首都圏メトロ社、ディーゼル型バスの段階的廃止と2045年までに全車両電気化の計画

ワシントン首都圏交通局(Washington Metropolitan Area Transit Authority)(通称メトロ)の理事会は6月22日、今後20年以上をかけてメトロのバス車両を段階的に電気化する計画を承認した。これにより、メトロ社による年間のバス車両購入は天然ガス式及びディーゼル式の車両から移行し、2023年から毎年電気式のバスを購入する。非電気式のバス車両の購入は2030年までに段階的に廃止し、2045年までにメトロ社の全てのバス車両は、電気式またはその他の非汚染型になる計画である。計画では、ガスを排出しない車両であればどのような種類のバスも購入可能となる。バイデン政権が、全国的に交通機関の改良と現代化を優先付け、6月24日には、電気バスへの75億ドルを含む超党派のインフラ合意が行われ、首都圏で交通機関のリーダーに、サービス改善と車両の電気化を促す勢いがある中での今回の決定となった。 Washington Post “Metro is phasing out diesel-powered buses, with plans to transform its fleet to electric by 2045” (6/24/21) …

米国と欧州、貿易の新たな規制を作成する合同技術評議会を設立へ

中国の影響力増大に対して欧州同盟国と共に挑むバイデン大統領の広範な努力の一環として、米国と欧州は今週、新たな合同技術・貿易イニシアチブを発表した。米欧貿易・技術評議会(U.S.-EU Trade and Technology Council)が新たに設立され、同評議会は、①新興技術のための新たな国際貿易標準を確立する、②オンラインで民主的価値を推進する、③米国と欧州が最先端の研究開発で協力する道を探る、という3つの目標を掲げる。米国側の共同委員長は、国務省(Department of State)のアントニー・ブリンケン長官(Antony Blinken)、商務省(Department of Commerce)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)、米通商代表部(U.S. Trade Representative: USTR)のキャサリーン・タイ代表(Katherine Tai)が務める。中国政府は、技術部門への大幅な公的投資を行い、国家政府が管理し、国家の政治的価値を反映させたインターネット経済を創出している。 CNBC “America and Europe will create a joint tech council to craft new rules on trade” (6/15/21)

米国、中国企業からのソーラー・パネル材料の輸入を禁止

バイデン政権は6月23日、強制労働の疑いがある中国企業の合盛硅業(Hoshine Silicon Industry)製の主要なソーラー・パネル材料を米国が輸入することを禁止した。また、商務省(Department of Commerce)は別途、同社及びその他中国企業3社と、準軍事組織の新疆生産建設兵団(Xinjiang Production and Construction Corps: XPCC)について、「新疆地区のウイグル人及び少数派のイスラム教徒の強制労働に関与している」として、これらの組織を輸出制限の対象となる事業者リスト(entity list)に加えた。リストに追加された組織の少なくとも一部は、ソーラー・パネルの生産に使用される単結晶シリコン及び多結晶シリコンの主要生産業者である。 Reuters “U.S. bans imports of solar panel material from Chinese company” (6/24/21)

NIST、AIに関する偏見のリスクの軽減に新たな手法を提案

人工知能(AI)に関する偏見は、人々の生活を脅かしたり、AIに対する一般市民の信頼を損なう有害な影響をもたらす可能性がある。こうした影響に対処するための努力として、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、AIの偏見を特定及び管理するための手法を進めており、それを向上させるために一般市民からの支援を要請している。NISTの手法は、「人工知能における偏見の特定と管理に関する提案(A Proposal for Identifying and Managing Bias in Artificial Intelligence)」と題する文書に概説されており、この文書に対するパブコメは8月5日まで受け付けている。パブコメは、今後数カ月間にわたってNISTが行う協調的なバーチャル・イベントの議題形成に役立てられる。これらは、信頼性と責任あるAIの開発を支援するためのNISTによる広範な取り組みの一環である。 National Institute of Standards and Technology “NIST Proposes Approach for Reducing Risk of Bias in Artificial Intelligence” (6/22/21)

オーク・リッジ・コリドーに世界級のベンチャーコミュニティが成長中

オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)、テネシー・バレー公社(Tennessee Valley Authority)、テネシー大学システム(University of Tennessee System)は6月3日、テックスターズ社(Techstars)とのパートナーシップによる「テックスターズ・インダストリーズ・フューチャー・アクセラレータ(Techstars Industries of the Future Accelerator)」プログラムを発表した。テックスターズ社は、アントレプレナーの成功を支援する世界的なネットワーク。設立されるアクセラレータ・プログラムは、今後3年間に、クリーン・エネルギーや人工知能(AI)、ビッグ・データ、サイバーセキュリティ、デジタル通貨、5G、社会を変革するその他のイノベーションを活用する30のスタートアップと取り組んでいく。本件は、テックスターズ社が、テネシー州で、国立研究所と提携して行う最初のアクセラレータ・プログラムとなる。本プログラムにより、未来の産業に焦点を当てるスタートアップがオーク・リッジ~ノックスビル地域にやってきて、繁栄していく環境が創出されることが期待されている。 Oak Ridge National Laboratory “A world-class startup community is growing in the Oak Ridge Corridor with the help of Techstars, UT, ORNL and TVA” (6/3/21)

