エネルギー省、気候適応及び対応力計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は、大統領府との調整の下、「2021年気候適応及び対応力計画(2021 Climate Adaptation and Resilience Plan)」を発表した。これは、エネルギー省の活動における気候変動の短期的及び長期的影響を管理することを目的として、省全体の戦略を採択する積極的な議題である。エネルギー省の具体的な計画には、①新興の気候対応力技術の導入を進展させる、②エネルギー省における脆弱性を評価し、対応力のある解決策を実践する、③エネルギー省の拠点における気候適応と緩和の相乗利益(co-benefits)を強化する、④エネルギー省の活動全般で気候適応及び対応を慣行化する、⑤エネルギー省の拠点における気候適応ツール、技術支援、気候科学情報を提供する、が含まれる。 Department of Energy “DOE Announces Agency Climate Adaptation and Resilience Plan” (10/7/21)

卒業後に米国に滞在していた外国生まれの科学工学博士号取得者の多くは科学工学分野で勤務

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が発表したインフォチャート(InfoChart)によれば、就業している早期キャリア滞在者(employed early career stayers)の多く(86%)が、科学工学(S&E)分野での仕事に従事していた(2017年)。早期キャリア滞在者とは、米国の大学を卒業した時点で短期滞在ビザを保有し(2006~15年の間に卒業)、S&E分野の博士号を取得し、キャリアの早期にあり、2017年に米国に滞在していた者のことを指す。また、S&E分野の博士号を取得し、就業している早期キャリア滞在者の7%は、S&E関連の職で仕事をしていた。加えて、就業している早期キャリア滞在者の多く(66%)が、自身が保有する博士号と同じ分野で働いてたが、これはS&Eの学位分野によって様々であった。 National Center for Science and Engineering Statistics “Most Foreign-Born S&E Doctorate Recipients Who Stay in the United States after Graduation Work in S&E Occupations” (10/12/21)

大統領府、量子業界と社会に関するサミットを開催

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は10月初め、米国内の業界関係者を招集し、量子コンピュータ及び量子センサーがどのように米国社会に恩恵をもたらすかについて協議するサミットを開催した。未来のこの重要な業界で米国の競争力を高めるための課題と機会について議論が行われた。サミットでは、大統領府の代表者や量子情報技術企業の代表による円卓会議が実施され、量子情報科学の応用や量子研究開発(R&D)の概念を世界市場で製品もしくはサービスへ転換する上での障害、量子技術の潜在的な社会的影響について理解することに焦点が当てられた。円卓会議に参加した企業は、アマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services)、ボーイング社(Boeing)など18社。 White House “Readout of White House Summit on Quantum Industry and Society” (10/7/21)

エネルギー省、2025年までに500万世帯へ電力を供給するコミュニティ・ソーラー目標を設定

エネルギー省(Department of Energy)は10月8日、「全国コミュニティ・ソーラー・パートナーシップ(National Community Solar Partnership: NCSP)」の新たな目標を発表した。2025年までに500万世帯に相当する電力を供給するコミュニティ・ソーラー・システムと、10億ドルのエネルギー代節約を実現することを目標とする。「コミュニティ・ソーラーは、手頃な費用のソーラー・エネルギーを全ての米国世帯へ提供する上で、最も強力なツールの一つである」と、ジェニファー・グランホルム・エネルギー長官(Jennifer M. Granholm)はコメントした。現在米国内に設置されているコミュニティ・ソーラーは、60万世帯分の電力供給に相当することから、エネルギー省の新たなNSCP目標を達成するには、今後4年間で700%以上増加させることが必要となる。NCSPは、エネルギー省のイニシアチブで、ソーラー・エネルギー技術局(Solar Energy Technologies Office)が、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)及びローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)と協力して主導している。 Department of Energy “DOE Sets 2025 Community Solar Target to Power 5 Million Homes” (10/8/21)

エネルギー省、CABLE導体製造プライズの勝者を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月8日、全国ナノテクノロジー・デー(National Nanotechnology Day)を祝し、「手頃な費用で画期的で飛躍的な電気・熱の応用のための電導性強化マテリアル(Conductivity-enhanced materials for Affordable, Breakthrough Leapfrog Electric and thermal applications: CABLE)の導体製造プライズ(CABLE Conductor Manufacturing Prize)」のステージ1の勝者として10チームを発表した。本プライズは、賞金合計450万ドルで、3段階で行われ、電導効率が高く、製造及び輸送インフラの改良につながる、手頃な費用で製造可能なマテリアルの開発を競う。ステージ1では、電気と熱エネルギーの双方の応用を目的とし、電導性が高く手頃な費用のマテリアルについて画期的な概念を提出した10チームが選出された。これらのチームは賞金各2万5,000ドルと、ステージ2での第三機関による電導性検査のための給付金を受益した。 Department of Energy “Department of Energy Announces CABLE Conductor Manufacturing Prize Winners” (10/8/21)

