アマゾン、イケア、ユニリバーなどの9社が2040年までにゼロ排出輸送

アマゾン(Amazon)、イケア(Ikea)、ユニリバーなどの国際企業9社によるグループが、2040年までに貨物輸送はゼロ排出の船舶のみを使用するという誓約を表明した。海上輸送の脱炭素化において大きなステップとなる。この誓約は、輸送グループ及びその他の者にとり、これらの部門において温室効果ガス排出を排除するために必要な船舶やインフラ、燃料への投資に自信を持たせると期待されている。世界資源研究所(World Resources Institute)のデータによれば、貨物輸送は、世界の温室効果ガス排出の1.7%を占める。一方、国連の貨物輸送規制機関である国際海事機関(International Maritime Organization: IMO)によればその割合は2.9%である。アマゾン社は、この目標は、同社が取り扱う全ての貨物に適用され、第三者の販売者も含まれるという。 Financial Times “Amazon, Ikea and Unilever commit to zero-emission shipping by 2040” (10/19/21)

エネルギー省、炭素捕獲・貯留技術の導入に取り組む州の支援を目的として2,000万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)は10月15日、地域的な炭素捕獲・活用・貯留(carbon capture, utilization, and storage: CCUS)の導入を加速させるプロジェクト4件に2,000万ドルの資金を提供すると発表した。これらのプロジェクトは、「CCUS導入加速のための地域イニシアチブ(Regional Initiatives to Accelerate CCUS Deployment)」と呼ばれ、CCUSの商業的導入において直面する地域の貯留及び輸送上の課題を特定し、これらに対処することを意図している。受益するのは、①バテル・メモリアル研究所(Battelle Memorial Institute)(対象:中西部及び北西部の20州)、②ニューメキシコ鉱業・技術研究所(New Mexico Institute of Mining and Technology)(西部15州)、③南部州エネルギー委員会(Southern States Energy Board)(南東部15州)、④ノースダコタ大学エネルギー環境研究センター(University of North Dakota Energy and Environmental Research Center)(北西部13州)の4機関。 Department of Energy “DOE Awards $20 Million to Help States Deploy Carbon Capture and Storage” (10/15/21)

トヨタ自動車、米国内で電池と製造に34億ドルを投資へ

トヨタ自動車は10月18日、米国内での電池開発と製造に34億ドルを投資する計画を発表した。同社はまた、トヨタ通商と共に、米国内で新会社及び電池工場を開始する計画である。トヨタ自動車は、2030年までに、7車種のゼロ排出車、15車種の電池式電気自動車、70車種の電気自動車の販売を目指す。同社は先月、電池開発及び製造へ135億ドルを投資すると発表しており、今回の投資計画はその一部である。トヨタ自動車は2031年までに1,750名の新規雇用を創出すると見込んでいる。 UPI “Toyota announces $3.4B battery, production investment in U.S.” (10/18/21)

DARPA、戦場の霧(視野妨害物)を通して視るための取り組み

視覚をさえぎる霧(視野妨害物)を拡散することは一般的な軍事方策で、米軍は自軍の兵士が敵から検知されないよう使用する。しかし、こうした視野妨害物はまた、味方の兵士からも見えにくくなる上、金属粉でできていることから、兵士は保護マスクを着用しなくてはならない。こうしたことから、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は10月12日、「コード化された視野(Coded Visibility)」プログラムを発表した。同プログラムは、戦場で兵士に非対称の優位をもたらし、敵の視覚・検知システムを妨害しながら自分達の視野を強化する、調節可能で安全な視野妨害物の開発を狙いとしている。 Defense Advanced Research Project Agency “Seeing through the Fog of War” (10/12/21)

GAO、SBIRについて報告書を公表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「中小企業研究プログラム:連邦機関はアワードの適時性を更に改善する必要がある(Small Business Research Programs: Agencies Should Further Improve Award Timeliness)」と題する報告書を発表した。中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)に参加する連邦機関は、2020年度に、新技術の開発及び商業化に取り組む中小企業に30億ドル以上を提供した。中小企業庁(Small Business Administration: SBA)は、一般的に、中小企業が90日以内にアワードの通知を受け、180日以内に受益することを要請している。しかし、GAOが調査した29の連邦機関のうち、20の機関でアワードのタイミングが一貫していなかった。GAOは、アワードの適時性を改善するため、22の勧告を行っている。 Government Accountability Office “Small Business Research Programs: Agencies Should Further Improve Award Timeliness” (10/14/21)

ルイジアナ州南東部に45億ドルのクリーン・エネルギー複合施設計画

産業ガス供給事業者のエア・プロダクツ社(Air Products)は10月14日、ルイジアナ州の州都地域に45億ドルのクリーン・エネルギー施設を建設する計画であると発表した。同州のジョン・ベル・エドワーズ知事(John Bel Edwards)は、「本プロジェクトは、石油化学コリドーの中心で炭素排出削減に取り組む州の助けとなるだろう」と述べている。ルイジアナ州アセション郡に建設される複合施設は、「ブルー水素(blue hydrogen)」(天然ガスを用いて代替燃料を生産し、二酸化炭素は捕獲して地下に貯留する)を生産する。エア・プロダクツ社は、本施設により170名の恒久的雇用が創出され、合計の年間賃金は1,590万ドルになる他、3年間の建設期間に数千人の建設雇用が創出されるとしている。一方、一部の環境保護団体は、炭素捕獲技術に懸念を示しており、「再生可能エネルギー資源の開発に全面的な焦点を当てるべきであり、炭素捕獲は化石燃料への依存を長引かせるだけである」と懸念を示している。 AP News “$4.5B clean energy complex planned for southeast Louisiana” (10/14/21)

