ARPA-E、米国の電力グリッドから有害な温室効果ガスを取り除くプロジェクトに900万ドル以上を投入

エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は10月5日、米国の電力グリッドから六フッ化硫黄を排除することに焦点を当てた技術開発プロジェクトに合計940万ドルを提供すると発表した。六フッ化硫黄は、二酸化炭素よりも大幅に有害な温室効果ガスである。受益するのは、コネチカット大学ストーズ校(University of Connecticut in Storrs)(受益額273万4,381ドル)、ジョージア工科大学(Georgia Tech)(同342万8,827ドル)、GEグリッドソリューションズ社(GE Grid Solutions)(同225万9,041ドル)、東芝インターナショナル(Toshiba International Corporation)(同99万713ドル)の4組織である。 Advanced Research Projects Agency-Energy “ARPA-E Announces Over $9 Million in Funding to Technology Projects Working to Remove Harmful Greenhouse Gas From U.S. Power Grid” (10/5/21)

エネルギー省、グリッドの現代化を目的とした「クリーン・エネルギー・サイバーセキュリティ・アクセラレーター」プログラムを発表

エネルギー省(Department of Energy)と国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は10月6日、「クリーン・エネルギー・サイバーセキュリティ・アクセラレーター(Clean Energy Cybersecurity Accelerator)」プログラムの開始を発表した。これは、連邦の専門家、エネルギー部門の業界パートナー、イノベーターによる技術パートナーシップで、米国内で進化しているグリッドのための新しいサイバーセキュリティ・ソリューションの開発を加速させることを狙いとする。グリッドの現代化努力を支援し、サイバーセキュリティの脆弱性に対処し、クリーン・エネルギー経済への移行に耐えられるグリッドを創出する。本プログラムは、サイバーセキュリティ・ソリューション・プロバイダのコホートを作り、アイデアや経験、脅威の諜報を共有しながら、それぞれの技術を研究所で試験及び検証することで、サイバーセキュリティ技術の早急な開発を奨励する。 Department of Energy “DOE Announces Clean Energy Cybersecurity Accelerator Program to Modernize the Grid” (10/6/21)

GAO、連邦機関は研究活動に対する外国からの影響に対処する必要ありと報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月5日、議会証言文書として、「連邦研究:連邦機関は外国の影響に対処する必要がある(Federal Research: Agency Actions Needed to Address Foreign Influence)」と題する文書を公表した。米国による科学研究への投資を外国からの不当な影響から守るため、連邦機関は利益相反(conflict of interest: COI)の方針を確立し、研究者に外国の利益を開示するよう求める必要がある。GAOによれば、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)には経済的利益相反に関する組織全体の方針はあるが、非経済的な利益相反の定義はなされていない。方針があれば、研究者に対してグラントの申請書の中で非経済的利益を開示するよう義務付けることができる。GAOは2020年12月に、6省庁宛てに、COI方針の中で非経済的な利益相反に対処し、必要な情報開示を怠った場合の対処方法を文書化するなど9件の勧告をした。5つの省庁はGAOの勧告に同意した一方、NSFは合意も反対もしていない。 Government Accountability Office “Federal Research: Agency Actions Needed to Address Foreign Influence” (10/5/21)

エネルギー省、天然ガス発電所及び産業部門の炭素捕獲・貯留を用いた脱炭素化に4,500万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は10月6日、ポイント・ソース(point source)の炭素捕獲・貯留技術の進展に取り組む12件のプロジェクトに合計4,500万ドルを投資すると発表した。ポイント・ソースの炭素捕獲とは、発電所や産業施設から排出される気体をフィルターにかけて二酸化炭素及びその他の有害な気体が大気に入り込むことを阻止するものである。セメントや鉄鋼などを生産する産業施設や発電所回ら排出される二酸化炭素の少なくとも95%を捕獲できる技術を目指す。商業規模で導入されれば、経済的に困窮している発電所や産業コミュニティでの雇用創出の一助となり得る。今回受益する12件のプロジェクトは、①炭素捕獲の研究開発、②工学規模の炭素捕獲技術試験、③炭素捕獲システムの工学設計研究、に分類される。 Department of Energy “DOE Invests $45 Million to Decarbonize the Natural Gas Power and Industrial Sectors Using Carbon Capture and Storage” (10/6/21) …

サンディア国立研究所、再生可能エネルギーに関する文書アーカイブを作成

サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)は1960年代に、ユーティリティ規模のエネルギーを生産するための太陽パワーに関する研究を開始し、1973年の石油危機を受け、1978年には同国立研究所に「国立太陽地熱試験施設(National Solar Thermal Test Facility)」が立ち上がった。世界で最初のマルチメガワット集光型太陽タワー(concentrating solar tower)の設計や建設、同タワーで実施された研究を詳述した文書の多くは、数十年間、地下室や倉庫にある保管箱で眠っていたが、近年になって、サンディア国立研究所のソーラー研究者及び司書らが、集光型太陽熱発電(concentrating solar power: CSP)に関する様々な報告書、メモ、設計図、写真、その他の収集、デジタル化、分類に取り掛かっていた。このような中、これらの歴史的文書が今般、公共アクセスが可能なデジタル・アーカイブに保管され、CSP研究者、歴史家、企業、市民が閲覧できるようになった。「これらの情報を共有できることで、技術への一般的なアクセスが高まり、商業化への道がより早くなると考えている」と、同研究所のCSP研究者でプロジェクト・リーダーのケン・アーミジョ氏(Ken Armijo)はコメントしている。 Sandia National Laboratories “Sandia creates global archive of historical renewable energy documents” (10/6/21)

