DARPA、コンピュータ・ビジョンをだませる技術を求む​

​国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、コンピュータに「視覚」を持たせるシステムをだます、もしくは混乱させるための最先端技法を模索している。最近発表されたDARPAの「人工知能探査(AIE)の機会:機械ビジョン混乱のための技法(Artificial Intelligence Exploration (AIE) Opportunity: Techniques for Machine Vision Disruption)」公募によれば、システムがどのように訓練もしくは構築されたかについて洞察を得ることなく、ニューラル・ネットワークベースの機械ビジョン技術を混乱させる革新的な技術研究概念のプロポーザルを募集している。プログラムは、①ユニバーサル攻撃アルゴリズムの開発と、少なくとも3つのネットワークにおける実証、②開発された技法の進展とアルゴリズムの有効性を下支えする中核原則の特定及び特性化、の2つの段階に分けられる。期間は合計で最長18か月間の予定である。​ ​ Nextgov “DARPA Wants Tech That Can Trick Computer Vision” (4/21/20) ​

コロナウィルスのパンデミックの中、ワクチン開発の鍵となるBARDAの局長が突如退任

​ワクチン開発の先導的な専門家の一人で、厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)傘下のバイオメディカル先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)の局長を務めていたリック・ブライト氏(Rick Bright)が同局長を退任していたことが明らかになった。BARDAは、感染症流行対策の一助となる医薬品・機器・その他の技術に投資し、米政府の新型コロナウィルスのパンデミック対応の中心的存在である。現時点での退任は、不都合なタイミングでの退任となる。ブライト氏は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のより限定的なポジションへと異動し、ブライト氏の下でDARPA副局長を務めていたゲイリー・ディスブロウ氏(Gary Disbrow)が局長代理を務める。BARDAは2006年の設立以来、管理問題に悩まされていた。 ​ Stat News “Director of U.S. agency key to vaccine development leaves role suddenly amid coronavirus pandemic” (4/21/20) ​

オーク・リッジ国立研究所、最新のビッグデータ・ブレイクスルーの視覚化を加速するVISTAラボを立ち上げ​

​科学的データセットが膨大化する中、それらを収集し、不要なものを取り除き、分析することはより困難になっている。この問題は集合的に「データ・ラングリング(data wrangling)」として知られ、大きな障害となっている。実験やシミュレーションを包括的に理解し、新たな発見について効果的に普及させるため、先端の視覚化ツールの必要性が高まっている。こうしたニーズの増大を受け、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)は、「科学技術進展のための視覚的情報科学(Visual Informatics for Science and Technology Advances: VISTA)」ラボを開始した。VISTAラボは、視覚化及びデータのスペシャリストが、新しいソフトウェア及びハードウェア技術を活用し、科学的分野の課題に取り組む努力の一助とするものである。​ ​ Oak Ridge National Laboratory “ORNL launches VISTA lab to accelerate vis state-of-the-art, big data breakthroughs” (4/21/20) ​

オンラインでのコロナウィルス情報開示に向けた取り組み

​「米国民はインターネット上で、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関する最新の公衆衛生ガイダンスと、試験場所に関する最も適切な情報にアクセスする必要がある」との考えから、大統領府と主要な連邦機関は、Schema.orgと共に、これらの重要な情報がオンライン検索エンジンにおいて検索結果として表示されるようにするための取り組みをしている。Schema.orgは、グーグル社(Google)、マイクロソフト社(Microsoft)、ヤフー社(Yahoo)などの技術系企業が立ち上げた共同取り組みで、様々なウェブサイトのコードに加えられる標準タグの作成に取り組んでおり、これによって特定の情報が含まれたウェブページが検索結果に表示されやすくなる。COVID-19のパンデミックに応答する形で、Schema.orgは、COVID-19の予防措置、疾病感染統計、自宅待機のルールや渡航ガイダンス、試験を受けるための情報が含まれたウェブページのための標準タグを公開している。​ ​ White House “Connecting Americans to Coronavirus Information Online” (4/15/20) ​

ラブコープ社のCOVID-19自宅検査キット、初のFDA承認を得る​

ラブコープ社(LabCorp)の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)自宅検査キット、「ピクセル(Pixel)」が、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)による「緊急使用承認(Emergency Use Authorization: EUA)」を付与された。本検査キットは、自宅で試料を採取することを目的としたもので、鼻腔用綿棒などの採取マテリアルと、それをラボで検査するための返信用封筒が含まれる。FDAはこれまで、自己検査キットもしくは試料採取キットの使用を承認しておらず、数多くのベンチャー企業が類似製品を発表している中、「それらの使用はFDAのガイドラインの下で承認されたものではない」と明確に述べていた。自宅で採取できる検査キットの承認は、FDAにとり、大きなステップとなる。​ ​ Tech Crunch “LabCorp’s at-home COVID-19 test kit is the first to be authorized by the FDA” (4/21/20) ​