NREL、大型電気トラックの短期的機会を特定

大型トラック(車体の総重量が2万6千パウンド以上)は、米国の輸送エネルギー消費及び温室効果ガス排出の15%前後を占める。これらの車両を電気化することは、輸送部門の脱炭素化へ向けて重要なステップとなるが、大型トラックの電池式電気車両化を巡る議論は、様々な理由から極めて論争的となっている。こうした中、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、2つの電力ユーティリティ機関と協力し、デポ(小型の物流拠点)での充電を通じた短期的な大型トラック電気化の有望な機会について調査した。複数の短距離トラック事業について調査した報告書がネイチャー・エナジー誌(Nature Energy)に発表した。調査チームはまた、これらの車両がグリッドに及ぼす影響についても分析を行い、多くの事例において、既存の技術はトラックのデポ充電に対応できるとしている。 National Renewable Energy Laboratory “Researchers Identify Near-Term Opportunity for Heavy-Duty Electric Trucks” (6/21/21)

米国企業によるR&Dの60%、10都市内で実施(2018年)

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が発表した「企業の研究開発調査(Business Research and Development Survey: BRDS)」によれば、2018年に、米国内の10都市で2,620万ドルの企業の研究開発(R&D)活動が行われた。これは、米国内で実施された企業のR&D活動全体の59.7%に相当する。企業によるR&D活動の地理的な集中率は、国内総生産(GDP)や人口といったその他の経済指標の地理的集中分布に比べて大幅に高い。NSFによる報告「インフォブリーフ(InfoBrief)」は、企業によるR&D活動の地理的パターンについて分析すると共に、州別の企業R&D人事に関する新たなデータを提示している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Businesses Performed 60% of Their U.S. R&D in 10 Metropolitan Areas in 2018″ (June 2021)

NSF、重要画像技術の進展を目的として分光学への大型投資を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、地理的に広範囲な「先端核磁気共鳴ネットワーク(Network for Advanced Nuclear Magnetic Resonance)」の設立に4,000万ドルを投資し、生体分子研究の進展に取り組む。投資は、NSFの中規模研究インフラII(Mid-Scale Research Infrastructure II)プログラムを通じて行われる。ネットワークにより、研究者は、超高磁場の核磁気共鳴分光計を利用して、生物学的システム及び小分子の構造やダイナミクス、相互関係について研究を行うことが可能になる。コネチカット大学医薬大学院(University of Connecticut School of Medicine)が主導し、ジョージア大学(University of Georgia)とウィスコンシン大学(University of Wisconsin)のパートナーシップによる中央一元化ネットワークが創出され、広範な地理的範囲で様々な学問分野の研究者が、このネットワークを通じて、核磁気共鳴分光計へのアクセスを得る。 National Science Foundation “NSF announces major investment in spectroscopy to advance critical imaging technologies” (6/16/21)

STEM主専攻者はその他のSTEM労働者よりも高い収入を得る

STEM(科学・技術・工学・数学)を主専攻したからといってSTEM分野の職を得られるわけではないが、一般的に賃金は高い。国勢調査局(Census Bureau)の2019年米国コミュニティ・アンケート調査(2019 American Community Survey)の試算によれば、25~64歳で大卒の非雇用者5,000万人のうち、37%が科学もしくは工学の学士号を保有しているが、STEM職に従事していると回答したのはわずか14%であった。これは、STEMの教育を受け、実際にSTEM分野で働いている者の割合は3分の1以下(28%)であると解釈できる。また、一般的に、大学でSTEM分野を主専攻としたSTEM労働者の平均賃金は10万1,100ドルで、それ以外の者の賃金(8万7,600万ドル)に比べると高いことが判明した。 Census Bureau “STEM Majors Earned More Than Other STEM Workers” (6/2/21)

米国とカナダ、研究とイノベーションの協力に関するパートナーシップを発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とカナダ自然科学・工学研究評議会(Natural Sciences and Engineering Research Council of Canada: NSERC)は、米国とカナダにおける基礎発見研究を支援するため、両機関の正式なパートナーシップを発表した。パートナーシップは、科学及び新興技術のフロンティアにおける包含的なパートナーシップの構築を目指し、両国の研究者による新たな共同作業へ道を開くと共に、研究事業における平等、多様性、包含性への共通のコミットメントを育成するものである。本件は、2020年及び2021年にNSFとNSERCによる一連の戦略的作業部会が行われた後、バーチャル会合で覚書(MOU)への署名が行われた。 National Science Foundation “New US-Canada partnership announced for collaboration in research and innovation” (6/15/21)