全米ロボティクス工学センター、変革的な経済的影響を創出

カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)が2021年12月8日に発表した報告書によれば、設立25周年を迎える全米ロボティクス工学センター(National Robotics Engineering Center: NREC)は、ロボティクスの研究開発及び商業化を促進する産学共同作業の革新的モデルとなっており、周辺のペンシルバニア州ピッツバーグ市及び周辺地域、ロボティクス業界に劇的な変革をもたらしている。報告書によれば、同大学のNRECは、ピッツバーグ市周辺における新興の「ロボティクス・ロウ(Robotics Row)(Rowは「街」「通り」の意)」を牽引しているという。このロボティクス・ロウには、ロボティクスや人工知能(SI)等の80社以上が含まれており、その多くがNRECと何らかの関係を持っている。NREC設立には、カーネギー・メロン大学の他、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)、ペンシルバニア州、ピッツバーグ市、地元の財団、その他のパートナーが関与した。 Carnegie Mellon University “National Robotics Engineering Center Has Transformational Economic Impact” (12/8/21)

2021年のベンチャー投資額は3,300億ドル

ピッチブック社(PitchBook)と全米ベンチャーキャピタル協会(National Venture Capital Association: NVCA)は、「2021年第4四半期ベンチャー・モニター(Venture Monitor Q4 2021)」の初期概要を発表した。そのデータは既に、2021年のベンチャー活動が驚異的な水準であったことを示唆している。ピッチブック社によれば、12月31日時点で、1万5,000件以上の取引案件で3,300億ドルが投資されたことが確認されている。これは前年(1万2,000件の案件に1,670億ドル)に比べて大幅な増加である。この増加は、ごく初期のシード投資やエンジェル投資に比べて、ステージ投資が増加したことによる。新たなベンチャー・ファンドを調達した企業も好調で、2021年に730件のファンドで1,280億ドルが調達された(前年は870億ドル)。これらは予備データであり、正式な2021年ベンチャー・モニターは後日発表される。 SSTi “Initial venture capital data: $330 billion invested, $128 billion raised” (1/6/22)

商務省「2020年度技術移転報告書」を発表

商務省(Department of Commerce)は、「技術移転に関する年次報告:手法、計画、2020年度の活動と達成(Annual Report on Technology Transfer: Approach, Plans, Fiscal Year 2020 Activities and Achievements)」と題する報告書を発表した。この報告書は、商務省傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)や国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)、米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)内の通信科学研究所(Institute for Telecommunication Sciences: ITS)における技術移転活動の概要を示したものである。2020年度版報告書の技術移転成功事例として、①NISTの研究者は、ラボが様々な疾病と関連性のあるDNAの変異をどれだけ正確に検知できるかを判断できる手法を開発、②NOAAは、膨大な衛星データを検索し、宇宙天気に大きく関連する特徴やパターンを見つける機械学習技法を開発、などがある。 National Institute of Standards and Technology “DOC FY 2020 Tech Transfer Report Highlights Success in Disease Detection, Space Weather Forecasting and More” …
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米国の食品表示規則:「GMO(遺伝子組み換え作物)」から「生物工学品(bioengineered)」へ変更

2022年1月1日より、米国内の食品製造業者、輸入業者、小売業者は、遺伝子組み換えされた食品に関する新たな全国表示基準を順守しなくてはならない。これにより、これらの食品の表示は、「GMO(遺伝子組み換え作物)」から「生物工学品(bioengineered)」もしくは「生物工学由来品(derived from bioengineering)」へと切り替わる。従来は、州レベルでばらつきのあった表示要件が、国レベルの新基準へ置き換わることになる。議会が遺伝子組み換え食品の表示に関して全国的な標準を確立するための法案を可決したのは2016年で、2018年にソニー・パーデュー農務長官(Sonny Perdue)(当時)が新たな規則を発表した。パーデュー長官は、「全国生物工学食品開示基準(National Bioengineered Food Disclosure Standard)によって米国の食品システムの透明性が高まり、規制対象事業者へのガイドラインが確立される」と語った。しかし、批判家は、「農務省(U. S. Department of Agriculture: USDA)が作成した規則は、実際には消費者に更なる混乱をもたらす」と主張し、そのうちの一団体はUSDAを提訴している。 NPR “GMO is out, ‘bioengineered’ is in, as new U.S. food labeling rules take effect” (1/5/22)

変異株「オミクロン株」を受け、新たに多くの科学会合がキャンセルに

2020年初頭に、新型コロナのパンデミックを受けて多数の会合がキャンセルされた時と同様、感染力の高い変異株「オミクロン株」が世界中を席捲する中、対面式で行われる予定であった科学会合の多くが再びキャンセルされる事態となっている。多くの科学コミュニティが対面式とオンライン式を合わせたハイブリッド会合を準備していることから、対面式の部分を削ることで対応できる形となっているが、緊急事態に対応できず、会合のキャンセルを余儀なくされている団体もある。米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)は1月6日、年次会合のうち、対面式の部分(来月にフィラデルフィアで開催予定であった)はキャンセルすることを発表した。ハイブリッド会合が元々予定されており、オンライン式の部分は予定通り実施される。米国気象学会(American Meteorological Society)も同日、年次会合の対面式の部分はキャンセルすると発表した。今週、完全な対面式イベントを計画していた合同数学者会合(Joint Mathematics Meetings)は、4月のオンライン式会合に変更すると発表した。一方、今週、アリゾナ州で会合が予定されている統合・比較生物学学会(Society of Integrative and Comparative Biology: SICB)は、追加の安全対策を講じた上で計画通り実施すると発表した。 Science “Omicron leads to fresh wave of scientific meeting cancellations” (1/6/22)