NIHのRADxイニシアチブ、COVID-19ラピッド検査を追加

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の「診断のラピッド加速(Rapid Acceleration of Diagnostics: RADx)」イニシアチブは10月14日、新型コロナウィルス(COVID-19)の原因となるSARS-CoV-2ウィルスを検査する12件の新たなラピッド診断検査の開発及び製造に、合計7,770万ドルの契約アワードを発注した。これらは自宅及びその場で検査できるプラットフォームで、高性能かつ低費用の検査需要への対応を狙いとしたもの。これらのプロジェクトは、「RADx技術(RADx Tech)」プログラム(技術、規制、ビジネスの専門家による委員会が、集約的な概念実現可能性の評価を行う)の一環で、アワードは、開発、検証、拡大、製造に取り組み、必要とされている検査を早ければ年内に市場化することを目標としている。 National Institutes of Health “NIH RADx initiative expands COVID-19 testing innovation for additional types of rapid tests” (10/14/21)

米国成人の過半数が医療分野での顔認識技術の利用に懸念

プロス・ワン社(PLOS ONE)が10月14日に発表したアンケート調査の結果によれば、米国の多くの成人が、病院や医療慣行、その他の医療状況において顔認識技術を使用することに懸念を持っている。また、回答者の約60%が、医療記録やDNAデータ、プレシジョン医療研究のために収集された顔画像のプライバシーについて同じように懸念を示している。加えて、最大25%の回答者が、医療分野での8つの潜在的なシナリオにおいて顔画像データを使用することを「容認できない」と考え、同じような割合の回答者が、その使用を容認できるか否か「不明である」としている。反対に、医療過誤の回避、診断及びスクリーニング、またはセキュリティを目的とした顔画像の使用は、過半数の回答者が容認している。調査は、生命倫理、法律、ゲノミクス、顔分析、バイオインフォマティクスの専門家を含む研究者チームが、米国内で4,000名以上を対象に行った。 UPI “Survey: More than half of U.S. adults wary about facial recognition tech in healthcare” (10/14/21)

エネルギー省の「より良い工場」プログラム、業界パートナーが90億ドルのエネルギー代を節約

エネルギー省(Department of Energy)は10月14日、「2021年秋 より良い建造物、より良い工場の進捗状況更新(Fall 2021 Better Buildings, Better Plants progress update)」を発表した。報告書は、250以上の製造事業者、及び水のユーティリティ機関によるエネルギー効率及び脱炭素化措置をまとめ、累計で93億ドルのエネルギー代と1.9Btusのエネルギーを節約したと伝えている。これは、ウィスコンシン州で年間に消費されるエネルギー量を上回る。「より良い工場」プログラムのパートナーには、米国産業部門の主要企業が参加しており、国内製造面積の約14%を占め、3,500施設を含む。2021年の「より良い工場」年間進捗更新のハイライトとして、①アストラゼネカ社(AstraZeneca)やフォード自動車(Ford Motor Company)など7機関が過去1年間のエネルギー強度削減目標を達成した、②インガソル・ランド社(Ingersoll Rand)など、過去にエネルギー強度削減目標を達成した3機関が、今年の新たな目標を誓約した、③エネルギー省傘下国立研究所とのパートナーシップにより、北米日産や北米トヨタなど4機関が、工場における水処理の効率性向上を目的とした新興のクリーンエネルギー技術の試験及び検証を実施する機関として選出された、などが挙げられている。 Department of Energy “DOE’s Better Plants Industry Partners Save $9 Billion in Energy Costs” (10/14/21)

内務省、新たに7件のオフショア風力リースを競売へ

内務省(Department of Interior)のデブ・ハーランド長官(Deb Haaland)は10月13日、2025年までに最大7件のオフショア風力リースの競売を行う計画であると発表した。本計画には潜在的な重要性がある。バイデン大統領は、2030年までに30ギガワットのオフショア風力発電能力を設置するという目標を掲げているが、専門家は、開発のために新たに広範な海域を開放しなければ、その目標に達することは厳しいだろうとしている。ハーランド長官の発表は、そのための努力の一つとなる。現在、ノースカロライナ州からマサチューセッツ州の海岸沖に16件のプロジェクト開発が進行中で、今回の計画では内務省の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management)は初めて、メイン湾岸沖、メキシコ湾岸沖、カリフォルニア州とオレゴン州付近のリースを競売にかける。ただし、リース計画は商業漁業などから強い反発に直面する可能性が高い。 EE News “Interior to auction 7 new offshore wind leases” (10/13/21)