ソーラー・エネルギー技術局、複数年プログラム計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)のソーラー・エネルギー技術局(Solar Energy Technologies Office: SETO)は、エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の一部であり、気候行動やクリーン・エネルギー雇用の創出、エネルギー正義に関する国家的進展を前進させている。SETOは、ソーラー・エネルギーの研究・開発・実証・導入の議題設定で重要な役割を果たしている。今回発表された複数年プログラム計画(Multi-Year Program Plan)」は、米国内でソーラー・エネルギー技術の進展と平等な導入を加速させるための今後5年間の戦略を概説したものである。 Department of Energy “Solar Energy Technologies Office Multi-Year Program Plan” (5/4/21)

半導体業界と下流部門のリーダーが、国内半導体製造研究への連邦投資を確保するため、同盟を形成

半導体企業の分野横断型同盟と、下流部門である様々な重要セクターの大手半導体利用企業は5月11日、「米国半導体事業者同盟(Semiconductors in America Coalition: SIAC)」の発足を発表すると共に、国内の半導体製造のインセンティブ及び研究イニシアチブとして500億ドルを予算付けするよう議会に要請した。SIACのミッションは、米国の経済/国家安全保障/重要インフラを強化するため、米国内の半導体製造及び研究を推進する連邦政策を進展させることである。SIACはまた、「米国チップ法(CHIPS for America Act)」のための資金拠出を確保することに主要な焦点を当てている(同法は、今年初めに成立し、必要とされている半導体の製造インセンティブと研究イニシアチブを承認したものの、資金拠出されていない)。 Semiconductors in America Coalition “Semiconductor Industry and Downstream Sector Leaders Form Coalition to Secure Federal Investments in Domestic Chip Manufacturing and Research” (5/11/21)

バイデン大統領、米国のサイバーセキュリティ強化及び連邦政府ネットワーク保護の新たな進路を示した大統領令に署名

バイデン大統領は5月12日、米国のサイバーセキュリティを強化し、連邦政府のネットワークを保護することを目的とした大統領令(Executive Order)に署名した。コロニアル・パイプライン社(Colonial Pipeline)などで起きた最近の事件は、米国の官民セクターの事業体が、国家及びサイバー犯罪者による高度で悪質なサイバー活動に直面していることを改めて想起させる。今回の大統領令は、連邦ネットワークの保護、米政府と民間セクターの間のサイバー問題に関する情報共有の向上、事件が発生した際の米国の対応能力の強化を通じ、サイバーセキュリティ防衛の改善へ向けて大幅な貢献をするものである。具体的には本大統領令により、①政府と民間セクターの間の情報共有を脅かす障害の排除、②連邦政府におけるより優れたサイバーセキュリティ基準の現代化と実践、③ソフトウェア・サプライチェーン安全保障の向上、④サイバーセキュリティ安全審査委員会の設立、などが行われる。 White House “FACT SHEET: President Signs Executive Order Charting New Course to Improve the Nation’s Cybersecurity and Protect Federal Government Networks” (5/12/21)

MIT、気候危機対策を目的とした新たな行動計画を発表

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は、世界で加速する気候危機に対処する野心的計画を新たに発表した。「ファスト・フォワード:今後十年間のMITの気候行動計画(Fast Forward: MIT’s Climate Action Plan for the Decade)」と題する計画には、この世界的に重要な問題に関するMITの専門性を結集させる上で必要とされる新技術や新政策、新手法のアウトリーチに対処するため、広範な一連の新イニシアチブや既存プログラムの大幅な拡大が含まれている。新たな計画を通じてMITは、2026年までにネットゼロ排出を達成することにコミットを表明し、脱炭素化へ向けてMITの総力を結集させる方向性を示している。 Massachusetts Institute of Health “MIT unveils a new action plan to tackle the climate crisis” (5/12/21)

DARPA、多量出血の治療を目的とした現場での利用と常温保存が可能な代替血液の開発に取り組む

軍事及び非軍事の環境において、外傷による多量出血は、生存可能性がありながらも病院に到着する前の死亡につながる要因である。全血の輸血は、戦地での負傷者治療において望ましい蘇生液であるが、遠隔地でのその利用は、保存要件などを含む問題から困難である。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「多量出血のためのバイオ人工蘇生液製品による現場で利用可能なソリューション(Fieldable Solutions for Hemorrhage with bio-Artificial Resuscitation Products: FSHARP)」プログラムは、最近の技術進展を活用し、代替血液製品の重要かつ早急のニーズに対応することを狙いとしている。FSHARPは4年間の取り組みで、前半の技術分野(TA)1は「代替血開発(Blood Substitute Development)」、後半のTA2は、「製造と安定化(Manufacturing and Stabilization)」となっている。 Defense Advanced Research Project Agency “Developing Field Deployable, Shelf-stable Whole Blood Substitutes to Treat Hemorrhage” (5/11/21)

