NIH、COVID-19ワクチン及びその他の予防ツールを試験する臨床試験ネットワークを立ち上げ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関する様々な調査ワクチンや予防を意図したモノクローナル抗体の大規模な臨床試験を行うために、数千人のボランティア登録を狙いとした新たな臨床試験ネットワークを確立した。「COVID-19予防試験ネットワーク(COVID-19 Prevention Trials Network: COVPN)」と呼ばれ、HIVやその他の感染症を対象とした既存の4つの臨床試験ネットワーク(NIAIDが資金提供)を統合して確立された(これらの既存ネットワークは、従来の活動も継続する)。厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)のアレックス・アザー長官(Alex Azar)は、「統一的な臨床試験ネットワークを確立することは、2021年1月までに相当数の安全で効果的なワクチンを実現することを狙いとしたトランプ大統領の『オペレーション・ワープ・スピード(Operation Warp Speed)』の主要な要素である」と述べた。 National Institutes of Health “NIH launches clinical trials network to test COVID-19 vaccines and other prevention tools” (7/8/20)

PCAST、新たなR&D研究所やAI支出の急増を提案

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology: PCAST)は先週、「未来の産業(Industries of the Future: IotF)」に関連する研究開発(R&D)の促進、国家STEM労働力ニーズへの対応、米国研究エンタープライズ内の国立研究所のより良い活動、に重点を置いた3つの小委員会からの勧告を受け入れた。勧告には、協調的なR&Dセンターの設立が含まれており、これには一連の「IotF研究所」(基礎研究と応用研究の間のフィードバックを強化し、技術商業化の加速を狙いとする)がある。PCASTは、人工知能(AI)を先端製造及びバイオテクノロジーに応用することに重点を置く2つの旗艦研究所の可能性を示唆した。PCASTはまた、AIのR&Dへの非国防投資を現行の年間約10億ドルから2030年までに100億ドルに増加させることを要請している。 American Institute of Physics “PCAST Proposes New R&D Institutes, Spending Surge for AI” (7/6/20)

「大学ラボは配慮の上で再開可能」との報告

ジェイソン(JASON)科学諮問委員会がまとめた報告書「大学のオンサイト研究に戻る間、新型コロナウィルス感染症のリスクを緩和する(Managing the Risk From COVID-19 During a Return to On-Site University Research)」によれば、COVID-19のパンデミックを受けて閉鎖されている大学の研究ラボは、脆弱性を軽減するために必要な措置を講じれば、安全に再開できるという。再開のための措置には、マスクの着用や物理的距離、検査などが提案されている他、現時点ではなじみのない措置も含まれている。例えば、「話すことは、学術活動において重要な一部であるが、マスクを着用していても、相手への飛沫の可能性があるため、話す場合はソフトに話す必要がある」という。本報告書は、大学ラボのニーズに焦点を当てたものであるが、そのファインディングと勧告はその他の大学環境や非学術機関の環境においても広く適用可能である。 Federation of American Scientist “With Care, Research Labs Can Reopen, JASONs Say” (7/2/20)

エネルギー省の製造研究所、スマート製造プロジェクトを選出

エネルギー省(Department of Energy)クリーン・エネルギー・スマート製造イノベーション研究所(Clean Energy Smart Manufacturing Innovation Institute: CESMII)は7月7日、スマート製造イノベーションを進展する4件のプロジェクトに合計最高170万ドルを提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、スマート製造の技術やプロセス、労働力開発を支援する教育プログラムを創出する。選出されたのは、①ウェスト・バージニア大学(West Virginia University)とフェスト・ダイダクティック社(Festo Didactic)(多様な教育背景を持つ学生が、伝統的な製造や産業慣行、データ主導分析をスマート製造システムに応用する方法を学ぶカリキュラムの創設)、②パーデュー大学(Purdue University)(スマート製造の認可科学学士プログラムの設計及び開発)など4件である。 Department of Energy “Energy Department Manufacturing Institute Selects Projects to Advance U.S. Leadership in Smart Manufacturing” (7/7/20)

エネルギー省、エネルギー企業にサプライチェーンの脆弱性に関する意見を要請

5月の大統領令「米国の大規模電力システムの確保(Securing the United States Bulk-Power System)」に従い、エネルギー省(Department of Energy)電力局(Office of Electricity)は、電力部門の企業が自社のサプライチェーンをサイバー攻撃から守るためにどのような措置を講じているか、そして海外敵対者の機器の使用についてコメントを求める、「情報の要請(request for information)」を行った。大統領令は、こうした機器の使用を禁止し、エネルギー長官にベンダーとしての基準を確立するよう命じていた。7月8日付けの連邦広報(Federal Register)は、海外敵対者として具体的にロシアを中国を挙げ、「国家情報長官室(Office of the Director of National Intelligence)によると、両国は先端サイバープログラムを有し、米国の重要インフラを脅かす、ほぼ同等の敵対者」と指摘している。また、その他の国として、イラン、北朝鮮、ベネズエラが含まれている。 Nextgov “Administration Asks Energy Companies to Report on Supply Chain Vulnerabilities” (7/7/20)

