー組織にフェローを配属した。受け入れ機関は26州のエネルギー局、13の自治体ユーティリティ機関、12州のユーティリティ委員会、10の部族事業体、6件の電力協同組合、1件のグリッド運用事業者となっている。CEIFは、多様な背景を持つ若手の大学卒業生やエネルギー専門家をリクルートし、指定されたメンターの下、最大2年間を受け入れ機関のクリーンエネルギー・プロジェクトの支援に費やす。フェローは電力システムの脱炭素化や交通・業界の電気化などの取り組みの一助となるソリューションを進展させる直接的な経験を得る。エネルギー省は、フェローがCEIFプログラムにフルタイムで参加することを支援するため、競争力のある奨学金と、教育及び専門能力の開発機会を目的とした手当を提供する。今年のCEIFプログラムの新しい点として、エネルギー省の州及びコミュニティ・エネルギー・プログラム局(Office of State and Community Energy Programs)との協力で、州エネルギー局からの受け入れ機関応募を募集したこと、先住民エネルギー政策及びプログラム局(Office of Indian Energy Policy and Programs)の支援を得て部族事業体へのフェロー配属を拡大したことが挙げられる。 Department of Energy “Largest DOE Fellowship Class to Date Will Help Advance Clean Energy Projects Across the Country” (8/21/24)
水力発電は増加の見通しながら、気候変動により未来が不確実
8月8日に発表された報告書「環境研究レター:米国本土における水力発電の長期的な水=エネルギー計画に気候変動が様々な規模で及ぼす影響(Environmental Research letters: Multi-scale impacts of climate change on hydropower for long-term water-energy planning in the contiguous United States)」によれば、南西部の一部の地域を除き、水力発電は今後、増加する見通しである。また、太平洋北西部においては、将来的に、温暖化によって雨が増え、山々に雪の塊として蓄えられる水量が減少すると考えられている。こうした季節的な変化は、水管理担当者やグリッド運用者にとって課題となるだろう。報告書は、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)を中心とした研究者チームが作成したもので、水力発電の生産量は、既に干ばつに直面している南西部の一部の地域を除き、一般的に、短期的(2020-2039年)には約5%、中期的(2040-2059年)には約10%増加すると予測されている。ただし報告書の執筆者は、「気候変動の未来は不確実であるため、潜在的な水力発電量の幅は広範囲である」と強調している。また、季節的な変化も米国内における水の管理方法に大きな意味合いをもたらす可能性がある。 Pacific Northwest National Laboratory “Hydropower Generation Projected to Rise, but Climate Change Brings Uncertain Future” (8/21/24)
エネルギー省、送電計画者を対象に「平等」に焦点を当てた技術援助
送電計画者を対象に、送電計画プロセスにエネルギー平等を取り入れることを支援する11カ月間の技術援助(technical assistance: TA)が計画されており、現在、送電計画者からの応募を受け付け中である。応募の締め切りは10月30日で、選出は12月1日に発表される。TAは2025年の1~11月に実施される計画である。このTAは、エネルギー省(Department of Energy)のグリッド配備局(Grid Deployment Office)がパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)とのパートナーシップで実施する「包含的送電計画(Inclusive Transmission Planning: ITP)」プロジェクトの一環。TAの間、PNNLは、独自に調整した資源を開発し、訓練及びウェブセミナー、直接的なコンサルティングを実施し、先端のモデリング及び分析を提供する。 Pacific Northwest National Laboratory “New Equity-Focused Technical Assistance for Transmission Planners” (8/21/24)
国防総省、分散型バイオ産業製造プログラムで7件のアワードを追加
国防総省(Department of Defense)は先般、分散型バイオ産業製造プログラム(Distributed Bioindustrial Manufacturing Program: DBIMP)を通じて新たに7件のアワードを発表した。2024年7月に最初のアワードが発表されて以来、DBIMPのアワード件数はこれまでに13件、合計2,300万ドルとなった。今回発表された受益機関は、バテル社(Battelle )(オハイオ州)、モジュラー・ジェネティクス社(Modular Genetics)(マサチューセッツ州)など7社。これらのアワードは、大統領令14081号(Executive Order 14081)「持続可能で安全でセキュアな米国バイオ経済のためのバイオテクノロジー及びバイオ製造イノベーションの進展(Advancing Biotechnology and Biomanufacturing Innovation for a Sustainable, Safe and Secure American Bioeconomy)」の一環として、予定されている30件以上のアワードの一部。DBIMPの受益機関は、受益資金を基に国内のバイオ産業製造生産施設の建設について詳細な事業・技術的計画を作成する。優れたプロジェクトはその後、米国を拠点とするバイオ産業製造施設を建設するため、最高1億ドルの資金にアクセスできる後続アワードを受けることができる。 Department of Defense “DoD Releases Seven Awards for Distributed Bioindustrial Manufacturing Program” (8/20/24)
風力発電技術とサプライチェーンが改善
エネルギー省(Department of Energy)傘下のローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory: LBNL)は今般、「陸上ベースの風力発電市場報告(2024年版)(Land-Based Wind Market Report 2024 Edition)」を発表した。それによれば、2023年における米国内の新たな風力発電導入は、比較的鈍化の一年であったが、業界は成長を続け、確実なパフォーマンスを示し、サプライチェーンは拡大され、価格は魅力的になっている。報告書のキーファインディングとして以下のような点が挙げられている。①風力発電は電力供給において大幅なシェアを占める(10%)、②風力タービンは大型化が続き、風力エネルギー市場の拡大につながっている、③風力エネルギー価格は上昇したものの、購入者には依然として魅力的な価格となっている、④インフレ低減法(Inflation Reduction Act)はサプライチェーンの拡大に新たな希望をもたらしている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “Report Highlights Advancements in Wind Technology and Supply Chains” (8/21/24)