CIA、中国に特化した部門を新設

中央情報局(Central Intelligence Agency: CIA)は10月7日、新たに「中国ミッション・センター(China Mission Center)」を設立したと発表した。本件は、バイデン政権が、外交政策のトップ優先事項として、また、米国の強力な世界的ライバルとして、中国に注目していることを示している。CIAは声明文の中で、中国政府を「主要なライバル(key rival)」と言及した上で、本ミッション・センターは、ウィリアム・バーンズ長官(William Burns)が春に、「中国、技術、人、パートナーシップ」などに集中して開始した一連の戦略的レビューの結果である」と述べた。ミッション・センターは、中国によって呈される世界的な課題に対処することを意図しており、中国はCIAのミッション分野の全域に影響を及ぼす存在となっている。また、バーンズ長官は、最高技術責任官(chief technology officer)の役割と、米国の競争力にとって重要な世界的問題(新興技術や経済安全保障、気候変動など)に対処する「国境を越えた技術ミッション・センター(Transnational and Technology Mission Center)」の新設もあわせて発表した。 Politico “CIA launches new China-focused unit” (10/7/21)

大統領府、連邦省庁による気候適応及び対応計画を公表

大統領府は10月7日、連邦省庁の施設及び活動が気候変動の影響に適応し、対応力を強化していくために、20以上の連邦省庁がそれぞれに策定した計画を公表した。これらの計画は、気候危機に政府全体で対処するというバイデン大統領の手法を反映しており、連邦省庁はそれぞれのミッション及びプログラムを通じて気候への準備を統合し、気候変動の加速的な影響に対する連邦資産の対応力を強化することに取り組む。今回発表された各省庁の2021年の気候適応及び対応計画の特徴として、①連邦投資の保護、②リーダーシップと説明責任の特定、③より対応力のあるサプライチェーンの開発、④労働者とコミュニティの保護の強化、⑤より平等な未来の構築、が挙げられている。 White House “FACT SHEET: Biden Administration Releases Agency Climate Adaptation and Resilience Plans from Across Federal Government” (10/7/21)

GM社、EV費用の低減促進を目的としてワレン技術センター構内に電池R&Dセンターを建設

ゼネラル・モーターズ社(General Motors Co.)は10月5日、ミシガン州ワレンにある同社の技術センターの構内に、数百万ドルを投じて新たな電池研究開発(R&D)センターを建設すると発表した。電気自動車(EV)及びその電池の費用を低減する取り組みの一環として行われる。新たな施設は、GM社の元ディレクターで、同社の先端電池技術の開発で主導的役割を担い、2018年に癌で亡くなったビル・ワラス氏(Bill Wallace)にちなみ、「ワラス電池セル・イノベーション・センター(Wallace Battery Cell Innovation Center)」と呼称される。現在、約30万平方フィートの施設が建設中で、2022年半ばに完成する計画である。GM社によれば、同センターは、リチウム金属やシリコン、ソリッド・ステートの電池の技術開発の加速、ならびに電池セル製造工場に適用できる生産手法の加速の一助となる。 The Detroit News “GM building battery R&D center on Warren Tech Center campus to drive down EV costs” (10/5/21)

IARPA、RESILIENCEプログラムの開始を発表

国家情報長官室(Office of the Director of National Intelligence)傘下の情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)は10月4日、複数年にわたって行なわれる研究活動として、「過酷で新規で挑戦的な環境における諜報ロジスティックのための頑強なエネルギー源(Robust Energy Sources for Intelligence Logistics in Extreme, Novel and Challenging Environments: RESILIENCE)」プログラムの開始を発表した。RESILIENCEプログラムは、諜報コミュニティの担当官が経験する厳しい状況の下で活動を可能にするべく、エレクトロニクス用携行型電源ソリューションの開発に取り組む。成功すれば、無人航空機(unmanned aerial vehicles: UAV)の機能拡張につながる電源を提供することができる。RESILIENCEプログラムの下、ラトガース大学(Rutgers University)、サフト・アメリカ社(Saft America)、テレダイン・サイエンティフィック・アンド・イメージング社(Teledyne Scientific and Imaging)など、8機関が研究契約を受注した。 Office of the Director of National Intelligence “IARPA ANNOUNCES LAUNCH OF THE RESILIENCE PROGRAM” (10/4/21)

エネルギー省の技術移転局、大学生を対象とした「エネルギーテック大学プライズ」を開始

エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は10月4日、OTT主催の「エネルギーテック大学プライズ(EnergyTech University Prize: EnergyTech UP)」の立ち上げを発表した。EnergyTech UPは、学際的な大学生チームに、エネルギー省傘下の国立研究所で開発されたエネルギー技術、もしくはその他の有望なエネルギー技術を活用したビジネス計画を策定し、提示することを競わせることで、エネルギー技術の商業化を推進することを意図している。EnergyTech UPにより、合計25万ドルの賞金が提供される。プライズは3つのフェーズで行われる。それらは、①探索(Explore):エネルギー技術の特定、②改良(Refine):市場化の可能性の評価、③売り込み(Pitch):商業化戦略の提案、の3つ。本プライズは、大学生を対象とし、エネルギーもしくは経営の背景の有無に関係なく、チームが成功するために必要な資源を提供する。そして、チームの経歴ではなく、提案の内容の良さに基づいて、勝者が選出される。 Department of Energy “DOE’s Office of Technology Transitions Launches EnergyTech University Prize Geared Toward Students” (10/4/21)