DAPRA:国防の最適化に関する問題を計算効率の向上で解決する取り組み

国防総省(Department of Defense)は、ミッションに重要な能力を実現するため、多くの複雑な最適化問題(一例として、供給品を最も効率的に分配する方法の判断や、兵士が敵対武力に直面する可能性を最小限にすることなど)を解決しなくてはならない。こうした複雑なシナリオを解決することは難しく、その主な理由は既存のコンピューティング資源に限界があるためである。このような中、量子コンピューティングがその解答となる可能性があると考える国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、量子にヒントを得た伝統的なコンピューティング解決を開発する新たなプログラム「量子にヒントを得た伝統的なコンピューティング(Quantum-Inspired Classical Computing: QuICC)」を実施することを発表した。QuICCの進展は、計算効率(特定の問題に対する高品質のソリューションを取得するために消費されたエネルギーによって表される)を含む一連の主要な指標で測定される。QuICCのプロトタイプ・システムは、中規模の問題に消費されるエネルギーを50分の1に削減すること、そしてミッション規模の問題解決に500分の1のエネルギー削減の実現可能性を示すことを目的とする。 Advanced Research Projects Agency-Energy “Solving Defense Optimization Problems with Increased Computational Efficiency” (10/4/21)

大統領府、自宅用COVID-19検査キットへ10億ドルの投資を発表

大統領府は10月6日、新型コロナ感染症(COVID-19)の自宅用検査キットへのアクセスを拡大するため、10億ドルを投資すると発表した。12月までに米国民が利用できる検査の数を4倍にすることを目指す。大統領府のCOVID-19対応チーム(White House COVID-19 Response Team)の調整官、ジェフ・ザイエンツ氏(Jeff Zients)によれば、これにより、自宅用ラピッド検査キットの数は、12月までに月間20万件に増加する。バイデン政権は9月に、検査へのアクセス拡大を目的として20億ドルのコミットメントを発表しており、今回はそれに続くもの。一方、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は10月4日にACONラボラトリーズ社(ACON Laboratories)による自宅用 COVID-19ラピッド検査キットを承認しており、2020年3月以来、FDAが承認したCOVID-19検査及び試料採取機器の数は400件を超える。ザイエンツ氏は、無料のCOVID-19検査を提供する薬局の数を2倍にする計画も発表した。 UPI “Biden administration announces $1B investment in at-home COVID-19 testing” (10/6/21)

米国技術者の給与は増加するも、分野等によって格差あり

電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers: IEEE)米国(IEEE-USA)による「2021年 給与及び福利厚生に関する調査(2021 Salary & Benefits survey)」の報告書によれば、米国における技術専門職の2020年の給与中央値は、15万4,443ドルに達し、前年の14万8,500ドルから増加した。これらは特に、2019年に実質横ばいとなっていたエンジニアにとっては朗報である。当然のことながら、所得の増加は均等に見られたわけではなく、今回の調査では、消費者エレクトロニクスと放送技術に携わるエンジニアがトップで、前者の給与中央値は20万9,373ドル、後者のそれは20万9,000ドルであった。一方、エネルギー及び電力工学分野の技術専門家は、下部付近で、給与中央値は14万ドルであった。ロボティクスとオートメーションも同様に低い。一方、性と人種に関連する給与の格差は拡大し続けており、例えば男女の給与中央値の格差は、前年から5,500ドル増加して2万8,000ドルとなった。 IEEE Spectrum “U.S. Tech Salaries Grow, But Not For Everyone” (10/6/21)

NIH、ハイリスク・ハイリワードの研究を対象に106件のグラントを発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、NIH共通資金(NIH Common Fund)のハイリスク・ハイリワード研究プログラム(High-Risk, High-Reward Program)を通じて、極めて創造的な科学者による高度に革新的で広範な影響を持つバイオ医療・行動研究を支援するため、106件のグラントを発表した。今年の受益研究には、長期的な記憶がどのようにしてニューロンの中で折りたたまれたDNAという形でコード化されるのかという点に関する理解、非在来型のソースをデータ・マイニングして自殺の社会的な決定因子を明らかにする研究などが含まれる。106件のグラントは合計で5年間で約3億2,900万ドルとなる。 National Institutes of Health “NIH supports 106 grants featuring high-risk, high-reward research” (10/5/21)

国防総省のAI倫理主導者、アルカ・パテル氏が離職

国防総省(Department of Defense)内で人工知能(AI)の倫理問題に取り組んでいたアルカ・パテル氏(Alka Patel)が離職した。本人がリンクドイン(LinkedIn)で発表した。パテル氏は、国防総省が2020年2月にAI倫理原則を採択した後、合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)で初の「責任あるAIの最高責任者」として参画した。同氏の取り組みの多くは、国防総省が採択した広範なAI倫理原則を行動可能な活動へと変換することに焦点が当てられていた。また、省内の労働者にAI倫理に関する特別訓練を提供する「責任あるAI主唱者」プログラムを創出する取り組みも主導していた。 Fedscoop “DOD’s AI ethics lead Alka Patel departs” (10/5/21)