米国、新型コロナウィルスの影響により、世界中で査証サービスを停止​

国務省(Department of State)の広報官によれば、米国政府は3月18日をもって世界のほとんどの国で査証サービスを停止する。これは前代未聞の動きであり、数十万人に影響を及ぼす可能性がある。国務省は、どの国でどれぐらいの期間、査証サービスを停止するのかについては発表していないが、韓国、南アフリカ、ドイツ、スペインを含む10カ国以上の米国大使館がウェブサイト上で、サービスの停止または大幅な削減を発表した。今回の動きは、査証免除プログラム(Visa Waiver Program)には影響しない。​ ​ Reuters “U.S. suspending visa services worldwide due to coronavirus – State Department” (3/18/20) ​

DARPA、マイクロエレクトロニクス・システムの拡張性のための光学シグナルを追求する研究チームを選出​ ​

デジタル・マイクロエレクトロニクスの進展は、国防総省(Department of Defense)に、情報処理、センサー、通信の分野で必要不可欠な能力をもたらした。これらの領域におけるシステムの性能は、個々のチップのコンピュテーションの限界ではなく、それらの間で送受信される電子データによって制約されるようになってきた。集積回路(IC)間の電気相互接続のエネルギー効率及びデータ帯域幅はトランジスタ技術の進展に追いついていない。こうした課題に対処するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は「極度の拡張性のためのフォトニクス・パッケージ(Photonics in the Package for Extreme Scalability: PIPES)」プログラムを開発した。同プログラムは、新規の光学相互接続技術を開発し、マイクロエレクトロニクスのデジタル接続を大幅に改良することを狙いとしている。PIPESプログラムは先般、同プログラムの下で行われる3つの研究分野に取り組むチームを選出した。受益機関は、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego)など、合計6機関となっている。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Researchers Selected to Pursue Photonic Signaling for Microelectronics System Scalability” (3/16/20) ​

厚生省、米国をベースとする高速緊急医薬品梱包ソリューション開発を目的とした官民パートナーシップを発表​

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)は、事前に充填されたシリンジを使い、米国を拠点とし、低コストで迅速かつ大量の緊急医薬品梱包ソリューションを作るため、官民パートナーシップを開始したと発表した。HHSの準備・対応担当次官室(Office of the Assistant Secretary for Preparedness and Response: ASPR)の協力を得て、新たに発足したコンソーシアム「注射可能な医薬品の急速無菌性梱包(Rapid Aseptic Packaging of Injectable Drugs: RAPID)」は、新型コロナウィルスの流行など広範な公衆衛生の危機に、迅速かつ効率的に対応するため、事前に充填された数億本のシリンジ(注射器)を早急に用意する「戦略的国家備蓄(Strategic National Stockpile: SNS)」の実現に取り組む。このプロセスを迅速に行うためのプロジェクトが現在評価を受けている段階で、6か月以内に成果をもたらす可能性がある。ASPRは、RAPIDの先導機関として、公益法人のアピジェクト・システム・アメリカ(Apiject Systems America)を選出した。​ ​ Department of Health and Human Services “HHS Announces New Public-Private Partnership to Develop U.S.-Based, High-Speed Emergency Drug Packaging Solutions” (3/18/20) ​

エネルギー省、高性能コンピューティングを通じた製造プロセスの改良に300万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は3月17日、製造プロセスの改良を目的として、高性能コンピューティング、モデリング、シミュレーションのプロジェクトに最高300万ドルを提供すると発表した。エネルギー省は、全国的な省エネの達成及び重要マテリアルのサプライ・チェーンのライフサイクル・エネルギー消費を向上もしくは軽減することを狙いとしたプロジェクトに資金を提供する。申請者は、連邦が指定する経済区域内での大学及び非営利組織及び(または)歴史的に黒人の大学(Historically Black Colleges and Universities)と提携することが奨励されている。「製造業向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Manufacturing: HPC4Mfg)プログラムにより、業界は、エネルギー省傘下の国立研究所にある先端コンピューティング資源へのアクセスを得、製造上の主要な課題に対処し、米国製造業の競争力を強化できる」と、エネルギー副次官補(Deputy Assistant Secretary)は述べる。HPC4Mfgプログラムは、エネルギー・イノベーションのための高性能コンピューティング(High Performance Computing for Energy Innovation: HPC4EI)の一つ。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $3 Million to Improve Manufacturing Processes through High Performance Computing” (3/17/20) ​ ​

エネルギー省、科学的コンピューティング・チームに6,000万ドルを提供へ

エネルギー省(Department of Energy)は3月17日、科学的発見のためにスパコンを活用する新たなツールと技法の開発に取り組む学際チームを設立するため、6,000万ドルを提供する計画を発表した。このプログラムは「先端コンピューティングを通じた科学的発見(Scientific Discovery through Advanced Computing: SciDAC)」と呼ばれ、コンピューター科学及び応用数学の専門家と、科学的問題に取り組むための高性能コンピューティング方策を開発するための具体的な学問分野の研究者を結集させる。科学的研究のためのパワフルなコンピュテーショナル・ツール及び技法の開発を通じて、科学的発見を加速させるのが狙いである。SciDACは、科学局(Office of Science)内の6つの主要なプログラムによる合同の取り組みである。​ ​ Department of Energy “Department of Energy to Provide $60 Million for Science Computing Teams” (3/17/20) ​

