バイデン大統領、海外の電気自動車用金属に注目

情報筋によれば、バイデン大統領は、電気自動車(EV)の生産に必要な金属の大半を、カナダやオーストラリアといった同盟国から調達し、それらを国内で加工処理して電池部品とする計画である。これは、環境保護派への配慮を意図した戦略の一部であるという。この計画は、バイデン大統領がこうした金属の国内調達に力を入れることを期待していた米国の鉱業事業者にとっては打撃となる。バイデン政権は、より多くの米鉱業事業者に許認可を付与することよりも、鉱物を国内で加工処理して電池部品とすることで雇用を創出することを重視しているという。これにより、業界のリーダーである中国にEV用資源を依存する割合を低減すると同時に、製造業雇用で労働組合をからの支援を引き付け、パンデミックによる失業を軽減する一助となることが目指されている。 Reuters “Exclusive: Biden looks abroad for electric vehicle metals, in blow to U.S. miners” (5/25/21)

OECD、ハイリスク/ハイリワード研究を育成する効果的な政策に関する報告書を公表

経済協力開発機構(Organisation for Economic Cooperation and Development: OECD)は今般、「ハイリスク/ハイリワード研究を育成する効果的な政策(Effective Policies to Foster High-Risk/High-Reward Research)」と題する報告書を公表した。報告書は、ハイリスク/ハイリワード(high-risk high-reward: HRHR)研究を育成することを意図した政策及び研究資金メカニズムについて分析を行い、様々な状況でHRHR研究を育成する上で有望な慣行をまとめている。背景には、リスキーで型破りなアイデアに関する研究を奨励・支援することを怠ると、国の競争力や国家的及び世界的な課題を解決するための科学の育成に関する能力などが長期的に危険にさらされるのではないかという懸念がある。報告書の分析は主に、様々な国のHRHR研究資金スキームに関するアンケート調査に基づき、的を絞ったインタビューによって補完された内容となっている。 Organisation for Economic Cooperation and Development “Effective policies to foster high-risk/high-reward research” (5/18/21)

アイダホ国立研究所はアイダホ州経済に大きく貢献

「2020年度 アイダホ国立研究所の経済効果に関する要旨(Idaho National Laboratory Fiscal Year 2020 Economic Impact Summary)」によれば、アイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory: INL)は引き続きアイダホ州経済の主要な貢献機関となっている。報告書のハイライトとして、①INLの総合的な経済効果は、前年度から3億3,600万ドル増加して28億8,000万ドルに達した(前年比13.2%)、②INLは平均して5,022名を雇用しており、INLの運営を委託されているバテル・エネルギー・アライアンス社(Battelle Energy Alliance: BEA)はアイダホ州内で7番目に大きい民間雇用主で、官民全ての事業主の中では10番目に大きい雇用主となっている、③INLはアイダホ州の企業へ2億2,900万ドルを支出した、などが挙げられている。 Idaho National Laboratory “IDAHO NATIONAL LABORATORY A MAJOR CONTRIBUTOR TO IDAHO’S ECONOMY” (5/19/21)

G7、地球温暖化の制限を目的として海外の石炭プロジェクトへの資金拠出を停止することで合意

主要7か国(G7)の環境大臣は、国際的な石炭プロジェクトへの新規の資金拠出は年内で停止することを誓約した。これは、国際的な気候変動対策として、画期的なものである。5月21日に発表されたG7環境大臣による声明で、「排出を捕獲する努力が行われていない場合、国際的な石炭火力発電への政府の新たな直接的支援を終結するため、具体的な策を講じる」と誓約した。力強い文言は、来月にG7の首脳が英国で会合する際に更なる気候誓約が行われるための土台となる。G7諸国はまた、産業革命前と比較して気温の上昇を1.5℃以下に抑えるために加速的努力を行うことを誓約した。 Financial Times “G7 agrees to stop overseas funding of coal to limit global warming” (5/21/21)

エネルギー省、地熱エネルギー技術の進展に1,200万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月30日、地熱エネルギーシステムの効率性を高め、クリーンな再生可能エネルギー生産に利用できるようにする技術に最高1,200万ドルを提供すると発表した。今回発表された資金提供公募(FOA)「地熱強化システムの水圧特性を制御する革新的手法(Innovative Methods to Control Hydraulic Properties of Enhanced Geothermal Systems)」は、地熱強化システム(Enhanced Geothermal System: EGS)貯留槽への液体フローを制御する技術・技法の研究・開発・実証・導入を支援するものである。2019年の地熱ビジョン(GeoVision)研究で、今回のFOAのような資金提供を受けた技術改良により、地熱発電は2050年までに26倍の60ギガワット電力(GWe)になると結論づけられたが、現在、米国内で導入された地熱エネルギーはわずか3.7GWeである。 Department of Energy “DOE Announces $12 Million to Advance Geothermal Energy Technologies” (4/30/21)

