マリオット・インターナショナル社、研究開発ラボを設立

ホテル業界のマリオット・インターナショナル社(Marriott International)は、新しい技術及び製品の開発と導入を加速させることを目的として、マリオット・デザイン・ラボ(Marriott Design Lab)を開設する。ラボは、建設からホテル室内のアメニティに至るまで、ホテル業界の全ての側面を対象とした研究開発部門と位置付けられている。パートナーシップを通じて、提携する企業は、30のブランドで約7,800件の不動産を所有するマリオット社の世界的なネットワークで製品を試験できる。同社は、メリーランド州ベセスダに建設される新たな本社内で、約1万平方フィートの空間を、実地試験、新技術及び製品の構築と試験専用の場所とする。デザイン・ラボは、衛生面の向上や清掃業務の効率性強化といった短期的かつ一般的な問題に加え、大胆なアイデアや概念、技術に取り組む。初期の提携企業には、冷暖房会社のキャリア社(Carrier)やLG社がある。 Travel Week “Marriott is establishing a research and development lab” (1/5/22)

OSTP長官、米国の科学的研究の安全保障と国際協力の維持に関するガイダンスを発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のエリック・ランダー長官(Eric Lander)は昨年8月、研究の安全保障と研究者の責務を確実にするための明確かつ効果的な規則を提示するため、OSTPが国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)と協力し、「国家安全保障に関する大統領通達33(National Security Presidential Memorandum-33)」の実践ガイダンスを策定する予定であることを発表していたが、同長官は1月4日、その実践ガイダンスを発表した。実践ガイダンスは、長官が8月に示した原則(米国の安全保障と開放性を保護すること。明確にし、良識ある研究者が容易かつ適切に順守できるようにすること。政策が排斥もしくは偏見につながらないようにすること)を反映した内容となっている。ランダー長官は、次のステップとして、連邦研究機関が協力し、120日以内にモデルとなるグラント申請書式及びその方法に関する説明を策定するよう指示した。 White House “Guidance for U.S. Scientific Research Security That Preserves International Collaboration” (1/4/22)

ローレンス・リバモア国立研究所、応用科学のためのAI進展を目的としたAIイノベーション・インキュベータを発足

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)は、LLNLや業界、学術機関における人工知能(AI)の専門家を結集させ、大規模な科学・商業応用のためのAI進展につなげることを狙いとした協調的なハブ「AIイノベーション・インキュベータ(AI Innovation Incubator: AI3)」を発足させた。また、LLNLは、グーグル(Google)、IBM、NVIDIAの各社と共に、このインキュベータを使って協議を促進し、ハードウェアやソフトウェア、ツールなどに関する将来的な協力体制を形成することを意図した覚書を交わした。更に、現行の複数プロジェクトがAI3の傘下に入ることとなった。AI3は、応用科学AIに関する一致した見解の土台として機能し、LLNLの認識シミュレーション手法を基盤とする。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL establishes AI Innovation Incubator to advance artificial intelligence for applied science” (12/20/21)

2021年の年間石炭火力発電量が2014年以来初めて増加

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した「エネルギー短期見通し(Short-Term Energy Outlook)」によれば、米国内における2021年の石炭火力発電量は前年に比べて22%増加すると予測されている。米国の電力部門は、天然ガス価格の上昇と、比較的安定した石炭価格の影響により、2021年は石炭火力発電所による発電量が増加した。前年比で石炭火力発電量が増加するのは2014年以来初めてのこととなる。天然ガスによる火力発電は、石炭の火力発電よりも効率的に発電できることから、天然ガス価格が石炭価格より多少高い場合でも経済的優位性があるが、今年の価格は近年よりも大幅に上昇した。ただし、石炭火力発電の増加が今後も続くとの見通しは低い。 Energy Information Administration “Annual U.S. coal-fired electricity generation will increase for the first time since 2014″ (12/21/21)

エネルギー省の融資保証局、融資保証の新たな条件付き約束事案を発表

エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は、超党派法(Bipartisan Infrastructure Law)によるクリーンエネルギー導入支援を基盤に事業活動を強化していく構えである。LPOは、複数の大幅な変更を実施してプログラムを改善し、現在は66件以上の融資及び融資保証申請が提出されている(その内容は530億ドル以上の規模のクリーンエネルギー及び先端自動車技術プロジェクト)。こうした中、LPOは、モノリス・ネブラスカ社(Monolith Nebraska, LLC)に最高10億4,000万ドルの融資保証に条件付き約束を提示した。同社は、ネブラスカ州ハラムにあるオリーブ・クリーク施設(Olive Creek facility)の拡張に取り組む。この拡張により、約1,000名の建設雇用と、75名の高賃金かつ高技能のクリーン・エネルギー雇用が創出され、州経済に貢献することが期待されている。 Department of Energy “Open For Business: LPO Issues New Conditional Commitment for Loan Guarantee” (12/23/21)