エネルギー省国立研究所の一部、利用者・訪問者の立ち入りを禁止​

エネルギー省(Department of Energy)は新型コロナウィルス問題への対応として、国立研究所へのアクセスを制限し、活動を縮小し始めているが、全研究所に適用される統一的なプロトコルはなく、研究施設の一部は、新型コロナウィルス対策のための活動を続ける可能性が高い。ブルックヘイブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)は3月16日、「当国立研究所の非ユーザー、訪問者、ゲストへのアクセスは17日より停止する」(例外あり)と発表し、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)も、15日に「当研究所の職員以外は、3月17日から30日間、研究所訪問を中止」と発表した。​ ​ Science “Amid pandemic, Energy Department labs close to tens of thousands of users” (3/16/20) ​

エネルギー省、プラスチックのリサイクルR&Dに2,500万ドルの提供とアップサイクリング・コンソーシアムの立ち上げを発表​

エネルギー省(Department of Energy)は3月16日、プラスチックのリサイクルに関する研究開発(R&D)に最高2,500万ドルを提供する「ボトル:埋立地と環境から熱可塑性プラスチックを排除し続けるためのバイオ最適化技術(BOTTLE: Bio-Optimized Technologies to Keep Thermoplastics out of Landfills and the Environment)」資金提供公募(FOA)を行った。これは、エネルギー省によるプラスチック・イノベーション・チャレンジ(Plastics Innovation Challenge)(プラスチックのリサイクル技術のイノベーション促進を目的とした包括的なプログラム)の一環として行われている。また、同チャレンジを更に進展させるため、BOTTLEコンソーシアムの立ち上げも発表した。このコンソーシアムは複数の国立研究所が主導し、業界及び学術機関と協力しながら、新しいプラスチックの設計とリサイクル戦略に焦点を当てて活動する。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $25 Million for Plastics Recycling R&D, Launches Upcycling Consortium” (3/16/20) ​

グーグル社、トランプ政権の発表後、コロナウィルス用ツールは「開発の初期段階」と発表

トランプ大統領が3月13日の午後、「グーグル社(Google)は、新型コロナウィルス(COVID-19)の検査の必要性を判断するツールの開発に取り組んでおり、それはまもなく完成の見込みである」と発言したが、その後同社は、「当社の生命科学部門のベリリー(Verily)が開発中のツールはまだ初期段階である」と述べ、大統領の発言と異なる見解を示した。「我々は、COVID-19検査のトリアージ(重症度判定者)を支援するツールを開発している。それは初期段階で、ベイエリアで試験した後、時間をかけて広く拡大していくことを期待している」と述べた。発言の明確な説明を求めたメディアに対して、ホワイトハウスの高官は、「政権は実際にグーグル社と共に、検査が必要かどうかを判断し、近くで検査を実施できる場所を特定できるツールの開発に取り組んでいる」と説明した。​ ​ The Hill “Google says coronavirus tool in ‘early stages’ of development after Trump announcement” (3/13/20) ​

アマゾン社、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、「re: MARS 2020」イベントを中止​

アマゾン社(Amazon)は、機械学習、オートメーション、ロボティクス、宇宙に焦点を当てた、年次の人工知能(AI)イベント、「re: MARS 2020」を中止すると発表した。イベントは、2020年6月16日から19日まで、ラスベガスで開催される予定であった。チケットを購入した者は全額返金される。アマゾン社はre: MARSを昨年立ち上げ、昨年は、最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏(Jeff Bezos)、ランディングAI社(Landing AI)の創立者兼CEOのアンドリュー・ンー氏(Andrew Ng)、MITメディア・ラボ(MIT Media Lab)の研究者、ケイト・ダーリング博士(Dr. Kate Darling)などが講演を行った。​ ​ Tech Crunch “Amazon cancels re:MARS 2020 event amid COVID-19 outbreak” (3/13/20) ​

国防総省、5月11日まで職員の国内渡航を中止​

国防総省(Department of Defense)は3月13日の通達で、コロナウィルスのパンデミックへの対応として、5月11日まで、軍人及び非軍人の職員及びその家族が米国内及び領土を渡航することを禁止した。このガイダンスは3月16日から施行となる。対象には、恒久的な駐屯地の移動、一時的な任務が含まれ、非軍事部門の人員の移動は地元のコミュニティ内でのみ認められる。国防総省はまた、3月16日時点で、非公式の訪問(国防総省の職員及び契約業者のゲストを含む)を禁止し、ペンタゴンのツアーも3月12日に停止されている。公式訪問者は、過去14日以内に海外渡航の経験があれば、国防総省施設に入ることはできない。国防総省は3月11日に、疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)が「感染拡大が進行している」と指定する諸国への海外渡航を禁止しており、職員に遠隔勤務を奨励している。​ ​ FCW “DOD halts domestic travel for its personnel through May 11” (3/14/20) ​