ITIF、「2021年グローバル・エネルギー・イノベーション指数」を発表

ITイノベーション財団(Information Technology Innovation Foundation: ITIF)は、「2021年グローバル・エネルギー・イノベーション指数:グローバルなクリーンエネルギー・イノベーション・システムへの国別寄与(Global Energy Innovation Index: National Contributions to the Global Clean Energy Innovation System)」と題する報告書を発表した。増大し続ける世界のエネルギー・サービス需要に対応しつつ、気候変動による最悪の事態を回避するには、クリーンエネルギー・イノベーションを加速させなくてはならない。各国政府は、世界のエネルギー・イノベーションへの最も重要な寄与者であるが、その全体的な様相は、急務性に欠けていることを示唆している。ITIFが発表した指数順位(対象34か国)によれば、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、英国が上位を占め、スイス、ベルギー、オランダ、ドイツ、カナダ、フランス、ノルウェーが第2グループ、日本、オーストリア、韓国、オーストラリア、チェコ共和国、米国が第3グループとなっている。中国は25位となっている。 Information Technology Innovation Foundation “The 2021 Global Energy Innovation Index: National Contributions to the Global Clean Energy Innovation System” (10/18/21)

NSTC、量子情報科学における国際的人材に関する報告

国家科学技術会議(National Science & Technology Council: NSTC)の国土及び国家安全保障委員会(Committee on Homeland and National Security)の「量子科学が経済及び安全保障にもたらす意味合いに関する小委員会(Subcommittee on Economic and Security Implications of Quantum Science)」は今般、最初の報告書となる「量子情報科学における国際的人材の役割(The Role of International Talent in Quantum Information Science)」を公表した。米国における量子情報科学技術(QIST)の研究活動を確実に成功させる上で、国際的人材が果たす重要な役割を強調した内容で、海外パートナーとの密接な協力の重要性と共に、米国及び国際パートナーの技術と専門性を保護する重要性を指摘している。報告書は、海外の学生及び研究者の強力な流入を維持することは、米国のQISTの目標を達成するために求められる専門的なQIST労働力を開発する重要な要素であるとしている。 Quantum.gov “ESIX Releases Report on International Talent in QIS” (10/5/21)

連邦助成を受けた研究開発R&Dセンター、2020年度のR&D支出は前年度比3%増加

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が実施した調査の結果によれば、連邦助成を受けた研究開発センター(federally funded research and development center: FFRDC)は、米国内に42か所あり、2020年度の研究開発(R&D)支出は235億ドルであった。これは、年間3.4%の増加となる(現行ドル)。このうち、連邦政府による支援は231億ドルに達し、FFRDCへの連邦R&D支援は3.6%増加した。2011-13年度に低下したのち、7年連続で名目成長となっている。記事ではこの他、拠出元別のR&D資金、連邦機関別のR&D資金拠出、特定のFFRDCにおける支出傾向、R&D種別の支出、などについて記載されている。 National Science Foundation “Federally Funded R&D Centers Report 3% Increase in R&D Spending in FY 2020” (10/12/21)

NSF、成功しなかったイノベーションに関する論文発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「成功しなかったイノベーションに関する理解(Understanding Unsuccessful Innovation)」と題する論文を発表した。この中で、企業内で成功しなかった、もしくは失敗したイノベーションの原因とパターンについてより良い理解を得るため、筆者5名が、過去20年間における19件の失敗事例について調査を行った。このケーススタディを基に様々な分析を行い、イノベーションが失敗する一般的なカテゴリーを導き出すなどしている。結論として、19事例は、「イノベーションが失敗する場合、それは開始段階の間に発生する可能性が高い」「失敗の理由は様々あるが、ケーススタディの4分の3は、市場における需要不足、もしくは十分に機能しなかったことが理由で失敗している」といった点を提示している(なお、本論文の結論は、NSFの見解を示すものではないと注釈している)。 National Science Foundation “Understanding Unsuccessful Innovation” (9/2/21)

ハワード・ヒューズ医療研究所(HHMI)、科学における多様性と包含性の進展を目指し10年間で20億ドルを投資

ハワード・ヒューズ医療研究所(Howard Hughes Medical Institute: HHMI)は10月14日、科学における人種、倫理、ジェンダーの多様性の進展を目的とした長期的なコミットメントを発表した。主要なキャリア段階において、科学者と学生の包含性と平等へ向け、確固たるステップを踏んでいくことでこれに取り組む。このために、HHMIは10年間で20億ドルを投資し、10件の目標を追求する。目標は、diversity.hhmi.orgに掲示されている。HHMIはこれまでバイオメディカル科学の多様化に向けて支援を行ってきたが、今回のHHMIの手法の新しい点は、多様性を推進するだけでなく、拡大した多様性を維持するために必要なインフラを開発することにも焦点が当てられている点である。 Howard Hughes Medical Institute “https://www.hhmi.org/news/hhmi-launches-2-billion-10-year-investment-advance-diversity-and-inclusion-science” (10/14/21)