エネルギー省、社会的に恵まれない地域社会でのソーラー導入加速を目的としたイニシアチブを開始

エネルギー省(Department of Energy)は5月4日、社会的に恵まれない地域社会におけるソーラー・エネルギーの導入を支援し、技能を有する多様な労働力を構築することを目的とした一連の新たな取り組みを発表した。これには、1,550万ドルの新たな資金提供も含まれる。今回発表された新たな取り組みは、①社会的に恵まれない地域社会を対象とした技術支援資金提供(Funding Technical Assistance for Underserved Communities)(より平等なソーラーの導入を奨励するプログラムを更新・管理するSolスマート(SolSmart)に今後5年間で1,000万ドルを、技術支援に550万ドルを提供)、②地域社会によるソーラー・プロジェクトの恩恵の活用(Leveraging Benefits of Community Solar Projects)、③労働力の多様性と技能訓練の向上(Increasing Workforce Diversity and Skills Training)の3つ。 Department of Energy “DOE Launches Initiatives to Accelerate Solar Deployment in Underserved Communities” (5/4/21)

エネルギー省、エネルギー効率に優れた水素ガス・タービンの最先端研究に620万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は5月12日、クリーンかつ高性能で効率性に優れた燃焼燃料としての水素によるタービン・ベースの発電を進展させることを狙いとし、8件の大学主導プロジェクトに、合計約620万ドルの連邦資金を提供すると発表した。水素発電の信頼性と効率性、性能を強化することで、炭素排出を削減し、2035年までに100%のクリーン電力を達成するというバイデン=ハリス政権の目標を進展させる。化石エネルギー局(Office of Fossil Energy)の「大学タービン・システム研究(University Turbines Systems Research: USTR)」プログラムの下、ジョージア工科大学(Georgia Tech)、フロリダ中央大学(University of Central Florida)など8大学が受益する。 Department of Energy “DOE Awards $6.2 Million for Cutting-Edge Research for Efficient Hydrogen Gas Turbines” (5/12/21)

エネルギー省の「より良い建造物イニシアチブ」、135億ドルの省エネを実現

エネルギー省(Department of Energy)が5月17日に発表した報告書「2021年より良い建造物進捗報告(2021 Better Buildings Progress Report)」によれば、同省の「より良い建造物イニシアチブ(Better Buildings Initiative)」は、約1,000の企業、政府、その他のパートナー機関との協力により、過去1年間の省エネ額は135億ドルに達し、1億3,000万メトリック・トン以上の炭素排出を節約した。これは、単一年における自動車2,820万台分の温室効果ガス排出に相当する。また、自動車メーカーや食品サービス企業、大学、地方自治体など50以上の大手パートナー機関と協力し、低炭素戦略の追求における経験、成功、課題を共有する「低炭素パイロット(Low Carbon Pilot)」を開始すると発表した。 Department of Energy “DOE’s Better Buildings Initiative Saves $13.5 Billion in Energy Costs” (5/17/21)

グランホルム・エネルギー長官、住宅及び建造物のエネルギー効率強化と消費者の節約を目的とした全国的行動を発表

建造物のエネルギー効率に関する大統領府円卓会議の一環として、エネルギー省(Department of Energy)のジェニファー・グランホルム長官(Jennifer M. Granholm)は5月17日、米国の住宅及び建造物によりクリーンかつスマートで手頃な費用のエネルギー・サービスを供給するための抜本的行動を発表した。建造物部門が気候危機にもたらす影響を大幅に削減することが狙いである。具体的には、①建設部門の未来の労働力への投資、②冷暖房システムの効率性向上、③スマート建造物技術の導入の促進、④業界との協力による建造物の脱炭素化、⑤エネルギー効率に優れた先端の窓及び窓枠の有用性と導入の加速、が挙げられている。 Department of Energy “Secretary Granholm Unveils National Actions to Increase Energy Efficiency for Homes and Buildings and Save Costs for Consumers” (5/17/21)

エネルギー省、バイオ燃料生産の炭素排出量の大幅削減に取り組むプロジェクトに3,500万ドル投資

エネルギー省(Department of Energy)は5月14日、再生可能バイオ燃料の炭素排出を削減し、生産量と効率性の拡大につながるプロジェクトに3,500万ドルを提供すると発表した。国内で9つの州にある大学や研究所の15のプロジェクトが、エネルギーや輸送、農業部門で使用されているバイオ精製プロセスの脱炭素化につながる新技術の進展に取り組む。エネルギー省傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)が、「バイオ経済のためのエネルギーと炭素の最適化による合成(Energy and Carbon Optimized Synthesis for the Bioeconomy: ECOSynBio)」プログラムを通じて、資金を拠出する。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Invests $35 Million to Dramatically Reduce Carbon Footprint of Biofuel Production” (5/14/21)