UCバークレー校、イノベーション及びアントレプレナーシップの拠点ハブを開設

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)は、気候変動や壊滅的なパンデミックなど、世界的に急務となる社会的な大問題の解決策に取り組むことができるハブとしてベイカー・バイオエンジニュイティ・ハブ(Baker BioEnginuity Hub: BBH)を立ち上げる。BBHは、現在、世界を変革する可能性がある大学発ベンチャーを支援しつつ、明日の革新的リーダーを育成することを狙いとした新たな大学イニシアチブである。BBH内にあるベイカー・ラボ(Baker Labs)が起業を支援することになる。BBHは今年後半に開設予定で、ベイカー・ラボにおいて最大80件のスタートアップ企業にラボとオフィスの賃貸が提供される。 Berkeley News “Bakar BioEnginuity Hub: Berkeley’s bold new home for innovation, entrepreneurship” (5/11/21)

DARPA、軍の準備態勢に影響する問題に取り組む研究チームを発表

時差や食品を媒介とする病原菌は一般的な渡航者だけでなく、兵士の準備態勢に対して不便をもたらすことになり、軍事ミッションの成否を分ける課題ともなり得る。このため、兵士の活動能力を最大限にすることを目指し、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「環境的準備のための先端の順応及び保護ツール(Advanced Acclimation and Protection Tool for Environmental Readiness: ADAPTER)」プログラムは、兵士が自身の生理状態を制御できるハイブリッド機器の開発に取り組むことになる。DAPRAは5月10日、ADAPTERプログラムから助成を受ける、3の研究チームを発表しており、そのうちの1チームであるスタンフォード大学(Stanford University)は、最大30日間にわたり、オンデマンドでメラトニンを生成及び放出する埋め込み式機器の開発に取り組む計画である。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Announces Researchers to Tackle Common Travelers’ Issues that Impact Force Readiness” (5/10/21)

DARPA、複数領域ミッションのための常時接続が可能な相互接続ネットワークを模索

現代の戦闘において、有用かつ信頼性の高い戦術的なデータ及び通信のネットワークを有することは重要である。しかし、現在の軍事ネットワークは手動かつ静的な構成・設定で、拡張が容易でないなどの問題がある。どのような状況でも兵士が常時データを送受信できることを確実にする相互接続ネットワーク(ネットワークのネットワーク)を劇的に制御する能力は現存しない。このため、継続的に利用可能なネットワーク経路を提供することを目指し、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は最近、「ミッション総合型ネットワーク制御(Mission-Integrated Network Control: MINC)」プログラムを発表した。MINCは、通信機器やネットワーク資源に関係なく、ネットワークのネットワークを自動的に構成・設定するソフトウェアの開発を目指す。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Seeks “Always On” Interconnected Networks for Multidomain Missions” (5/7/21)

農務省、移転した部門のDC再移転はなし

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は、トランプ前政権下において地方に移転したUSDA傘下の2局を再移転して戻すことはしないと発表した。トランプ前政権下で、USDA傘下の経済研究サービス(Economic Research Service: ERS)と米国食品・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)は、ミズーリ州カンザス・シティへ移転することが決定された。USDAは、その措置による混乱を最小限に留め、労働力の再建に取り組んでいるとし、同省広報官は、「職員は困難な数年を経験しており、我が省としては、その家族や生活を再び根こそぎ奪うことは望んでいない」とコメントしている。 Capital Press “USDA says relocated agencies will not move back to D.C.” (5/4/21)

DARPA:研究者が、オンライン通信上の「皮肉」検知を実証

オンライン通信上の感情分析(前向きな感情、否定的な感情、どちらでもない感情を特定するプロセス)は、商業及び国防の双方のコミュニティにとり、重要な焦点先となりつつある。しかし、実際に述べていることと反対の意味合い(相手を傷つけたり馬鹿にしたりする)を持つ「皮肉」がオンライン上のテキストで行われている場合、感情分析を実施する上で大きな障害となる。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「オンラインの社会的行動のコンピュテーショナル・シミュレーション(Computational Simulation of Online Social Behavior: SocialSim)」プログラムの下で、中央フロリダ大学(University of Central Florida)は、AIによる「皮肉検知」を通じてこうした問題のソリューション開発に取り組んでいる。具体的に、テキスト通信における皮肉を正確に分類できる深層学習モデルを実証し、オンライン上の感情分析の障害に対処している。 Defense Advanced Research Project Agency “Researchers Demonstrate Sarcasm Detector for Online Communications” (5/6/21)