GAO、量子コンピューティング及び通信に関する報告書を公表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月19日、「量子コンピューティング及び通信:現状と見通し(Quantum Computing and Communications: Status and Prospects)」と題する報告書を公表した。量子通信技術の可能性、恩恵、リスク、その開発を育成する一助となり得る政策選択肢についてまとめたものである。一例として、将来的には、化学反応のシミュレーションにおいて、量子コンピュータが既存のコンピュータを上回る可能性があり、それは医薬品開発時間の短縮につながる可能性がある。GAOは、量子技術の開発及び利用に影響する4つの要素として、①コラボレーション、②労働力の規模と技能、③投資、④サプライチェーンを挙げている。 Government Accountability Office “Quantum Computing and Communications: Status and Prospects” (10/19/21)

OSTP、「今がその時:科学技術における平等の進展に関するアイデア・チャレンジ」を発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は10月14日、「今がその時:科学技術における平等の進展に関するアイデア・チャレンジ(The Time is Now: Advancing Equity in Science and Technology Ideation Challenge)」を発表した。OSTPのエリック・ランダー長官(Eric Lander)は、米国の一般市民に、「我々はどのようにして、全ての米国民が、科学技術に参加し、科学技術に寄与することを保証できるか?」という中核的疑問への見解を共有するよう要請している。このチャレンジは、10月14日から11月19日までChallenge.govで実施される。寄せられた重要な見解は、人々の行動を駆り立て、米国全体に恩恵をもたらす新たな取り組みを促進する大規模な努力の一部として利用される。賞金は提供されず、一般市民の洞察を収集することを意図したものである。 White House “The White House Office of Science and Technology Policy Launches “The Time is Now: Advancing Equity in Science and Technology Ideation Challenge”” (10/14/21)

ミシシッピ州でのプロジェクト、増加しつつある水素新規事業に仲間入り

水素インフラ開発事業者であるハイ・ストー・エナジー社(Hy Stor Energy)は、トロントを拠点とするコノー/クラーク/ルン・インフラストラクチャー社(Connor, Clark & Lunn Infrastructure)と共同で、ミシシッピ・クリーン水素ハブ(Mississippi Clean Hydrogen Hub)を開発すると発表した。同施設の第一段階として、年間1億1,000万キログラムのグリーン水素生産と、地下の岩塩空洞で7,000キログラム以上の貯蔵が計画されている(試算)。規制当局の承認と設備の有用性によるが、ハブの第一段階は2025年に商業事業に参入する可能性がある。最近は、大規模な水素プロジェクトの発表が続いており、10月にはエア・プロダクツ社(Air Products)がルイジアナ州の複合施設に45億ドルのブルー水素施設の建設計画を発表し、4月には、コッホ・エンジニア・ソリューションズ社(Koch Engineered Solutions)が、ルイジアナ州で再生可能エネルギー複合施設の「グロン・フューエル(Grön Fuels)」の共同開発に取り組むと発表している。 PV magazine “Mississippi project joins the growing list of hydrogen ventures” (10/19/21)

エネルギー省、グリッド炭素化につながるソーラー技術に約4,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月19日、2035年までに100%のクリーン電力にするというバイデン政権の気候目標を達成する上で必要となる次世代のソーラー、貯蔵、産業技術の進展に取り組む40件のプロジェクトに、約4,000万ドルを提供した。具体的には、受益プロジェクトは、太陽光発電(PV)システムの寿命を30年から50年に延長、ソーラーを燃料及び化学剤生産に利用する技術の開発、及び、新規のソーラー貯蔵技術の進展を通じて、ソーラー技術の費用低下を目指す。今回受益する40件のプロジェクトは、①PVの研究(3件)、②集光型太陽熱発電(CSP)の研究(13件)、③ポンプ型地熱エネルギー貯蔵(3件)、④PV及びCSPの研究進展(21件)、の4つに分類される。 Department of Energy “DOE Awards Nearly $40 Million for Grid Decarbonizing Solar Technologies” (10/19/21)

エネルギー省、クリーンエネルギーの研究開発に取り組む中小企業に1億500万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)は10月18日、クリーンエネルギー技術の導入に取り組む中小企業に1億500万ドルを提供すると発表した。受益するプロジェクトは、エネルギー技術から持続可能な農業、大気の監視、炭素排除まで幅広い。この資金は、エネルギー省の中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)プログラムによって管理運営される。エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官(Jennifer M. Granholm)は、「我々のコミュニティの背骨である中小企業は、クリーンエネルギー経済への移行を主導する大きな機会を有している。今回の投資は、イノベーションを押し上げ、次世代の多様なクリーンエネルギー・リーダーを育成し、我々が気候変動対策としてエネルギー・インフラの変革と強化に取り組む中、中小企業の成功をもたらすだろう」とコメントした。 Department of Energy “DOE Announces $105 Million for Small Businesses to Invest in Clean Energy Research and Development” (10/18/21)