エネルギー省、クリーンエネルギー及び気候解決策を追求する中小企業に3,500万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は1月6日、科学的にクリーンエネルギー及び気候ソリューションを追求する多様な中小企業に合計3,500万ドルを提供すると発表した。受益する158件のプロジェクト(29州に及ぶ)は、気候研究ツールから電気自動車向け電池の改良に至るまでの様々なクリーンエネルギー技術の開発を目指す。資金は、エネルギー省の中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)プログラムによって提供される。 Department of Energy “DOE Awards $35 Million to Small Businesses Pursuing Clean Energy and Climate Solutions” (1/6/22)

ゼロ排出バス、2021年は27%増の合計3,533台に

効率的かつクリーンなハイテク輸送業界の構築に取り組む非営利コンソーシアムのCALSTARTは毎年、ゼロ排出バス(zero-emission bus: ZEB)に関する年間在庫調査を発表している。2021年12月に発表された年次報告書によれば、ZEBは全国で合計3,533台となり、前年から27%増加した。報告書によれば、多くのZEBは小型(乗員数が10名以下)であることから、今後、インフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act)によって拠出される52億5,000万ドルの資金は、車両規模の拡大において有益となるだろうと指摘している。ZEBの導入を先導しているのは引き続きカリフォルニア州で、ニューヨーク州とワシントン州が続く。 CALSTART “CALSTART Report Shows 27% Growth in Full-Size Zero-Emission Buses in U.S. to Total 3,533″ (1/5/22)

FAA、AT&T社とベライゾン社に5Gの更なる遅延は模索しないことで合意

連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)は、AT&T社とベライゾン社(Verizon)に対して、5G無線の導入を遅らせることは今後模索しないことで暫定的な合意に達した。これにより、「C帯(C-Band)における5G無線の導入は、飛行機の高度計と干渉する可能性がある」と主張を繰り返す航空業界と、5G無線の導入を進める無線通信会社(AT&T社とベライゾン社)との間の論争が終結する。この約束は1月3日、両社が導入を更に2週間遅らせ、1月19日まで先送りすることに同意した際に明らかになった。双方はそれより以前に、導入開始を12月5日から1月5日へ延期することで合意していた。運輸省(Department of Transportation)のピート・ブティジェッジ長官(Pete Buttigieg)がAT&T社とベライゾン社(Verizon)の最高経営責任者へ送った書簡には、今回の取引内容が記載されており、それには空港の周辺に6カ月にわたってC帯無線排除ゾーンを設けること、航空業界は、最大で50か所の優先空港リストを両無線通信会社へ提出することなどが含まれている。 ARS TECHNICA “FAA agrees not to seek any more 5G delays from AT&T and Verizon” (1/5/22)

米国アカデミー、海洋ベースの二酸化炭素排除手法のフィージビリティ、費用、潜在的影響について評価報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「海洋ベースの二酸化炭素排除及び隔離の研究戦略(A Research Strategy for Ocean-Based Carbon Dioxide Removal and Sequestration)」と題する報告書を発表した。報告書は、海洋ベースの介入措置(大規模な海草の養殖もしくは海中の栄養操作など)を使って大気中の二酸化炭素を排除もしくは隔離することの潜在的リスクと恩恵をより良く理解するため、米国は新たな研究プログラム(1億2,500万ドル規模)を開始し、これらの手法が気候変動の影響軽減にどのように利用できるのか、詳しく情報を得る必要があるとしている。報告書はまた、①栄養の強化(Nutrient Fertilization)、②人工的な湧昇及び下降(Artificial Upwelling and Downwelling)、③海草の養殖(Seaweed Cultivation)など、6つの具体的な手法について、その有効性、永続性、拡張性、環境への潜在的なリスク、社会的検討などについて評価している。 National Academies “New Report Assesses the Feasibility, Cost, and Potential Impacts of Ocean-Based Carbon Dioxide Removal Approaches; Recommends U.S. Research Program” (12/8/21)

国防総省、同盟国とのデータ・パートナーシップ拡大を視野に

国防総省(Department of Defense)は、海外の同盟国とのデータ・パートナーシップを拡大し、軍事活動の向上につなげることを視野に入れている。国防総省の最高データ担当官(chief data officer)であるデイビッド・スパーク氏(David Spirk)は1月5日に国防担当記者を対象としたイベントで、「問題なのはスピードだ。データを整理しなければ、そして、上層部の意思決定活動に至るまでの全てのレベルにおいて、再生可能かつ試験可能で信頼できるデータのワークフローを構築することができなければ、立ち遅れる」と語った。同氏によれば、「ファイブ・アイズ(Five Eyes)」と呼ばれる米国、英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの代表者による諜報同盟活動の一環として、各国の最高データ担当官による国際協議会の初会合が実施されてから1年が経過している。このパートナーシップにより、各国間でデータ管理慣行や政策、戦略の開発で協力することが可能になっている。更に、スパーク氏によれば、国防総省のデータ管理パートナーシップを拡大することについて、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization: NATO)の最高情報担当官(CIO)との間でも対話を行っているという。 FCW “DOD looks to expand its data partnerships with allies” (1/5/22)