東部地域としては初めて、ニュージャージー州がディーゼル・トラックを段階的に廃止へ

ニュージャージー州の環境保護省(Department of Environmental Protection)は12月下旬、ディーゼル式のトラック(配達用バン以上の大きさのトラック)を2025年から段階的に廃止する規則を採択した。カリフォルニア州の先端クリーン・トラック(Advanced Clean Trucks: ACT)規則と同様、2035年までにニュージャージー州内で販売される新車のトラックの40~75%が汚染フリーかつゼロ排出のトラックであることが義務付けられる。ディーゼル・トラックを段階的に廃止する法案を米国内で最初に可決したのはカリフォルニア州(2020年)で、今回のニュージャージー州の他、オレゴン州とワシントン州もカリフォルニア州のACT規則を採択している。また、ペンシルバニア、メリーランド、マサチューセッツ、コロラドの各州を含む複数の州が、同規則の採択を検討している。 Grist “In an East Coast first, New Jersey will phase out diesel trucks” (12/23/21)

米国全セクタにおけるR&D拠出、2019年は6,670億ドル

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)による「R&D資源の全国的パターン(National Patterns of R&D Resources)」シリーズに記載されたデータによれば、米国における研究開発(R&D)活動への支出は2019年に合計6,670億ドルに達した。R&D活動の実施者別に見ると、75%は企業部門が、12%は高等教育機関が、9%は連邦政府(連邦内の施設及び連邦資金を受けた研究開発センター)が占める。財源別に見ると、最大の資金提供者は企業部門(72%)と連邦政府(20%)となっている。R&D支出合計は、2017年は5,540億ドル、2018年は6,050億ドルであった。2020年は7,080億ドルと試算されている。 National Center for Science and Engineering Statistics “New Data on U.S. R&D: Summary Statistics from the 2019–20 Edition of National Patterns of R&D Resources” (12/27/21)

2020年度の高等教育機関R&D、2015年度以来最少の伸びの3.3%増

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が実施した「高等教育機関の研究開発(Higher Education Research and Development: HERD)調査」結果によれば、高等教育機関における研究開発(R&D)支出は2020年度に864億ドルに達した。これは、2019年度から27億ドル(3.3%)の増加で、2012~2015年度に連邦支出が4年連続で減少して以来、最少の伸びとなった。新型コロナ(COVID-19)のパンデミックを一因とする近年の鈍化傾向にもかかわらず、連邦財源と高等教育機関独自の財源からのR&D支出は共に、2016~2020年度に毎年増加した。記事は、財源別のR&D支出、分野別のR&D支出、R&D人事、パンデミックによるR&Dの混乱、R&D支出の高いトップ大学について記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Higher Education R&D Increase of 3.3% in FY 2020 Is the Lowest since FY 2015” (12/27/21)

調理ロボット「アルフレッド」がトラビス空軍基地で稼働開始

カリフォルニア州にあるトラビス空軍基地(Travis Air Force Base)のモナーク食事設備(Monarch dining facility)に、国防総省(Department of Defense)内の部署として初めて、自動調理ロボットの「アルフレッド(Alfred)」が導入された。同空軍基地の記者発表によれば、アルフレッドは衛生的なアームを使って調理作業を自動化することを狙いとしたロボットで、食品の無駄を削減し、コロナ禍の中、ウィルス感染のリスクを低減させることを目指す。ボストンを拠点とするデクサイ・ロボティクス社(Dexai Robotics)が設計・開発し、同社は国防兵站局(Defense Logistics Agency: DLA)から契約を受注した。 UPI “Food prep robot ‘Alfred’ joins kitchen staff at Travis Air Force Base” (12/28/21)

空軍、シミュレーション戦闘計画によるAI訓練を拡大

空軍(Air Force)は、新たな研究活動を通じて人工知能(AI)訓練を更に拡大し、様々なシナリオをシミュレーションすることで、戦闘での判断を効率化する一助とすることを目指す。12月27日に発表された公示前通知(presolicitation)「ファイト・トゥナイト(Fight Tonight)」によれば、空軍研究所(Air Force Research Laboratory)は、インタラクティブなゲームとAI主導型の計画を組み合わせることで、空軍の活動と計画手順を改革することを予定している。「ファイト・トゥナイト」プログラムは、まず白書(white paper)という形式で研究プロポーザルを提出することを求めており、プログラムの技術要件及び締め切りの情報が更新された後、プロポーザルの提出者は技術ソリューションのプロトタイプを提出するよう通知される。本研究の合計資金提供額は約9,900万ドルと試算されている。空軍はこの他にも、自動化された敵のパイロットを使って空軍兵士を訓練する「アプティマ(Aptima)」プログラムを通じてAI戦闘戦略活動の改良に取り組んでいる。 Nextgov “Air Force Expands AI Training With Simulated Battle Plans” (12/28/21)