バッテリー貯蔵、スマート・グリッド、エネルギー効率分野でのベンチャー企業、今年第1四半期に2億5,200万ドルのVC資金を調達​

​マーコム・キャピタル・グループ(Mercom Capital Group)の報告によれば、バッテリー貯蔵、スマート・グリッド、及び、エネルギー効率分野のベンチャー企業は、2020年第1四半期に、ベンチャー・キャピタル(VC)から2億5,200万ドルを調達した。これは、前年同期(2億1,000万ドル)から20%の増加となる。部門別のVC調達額は、バッテリー貯蔵企業が1億6,400万ドル(6件の取引案件)、スマート・グリッド企業が8,100万ドル(7件)、エネルギー効率企業が700万ドル(3件)となっている。 ​ Environmental Leader “Battery Storage, Smart Grid, and Efficiency Companies Raise $252 Million in VC Funding in Q1 2020” (4/21/20) ​

エネルギー省、ガス・タービン向けの超高温耐性マテリアルの開発に2,800万ドルを投入

​エネルギー省(Department of Energy)は4月21日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の新しいプログラム「タービンの効率性を進展させる超高温耐性マテリアル(Ultrahigh Temperature Impervious Materials Advancing Turbine Efficiency: ULTIMATE)」に最高2,800万ドルを提供すると発表した。ULTIMATEプログラムは、ガス・タービン翼の高温及び高圧力環境でも作動する超高温マテリアルの開発及び実証に取り組む。具体的には、発電及び航空業界におけるガス・タービンへの応用を狙いとする。タービン翼など最も厳しい環境で使用されるマテリアルの熱耐性能力は、ここ数十年で1100℃まで向上したが、効率性及び経済性を更に引き上げるため、業界標準の超合金よりも大幅に高い温度で動作する新規マテリアルを発見、開発、導入する新たな機会が生じている。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $28 Million to Develop Ultrahigh Temperature Materials for Gas Turbine Applications” (4/21/20) ​

エネルギー省、エネルギー・イノベーションのための高性能コンピューティングに助成予定

​エネルギー省(Department of Energy)は4月21日、製造業のプロセス改良、製品のライフサイクル・エネルギー消費への対処、省エネ効率と貯蔵技術の強化につながる高性能コンピューティング・プロジェクトを対象として2020年春に公募を行う意向を通知した。トランプ政権は、国家の重要課題の解決に高性能コンピューティングを使用することを優先付けており、トランプ大統領は2020年3月に、世界中の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)研究者へ世界最速の高性能コンピューティング資源を提供することを目的として、「COVID-19高性能コンピューティング・コンソーシアム(COVID-19 High Performance Computing Consortium)」を発表した。この官民コンソーシアムは大統領府、エネルギー省、IBM社が主導し、産官学のリーダーが参加している。今回の製造業プログラムは、「エネルギー・イノベーションのための高性能コンピューティング(High Performance Computing for Energy Innovation: HPC4EI)」イニシアチブを構成するコンポーネントの一つで、HPC4EIは毎年春と秋に公募を行っている。​ ​ Department of Energy “Energy Department Announces a Notice of Intent to Issue Funding for High Performance Computing for Energy Innovation” (4/21/20)

MIT、人権問題の懸念を巡り、中国のAI企業との関係を解消​

​マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は、中国の人工知能企業、アイフライテック社(iFlytek)との研究協力を解消した。同社は、新疆地区北西部でイスラム教徒を偵察する技術を供給していたと非難されている。MITは、中国、ロシア、サウジアラビアの企業からの資金について、新たに強化されたガイドラインの下で予定されていたプロジェクトを見直した結果、2月に関係を解消した。MITはアイフライテック社との協力を解消した理由や、見直しを受けたプロジェクトについて詳細を発表していないが、同大学は2年前に同社との関係が開始されて以来、一部の学生とスタッフから反発を受けていた。米国の企業と大学は近年、中国の技術系企業との関係を構築しているが、両国間の関係冷却化に伴い、こうした関係は精査の目にさらされつつある。​ ​ Wired “MIT Cuts Ties With a Chinese AI Firm Amid Human Rights Concerns” (4/21/20) ​

エネルギー省、核融合エネルギーのための量子情報科学研究に1,200万ドルを発表​

​エネルギー省(Department of Energy)は4月20日、核融合エネルギー及びプラズマ科学のための量子情報科学(Quantum Information Science: QIS)研究に1,200万ドルを提供する計画を発表した。核融合エネルギーにおける問題を解決するための量子コンピューティング・アルゴリズムの設計、核融合実験のための量子検知診断開発、高エネルギー密度プラズマを使った新規量子マテリアルの形成など、様々なトピックに重点を置いた研究が期待されている。大学、非営利組織、民間企業、エネルギー省傘下の国立研究所が応募でき、ピアレビューに基づいて選出され、年間5万ドル~100万ドルで3年間のグラントとして提供される。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $12 Million for Research on Quantum Information Science for Fusion Energy” (4/20/20) ​ ​