最高裁判所、キーストン・パイプラインの建設を阻止

最高裁判所(Supreme Court)は7月6日、モンタナ州のキーストンXL(Keystone XL)パイプラインについて、その建設を阻止する連邦裁判所命令を巡る控訴裁手続きが続いている間、TCエナジー社(TC Energy)に一部建設を認めるよう求めていたトランプ政権の要請を却下した。ただし、これを報じたニューヨークタイムズ紙(New York Times)によれば、今回の裁判所決定は、その他の石油・天然ガス・パイプラインが規制当局による簡素な審査を受けるだけで水路を横断することを容認する許認可プログラムを一時的に復活させることになるという。許認可プログラムの復活は、石油・天然ガス業界全体にとっては勝利であるが、TCエナジー社とキーストン・プロジェクトの活性化を推進していたトランプ政権にとっては敗北となる。 Axios “Supreme Court leaves in place order blocking Keystone Pipeline construction” (7/7/20)

裁判所、ダコタ・アクセス・パイプラインの一時的閉鎖を命令

連邦判事は7月6日、ノースダコタ州からイリノイ州の原油貯蔵ターミナルまでを結ぶパイプライン(2017年に運用開始)「ダコタ・アクセス・パイプライン(Dakota Access Pipeline)」について、米陸軍工兵隊(U.S. Army Corps of Engineers: USACE)が新たな環境分析を実施する間、一時的に閉鎖することを命じた。本パイプラインを巡っては、数年に亘って法廷闘争が続いており、今回の決定は、化石燃料プロジェクトを推進してきたトランプ政権にとっては敗北、これに反対してきたネイティブ・アメリカン及び環境保護派にとっては勝利となる。 Axios “Court orders temporary shutdown of Dakota Access Pipeline” (7/6/20)

アトランティック・コースト・パイプラインの終焉

デューク・エナジー社(Duke Energy)とドミニオン・エナジー社(Dominion Energy)は7月5日、ウェストバージニア州からノースカロライナ州まで600マイルを結ぶ天然ガスライン計画「アトランティック・コースト・パイプライン(Atlantic Coast Pipeline)」を断念した。これは、本計画に反対してきた環境保護団体の勝利となる。同時に、許認可を迅速化させ、環境評価を縮小しようとするトランプ政権の努力にもかかわらず、大手パイプラインやその他のプロジェクトが直面する障害が浮き彫りとなる形となった。 Axios “The stakes of the Atlantic Coast Pipeline’s demise” (7/6/20)

オンライン授業のみを行う大学の外国人留学生に関し、ビザ発給及び米国内滞在を禁止

国土安全保障省(Department of Homeland Security)は「学生・交換訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program)」に関し、新しいガイドラインを7月6日に発表した。このガイドライン(暫定的最終規則)は、大学が、現在のパンデミックを受けて、「オンライン授業のみ」の形式を採択した場合、外国人留学生が米国内に戻ってくるもしくは米国内に滞在し続けることを禁止するものである。ハーバード大学(Harvard University)を含む多くの大学が、今秋からキャンパスは再開するが、授業はオンラインで実施すると発表している。この場合、新規則の下では外国人留学生は国内で学業することができなくなり、また、大学の授業モデルが学期の途中でオンライン式から対面式へ変更された場合、外国人留学生が米国に戻ってくることは困難となる。一方、学期の途中で、対面式からオンライン式に変更になった場合、外国人留学生は離米もしくは対面式の学校に切り替えるなどの代替策を余儀なくされる。 Inside Higher ED “International Students Banned From Online-Only Instruction” (7/7/20)

エネルギー省、アントレプレナーシップ・プログラムに参加する20のイノベーターを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月6日、研究所組み込み型アントレプレナーシップ・プログラム(Lab-Embedded Entrepreneurship Program)に参加する新たなコホートとして20名の研究者を発表した。これらの研究者は今後2年間にわたり、国立研究所の専門的なメンターシップと世界クラスの施設を活用し、エネルギー及び製造技術を製品の概念から進展させることに取り組む。同プログラムは、優秀な科学者及びエンジニアを国立研究所内に配置し、エネルギーまたは製造ビジネスの立ち上げにつながる可能性がある研究開発を実施させるものである。今回選出されたコホートは、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)で実施されるプログラムに参加する。 Department of Energy “Energy Department Welcomes 20 Innovators to Lab-Embedded Entrepreneurship Programs” (7/6/20)